ダークネスさんに半話しか使わず、自分のデュエルに3話使う主人公がいるらしいですが、初投稿です。
「俺のターンドロー! よしっ!」
手札
1→2
ナイトメアのターンが終わり、十代のターンが始まると、すぐに十代はドローしたカードを見てガッツポーズを行った。
「俺はリックの"パワーバランス"の効果で墓地に送られた"
「十代らしい引きだな」
「ええ、でもこれなら!」
星5/闇属性/戦士族/攻1600/守1800
(1):このカードが墓地に存在する限り1度だけ、自分はレベル5以上の「E・HERO」モンスター1体をリリースなしで召喚できる。
星7/地属性/戦士族/攻2600/守1800
(1):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
ATK2600
「エッジマンで"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"に攻撃! パワー・エッジ・アタック!」
『あぁぁあぁぁ!?』
ギミック・パペット-ネクロ・ドールはエッジマンによって見るも無惨に砕け散る。そして、そのまま、エッジマンは止まらず、ナイトメアにも同様の攻撃を仕掛けた。
「エッジマンが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与えるぜ!」
「ぐっ……!?」
パワー・エッジ・アタックを直撃したナイトメアは、後方に数m吹き飛ばされながらも、着地すると膝を突かずに踏み留まった。そして、十代の方を見ながら嬉しそうに笑みを浮かべる。
「クククッ……いいぞ……? やはりこうじゃないとな……もっと打ち込んでこい!」
「おう、望むところだ!」
『ほんと、デュエル中のマスターは身体と精神にスーパーアーマーついてますからねぇ……自分へのダメージだけは普通の闇のデュエルでやっていますのに……特に理由もなく12000のダメージを受け切る気満々って正気じゃないですよ……。まあ、正気じゃないからマスターは強いんでしょうけど』
ヴェノミナーガのその言葉は誰にも聞こえないように小さく呟かれた。
ナイトメア
LP12000→9400
『ああ……痛い……憎い憎いわ! アイツを殺してマスター!』
「ああ……そうしたいならいいだろう」
消え去る寸前、そう言い残したギミック・パペット-ネクロ・ドールの悔恨を受け、ナイトメアはカードを発動した。
「罠カード発動、"
「なんだって!? わかった受けて立つぜ!」
「あなた……デュエル内で自分の精霊の意思を……」
「な……」
「デュエルってのは1人でやってるものじゃないからな。さあ、何もかもを愉しもう」
ギミック・パペット-ネクロ・ドールの死に際を眺めていたスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは、片手に握り拳を作り、僅かに音が鳴り、震えるほど握り締めた。
そして、そのまま体の向きを変え、怒りと憎悪の炎を宿したスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの瞳がエッジマンへと向けられ、エッジマンが声を上げて僅かに怯む。このときに、エッジマンの効果は無効化された。
「十代、ヒーローだって恨まれる……覚えておけ」
「ぐぐっ……!? 迎え撃てエッジマン! パワー・エッジ・アタックだ!」
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが巨体から拳を振り上げ、エッジマンを狙い、エッジマンは突撃しつつ突破を図る。エッジマンの体とスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの拳が衝突し、僅かに拮抗した後、エッジマンは押し負けて爆散した。
十代
LP3800→3600
「くぅぅぅぅ!? 痛くはあんまりないが効くなこれ!?」
「俺は罠カード、"
ギミック・パペット-ネクロ・ドール
DEF0
『終われない……苦しいわ……痛いわ! 憎いわ!』
「これぐらい感じた方がいつもより燃えるだろ?」
「おうよ! へへへ、俺はターンエンドだ」
「この瞬間、"ヴェノム・スワンプ"の効果により、"エトワール・サイバー"の攻撃力は0まで落ちる」
「ぅっ……"エトワール・サイバー"……」
エトワール・サイバー
ATK200→0
エトワール・サイバーはヴェノム・スワンプにより、破壊された。
十代
LP3800
手札1
モンスター1
魔法・罠1
「俺のターンドロー!」
手札
3→4
カードをドローし、万丈目のターンが始まる。
「俺は"おジャマ・イエロー"を守備表示で召喚する!」
『ええっ、アニキ!? どうしてこんな畑違いの場所にオイラを!?』
「うるさい! たまには役に立て! 雑魚には雑魚の使い途があるんだ!」
(なんだかんだ。万丈目は十代よりも精霊と一緒にデュエルしてるよな……向き合っているという意味ではだが)
(私も精霊の1体ぐらい憑いて貰えないかしら……?)
そんなことをナイトメアや明日香が、その光景を見つつ考えていると、万丈目のフィールドにおジャマ・イエローが現れる。
おジャマ・イエロー
星2/光属性/獣族/攻 0/守1000
あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。三人揃うと何かが起こると言われている。
おジャマ・イエロー
DEF1000
『酷いよアニキ~……』
「俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」
『え……? ひゃあぁぁ!?』
エンドフェイズの瞬間、おジャマ・イエロー目掛けて沼の中からヴェノムカウンターが飛び出す。一貫の終わりとばかりに断末魔のような声を上げつつ顔を背けるおジャマ・イエローであった。
『あれ……痛くない?』
ヴェノムカウンターに頭にかぷりと軽く噛み付かれたが、おジャマ・イエローはそんな言葉を溢した。
「お前、ナイトメアの説明を聞いていたのか? 攻撃力0のモンスターは"ヴェノム・スワンプ"では破壊されんのだ」
『そっかぁ! なんだ~……でもアニキこれ取れないよ?』
「そんなこと知るか!」
おジャマ・イエローはヴェノムカウンターを取ろうと手を掛けるが、想像以上に確りと付いており、ナイトキャップのように見えるのが滑稽であろう。
万丈目
LP1200
手札2
モンスター1
魔法・罠2
「私のターンドロー!」
手札
3→4
「私はセットしていた儀式魔法、"
『あっ、電子の世界で暴れた方じゃないですか』
サイバー・エンジェル-
星8/光属性/天使族/攻2700/守2400
「機械天使の儀式」により降臨。
(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。相手は自身のフィールドのモンスター1体を墓地へ送らなければならない。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の儀式モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(3):自分エンドフェイズに自分の墓地の、儀式モンスター1体または「機械天使の儀式」1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
青い肌をし、4本の腕でサーベル、唾の丸い反りのある剣、錫杖を持った仏神の名を持つ女性天使が降臨した。
サイバー・エンジェル-
ATK2700
「"サイバー・エンジェル-
「…………俺は"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"を墓地へ送る」
"サイバー・エンジェル-
「更に私は手札から魔法カード、"
サイバー・エンジェル-
星6/光属性/天使族/攻1600/守2000
「機械天使の儀式」により降臨。
(1):このカードが儀式召喚に成功した場合に発動できる。自分のデッキ・墓地から儀式魔法カード1枚を選んで手札に加える。
(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。自分フィールドの全ての儀式モンスターの攻撃力・守備力は1000アップする。
「そして、"サイバー・エンジェル-
サイバー・エンジェル-
ATK2700→3700
「"スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"を超えたのか!」
「おお! やるな明日香!」
「ええ! 行くわよ! "サイバー・エンジェル-
サイバー・エンジェル-
ナイトメア
LP9400→8500
しかし、斬り裂かれたスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは、消滅する前にサイバー・エンジェル-
「融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する」
「なんだその頭から尻尾の先まで悪意に満ちた効果は!?」
「くっ……墓地の"
明日香が墓地から"
「カードを1枚セットしてターンエンドよ。"サイバー・エンジェル-
手札
1→2
そして、ヴェノム・スワンプが発動し、サイバー・エンジェル-
サイバー・エンジェル-
ATK3200
明日香
LP4000
手札2
モンスター1
魔法・罠2
「俺のターンドロー。俺は墓地の"
手札
3→4→5
「融合デッキに戻したということは……!?」
「また、来るのか!?」
「クククッ……そんなに出して欲しいと期待されたのなら出さなければらないな。"ギミック・パペット-シザー・アーム"を召喚する」
ギミック・パペット-シザー・アーム
星4/闇属性/機械族/攻1200/守 600
このカードが召喚に成功した時、デッキから「ギミック・パペット」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事ができる。
鋏が腕になり、後ろ手に体を縛られている女性の人形素体のような奇妙なモンスターが現れる。
ギミック・パペット-シザー・アーム
ATK1200
「"ギミック・パペット-シザー・アーム"の効果。このカードが召喚に成功した時、デッキから"ギミック・パペット"と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事ができる。俺はデッキから"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"を墓地へ送る。そして、墓地の"ギミック・パペット-マグネ・ドール"を除外し、墓地から"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"を特殊召喚」
『何度だって蘇ってやる……呪ってやる……!』
ギミック・パペット-ネクロ・ドール
ATK0
「トークン以外の闇属性モンスターが2体……あまりに早い!?」
「おう! 来いよリック!」
「では手札から"
『絶望を与えて!』
異様な人形と人形が重なり、それから溢れ出た怨嗟の炎から飢えた毒龍が再び生まれ出た。
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
ATK2800
「当然、効果は忘れちゃいないな? "スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"は融合召喚に成功した場合に発動できる。相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。対象は無論、"サイバー・エンジェル-
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンがサイバー・エンジェル-
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
ATK2800→6000
「"スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"は何よりも不徳を嫌う。闇龍の毒牙を受けるがいい……リベンジだ。"スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"で、"サイバー・エンジェル-
『仮にそれが正しければ一番最初にスターヴさんに殴られるのはマスターなんじゃ……』
ナイトメアのフィールドに戻ってきたヴェノミナーガがそんな言葉を溢すが、それを無視してナイトメアは指示を出す。
するとスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの手にはサイバー・エンジェル-
「ぐぅぅ!? 罠カード発動! "ガード・ブロック"! 相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動する事ができる! その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になり、自分のデッキからカードを1枚ドローするわ!」
手札(明日香)
2→3
「ダメージは防いだか。なら墓地の"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"の効果を使用。墓地の"ギミック・パペット-シザー・アーム"をゲームから除外し、"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"を守備表示で特殊召喚」
『終わらないわ……!』
ギミック・パペット-ネクロ・ドール
DEF0
「手札から"強欲な壺"を発動。カードを2枚ドロー。更に"埋葬呪文の宝札"を発動。墓地の"天使の施し"、"コマンド・サイレンサー"、"強欲な壺"を除外し、カードを2枚ドローする」
手札
3→4→5
「カードを2枚セットし、ターンエンドだ」
ナイトメア
LP8500
手札3
モンスター2
魔法・罠6
「行くぜ! 俺のターンドロー!」
手札
1→2
ターンは十代へと移り、ドローをすると直ぐにセットカードが開かれた。
「俺はセットしていた罠カード! "
「お前、攻撃反応系カードではなく、ずっとそんな博打カードを伏せていたのか!?」
「だってワクワクするだろ?」
驚きと共に叫んだ万丈目だけでなく、明日香も苦笑いを浮かべている。また、基本的にアドバンテージしかないと知っていても、明らかにただの博打カードとして使っている様子のため、ナイトメアも口元に笑みを浮かべていた。
「俺は……6と4を選ぶ!」
「5じゃないのか」
「ああ、なんとなくだ!」
「そっかぁ……」
既に何かを察した様子のナイトメアは、無心でソリッド・ビジョンのサイコロを放り投げる。そして、しばらく転がったそれが示した面は――4だった。
「よっしゃー! じゃあ、デッキからカードを4枚ドローだ!」
「あ、当てやがった!?」
「嘘……」
「そんな気はした」
『リアル"第六感"かつセルフ"悪夢の蜃気楼"とはたまげたなぁ……』
手札
1→5
「"
『お前の方がよっぽど"壺魔神"なんだよなぁ……』
ATK800
手札
4→6
「更にバブルマンに"
星4/水属性/戦士族/攻 800/守1200
「E・HERO バブルマン」+「ヒーロー・キッズ」
カード名を「E・HERO バブルマン」として扱う。このカードと戦闘を行った相手モンスターをダメージステップ終了時に破壊する。
ATK800
「そして、"
そして、バブルマン・ネオはバブル・ショットを構え、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに狙いを定めた。
「バブルマン・ネオで"スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"を攻撃だ!」
バブル・ショットから放水による攻撃が放たれ、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの体を濡らした。そして、その直後にスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは苦しみ出し、その末に爆散する。
「バブルマン・ネオの効果! このカードと戦闘を行った相手モンスターをダメージステップ終了時に破壊するぜ!」
『あの水に何が入ってるんですかね……』
「"スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"は、破壊されたとき、相手フィールド上に特殊召喚された全てのモンスター――今は"
そして、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの爆発に巻き込まれ、バブルマン・ネオも跡形もなく消滅した。
「ぐっ……よくやったなバブルマン・ネオ……。カードを1枚セットしてターンエンドだ!」
十代
LP3600
手札3
モンスター0
魔法・罠1
「俺のターンドローだ!」
手札
2→3
引いたカードを万丈目は確認し、その手札を隣にいるサイレント・マジシャンも眺めていた。
「俺はセットしていた永続罠、"おジャマパーティー"を発動する! 1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。デッキから"おジャマ"カード1枚を手札に加え、その後手札を1枚選んで捨てる! 俺は"おジャマ・グリーン"を手札に加え、カードを1枚捨てる!」
サイレント・マジシャンの隣にポンと音を立てておジャマ・グリーンの精霊が現れる。
「そして、"死者蘇生"を発動! "サイレント・ソードマン
サイレント・ソードマン
ATK2300
おジャマ・グリーン
星2/光属性/獣族/攻 0/守1000
あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。三人揃うと何かが起こると言われている。
おジャマ・グリーン
DEF1000
『このままだと、普通に"おジャマ・デルタ・ハリケーン!!"されそうですね』
「フラグを立てないでください」
「更に"リビングデッドの呼び声"を発動! さっき墓地に送った"おジャマ・ブラック"を特殊召喚する!」
星2/光属性/獣族/攻 0/守1000
あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。三人揃うと何かが起こると言われている。
おジャマ・ブラック
ATK0
万丈目のフィールド上におジャマトリオが終結した。
「そして、"おジャマ・デルタ・ハリケーン!!"を発動! 自分フィールド上に"おジャマ・グリーン"、"おジャマ・イエロー"、"おジャマ・ブラック"が表側表示で存在する場合に発動する事ができる! 相手フィールド上に存在するカードを全て破壊する!」
「揃えるなんて……!」
「いっけー! 万丈目!」
「万丈目さんだっ! くらえナイトメア!」
『がんばれがんばれおジャマさんたち!』
『いっくぞ~!』
『アニキにアネキ! 俺たちの勇姿を見ててくれ~!』
『必殺技~! "おジャマ・デルタ・ハリケーン"!!』
サイレント・マジシャンからの応援を受けつつ、万丈目のフィールドに集結したおジャマ達が空中で尻を合わせると、ぐるぐると回転し、次第に凄まじい回転力を生み出し始める。
『これが黄金の回転かぁ……』
「通してやりたいが……流石にさせん。カウンター罠、"
『わぁぁぁ!?』
しかし、おジャマ・デルタ・ハリケーン!!はナイトメアに停止させられ、おジャマたちは散り散りになった。
「チッ……"
サイレント・ソードマンの剣が、ギミック・パペット-ネクロ・ドールを斬り裂く。
「この瞬間に永続魔法、"パフォーム・パペット"の効果発動。1ターンに1度、自分フィールドの表側表示の"ギミック・パペット"モンスターが戦闘または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合、除外されている自分の"ギミック・パペット"モンスター1体を対象として発動。そのモンスターを特殊召喚する。俺は除外されている"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"を守備表示で特殊召喚する」
『悪夢は巡り……終わらないものよ……!』
ギミック・パペット-ネクロ・ドール
DEF0
「不死身かアイツは……! ターンエンドだ」
万丈目
LP1200
手札0
モンスター4
魔法・罠2
「私のターンドロー!」
手札
3→4
「私は"ブレード・スケーター"を攻撃表示で召喚!」
ブレード・スケーター
星4/地属性/戦士族/攻1400/守1500
氷上の舞姫は、華麗なる戦士。 必殺アクセル・スライサーで華麗に敵モンスターを切り裂く。
明日香のフィールドに両手にブレードが装備され、スケート靴の刃もブレードになっている女性モンスターが現れる。
ブレード・スケーター
ATK1400
「"ブレード・スケーター"で、"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"に攻撃! アクセル・スライサー!」
『マスター! みんなみーんな殺しましょう!』
「そうか、君がやりたいのならそうしよう」
ブレード・スケーターが、ギミック・パペット-ネクロ・ドールへ向けてヴェノム・スワンプの沼を滑りながら移動する最中。
ナイトメアはギミック・パペット-ネクロ・ドールの声に従い、デュエルディスクの魔法・罠カードゾーンからカードを発動させた。
「罠カードオープン、"
「なんだと!?」
「なんですって!? けれど"スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"を失ったあなたのフィールドに、レベル7以上のモンスターなんて……」
レベル5以下のモンスターが4体フィールドにいる万丈目と、明日香は特に驚く。そして、そう呟きながらナイトメアのフィールドを見渡し、ギミック・パペット-ネクロ・ドールに目を止めた。
「――まさか!?」
「くっ!? 異様なまでに"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"をフィールドに維持させていた理由はこれか!?」
「ご名答。攻守ゼロで一切攻撃性能が無くとも"ギミック・パペット-ネクロ・ドール"のレベルは8だ。では無力を証明しよう」
『あはははは! みんな消えちゃえ!』
ギミック・パペット-ネクロ・ドールの全身からドス黒い怨念による闇が溢れ出し、全てを飲み込むと、全フィールドにはギミック・パペット-ネクロ・ドール以外のモンスターは残っていなかった。
『消えちゃった! 消えちゃった! 私がぜーんぶ消してやったわ!』
「このカードを発動するターン、自分フィールド上のモンスターは攻撃できないが、相手ターンに発動してしまえば関係はないな。さあ……この後はどうする?」
「……私はカードを1枚セットしてターンエンドよ」
明日香
LP4000
手札2
モンスター0
魔法・罠2
「俺のターンドロー」
手札
3→4
ドローを終えたナイトメアはフィールドを眺める。3対1にも関わらず、3人のフィールドはがら空きであり、モンスターは存在しない。そして、薄笑いを浮かべると、3人へ向けて口を開いた。
「ではそろそろ、切り札を使うとしよう」
「なに!? "スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"は切り札ではないのか!?」
「あれより上がいるの!?」
「"スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"も切り札だ。だが、生憎このデッキは元々、2枚看板だからな。」
「すっげぇ! リック、早く見せてくれよ!」
「煽るな十代!?」
「ああ、もちろんだとも。俺は"
星2/闇属性/植物族/攻 600/守 200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分が融合素材とする捕食カウンターが置かれたモンスターの属性は闇属性として扱う。
(2):自分メインフェイズに発動できる。闇属性の融合モンスターカードによって決められた、フィールドのこのカードを含む融合素材モンスターを自分の手札・フィールド及び相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスターの中から選んで墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
見た目はエリマキトカゲなのだが、よく見れば葉から生えた無数の毛の先端に丸い粘液で体が出来ており、モウセンゴケで出来たエリマキトカゲだということがわかった。
ATK600
「"
『これが本当の絶望よ!』
「決して愛されなかった傷嘆の人形よ! 再び怨嗟の彼方から、新たな地獄を生み出せ! これが絶望と慟哭の顕現! 融合召喚! 現れろ! "グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"!」
グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
星10/闇属性/ドラゴン族/攻3300/守2500
「捕食植物」モンスター+元々のレベルが8以上の闇属性モンスター
このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力は0になり、効果は無効化される。
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動する。 フィールドのモンスターを全て破壊する。その後、自分の墓地のレベル8以上の闇属性モンスター1体を除外してこのカードを墓地から特殊召喚できる。
それはスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを機械的な見た目に変え、紫色に輝くエネルギーで出来たような一対の翼を生やし、全身から紫電を放出するドラゴンであった。
グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン
ATK3300
「3300だと……」
「デスガーディウスと変わらないじゃない……」
「すっげぇ!! もっとカッコよくなったな!」
グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを融合召喚し終えたナイトメアは、更にカードをプレイする。
「更に俺は手札から速攻魔法、"ダブル・サイクロン"を発動。自分フィールドの魔法・罠カード1枚と、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。 そのカードを破壊する。俺の"ヴェノム・スワンプ"と、明日香の左の伏せカードを破壊だ。無論、"ヴェノム・スワンプ"は"フィールドバリア"により破壊されない」
「くっ……ミラーフォースが……」
破壊されたカードは聖なるバリア -ミラーフォース-であった。それにはヴェノミナーガも思わず声を掛ける。
『そのまま、攻撃してたら出落ちして、残機マイナスでしたね』
「それは流石にアレでしたね。さて……これは流石に攻撃しなければ失礼だろうな。"グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"で万丈目を直接攻撃だ」
「くっ……!?」
モンスターに加え、魔法・罠もおジャマパーティー以外は無く、手札もないがら空きの状態な上、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの一撃でライフが削り切れる万丈目が狙われるのは当然と言えるだろう。
グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは万丈目の方を見据えると、雷光の光の帯を引きながら瞬間移動と見紛う速度で接近し、握り拳を作った腕を引き絞った。
そして、拳が放たれ、万丈目が殴り飛ばされるその瞬間――。
「カウンター罠、"攻撃の無力化"を発動! 相手モンスターの攻撃宣言時に、 その攻撃モンスター1体を対象として発動できる! その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了するぜ!」
十代の罠カードが発動し、渦を巻く障壁に阻まれて、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃は届かなかった。
「十代!」
「十代……余計なお世話だ!」
「まあ、そう言うなって万丈目。折角、3人でデュエルしているんだから、連携をとらなきゃなと思ってさ」
「連携だと……?」
「連携……」
そう言われてみれば3人は今の今までナイトメアに対して、個人で挑んでおり、協力して挑んではいなかった事に気づかされる。
「十代の言うことを真に受けるのは癪だが……ただ、愚直にナイトメアへ当たったところで勝算はない……いいだろう。乗ってやる!」
「そうね……このままやってもあまりに遠いわ! やれることを出し切らなきゃ!」
万丈目と、明日香は新たな決意を胸にナイトメアと、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに対峙する。そんな2人の瞳を目にしたナイトメアは愉しげな笑みを浮かべた。
「いいじゃないか……戦いの中で成長する。それもまたデュエルだ」
そう言いつつ、ナイトメアはカードを1枚セットし、更に手札の魔法カードを発動する。
「なら俺は魔法カード、"天よりの宝札"を発動する。効果は知っての通り、互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにカードを引く」
「おっ! いいのか? ラッキーだぜ!」
手札
0→6
手札(十代)
3→6
手札(万丈目)
0→6
手札(明日香)
2→6
突然、手札が補充された事に純粋に喜ぶ十代と、驚く万丈目と明日香が対照的だった。その中で6枚ドローした万丈目は身を震わせ、声を荒げる。
「貴様……! なんのつもりだ!? 施しのつもりか!?」
「クハハハハ! 施しだと? 勘違いしているのはそっちだろう?」
『サンダーさんったら……マスターはいつだってこういう人なんですからいい加減慣れましょうよ』
当たり前といった様子で溜め息を吐くヴェノミナーガ。そして、話をしながらもナイトメアは魔法・罠カードゾーンにカードを1枚差し込み、ターンエンド宣言をした後で口を開く。
「モンスターを召喚しろ! 魔法・罠で破壊しろ! お前らの手で俺の"グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン"を殺し尽くして見せろ! さあ、もっと愉しもう……デュエルはまだまだこれからだ!」
「――ッ!」
その言葉に万丈目は挑戦的な目付きになる。
そして、そんな2人のやり取りと、ナイトメアの悪魔のような態度を目にし決意を新たにしつつも、明日香はふと心の端で思う。
(セブンスターズの残り2人って……こんなに強いのかしら……?)
そんな思考は引いたカードに目を通したことで、すぐに消えて行った。
ナイトメア
LP8500
手札5
モンスター1
魔法・罠6
※主 人 公 で す
リックくんの墓地のレベル8以上の闇属性モンスター
ネクロ・ドール 3
ビスク・ドール 1
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン 1
(除外:マグネ・ドール 1)
グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの残機
→5
さあ、3人とも頑張るんだ!(3人はまだ知らない情報) それか十代! 完封出来るからはやく鬼畜モグラ連れてこい!(オイ)
~QAコーナー~
Q:リックのこのデッキってなんかコンセプトあるの?
A:ボスっぽい魔法・罠を沢山デッキに入れるように心掛けている(万丈目のヘルデッキと大差ない)