ホロライブ・オルタナティブ第二章 feat.“Saber” 〜猛る烈火は誰の為にその命を燃やすのか〜   作:らっくぅ

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サブタイトルはグレンラガンを参考にしました()
決してタイトル考えるのがめんどくさいというわけではないんだ!信じてください!


第一話 何したいとかないの?

「お、とう、さん……おか、あ、さ………そん、な……」

 目の前にオレンジ色が広がっている。背後から怒号と悲鳴が、背中を絶え間なく叩く。

 しかし少年にはそのどちらも感じられなかった。

 オレンジ色のその先。

 崩れ落ちる建物。

 ガレキの中にきえていった大切な──

 

 

 

 

 


都市ギエルデルタ。とある中学校。

 

 

 

 

 

「…」

「おーい」

「……」

「おーいってば! もしかして目開けたまま寝てる?」

 オレンジ色を基調とした服の活発そうな少女が、虚な目をして座っている少年の目の前で手を振る。が、反応はない。

「さ、さすがにそれはないんじゃないかな…? し、白石くーん…白上達ですけどー…」

 オレンジの少女の隣に立っているキツネ耳の少女がおそるおそる声をかけると、

「ん、起きてるぞ」

「いや起きてんなら返事しろよ⁉︎全くもう…」

「少しぼーっとしてた」

「少しの内に入らんだろこれは…」

「あはは…」

「ところで夏色に白上、俺に何か用か?」

 そんな悠然と尋ねる少年にオレンジの少女──夏色まつりはバン! と机を叩き、

「課題! 結翔まだ出してないでしょ?」

「…? そんなの出てたか?」

「うん。魔法学のだよ。これなんだけど…」

 と、キツネ耳の少女──白上フブキは自分のタブレットを操作し課題のテキストを表示する。それを少年──白石結翔はまじまじと眺め、

「…あー、そんなのあったけか。いつまでだ?」

「次の授業だよっ! 何でそんなのんびりしてんの…⁉︎」

「ま、まさかまだやってない…?」

 おそるおそるフブキが尋ねると、結翔はバッグからタブレットを取り出し、白紙の課題をパッと見せる。

「あちゃー…なんて綺麗な…」

「もーっ、授業まであと5分しかないんだよ? まつりの見せてあげるからさっさと写して提出しちゃってよ! あの先生、1人でも課題出し忘れるとメンドくさいんだから…」

「あと5分もあればこれくらい解けるだろ」

「え…」

 それだけ言うと、結翔は問題を解いていると言うよりアンケートに答えていると言わんばかりのスピードで課題を進めていく。

「い、今何を…⁉︎」

「何って、これ解いてるだけだが?」

「フブキそのノリは流石に古いし、結翔も乗っかるなよ……しかし解くのはっやいなぁ! 前から魔法学できるとは思ってたけど…」

「これは魔法学科期待のエースですな〜?」

「こんだけできるんなら結翔、進学するんでしょ? すごいなぁー」

 新現代における教育制度は西暦時代のそれとは若干異なっている。テクノロジーの発達に伴い必要な知識が増え、中学校、高等学校の修業年限が6年に延長されているのだ。

 ただし義務教育は中学校前期課程までであり、後半3年から先は飛び級も認められている。その為、定められた期間通り在学している学生は実はあまり多くなかったりする。

 そして結翔達は現在中学6年生。進学するか働くかという分岐点に直面しているのだ。

「いや、特に決めてない……けど、お前らがそう言うんなら、そうなのかもな」

 そう言いながら結翔は解き終えた課題のデータを提出フォームへ送信する。

「まそりゃそっか。結翔、転校してきてまだ数ヶ月だもんね」

「大丈夫ですよ白石くん。無理に進路を決めずとも、とりあえず進学して、そこからゆっくり考えるっていう手もあります」

 結翔はつい数ヶ月前、まつり達の通うこの中学へ転校してきた。元々は田舎に住んでいたが、保護者の仕事の都合により都会のギエルデルタへ引っ越してきたらしい。

「ところでまつりちゃんは?」

「まつりは配信者になろうかな! インフルエンサーとかカッコよくない⁉︎ 」

「は、配信者? 面白そうだけど中々険しそうな道だね…」

「確かに。でも未来のまつりちゃんが何とかしてくれるから大丈夫!」

「どこが?」

「そう言うフブキは? 進学はするんでしょ?」

「うん。けど学科が……デザイン科にするか、武道科にするか迷ってるんだよね…」

「ぶ、武道科? そんなのがあるのか…」

「まぁ今流行ってるもんね〜そういうの。傭兵とかってさ。でもやっぱりその2つで悩んでるんだ」

「2人とも、やる事が見つかってんだな」

「結翔は? 何したいとかないの?」

「俺は……」

 と同時に始業チャイムが鳴り、教室に教師が入ってくる。

「やべっ、フブキ戻ろっ」

「うんっ。白石くんじゃあね」

 

 

 あの光景が夢である事は目が覚めてすぐ分かった。記憶とは異なる内容だったからだ。

(母さん達は事故で死んだんだもんな……でも、誰に聞いたんだっけ…?)

 

 あの日、結翔は小学校にいた。学校が終わってからずっと家で待っていたのは覚えている。しかしそこから先が曖昧で、気づいた時にはひどく泣き喚いていた。その後途方もない絶望感が自分を襲い、そして──

 

 そして間も無くして、ジェイデン・アーマストリエという男に引き取られた。彼は孤児を引き取っては成人するまで養育する──里親を長年しており、結翔はそんな彼の被保護者として生活することになった。最初こそ荒んでいたが、ジェイデンの温かな愛情を受け、徐々に人並みにまで感情を表せるようになった。

 

(……まぁいいか。今は授業に集中…ジェイデンさんに孝行してやらないとな)

 




新主人公、白石結翔(しらいし ゆいと)君です。
これからも色んな作品に出す予定(←ココ重要)なので今後ともよろしくお願いします。
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