生きワレェ!(セルフ)
「今悲鳴聞こえたけど何があったん!?」
「飯田君!葉隠さん!大丈夫!?」
「大丈夫葉隠?!」
「何がありましたの!?」
「今度は何だァ!?」
「みんな、実はかくかくしかじかで‥‥」
「なにィ!?ならオイラも葉隠のはd‥ぐふぉう!?」
「最低よ峰田ちゃん」
悲鳴を引き金に女子組を始め何人かが何事かと即座に集まって来ました。引き金になった当の本人はバスタオルで身体を隠して顔真っ赤っか状態です。そして飯田君が説明したせいで女子組は「あちゃー」って頭を押さえて男子組は顔を逸らして耳を赤くしてます。おかげで葉隠さんは更に真っ赤っかです。
あと峰田は梅雨ちゃんに殴り飛ばされました。残当。
「戻って、グラードン」
そんな感じでわちゃわちゃしてるのを横目にグラードンを私の中に戻します。出しっぱなしだと海が干からびちゃいますし。
「緑谷、出久」
それから少し思った事があるのでデクの名前を呼んでこっち来いと手招きします。でも声が小さくて聞こえなかったみたいなので『ねんりき』で軽く頭を小突いて気付かせました。
「んっ?あ、えっと、僕ですか‥‥?」
お前だ、と指さしてから改めて手招きするとちゃんとデクが近寄って来ました。他のみんなも次は何事?と気にしてるみたいだからちょっと意識して大きめな声(当社比)で話しかけます。
「オール・フォー・ワン、倒し、行く。一緒、来る?」
「は!?えっ!?」
「「「「えぇぇぇ!?」」」」
理由は私の世界と違ってこの世界のデク達は散々ヴィラン連合達と戦って来たので知らない内に終わってるよりもオール・フォー・ワンを太陽送りにする所くらいは見せてあげた方がいいかな?と思ったからです。
「早く、決めて」
「えぇ!?いや待ってください!?」
「じゃあ、相談、する。3分、待つ」
「「「「「「3分!?」」」」」」
先代達もデクの中から見てるはずですし、そう考えるとオールマイトも連れて行ってあげたほうがいいかな?とも思います。特に初代さんとかは言いたい事とかもあるでしょうし、しっかり相談すればいいと思います。でも時間切れになったらバルスします。
オール・フォー・ワンが。
「あのあの!相談時間3分はさすがに短いからもう少し時間ください!」
「っていうかオール・フォー・ワンの居場所分かるんですか!?」
「えぇ、相談って、そうだ!まずはオールマイトに連絡しないと!」
「ちくわ大明神」
「誰だ今の!?」
みんな大慌てです。
まぁ今まで頑張って捜索して見つからなくておびき寄せ作戦をするところにいきなり居場所知ってるよって人が出てきて倒しに行くぜ!とか言われたらさもありなんというやつです。
とりあえずオールマイトに通信を繋げて事情説明し始めたからより説得力を持たせる為にアルセウスフォンでこの世界のオール・フォー・ワンを検索。呼吸器付き洞窟魔王様スタイルのオール・フォー・ワンが画面に出てきたので大慌て&噛みっ噛みなデクや他のみんなにも見えるようにしてあげました。
「「「「「「「………………!?!?!?」」」」」」」
『ん?緑谷少年?何かあったのか?』
「オ‥オ‥オ‥‥」
『お‥?』
「オール・フォー・ワン!」
『なにィ!?まさか現れたのか!?オール・フォー・ワンが!!??』
耳をすますと通信機の向こうでざわ・・ざわ・・から怒濤のパニックになってるのがうっすら聞こえました。あっちもこっちも大大大パニックです。
「落ち着いた?」
「はい…。それで、そこに写ってるのは…?」
「オール・フォー・ワン、リアル、タイム」
しばらくしてパニックも落ち着いたみたいなのでデク達とお話再開です。オールマイトもスピーカーで参戦してます。
『つまり君はオール・フォー・ワンの現在地を把握しているという事かい?』
「うん」
『ならばどうか我々にその情報を教えてはもらえないだろうか』
「いいよ。でも、今から、倒しに、行くとこ」
『ありがt……なんだって!?ダメだ!危険過ぎる!』
「そ‥そうですよ!危な過ぎます!」
まぁ正論。ヒーロー視点一般人がめちゃくちゃ危険な事しようとしてるみたいにしか見えないと思いますし。
『ヤツは、オール・フォー・ワンは我々が全力を尽くして必ず倒してみせる!だからどうか危険な事はしないで欲しい!』
「ん…、じゃあ、遠距離」
「遠距離?遠くから倒すって事?」
「あ!お姉さん質問いいっすか?」
と、ここで会話を聞いてた雷くんが手を上げて質問してきたからどうぞと返しました。
「いや、話聞いてて気になったんすけど、お姉さんどうやってオール・フォー・ワン倒すつもりだったんですか?」
「あー、確かに」
「オール・フォー・ワンって馬鹿みたいに個性持ってるんだよね」
「めちゃくちゃ遠くから狙撃するとか!」
「そう、だね。じゃあ、見せて、あげる」
『はい?』
「「「「「「え?」」」」」」
雷くんの質問は尤もです。そしてタイムリミットの3分を過ぎたのでみんなに見えるようにしながらアルセウスフォンに映るオール・フォー・ワンに対してジラーチにもらった個性を消す能力を発動しました。すると画面の中で個性を使って浮かせてた呼吸器や元拘束具だった玉座がドンガラガッシャーンと地面に落っこちて無個性になったオール・フォー・ワンを下敷きにしました。
「今、オール・フォー・ワン、の、個性、消した」
『個性を…!』
「「「「「「個性を消したァ!??!?!」」」」」」
「次、パルキア、お願い」
それからパルキアの入ったボールを出して私の世界でやったのと同じように、かつ視覚的に見て分かりやすいようオール・フォー・ワンの真後ろに太陽に繋がる空間の裂け目を作ってもらうとディアルガの力で時間を停めてないのもあって空気と一緒に物資の入った木箱や食料品なんかがどんどんと吸い込まれていきます。
そして下敷きになっていたオール・フォー・ワンも、裂け目の先にある宇宙に流れ出して行く空気の勢いと太陽の重力に引かれてズルズルと地面を擦りながら吸い込まれていって、最後はシュポンッて効果音が聞こえそうな感じに呆気なく裂け目の向こうへと飛んで行きました。
「はい、終わり」
これであとは残党狩りだけです。