やあ、皆! 年一更新小説の更新の時間だよ!(デーン)
痛い痛い! 止めて! スリンガーで石ころぶつけないで(モンハン脳)!
えーと…言い訳を申し上げると活動報告にもありますが、10月頃に携帯が操作不能状態でぶっ壊れましてメールが全て飛びまして。それに伴い10月下旬には更新できるかなと思っていた1万と8000文字ぐらいの二人でデッキを回しているだけ(下) が吹っ飛んだお陰で他の小説の書き貯めごと更新意欲も更地になりまして……。そういうわけでまた書こうと悩んではいたのですが一向に作業が進まず、結局流石に年一更新はヤバイと思いその次の話を書いて投稿してしまうという暴挙に出た訳です、はい。
作者の現状はこんな感じです、まだいるかはわかりませんが、楽しみにしていた方々には誠に申し訳ありませんでした。そろそろ半年……いや2・3ヶ月に1話ぐらいは更新ペースを早めようと思うので頑張りたいと思います。では拙い本編をどうぞ。
※ちなみに先に言っておくと相変わらず当たりが強いですが、リックくんは勿論ヴェノミナーガさんを嫌ってはいません。寧ろ男のツンデレの彼なりに好いています。静かな年末を送りたかっただけです。
冬休みに入り、直に新年になるため、家族と過ごす等で夏休み以上に人の居なくなったオベリスクブルー男子寮。父さんがオベリスクブルー寮に居るので何も関係無い俺は炬燵でぬくぬくとしながら残った奴らを呼んで何かしたり、カードを磨く等して何故かヴェノミナーガさんの居ない束の間の休日を楽しんでいた。
真冬になれば変温動物らしくヴェノミナーガさんの活動性やらウザさが少しでも弛むかと思えば全くそんなことはない。寧ろ家にいる時間が増えるので結局俺が割を食うのである。
ついでにヴェノミナーガさんは寒さに弱いアピールをよくしているが、多分そんなことはない。この前、色々あってこの島にある活火山の火口で見事なバタフライ遊泳をしていたので寧ろ寒さ程度でどうこうなるとは思えないし、冬は炬燵でアイスをパクつくのが生き甲斐らしいので間違いないだろう。
「………………(こくりこくり)」
まあ、居ない者のことは置いておき、現在進行形で白いセーターを着ている砂の魔女さんが寝かけているのを眺めているのが面白い。カードを磨く手も止まるというものだ。
ちなみにラーも居るが砂の魔女さんの膝を枕にして横に寝ている。掛けられたタオルケットはきっと砂の魔女さんの優しさで出来ている筈だ。
もし学生ならばきっと砂の魔女さんは優等生なのだろう。うつらうつらしている様子からも生真面目さが滲み出ている。これが授業中の十代だったならば顔を書いたお面を頭に着けて突っ伏しているところだ。
十代と言えばさっきまで十代たちもこの部屋に居たが、夜も近かったので帰ったところである。オシリスレッド寮に向かう道に電灯とか無いので早く帰らないと危ないのだ。
十代たちをオベリスクブルーの食堂で食事を取らせると、最初の頃はオシリスレッドの生徒を入れている事で、風紀だの規律だの品格だのと尤もらしいことを並べておっかなびっくり気味に俺に突っ掛かってくる先輩方がいたが、そこまで言うのならば要は余程に俺とデュエルがしたいのかと思ったので、片端から叩き伏せているといつの間にか無くなってしまった。暇潰しには持ってこいだったので実に残念である。
というか、夏は俺がオシリスレッドに行けばいいが、冬はあの寮クソ寒くて行きたくない。現役の薪ストーブには風情があると思うがそういう問題ではない。
そう言えば今はツァンは年末は家族と過ごすとのことで居ないな。
「ふふふ、可愛らしい寝顔ね」
手乗りサイズになっている俺のカードの精霊のインセクト女王のお腹を指でぷにぷに触りながら砂の魔女さんに対してそんなことを呟くのは一向に実家に帰る気配のない藤原雪乃である。
お前は実家に顔ぐらい見せてこい。というかもう寮に帰れ。
「大丈夫よ。ミラージュトークンが寮にはいるもの。自壊するのは明日の朝よ」
そう言いながら俺の部屋に置かれた箪笥の引き出しから当たり前のようにパジャマや下着を取り出す藤原。無論、俺の趣味ではなく藤原の私物である。
「お前の逞しさにはある意味脱帽だよ……」
「フフ、誉め言葉と受け取るわ」
そう言うと藤原は俺の部屋のバスルームへと消えて行った。泊まる気満々な以前に部屋に藤原の私物が当たり前のようにある事に突っ込む気力は枯れ果てた。
ちなみにミラージュトークンとは罠カードの物理分身からしか召喚されない激レアトークンである。かつてヴェノミナーガさんに取り憑かれていた経緯から藤原もそこそこカードを使えるのであろう。それにしても妙にマニアックなカードではあるがな。
とりあえずお茶を啜りながら藤原はいるが至って平和な年末を噛み締める。ヴェノミナーガさんと言えば、本当にヴェノミナーガさんが居ないと静かで和やかだ。
よくうるさい者がいなかったらいなかったで寂しい等と言う奴がいるが、そんなものは本当にうるさい上に腐れ縁を飛び越えて憑いてくる奴を知らない奴が言える台詞である。生活用水に微弱な毒を流されるように毎日地味に効いてくるのだ。
いやあ、ヴェノミナーガさんが島の外に行っているので本当に本当に平和なものである。冬コミとか呟いてた気がするのでどんなに早くても大晦日まで帰ってこな___
『マスター! 私は荷物を置きに一旦帰って来た! 見た! 買った!』
噂なんてしなきゃよかった。
◇◆◇◆◇◆
『前々から高レベルの爬虫類族モンスターや、昆虫族モンスターが欲しいなーとマスターは口にしていましたよね?』
部屋の隅に戦利品の紙袋を置くと、目にも止まらぬ速度で炬燵に尻尾を突っ込んで温まったヴェノミナーガさんは更に突然そんなことを呟く。
ヴェノミナーガさんに叩き起こされた砂の魔女さんはもう遅い時間だからと学校から与えられた部屋にラーを連れて帰ってしまった。よってこの部屋には風呂場に藤原と対面にヴェノミナーガさんしかいない。地獄かここは。
まあ、それは一先ず置いておき、爬虫類族はいつでも欲しいし、昆虫族はヴェノミナーガさんにクリスマスプレゼントで貰った_。
俺は昆虫族デッキを取り出して机に中身を並べた。すると手乗りサイズのインセクト女王がデッキの隅にトコトコやって来てデッキを覗き込んでくる。これでもアリにしてはデカいが、本来の大きさより遥かに小さいためちょっと可愛い。
これを3枚と_
星2/地属性/昆虫族/攻 500/守 300
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。このカードを手札から装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。装備モンスターは種族が昆虫族になり、昆虫族モンスターを攻撃できず、昆虫族モンスターを対象として発動した装備モンスターの効果は無効化される。この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):装備カード扱いのこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。手札からレベル7以上の昆虫族モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
これを3枚に_
速攻魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):装備カードを装備した自分・相手フィールドの昆虫族モンスター1体をリリースし、デッキから昆虫族モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の昆虫族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから1枚ドローする。
それでなんか気が付いたらパワーアップしてデッキに1枚入ってた__
『アァァアァ__』
星7/地属性/昆虫族/攻2800/守2400
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):フィールドに他の昆虫族モンスターが存在する場合、自分フィールドの昆虫族モンスターは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):このカードが攻撃したダメージステップ終了時、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。このカードは相手モンスターに続けて攻撃できる。
(3):自分・相手のエンドフェイズに発動できる。
自分フィールドに「インセクトモンスタートークン」(昆虫族・地・星1・攻/守100)1体を特殊召喚する。
これらがあるので今は強い昆虫族が欲しいのである。
ちなみにインセクト女王はパワーアップしたとは言ったが、元の原作効果の方のインセクト女王も変わりなくデッキに1枚入っているので問題ない。どうやらデスガーディウスと似たようにインセクト女王と究極変異体・インセクト女王の2枚のカードに同じ精霊が宿る現象が起きているらしい。
ここまで色々とあると欲しい。具体的に言うと究極完全体・グレート・モスとか、アルティメット・インセクト等が欲しい。
しかし、グレートモスはデスガーディウスを越え、ブルーアイズより多少マシなレベルの神話級のレアカードなので俺ですら気軽に買える金額ではなく、アルティメットインセクトに至っては存在が伝説級のレベルモンスターのため購入以前に所在の特定すら困難である。現実は非情である。
『実はお出掛けのついでに使えそうなカードを南アメリカから拾ってきたんですよ』
どうして日本に行ったついでに南アメリカへ行ったのかは謎であるが、その辺りを言及するとやれ乙女心がわかってないだのミステリアスな美女の秘密だの小癪なレパートリーに富んだ意味の無い取り繕いが出てくる為にあえて流しておく。
『まだ暫く暇をもて余しているあの子達の一部にマスターの力を少し見せてから良かったら来ませんかと伝えたら二つ返事でOKされたのでなんと3体程連れてきましたよ!』
「ええ……神はちょっと…」
申し訳無いが、ヴェノミナーガさんが一体増えるレベルの個性をお持ちの方々はNG。
『いえいえ、封印されたままなので大した力は出せませんし、所詮他者に封印される程度の木っ端邪神。三幻神、三邪神、私等とは比べるべくもありません。私的には私と同格の神かちょい上ぐらいでなければ全然オッケーですね』
「そこまでこき下ろして大丈夫ですか……?」
『神とは元来尊大なもの。そして神格という序列が人間よりも遥かに確りとしています。寧ろ神格の高い神が神格が低い神に対して尊大なのは礼儀のようなものですよ』
なんかよくわからんが、そういうものらしい。そして頻繁に忘れるが、ヴェノミナーガさんの神格は三幻神のラーの翼神竜クラスなのである。偉いのである。
『それはそれとして、縛られる事には慣れている方々なので大変素行は良いです。封印されることなんと5000年! その道のプロですよ』
「それは……プロなのか?」
『ではではご照覧あれ!』
ヴェノミナーガさんは俺の訝しみを無視して3枚のカードを俺の目の前に出した。
星10/闇属性/昆虫族/攻3000/守3000
「地縛神」と名のついたモンスターはフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合このカードを破壊する。相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。また、1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上のモンスター1体をリリースする事で、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、エンドフェイズ時までコントロールを得る。
星10/闇属性/爬虫類族/攻2800/守1800
「地縛神」と名のついたモンスターはフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合このカードを破壊する。相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。また、このカードがこのカード以外の効果によって破壊された時、フィールド上のカードを全て破壊する。
星10/闇属性/鳥獣族/攻 100/守 100
「地縛神」と名のついたモンスターはフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合このカードを破壊する。相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。また、このカードが召喚に成功した時、このカード以外の自分フィールド上のカードを3枚まで選択して持ち主のデッキに戻し、戻したカードの数だけ相手の手札をランダムに捨て、このカードの攻撃力を捨てたカードの数×1000ポイントアップする。
ほー、地縛神じゃないか。地縛神と言えば奇っ怪な自壊能力と攻撃対象に選択できない能力に直接攻撃能力とプラスアルファの効果をそれぞれ持ったカードだと記憶している。まあ、遊戯王は王様のアニメまでしかマトモに見ていない上に知識もとっくの昔に掠れているので、カードを見た感想としてはそう言えば居たなこんな奴ら程度の認識である。
『マスターの能力が化物染みて高いので憑いてるだけでかなり恩恵が得られますから、人々の魂とかはいらないそうです』
「ん? なんかさらっと恐ろしいこと言わなかったか…?」
『A:封印中です』
「……そう言えば神なのにコイツらの神の耐性はどこに行ったんだ?」
『A:封印中です』
「…………正直ウィラコチャなんとかさん弱くないですか…?」
『A:封印中です』
「アッハイ」
どうやらヴェノミナーガさんは何を聞いてもコイツらについてはノーコメントのようだ。ならば俺もこれ以上は聞くまい。これが正しいヴェノミナーガさんとの付き合い方である。
『そう言えば邪神ちゃんドロップキックアニメ化しますね』
俺にどや顔でカードを渡したヴェノミナーガさんは何やら呟くと珍しく炬燵から離れて部屋の隅まで下がった。
それを奇妙に思っていると何故か尻尾を等間隔でとぐろを巻き始める。その様はバームクーヘンや重ねたオニオンリングを思わせる光景である。
『というわけで……』
するとやがてとぐろを巻くのを終え、ヴェノミナーガの瞳がいつも以上に赤く怪しい輝きを見せた。
『くらいやがれですの! 殺人ドロップキック!!』
次の瞬間、映画アナコンダのアナコンダ並みの質量を持つヴェノミナーガさんの尻尾が、ヴェノミナーガさんごと俺めがけて飛んできた。
強………! 速……避………無理! 受け止める………無事で!? できる!? 否__死
「デスガーディウスッ!」
◇◆◇◆◇◆
『つまんねーなぁ…』
白髪の少女が眠る傍らに浮かぶ竜と悪魔を足したような姿をしたデュエルモンスターズの精霊がそう呟いた。
『天音ちゃんさぁ……まさか、丸々一年以上蛇女以外に気付かれずにずーっと彼をストーカーしてるなんて思うかよ…』
目の前ですやすやと眠っている少女_獏良天音の周りを見れば夥しい数の写真とそれを収納するアルバムが散乱していた。上を見上げればベッドの真上の天井を埋めるようにやはり写真が貼られている。
『こーんなにお熱になっちゃてさ』
獏良天音の精霊_邪神イレイザーが適当に写真を1枚拾い上げるとそこにはオベリスクブルーの制服に身を包み嬉々とした表情でデュエルを行っているプロデュエリストのリック・べネットの姿と彼に憑く中で最も強力な精霊の姿が撮されていた。
何故かリックはカメラの方を見ておらず、リックの精霊だけが両手の口から伸びる舌をピロピロと伸ばしでダブルピースでもしているような自己主張とカメラ目線している事が特徴だろう。と言うよりもこれらの写真の中では1枚足りともリックがカメラ目線の姿で写っている物はないのだが。
イレイザーは写真を適当に放ると肘を突きながら寝そべるような体勢を空中で取る。
『あーあ、いやー、天音ちゃんの筋金入りのストーカーっぷりとスキルを甘く見てましたよマジで。伊達に10年以上幽霊やってなかったんだなー、アハハハハ!』
イレイザーはもう片手で自身の頭を軽く小突いた。
『ってそうじゃねぇだろ…』
イレイザーは体勢を元に戻すと獏良天音の頭上に移動した。
『うーん……ちょっとオジちゃんこういうのが長続きするのは流石に良くないと思うなぁ……邪神を心配させるなんて天音ちゃんも罪な子だねー、全く……………………あ、そうだ!』
イレイザーは口元に手を当てながらもう片手に黒々と鈍い輝きを放つ光を出現させる。
『じゃあ! ちょっと"良い夢"でも見せてあげますかねぇ! アハハハハ!』
◇◆◇◆◇◆
いつもと変わらないヴェノミナーガさんの居る年末をデュエルアカデミアで送ってから少したった頃。
プロの仕事を差し引いてもそろそろ冬休みにやることが無くなってきたところである。十代達とデュエルや遊びばかりしていたが、夏にも色々と遊んでいた分いい加減マンネリである。ならば無差別にデュエルを挑もうにもそもそも冬休みは生徒が夏休み以上にいないこれでは本末転倒である。
『ここ数日、その夏休み以上に人がいない冬休みの生徒を見つける度に嬉々としてデュエルを挑んで一切の容赦なく潰しまくってたのはいったいどこの誰ですかねぇ…?』
心外である。デュエルとはすなわちエンターテイメント、楽しいものなのだ。デュエルを怖がる要素がどこにあるというのだろうか。
『怖がられてるのはマスターなんだよなぁ…』
ヴェノミナーガさんの根も葉もない悪口は放っておき、今日も暇なのでデュエルアカデミア本校の校舎で生徒を探す。しかし、会うのはいつもの面子か既にデュエルし終えた生徒ばかりである。無論、いつもの面子がデュエルを仕掛けてくれば応じるがそれでもやはり新鮮味というものが足りない気がしてくる。
『あ、ちょっとそこの色男!』
ふとテンション高めの男性の声と共に肩を叩かれた為、そちらを見ると邪神イレイザーがヴェノミナーガさんのようにふよふよと浮いていた。
「………今日はもう寝るか、どうやら疲れてるみたいだ…」
『そうですねー、それが良いと思いますよ、プププ…』
『あ、ちょっ……現実だって! ってかナーガはわかってるだろ! オジさん苛めて楽しいかい!?』
『ええ、それはとても』
どうやら現実らしい。見ればヴェノミナーガさんよりだいぶ小さく顕現しているようで俺の腰までの高さ程しか無いように見える。
やはりというべきかヴェノミナーガさんと邪神イレイザーは知れた仲のようだ。
『で? 今更なんでしょうか? コチラは絶賛生徒狩りの最中だったのですが』
『あ、そうなの……ってそりゃ知ってるよ。お前ら昨日は22人もデュエル吹っ掛けてたもんな』
何故それを知っているのか聞こうとしたところでイレイザーの表情が曇り、頭を手で掻いた。良く見れば額に少し汗を浮かべているように見えなくもない。
『あー、もう時間無いから単刀直入に言うぞ』
邪神イレイザーは両手を合わせると笑顔で勢い良く言葉を吐く。
『やり過ぎちゃったわ! ゴメンね!』
それだけ言い残すと邪神イレイザーは跡形もなく消滅した。流石は神々神出鬼没である。
『あっ…(察し)』
ヴェノミナーガさんは何か思い付いた様子で固まっているが、何かぷるぷると小刻みに震えているため笑いを堪えているようにも見えた。
「"貴方"……」
とりあえずヴェノミナーガさんから流石に聞き出そうとすると背後から声が響た為、振り向くと10m程離れた場所に白髪のオベリスクブルー女子制服を来た生徒が立っていた。
「いったいどういうつもり?」
「……失礼だが、どうとはどういうことだろうか?」
「どうして私のところに来てくれないの? 昨日ちゃんと約束したでしょう?」
俺は更に首を傾げた。
遊戯さん程ではないが、彼女はそれに準じる程奇抜な髪型である。更に藤原やツァン並の美人な上、何故か容姿に既視感を覚える為、デュエルアカデミアで見掛けていたならば必ず覚えていた事だろう。要するに彼女と俺は全くの初対面だと言える。
「まさか……とぼける気? そう…………ずるい人。昨日、私の元を訪ねてきたのは貴方の方じゃない。昨夜は一晩中、朝まで私と一緒にいた……」
昨日は一晩中ヴェノミナーガさんとモンハンワールドやっていた筈なのだが…。
『斬裂ライトが死んだ時は涙で枕を濡らしました』
濡らしたのは俺のパジャマだったような……振った俺も悪いがちょっと黙っててくれヴェノミナーガさん。話が拗れる。
「全部、貴方がしたことよ。…………夢の中で」
「は……?」
『は……?』
ヴェノミナーガさんと呟きがハモる。彼女はそんな我々を気にする様子もなく両頬に手を置くとうっとりとして艶があるが、どこか暗い笑みを浮かべた。
「私の夢に貴方はここ最近毎晩現れるの。私は親しい人は誰もいない、唯一心を許せるのはずっと憧れていた貴方だけ。そして貴方はあの夜、私だけって誓ってくれたんだもの。そして貴方は私を…………ふふふ」
『マジかよ……そっちの路線かよ…』
いつの間にか俺の目の前まで歩いてきていた彼女はヴェノミナーガさんの呟きを無視して何故か背中に回り込んできた。
それを何事かと思っていると背中に柔らかい感覚が伝わってきた為、首をそちらに回すと彼女は俺の背中に抱き着いていた。そのまま彼女は背中から見上げながら俺の目を見つめて口を開く。
「今更言い逃れは許さないわ。夢の中で貴方は確かにそう誓ったんだもの……だから」
彼女の黄金色にも茶色にも見える瞳は俺を映したまま瞬きひとつしない。
「ずっと……憑いているわね」
彼女に軽い恐怖を覚えるのと同時に、邪神イレイザーの去り際の台詞を思い出し、やはり神にはロクな奴が居ないと確信するのだった。
(仲間が増えたファンファーレ)
獏 良 天 音 が な か ま に な っ た
天音ちゃんを中々本登場させなかった理由↓
ふじのんとツァンでリックの両手塞がるやん……
天音ちゃんを本登場させた理由↓
あ、背中があるやん
天音ちゃんのセリフの元ネタと結婚(支援S)した事のある人は作者と友達です(真顔)
◆ヴェノミナーガさんの技
・ヴェノミナーガ式殺人ドロップキック
ヘビさん6ぴきくらい♥ (攻撃力3000相当)
・アブソリュート・ヴェノム
時価(攻撃力)
・
試しにやったらなんかできた
◆リックくんとヴェノミナーガさんのモンハンワールド
・ヴェノミナーガさんの装備
みんな大好き超会心装備(アプデ前は更に斬裂ライト)
・リックくんの装備
ネルギガンテ武器(破龍珠)
ウルズヘルムβ(耐瘴珠)
ウルズメイルβ(治療珠+茸好珠)
ウルズアームβ(早食珠×3)
ウルズコイルβ(友愛珠×2)
ウルズグリーヴβ(治療珠×2)
友愛の護石Ⅲ
発動スキル
広域化Lv5
体力回復量UPLv3
フルチャージLv3
早食いLv3
瘴気耐性Lv3
回復速度Lv2
龍属性攻撃強化Lv1
キノコ大好きLv1
シリーズスキル 超回復
※シリーズ厨である作者の死なない誰も死なせないオン装備