頭文字S 未完結   作:ペンギン太郎

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 ここの所会話ばかりで本格的なバトルはまだしていませんが次くらいからやると思いますのでそこのところお願いしますね。


ACT.7 ガキの喧嘩

 「大変よぉ光!!」

 

 「どうしたんだ真菜。朝早くから大声出したりして…」

 

 「今朝パパから聞いたんだけどね、池谷さんが秋名で事故を起こしたって言ってたの!」

 

 「あぁ、はいはい。池谷さんが事故を起こしたんだな…って、マジかよ⁉」

 

 

 いつもの様に学校に来た光は慌てては話しかけてきた真菜からスピードスターズのリーダーである池谷が事故を起こしたと聞くや激しく驚く。

 

 

 「なぁ真菜。お前の親火さんはどこでその話を聞いたんだ?」

 

 「パパは知り合いの立花さんって人から聞いたみたいなの。ほら、あの時スタンドでお世話になった」

 

 「あぁあの人からか。で池谷さんの容態はどうだって?」

 

 「幸い命に別状はなかったんだけど、首を痛めてしまった上車はフロントがめちゃくちゃになっては工場行きになったって言ってたわ」

 

 「そうか。池谷さんが出れないとすると今度の交流戦はますます難しくなるな」

 

 

 もうすぐ交流戦が始まるタイミングで事故を起こしてしまうとはツキがないなと光は思う。

 

 

 「なぁ光、池谷さんが怪我して出られないならいっそのこと俺が変わりに交流戦に出てやろうか」

 

 「ダメだ。池谷さんには悪いけどこれは地元であるスピードスターズの問題だ。お前が出てしまったら地元としての示しがつかんだろうが」

 

 

 利樹が代理として交流戦に出ようか光に提案するが光は地元の面子に関わるから出ないよう釘を刺す。

 

 

 「でもよぉ。あれだけ必死になってはレッドサンズに勝とうと奮起してるあの人達を見捨てるなんざいくらなんでもあんまりじゃねぇか」

 

 「例えそうだとしてもダメなものダメだ。余所者であるお前を出すわけには行かないんだ。とりあえず今は黙って見守っておくんだな」

 

 「なんだよその言い方は!!お前には人をバカにするレッドサンズの奴らを負かしてやりたいって気はないのか!!」

 

 

 利樹は口を荒げては光の胸ぐらを掴むがそれでも光は態度を変えずに冷静に言う。

 

 

 「そうは言うがな利樹、この件に関してはレッドサンズがスピードスターズに挑戦を申し込んだんだから何がなんでもスピードスターズが対処しないといけないんだ。そこに俺達が割って入ったらスピードスターズは余所者に頼り切っては自分達ではまともに勝てはしない腰抜けの集まりだと逆に思われてしまうだけなんだぞ」

 

 

 「くっ…」

 

 

 利樹は光の言うことに理解したのか、掴んでいた腕を離すが内心納得してはいなかった。

 

 

 「わかったよ。お前の言うことに一理あるよ」

 

 「やっと理解したか。とりあえずこの件に関しては…」

 

 「だったら俺がスピードスターズに加入するよ。それなら何も文句はないよな?」

 

 「えっ?本気で言ってるのか利樹?」

 

 

 真菜が心配しては利樹に言うが本気で入るみたいだ。

 

 

 「あぁ。お前が言うように交流戦にはスピードスターズのメンバーが出ないといけないんだろ。なら、俺がスピードスターズに入れば曲りなりにもチームの一員ってことになるから問題はねぇはずだ」

 

 「あのなぁ。いくらスピードスターズの為とはそこまでする必要は…」

 

 「うるさい!!お前には関係ねぇんだろ!だったらこの件に口を挟むんじゃねぇ!!」

 

 

 利樹は怒りを露わに光を罵倒しては教室から出ていくのであった。

 

 

 「あのバカ…。頭に血が上りやがって」

 

 「ちょっと光、いくらなんでもあんまりじゃないの。少しは利樹の気持ちをわかってあげてよ」

 

 「真菜。これに関しては俺達は部外者だから首を突っ込むわけにはいかないんだよ」

 

 「そんな…」

 

 「それに、利樹がどう足掻こうがあいつは交流戦に出れはしないよ」

 

 「どうして?」

 

 「いずれ理由がわかるよ。だから今は授業に専念してから真菜の親父さんのとこへ言ってはこのことについて話そうか」

 

 「う、うん…」

 

 

 そうしてチャイムが鳴っては担任の先生が来ては授業が始まっては一日が過ぎ去るのだった。

 因みに無断欠席をしてしまった利樹は後で呼び出しをくらっては補習をする羽目になった。

 

 

 

 

 

 「あぁくそっ、光の野郎…親父に余計なことを言いやがって…!!」

 

 

 利樹はすぐさま自宅に帰っては父親から交流戦当日にランエボを借りれないか尋ねるも父親は事故を起こしかけるような奴には車は貸せないと言われては門前払いされるのだった。

 何故自分が事故を起こしかけたことを父親が知っていたかというと、理由は言わずもがな光が利樹の父親に密告したからであり、それを知った利樹は収まらぬ怒りを溜めてはヤケを起こすしかなかったのだった。

 

 

 「あいつにはレッドサンズの奴らを見返してやりたいって気持ちはねぇのかよ…。調子に乗ったあのデカっ鼻を挫いてやりたいって程の感情がよぉ…」

 

 

 あまりに喚いては周りの人が利樹から遠ざけては距離を取るも、一人の男が近付いてきては話しかける。

 

 

 「利樹君じゃないか。こんなところで何してんだい?」

 

 

 ヤケクソになっている利樹に声をかけてきたのは真菜の父親の中津社長だ。中津は仕事帰りなのか青いツナギを着ては店に帰る途中であり、そこをたまたま利樹がブラブラしていたのを見つけては声を掛けたのだ。

 

 

 「真菜の親父さんじゃないすか。アンタこそどうしてここに?」

 

 「何って、僕は修理を終えた車を届けに来ただけで今それを終えては店に戻る途中だったんだ。それに君は今日学校じゃなかったのかい?」

 

 「チッ…確かにそうですけど光と喧嘩しては学校を飛び出してしまったんすよ…」

 

 「そうか。光君と喧嘩をね…。一体何が原因でそうなったのか聞かせてくれないか?」

 

 

 中津社長は利樹から光と喧嘩した理由を聞き、利樹が理由を話し終えるやこう語る。

 

 

 「そういうことだったか。君の気持ちはよぉくわかるよ。でもね、今回ばかりは光君が言うように地元であるスピードスターズが自ら決着(ケリ)をつけないといけないから光君が言うように君は黙って見守って上げるべきじゃないのかい」

 

 「確かにそうかもしれませんがどうやってスピードスターズがレッドサンズに勝てと言うんですか。聞いた話だと唯一の頼みである秋名のハチロクは出るつもりはないんでしょ」

 

 「う〜ん。それはそうなんだが。まぁ文太のことだ。きっと何かやってくれるんじゃないかね」

 

 「え、やってくれるというのは?」

 

 「それはいずれわかることさ。ほら、もう気が済んだのなら学校に戻っては光君に謝っておきなよ」

 

 「わかりました。中津さん、ありがとうございました」

 

 「別に構わないよ。君達の仲の良さはずっと昔から知ってたからね」

 

 

 

 

 

 ブォォォン

 

 

 その日の夜。ハチロクが閉店間際のガソリンスタンドに来てはガソリンを入れに来たのだ。

 

 

 「なんだよ今日はもう終わりだぞ」

 

 「固いこと言うなよ。ハイオク満タンだ…」

 

 「生意気だぞハチロクのくせしてハイオクだぁ…」

 

 

 文太と祐一はガソリンを入れ終えたハチロクを置いてはスタンドでタバコを吸っては会話を始める。

 

 「てめーだろ祐一。あの池谷って若いのに変な噂を吹き込みやがったのは…」

 

 「オウ…別に嘘を言ったつもりはねぇがそれがどうかしたのか?」

 

 「困ってんだよしつこくて今日も来たぞォ。頭に包帯巻いてギプス付けてスクーター乗って、気の毒に事故ったな…ありゃあ」

 

 「気の毒だと思ったら代わりに走ってやったらどうだ?池谷は気のいい奴だぞ」

 

 「やだね…。ガキの喧嘩に大人が首を突っ込むみてーなもんだろ。そーゆのは俺の主義じゃねーんだよ」

 

 

 祐一は文太に池谷の代わりに走るよう言ってみるが文太は大人としての立場故か何がなんでも出ないと言い切る。

 

 

 「だったら…ガキの喧嘩にはガキを出せばいいだけだろ」

 

 「拓海のことを言ってるのか?」

 

 「そうだ。かなりの腕になってんだろ?」

 

 

 拓海を交流戦に出すよう祐一が言っては文太に拓海の実力を聞く。その質問に対して文太はタバコを一息吸っては語り出す。

 

 

 「まだまだだけどな…。秋名の下りならどんな奴が来ても負けねぇぐらいにはなったかな…。俺には負けるがな」

 

 「ぷっ、すぐ負けん気出す」

 

 「あいつもなー。誰に似たのか頑固なとこあって走れと言って素直に走るような奴でもねーんだよなー」

 

 

 誰に似たのかは言わずもがな拓海は父親の文太に似たのである。

 

 

 「まぁあの池谷って奴の頭の包帯に免じて…作戦を考えてやるわ…じゃあ」

 

 「おう」

 

 

 文太が走り去った後、祐一はズボンのポケットから携帯電話を取り出す。

 

 「さて、これは中々の観物になるだろうから中津に連絡してはあの子達に拓海の走りを見せつけるよう言っておかねぇとな」

 

 

 祐一は中津に連絡を取り始めては交流戦で拓海を出すことを伝えていき、電話に出た中津はそれを聞いては拓海のことを伏せて置いては光達にあることを伝えたのだった。

 

 

 

 

 

 「ハチロクが今度の交流戦に出てくるのですか?」

 

 

 光は今日一日の授業が終わっては中津モータースに寄った際中津社長から土曜日に行われる交流戦にてハチロクが出るかもしれないという話を聞いては内心驚いていた。

 

 

 「そうだよ。君達はスピードスターズに勝ち目はないと言ってたみたいだがどういうわけかハチロクが出ることになってね。それを観に行っては確かめてきて欲しいんだ」

 

 「ひょっとして…拓海君のお父さんが池谷さんの代理として出てくれるというのパパ?」

 

 

 真菜が父親に質問するや中津は微妙な顔をしては言葉を返す。

 

 

 「う〜ん。それは何とも言えんが、まぁ詳細は当日にわかるだろうし明日三人で秋名に行ってきなよ。車はいつものヤツを貸してあげるから」

 

 「良かったぁ…。これであのレッドサンズにひと泡吹かせてやれるかもしれないわね…。どうしたの光?何か気になるところでもあったの?」

 

 「いや、なんで拓海の親父さんが急に出ると言い出したのか気になってたんだ。だってその人はもう秋名を走っていないし豆腐の配達は全て息子の拓海に任せてるって中津社長が言ってたじゃないですか」

 

 「確かにそう言ったが…。まぁそれは観に行ってからのお楽しみだね」

 

 「そうですか。じゃあ当日真菜達を連れて秋名での交流戦でその走りを観に行ってきます」

 

 「あぁ、しっかりハチロクの走りを見ておくんだぞ」

 

 

 どういう理由で拓海の親父さんが出ることになったのか未だに判明していないが、光はその場で考えては埒が明かないので交流戦当日に秋名へ行って確かめようとするのだった。

 

 

 

 

 

 藤原豆腐店

 

 「あのさーちょっと言っとくけど今度の日曜日、俺車使わしてもらうからな…」

 

 

 文太は拓海から車を聞いてはある作戦を思いつく。

 

 

 「日曜…?だめだ!!」

 

 「なんで?前の日の朝と次の日の朝の配達はちゃんとやるからさ」

 

 「そういう問題じゃねぇ商工会の寄り合いあって俺が車使うんだ」

 

 「マジかよー不味いよそれー。俺どーしても車使いてーんだよ」

 

 「ハハーンさては女だな。いっちょ前に色付きやがって」

 

 「いいだろなんだってもったいぶらねーで貸してくれよ。どーせボロい車なんだから。勝手に乗ってくからな…」

 

 「ふざけんな…キーなきゃ車は動かねーよ。紐つけて首に下げとこう」

 

 「きたねー(あんなボロでも使えないと困るこればっかりは…)」

 

 「どうしてもって言うなら…考えてやってもいいぞ」

 

 「ホントかよ⁉」

 

 

 拓海はハチロクが使えると知るや興奮しては喜ぶも文太はある条件を突きつける。

 

 

 「但し条件がある。土曜の夜あの車で赤城最速とか言ってやがる蒸したガキを軽く捻って来い…。秋名の下りでだ!!」

 

 「!! なんだァ…それ…?」

 

 「そうすれば車は無条件で貸してやる。しかもガソリン満タンのおまけ付きだ」

 

 「(ガソリン満タン⁉この条件はめちゃくちゃぐらっと来るぜ…。俺金ねぇから…)」

 

 

 拓海は文太から出された条件に戸惑うもガソリン代を父親が出してくれると聞いては引き受けるべきか悩み始めた。

 

 

 「どうするんだ?」

 

 「ちくしょーちょっと考えさしてくれる?明日の朝まで…」

 

 「いいぜ…。好きなだけ考えても」

 

 

 拓海は引き受けるかどうか判断を明日の朝まで待ってもらうよう文太に言っては一晩中考えていくのだった。

 

 

 

 

 

 高橋邸

 

 拓海が交流戦に出るかどうか迷っていたその頃、高橋兄弟の兄の涼介は自室にてパソコンとにらめっこしては考えごとをしていた。

 

 

 コンコン

 

 

 「兄貴…入るぜ」

 

 

 弟の啓介がドアをノックしては涼介の部屋の中に入る。

 

 

 「啓介か。丁度良かったお前に聞きたいことがあったんだ…」

 

 「?」

 

 「お前が秋名で見たっていうハチロクとインプレッサだけどな…。俺が今取り組んでる論文に何か役立つデータがありそうだな…。今思い出してそいつらの速さを論理的に説明できるか?」

 

 「勘弁してくれよ兄貴。俺は兄貴とは違うそういうのは無理だ…。兄貴はバトルしながら後ろにつくと何でもわかっちまうんだよな…」

 

 

 細かく説明するのは苦手だと言いながらも近くにあったベッドに座っては兄の凄さを語り始める。

 

 

 「右と左のコーナーを抜けただけで…相手のドライバーの癖や欠点、車の足回りの仕上がりまでズバズバ当てるし…エンジンのパワーだって殆ど当たる。人間シャーシダイナモって言われるぐらいだからな…。俺に言わせりゃ兄貴の分析力はバケモノ染みてるぜ…」

 

 「いつも言ってるだろ。ドラテクで大切なのはここだって…」

 

 

 涼介は自分の頭を指しては啓介に言うも、そんな芸当ができるのは涼介一人しかいない。

 

 

 「俺に言わせりゃ何も考えずに走って俺とタメはるお前の方がよっぽど気持ち悪いぜ」

 

 

 涼介は弟の啓介の凄さを語るや話を続ける。

 

 

 「啓介の走りに理論が加われば理想的なドライバーなんだがな…。まぁいい…、明日の交流戦俺も行ってみるか…。そのハチロクとインプレッサのドライバーに少し興味が出てきた…」

 

 

 涼介はハチロクとインプレッサに興味を示したのか参加する予定でなかった交流戦に行くと言っては啓介を負かしたハチロクとインプレッサを一目見てみようと行くことを決めたのだった。




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