頭文字S 未完結   作:ペンギン太郎

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 今回は碓氷峠編です。
 この回で登場する真子と沙雪をオリキャラとどう絡ませていくか苦労しましたがそれなりに書けたかなと思いますのでどうぞご覧ください。


ACT.25 碓氷峠のインパクトブルー

 中津モータース 店内

 

 「ええー!!しばらくの間秋名は走れないの⁉どうして?」

 

 「この前ナイトキッズの庄司慎吾が乗るEG6が自爆してはクラッシュしたのを偶々対向車が見られてしまってな。それ以降警察の目が厳しくなってはしばらくの間秋名での走行は控えるべきってわけだ」

 

 「そういうことね。あそこまでいったら秋名の峠が走れなくなるのも当然だから仕方ないか…」

 

 

 先日行ったガムテープデスマッチ。それがきっかけで秋名は今走るのが厳しくなってしまい、光達は勿論スピードスターズのメンバーはしばらくの間は自粛せざるを得なくなったのだ。

 因みに拓海は走ってる時間帯が夜遅くの為何の問題もなくいつものように走っている。

 

 

 「それならさ光、いっそのことどこか別の峠を走ってみるってのはどう?」

 

 「そうだな。ここんとこ秋名の峠を走ってばっかしだったから別の峠を行ってみるってのも悪くはないな」

 

 「でも赤城山はレッドサンズのホームコースだから難しいかもしれないし、妙義山は中里さんがいるとはいえいけ好かない人達のたまり場だからアタシはパスしたいわ」

 

 「となるとどこを走りに行くかだな。う〜んどこに行こうか迷うな…」

 

 「だったら碓氷峠を走ってみるってのはどうだい二人共」

 

 「あ、昴さん」

 

 

 二人がどこの峠に行こうか悩んでいた中二人に声を掛けてきたのは真菜の兄である昴だ。

 大学が夏休みの為実家である中津モータースに帰って来るや家業の手伝いをしており今日もまたツナギを着ては作業に明け暮れていた。

 

 

 「お兄ちゃん、どうして碓氷峠がいいのか理由を聞かせてくれる?」

 

 「碓氷峠では僕の知り合いが走っていてね。しかもその人達は真菜と同じ女性の走り屋なんだ」

 

 「女性の走り屋ですか?」

 

 「アタシと同じ女の走り屋がいたんだ。初めて知ったわ」

 

 昴から碓氷峠には女性の走り屋がいると聞いては意外だなと顔をする光と真菜。基本的に走り屋は男性が大半であり女性の走り屋もいるにはいるがそう多くないのである。

 

 

 「それに碓氷峠は君達が走っている秋名とは似ても似つかないようなコースだから腕を磨けるしすぐ近くには軽井沢があるから観光するのにはうってつけってだからね。どうだい二人共、今の話を聞いては試しに碓氷峠へ行ってみる気になったかい?」

 

 

 「良いですね。ここのところ夏期講習やバイトばっかしで退屈してたところでしたので碓氷峠へ行きますよ」

 

 「アタシも一緒に行くわ。お兄ちゃんがいう女性の走り屋がどんな人なのか気になるしね」

 

 「二人共気に入ってくれたみたいだね。もう一人の彼…利樹君だっけか。彼はここのところ顔を出していないみたいだけど何か聞いてるかい?」

 

 「あいつなら今栃木の方へ帰省してますよ。なんでも中学時代お世話になった恩師の家に行くと」

 

 「それは残念だね。利樹君が来れないんじゃあ今度碓氷峠には僕達三人で行くとしましょうか」

 

 そんなわけで光達三人は行くことを決めては今週末に碓氷峠へと足を運ぼうとするのであった。

 

 

 

 

 軽井沢 某喫茶店

 

 「ねぇお兄ちゃん。ここって喫茶店でしょ?碓氷峠を走るのとどういう関係があるのか聞かせて頂戴」

 

 高崎を出てから高速に入るや1時間が経過しては軽井沢に着いた光と中津兄妹。早速目的地である碓氷峠に行くかと思いきや三人は軽井沢にあるとある喫茶店に来ては車を停める。

 

 

 「碓氷峠を走るにはまずそこを知り尽くしてる人から話を聞かないといけないからね。だからここである人物と待ち合わせをしているんだ」

 

 「確かにそうですよね。俺達はここに来たばっかで碓氷峠に関しては何も知らないですし地元の走り屋から情報を聞くって言うのも有りですね」

 

 「でもその人が余所者のアタシ達にそう簡単に碓氷峠での走り方を教えてくれるのかしら?」

 

 「大丈夫だよ真菜。その人は信頼できる人だってことは僕が保証するから安心しなよ」

 

 「昴さんが言うのなら俺は信じますよ。とりあえず碓氷峠の走り屋が来るまでの間ここでその人を待つとしますか」

 

 「そうね。丁度喉乾いてたとこだったし冷たいジュース飲みたいわ」

 

 

 碓氷峠を走るにはまず地元の走り屋である人物と会うために喫茶店に入っては待ち合わせをすることにした光達。

 

 

 カランカラン

 

 

 テーブルに座ってはドリンクを飲んでは満喫してると一人の女性が喫茶店に入ってくるや光達に近づいきては話し掛けてきた。

 

 

 「久しぶり昴、去年の走行会以来ね。元気してたー?」

 

 「やぁ沙雪。君も相変わらずだね」

 

 

 昴と会っては親しげに話す一人の女性。名を沙雪(さゆき)といい、昴が言う女性の走り屋で昴曰くここには来てないパートナーとコンビを組んでは碓氷峠では最速であるとのことだ。

 

 

 「(うわぁ…めちゃくちゃ綺麗な人だね。アタシよりも胸が大きいし…)」

 

 「(う〜ん確かに美人だって言われればそうだが雰囲気からして性格がキツそうな感じがするなこの人)」

 

 

 沙雪は昴の隣に座っては店員にアイスコーヒーを注文し、前に座ってる光達を見ては昴に尋ねる。

 

 

 「それで、そこにいる二人がアンタの妹とその彼氏なのかしら?見たところまだ免許を取って間もないみたいだけど」

 

 「ちょっと待って下さい沙雪さん。俺は別に真菜とは幼馴染であって別に付き合ってるわけじゃ…」

 

 「そうですよ。彼は青葉光と言いましてアタシのボーイフレンドです。あ、アタシは中津真菜といいまして以後よろしくお願いしますね沙雪さん」

 

 

 真菜は光が否定するのを妨害するや、自らボーイフレンドと言っては話を紛らわす。

 

 

 「へぇ〜真菜ちゃんか。可愛らしくて素敵な子じゃない」

 

 「えへ、ありがとうございます」

 

 沙雪は二人のことを気に入ったらしく笑っては愛想良く振る舞ってくれた。

 

 

 「まぁ自己紹介はそこまでとしてだ。沙雪、再会して早々すまないが君達のホームコースである碓氷峠を光君達に走らせてもいいかな?」

 

 

 「別に構わないわ。でも昴からの話じゃ二人は秋名を走ってるって聞いたけど、それがどうしてうちらの地元である碓氷峠に来たのか教えてくれる?」

 

 

 沙雪が自分達の地元の碓氷峠に来た理由を尋ねるや沙雪の前に座っている光が飲んでいたドリンクをテーブルに置いては説明をすることに。

 

 

 「実は前に秋名山にてナイトキッズの走り屋がガムテープデスマッチというバトルを仕掛けて来たんですよ」

 

 「が、ガムテープデスマッチ⁉それって走り屋の間じゃめちゃくちゃ危ないから絶対やっちゃいけないバトルのことでしょ!?アンタ達それをやっては事故でも起こしたの⁉」

 

 「いえ、ガムテープデスマッチをやったのは俺達ではなく藤原拓海という秋名の走り屋とナイトキッズの庄司慎吾という奴でして…」

 

 「慎吾が⁉あのバカ、光君達の地元でなんてことを…!!」

 

 「え?沙雪さん、庄司慎吾って人とお知り合いなんですか?」

 

 「えぇ…慎吾とは幼馴染でね。まさかあいつが光君達の地元でガムテープデスマッチを仕掛けたなんて一体何考えてんだか…」

 

 「そのガムテープデスマッチなんですけど勝負は拓海が勝ちましたが庄司慎吾の方は車をガードレールにぶつけては入院してしまいまして、その場面を運悪く一般の人に目撃されては警察の目が厳しくなり今現在秋名は走れなくなってしまったというわけなんです」

 

 「なるほどね。そういう理由でうちらの地元に来たんじゃ仕方ないわ。ったく慎吾の奴、今度会った時はとっちめてやるんだから…」

 

 

 沙雪は慎吾が起こした事故が原因で秋名が走れなくなったと知るや、不機嫌そうな顔をするのだった。

 

 

 「じゃあ早速だけど光君達に碓氷峠のコースを案内してくれるかい?」

 

 「いいわよ。今日は真子がいないからアタシ達の車は持ってきてないけど車に乗せてもらえるのならナビゲートしてあげても構わないわ」

 

 「真子さんですか?その人は一体…」

 

 「真子っていうのはアタシとコンビを組んでる走り屋でね。普段は大人しい子なんだけどステアリングを握るとまるで人が変わったかのようにめちゃくちゃ速く走れるのねこれが」

 

 「へぇ〜その人はまるで俺達でいう拓海みたいな人ですね。是非一度お会いしてみたいものです」

 

 「アタシもその真子さんっていう人がどんな人なのか気になるなぁ…」

 

 

 光は沙雪から聞いた真子という女性の走り屋のことを聞いては興味を抱くのだった。

 

 

 「それじゃあ早速アタシ達の地元の碓氷峠へ行くとしますか。昴、今日はアンタの車に乗せてもらうからね」

 

 「いいよ。僕のは走りに特化した奴だから乗り心地は良くないけどね」

 

 

 喫茶店を出た光達は勘定を済ませるや沙雪の案内の元車を走らせては目的地である碓氷峠へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 「うわぁ…これが碓氷峠なんだー。前にお兄ちゃんが言ってたようにまるで秋名と瓜二つね」

 

 「そうだな。思ってた以上にハードなワインディングロードだからかステアリング操作が忙しく周りの景色を見てる余裕がないな」

 

 

 光は初めて走る碓氷峠での道に苦戦しており、前を行くスペックCを追っていくが向こうはここを走り慣れてるからか何も問題なくスイスイと進んでいっては先を行くのだった。

 

 

 「ちょっと光。もう少しスピードを出せないの?お兄ちゃん達が先行っちゃうよ」

 

 「無理言うなって、ここを走るのは初めてなんだからさ。何せ直線と言う程の直線がない上コーナーばっかりで道幅も狭くて走り難いんだしよ」

 

 

 光が真菜に小言を言われながらも走っているその一方で、前を走っている昴と沙雪はというと昴のスペックCに乗っては後追いをするインプの走りを観察しては光を評価していた。

 

 

 「ふぅん…ここを走るのは初めてっていう割にはそれなりに走れてるみたいじゃない。アンタが言うように彼仲々見込みがあるね光君って」

 

 「そりゃあ彼は去年までアメリカで走っていたんだからこれくらいできて当然さ」

 

 「うっそォー⁉光君アメリカに住んでたの⁉帰国子女であんなにイケメンじゃアンタの妹には勿体無いくらいよ!」

 

 「相変わらず年下好きだねぇ沙雪は。そんなんだから未だに彼氏もできないんじゃないのかい」

 

 「なっ⁉ちょっと昴。今の発言は失礼じゃない…!!そういうアンタだって昔はあの高橋涼介と互角にやり合ったっていうのに今じゃ腕が落ちてるんじゃないかしら?」

 

 

 沙雪は昴からデリカシーのない発言をされてはムッとしては趣旨返しとばかりに昴の過去を言う。

 

 

 「……」

 

 「あら、今言ったことは図星だったかしら?」

 

 「いや、前に涼介と勝負したのがあいつが『赤城の白い彗星』と呼ばれてた頃だったからね。そのことをちょっと思い出しただけさ」

 

 「その時のバトルはアタシも真子と一緒に見に行ってたからよく覚えてるわ。県内では激戦区である赤城であんなに速く走れる走り屋が二人もいたなんてね」

 

 「ははは…沙雪が疑問に思うのも無理もないか。何せあの時の僕は走りに夢中になっては赤城で涼介と散々やりあってたんだんだからね…」

 

 「そうね。真子もアンタ達のバトルを見ては走り屋を始めたくらいだしあの頃は本当未だに忘れられないわ」

 

 

 昴と沙雪は昔を思い出しては花を咲かせており、後ろで苦戦している光を余所に碓氷峠でのドライブを堪能するのだった。

 

 

 

 

 

 「どうだった光君、初めて碓氷峠を走っての感想は?」

 

 

 碓氷峠を走り終えた光達は近くの自販機前にて休憩し、コーラを片手に持った沙雪は光に碓氷峠で走った感想を聞く。

 

 

 「いや全くですよ沙雪さん、道が狭い上にコーナーする箇所が多く一日そこらで走りきれるとこじゃないですよここは…」

 

 「アタシも自分の車を走らせていないとはいえとても攻めきれそうにありませんでした」

 

 「でしょ〜。うちらでさえアタシのナビゲートがなきゃ真子は全然だから光君が運転が上手とはいえ慣れないのも当然よ」

 

 

 走り慣れてる沙雪に対し光と真菜は初めて来た碓氷峠の難しさを感じたのか慣れるのに苦労するなと改めて実感する。

 

 

 「ところで沙雪さん一つお聞きしたいことがあるですが」

 

 「何かな真菜ちゃん?」

 

 「沙雪さんはその…真子さんって人と一緒に碓氷峠を走ってるんですよね。それでなんですけど一体どんなお車で走っているか教えてくれませんか?」

 

 「アタシと真子はシルエイティっていう車に乗っていてね。これがめちゃくちゃ速くて走りやすいんだ」

 

 「シルエイティ?外車か何かですか?」

 

 「違うよ真菜。シルエイティっていうのは日産のシルビアのフロントを180の車体と合体させた改造車のことを言うんだ」

 

 「え、改造車?そんなことってできるの?」

 

 「元々シルビアと180は兄弟車みたいなもんだからな。180のリトラクタブルヘッドライトのフロントパーツはかなりの費用が掛かるからそれを浮かせるためにS13のフロントパーツを合わせて作ったのがシルエイティって車なんだよ」

 

 「そうだったんだ。そんな車があったなんて初めて知ったわ…」

 

 

 真菜はシルエイティという車を知っては変わった奴もあるんだなという顔をした。

 

 

 「あの沙雪さん。アタシからお願いがあるんですけどいいですか?」

 

 「いいわ。いってご覧なさい」

 

 「もし真子さんと一緒に碓氷峠を走る日がわかるのでしたら教えてもらえますでしょうか?アタシ、沙雪さんと真子さんの走りを見てみたいんです」

 

 

 真菜は沙雪に走りを見せてもらえないかとお願いするや、沙雪はその場でうーんと考えては言う。

 

 

 「それなら今晩ここを走る予定だから日が沈むまで待ってくれるなら見てくれて構わないわ」

 

 「本当ですか。光、お兄ちゃん、今晩の真子さん達の走りを生で見てみようよー」

 

 「どうします昴さん?真菜がああ言ってる以上どうしようもないですし真子さん達の走りを見てから高崎に帰りますか?」

 

 「そうだね。折角ここまできたんだから今日くらい大目に見てあげるとするか。父さんには帰りが遅くなるって僕の方から行っておくよ」

 

 

 碓氷峠にて最速を誇る女性コンビである真子と沙雪による『碓氷峠のインパクトブルー』の走りを見ることにした光達は軽井沢で適当に時間を潰しては日が暮れるのを待つのだった。

 

 

 

 

 

 碓氷峠 夜

 

 日が沈んでは地元の走り屋達が碓氷峠に集っては和気あいあいとミーティングをしており、光達もその中に混じっては交流を深める。

 

 

 「どうやら碓氷峠の走り屋がぞろぞろと集まってきたみたいだね。見たところ大した腕はなさそうだけど」

 

 「見たところ、ここの走り屋は俺達が乗ってきた4WD車と違ってFRやFFの車が殆どみたいですね」

 

 「当然よ。碓氷峠は道が狭くてコーナーが曲がりくねっているんだからアンタ達が乗ってきたハイパワーターボの4WD車じゃすぐさまタイヤを消耗する上ガードレールにぶつけてしまう恐れがあるからね」

 

 「ですね。沙雪さんの言う通り俺のインプじゃ碓氷峠と相性が悪いだろうから全力走行は控えようかなぁ…」

 

 「何よ光。ひょっとして怖じ気ついたのかしら?」

 

 「別にそこまでは言ってないよ。ただ全力を出すにはあまりにも難しいかなと言っただけで」

 

 

 『沙雪、昴ー』

 

 

 光達が話しているや栗色の長髪で顔が整った美人の女性が沙雪と昴の名前を叫んでは近づいてきたのだった。

 

 

 「やぁ真子、久しぶりだね」

 

 「遅いわよ真子。どれだけアタシ達が待ちわびたと思ってるのよ〜」

 

 「ごめん沙雪。今日はちょっとデートしてて遅れたの」

 

 「へぇ〜アンタみたいな大人しい子がデートとはね…」

 

 「ところで沙雪、そこにいる二人は?」

 

 「へ?あぁそこの二人ね。昴が連れてきた子なの」

 

 「二人は僕の妹の真菜とその友達の光君といってね。主に秋名を走っていたんだけど理由あってはここを走りに来たんだ」

 

 「そう…。あの人と同じ秋名の走り屋なのね」

 

 「あの人?ねぇ真子、アンタが今日相手してた男ってひょっとして秋名の走り屋なの…?」

 

 「ううん。こっちの話だから気にしないで沙雪」

 

 「(真子さんの口振りからしてデートしてた相手は拓海達と同じ秋名の走り屋か?)」

 

 光は真子が今日デートしていた男が拓海と同じ秋名の走り屋だと推測するも頭を切り替えては話を戻す。

 

 

 「そういえば自己紹介が遅れましたね。俺は青葉光と言います」

 

 「中津真菜です。光とは同じ高校のクラスメイトで幼馴染ですのでよろしくお願いしますね真子さん」

 

 「初めまして光君、真菜ちゃん。あたしは佐藤真子。よろしくね」

 

 「よ、よろしくお願いします…真子さん」

 

 「ふふっ、光君、雰囲気から見てしっかりしていそうで性格も真面目な感じがして素敵な男の子ね」

 

 「そ、そうですか。はははっ…」

 

 

 光は真子の整った顔を見ては顔を赤くしており、デレデレするのだった。

 

 

 「何よ光ったら、真子さんを見てはデレデレしちゃって…」

 

 「まぁまぁ真菜ちゃん。真子を見た男は皆ああなるんだから大目に見てあげなよ」

 

 「そうだよ真菜。僕だって真子と初めてあった際光君と同じリアクションをしたんだから彼をあまり責めないの」

 

 

 真菜はヤキモチを焼いたのか真子を見てはデレデレする光を見てはジェラシーを抱き、昴と沙雪は真菜を宥めては落ち着かせる。

 

 

 「それじゃあ真子も来たことだし。アタシ達もそろそろ行くとしましよっか。真子、車は向こうに停めてあるから早く行きましょ」

 

 「えぇわかったわ。じゃあね二人共。また会いましょう」

 

 「は、はい…」

 

 「お二人の走り見せてもらいますから頑張って下さいね」

 

 

 光達は真子と沙雪を見送っては二人の走りを見ることに。

 果たして碓氷峠のインパクトブルーはどんな走りをするだろうか。

 

 

 

 

 『来たぞー道を開けろ!!』

 

 『おい、早く車を動かせ』

 

 

 真子と沙雪が乗る車が来るまでの間地元の走り屋が下手くそなドリフトをしては遊んでいたが、シルエイティのスキール音が聞こえてくるや地元の走り屋は道を開けてはシルエイティが通りかかるのを待つ。

 

 

 「お、そろそろだな。真子さんがどんな走りをするか見せてもらうとするか」

 

 

 スキール音が段々近づいてくるや光達の前を真子が運転するブルーのシルエイティが通りかかる。

 

 「来たわ。きっと真子さん達よ」

 

 「相変わらず良いスキール音を出してるねぇ…」

 

 「青い車体にS13のフロントパーツ、あれがきっと二人が乗るシルエイティだな」

 

 

 上り方面から下ってきたシルエイティは角度を決めては逆ドリフトしてコーナーを抜いていき、その場にいた走り屋達を圧巻させては通り過ぎていく。

 

 

 「凄いな…走り慣れてる地元とはいえ勾配の厳しい連続コーナーを逆ドリフトしては流しっぱなしで走るなんて俺にはとてもできそうにないぞ」

 

 「うん。とてもアタシと同じ女性の走り屋とは思えないくらい綺麗だったわ今のドリフトは…」

 

 「そりゃあ沙雪が前方を確認しては真子を上手くリードしてるんだからあれぐらいのことは二人にとってはできて当たり前だからね」

 

 

 光と真菜は目の前で繰り広げたシルエイティのドリフトのテクニックに度肝を抜かされては二人との実力差を改めて思い知るのだった。

 

 

 

 

 

 

 「どうだった二人共。アタシ達のドラテクは凄かったでしょ?」

 

 「ちょっとぉ沙雪、アンタはナビゲートしただけなのに自分の手柄のように言わないでよ」

 

 

 再び上ってきたシルエイティは光達と合流しては先程のドリフトについて感想を聞く。

 

 「流石でしたね真子さん。あんな狭い公道であれだけキレのいい走りをされてはとてもですが敵いそうにありませんよ」

 

 「凄かったですよ真子さん。アタシ、真子さんの走りにめちゃくちゃ感激しました!!」

 

 「え、えぇ…ありがとう真菜ちゃん…」

 

 

 真菜は突然真子の手を握っては目をキラキラと輝かせ、真子を尊敬の眼差しで見るのだった。

 

 

 「ま、真菜ちゃん…なんか目がちょっと危なっかしくて怖いんだけど…」

 

 「どうやら真菜の奴、完全に真子さんにベタ惚れしてしまったみたいだな」

 

 「まぁ同じ女性の走り屋として真子を慕うのも当然だしね」

 

 

 光と沙雪と昴は真子にベタ惚れしてる真菜を見ては呆れるしかなかった。

 

 

 「それじゃあアタシ達はもう一回流してくるからまた会おうね」

 

 

 沙雪がそう言っては再び碓氷峠で走り込もうとシルエイティに乗っては上り方面へと上っていく。

 

 

 「どうする真菜。真子さんの走りも見れたことだしそろそろ高崎に帰るとするか?」

 

 「そうね…でも帰る前に真子さん達には一言言ってからにしましょ」

 

 「そうだね。とりあえず先に下りては真子達を待つとするか」

 

 

 

 

 

 シルエイティのドリフトを見た光達は乗ってきたインプレッサに乗っては麓へと下りていくことに。

 その途中ある一台の車が前を横切っては傾いているのに気付き、その場でブレーキを踏んでは車を停める。

 

 

 「あちゃーS13が横に傾いては道を塞いでるな。見たところリアを出しては焦ってアクセル抜いておつりを貰ったってところかな」

 

 「アタシが言うのもなんだけどあれはまるで初心者がよくやるスピンみたいだね」

 

 「とりあえずあの車が立て直すの待つとして…ん?あのS13は確か池谷さんの車じゃなかったか?」

 

 

 光達が目の前にした車は池谷が乗っているライムグリーンのS13であり、その手前には180が止まってはS13が立て直すのを待っていたのだった。

 

 

 「ひょっとして健二さんと一緒にここを走りに来ていたのかな?とりあえず一声掛けておこうと…」

 

 「待って光。前方から真子さん達の車が来るわ」

 

 「え…?げっ!!このままだと池谷さんの車にぶつかるぞ!!」

 

 

 タイミングが悪く反対車線からシルエイティが来ては横に傾いてる池谷のS13に衝突するかと思いきや。シルエイティは上手くブレーキングを決めてはその場で踏み止まり、危うく大惨事になるのを防いだのだった。

 

 

 「ちょっとォS13のおにーさん。早くどいてくれないと他の車が来て危ないよー」

 

 「すいません。今どきますからー」

 

 

 沙雪が助手席から顔を出しては池谷に道を開けるように言うや、S13は即座に車を立て直してはそこを通り過ぎようとした。しかし、

 

 

 「えっ」

 

 「……!!」

 

 

 池谷は運転席に乗っていた真子の顔を見ては知ってはいけないことを知ったかのような顔をしては驚いており。

 真子も池谷の顔を見ては知られてはいけないことを知られたかのような顔をしてはその場に踏みとどまるのだった

 

 

 「ま、まさか…真子さんが今日デートしていた相手って…池谷さんのことだったのか?」




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