ゼロカラワカツイセカイセイカツ   作:萎える伸える

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第二十四話『救出作戦』

◆◇◆

 

 

「──爺さんッ!」

 

 

 エルザの誘拐が発覚して、ソルはすぐさまロム爺のもとへ向かった。

 

 雨の中を突っ切ってきたソルの髪は濡れており、いつもよりずっと荒々しい印象を抱かせる。戸を乱暴に開け、中へ飛び込んだ彼は、焦りを隠すこともなくロム爺を呼んだ。

 

 すぐにでも情報を集める必要があった。

 エルザがどこへ連れていかれたのか。敵のいる場所に目星はつくのか。すぐさま移すべき行動は何か。救出するために、どんな作戦を立てるべきか。

 その思考の整頓を、年の功があり、『大参謀』と呼ばれたロム爺に頼ろうと考えたのだ。

 

 ──だが。

 

「なッ……どういうことだ!? ここで何があった!」

 

 盗品蔵は、もぬけの殻だった。

 ロム爺も、フェルトもいない。明かりもついていない。

 それどころか、

 

「……血痕! ロム爺! フェルト! いるなら返事しろ! おい、いねぇのか!!」

 

 床には多量の血痕が散乱していた。見知らぬ男たちが幾人か倒れており、室内は明らかに荒らされている。

 状況から察するに、ここもまた襲われたのだ。

 ロム爺もフェルトもここにはいない。逃げたのか。あるいは攫われたのか。それとも──。

 

「クソッ」

 

「お兄ちゃん……」

 

「お兄さん、フェルトちゃんたち、無事だよね……?」

 

 悪態をついていても始まらない。

 今ここで、ロム爺やフェルトの生死を確認するすべはない。

 だが、死んでしまっていたなら。

 ソルには、最終手段がある。

 万象を覆せる、次元を超える力が。

 

 ──だが、それにはあまりに大きな代償を払わなければならない。

 

 すでに代償を払いすぎたソルに猶予はない。第一に、ソルは回帰する時間を選べない。

 どこまで巻き戻るかはわからない。おそらく、今までの傾向から推察するならば──自分がこちらに来る前、レムと出会う前まで時は巻き戻る。

 

 だからこそ最終手段。

 それはとてもではないが、便利などと言える力ではない。

 ソルが一番嫌いな、物事を『なかったこと』にする力。

 

 ──否、呪いだ。

 

 数瞬、ソルは今手にあるものと、これまでに得たもの、そして今、手の届く場所にいるレムを見た。

 そして、最終手段を取ることを止めた。

 それは同時に、見捨てることを選んだことと同義だった。

 

「──ッ」

 

 その事実を噛み締め、ソルは残ったものを失わないために思考する。

 

 ──どうする。エルザはどこに連れていかれた。二人は生きているのか。クソ、情報が足りない。

 

「メィリィ、敵の居場所に思い当たるところはないか? 何でもいい。まだそう遠くには行ってねぇはずだ。この近くに拠点を張ってるはずだ。何かあるだろ、思い出せ!」

 

「え、えっと……そんなこと言われても、そんなすぐには思い当たらな……」

 

「なんでもいいッ! 知ってることを全部話せ!」

 

「お兄ちゃん! 落ち着いて!」

 

「……ッ、すまん。頭に血が上った」

 

 ソルは苦渋に顔を歪め、一度だけ息を吐いた。

 そして、心に決める。

 

 ──殺す。

 

 手段は選ばない。なんとしても報復する。赦さない。

 思考が冷えていく。理性でもって感情の高ぶりを押さえつける。意思を殺し、冷徹になる。

 だが、どうする。

 この嵐では足跡は辿れない。目星もない。当てもない。

 だとしたら、ここに倒れている奴らの『記憶』を奪う。

 それが一番可能性として高い。

 

 どうでもいい人間の記憶など喰らえば、俺の意識が鈍り、壊れてもおかしくない。それは『暴食』のガキを見ればわかる。他人の記憶を取り込めば碌なことにならない。そんなことは俺が一番よく分かっている。

 

 だが、諦めるという選択肢はない。

 使えるものは、何でも使う。

 

「……おい、起きろ」

 

「お兄ちゃん、何する気……?」

 

「こいつらの記憶を奪って、情報を吐かせる」

 

「記憶を……? で、でも、そんなことしたら……」

 

「他に方法がない。情報が足りなすぎる。時間は刻一刻と迫ってるんだ。遅れればエルザも爺さんたちも助けられなくなる。俺も極力やりたかねぇが、仕方ない。こいつらには消えてもらう」

 

「お兄ちゃん……」

 

 意思を決めたソルは、レムの方を見ることもなく、意識のない男の胸倉を掴んだ。起こそうと、乱暴にその体を揺らす。

 

 そんな粗暴なソルの姿を見て、レムは心を痛めた。

 レムは賢い。それが仕方のないことだというのも理解できる。

 だが、それでもレムは、そんな兄の姿を見たくなかった。

 

「お兄ちゃん……!」

 

「なんだ、邪魔するな。時間がないんだ」

 

「お兄ちゃんっ! こっちを見て!」

 

「なんだって──」

 

 レムに無理やり振り向かされ、ソルの視界にその顔が入る。

 

「──っ」

 

 その顔は今にも泣きそうで、苦しそうで、辛そうだった。

 

 ──ああ、馬鹿か俺は。

 レムの前で記憶を奪おうなんて。

 忘れていた。

 レムは大切な記憶を失い、記憶喪失となったのだ。

 そのレムが、他人から記憶を奪おうとするソルの姿を見れば、こうなるのは一目瞭然だった。

 

「………」

 

 だが、これ以外にもう方法が思いつかない。

 

「……お兄さん、ごめんなさい。私がわがまま言ったから、ぜんぶ、私のせいだもん。私が魔獣ちゃんたちを使って情報を……」

 

 暗い顔をしたメィリィが、そんなことを言う。

 ただでさえ姉が自分を庇って拉致されたと思っている少女が、ソルの焦燥の責任まで取って、自分で解決しようとしている。

 そんなことを認めるわけにはいかない。

 だけど、情報が必要なのも確かだ。

 必要なのは情報。なんでもいい。か細い可能性でもあれば──。

 

 ──ジジ。

 

 その時、何かが鳴った。

 何かがかすれるような音。

 それを、ソルは聞き逃さなかった。

 

「……メィリィ。お前、ポケットに何入れてる」

 

「えっ? あっ、これって……」

 

 取り出されたのは、『対話鏡』だった。

 

「確かエルザが持ってたはずなのに……でも、これだけじゃ場所なんて……」

 

 対話鏡。それは対となる対話鏡とパスを繋げて使用するミーティアだ。

 

「いいや、対話鏡はパスを繋げて使う。なら……」

 

 せっかく見つけたか細い可能性。

 これを逃すわけにはいかない。

 

 ソルは思案する。

 普通なら、そんなか細いパスがどこと繋がっているかなどわからない。辿ろうにも、途中にある生き物の波長がノイズとなり、逆探知の邪魔をする。距離が離れていればなおさらだ。

 

 だが、今のソルであれば。

 

「一かバチか、試してみる価値はある」

 

 ソルは机に両手をつき、目を閉じる。

 息を吸い、唱えた。

 

「──『不慎』“シリウス”」

 

 すると、レムとメィリィの身体を、目には見えない奇妙な感触が包んだ。

 

「……!」

 

「なんか、変な感じぃ……」

 

 目に見えぬそれは、確かにソルから発せられていた。

 それはレムとメィリィだけでなく、空間そのものを包み込み、覆い尽くし、なおも膨れ上がっていく。

 

 ソルの『魂』そのもの。

 それを膨張させ、薄く広げているのだ。

 

 ──ソルの魂の大きさであれば、ルグニカ王都の大半が覆える。

 

 それは盗品蔵を軽く覆い尽くし、そのまま周辺一帯へと広がっていく。

 どこまでも、大気と変わらぬように王都の人々を包み込んでいく。

 対話鏡のマナによるパスを感知しづらくしているのは、主に生きている人間の波動が干渉し、ジャミングするからだ。

 

 故に。

 

「──“鎮魂”」

 

 もう一度、ソルが呟く。

 

 次の瞬間、ソルの魂気に覆われた空間に、けたたましい衝撃が走った。

 一瞬、嵐が止んだと錯覚するほどの威力。

 権能の範囲内にある魂という魂が、強制的にその意識を断ち切られる。

 雨の中を道行く人も、家で寝ていただけの人間も、仕事に取り組んでいた人間も。

 王都中で、人がバタバタと倒れていく。

 一人、また一人と魂の波動が消失し、対話鏡を繋ぐパスの道筋が明確になっていく。

 

 そうして──。

 

「──見つけた」

 

 ソルは、パスの繋がる方向を突き止めた。

 まだ場所まではわからない。しかし、方向は分かった。

 

「お兄さん、何かわかったの……?」

 

「ああ。場所はわからねぇが、方向はわかった」

 

「本当!? お兄ちゃん!」

 

「いつまでもパスが繋がってるとも限らねぇ。すぐに出る。いけるか?」

 

 ソルは当然のように呼びかけた。

 それは、二人を信頼している証だった。

 置いていこうとは考えなかった。

 

「──はい!」

 

 それを感じて、レムは場違いながらも嬉しさの滲む返答をあげた。

 

「……お兄さん、ありがとう」

 

「礼を言うのはまだ早ぇだろ。いくぞ。パスが切れるかもしれねぇから空間移動は使えない。足で行く。ついて来れねぇなら置いていく。いいな」

 

 そう言って、しかし二人がついてこられないとは微塵も思っていないのか、ソルはすぐさま扉を出て走り始める。

 

 ソルは足で。

 レムは鬼化して。

 メィリィは魔獣に乗って。

 

 

 ようやく、救出作戦が始まった。

 

 

◆◇◆

 

 

 ポタポタと雨漏りのする地下牢。

 

 そこに、両腕を手枷で頭上に吊り上げられた美女がいた。

 艶のある美しい黒髪は雨に濡れ、毛先から雫を滴らせている。

 なんとか抜け出そうと腕を動かすも、鎖は固い。足もほとんどつかない状態では、力も入らなかった。

 

「──もぞもぞ羽虫みたいに動いて、どうしたってんですかぁ?」

 

 どこからともなく、人を嘲った女の声が聞こえてくる。

 一寸先の暗闇から現れたのは、一見して高貴を思わせる金髪に紅瞳をもった小さな少女。

 しかし、その姿は高貴という印象とはあまりにもかけ離れていた。腰には体の一部なのか、瘤のような器官を備えている。明らかに普通の少女ではない。

 

「──。」

 

「まさか逃げようとしてるんじゃないでしょうねぇ? 諦めた方がいいと思いますよー。腕と足は勝手に治らねーように『変形』させましたから! きゃは! いくらテメェでも満足には動けねーでしょう!」

 

「──。」

 

「だんまり、ですか……恐怖もしてない。まるで何も怖くねーって面してやがりますね。──気に入らない」

 

 沈黙し、反応を返さない女に、少女は表情を一転させた。

 手を振り上げる。

 その『手』が、巨大な獣のそれへと変貌した。

 

 幻覚か。幻か。

 否、狂気の現実である。

 

「ほらほらぁ! ちょっとは生きた肉らしく反応してみろってんですよ!」

 

 巨大な爪が、容赦なく振るわれる。

 顔を裂かれ、髪を散らされ、女の肉体から力が抜ける。

 まるで躊躇もなく少女は、否、少女の姿をした化け物は、捕虜の女を殺してしまった。

 

「ああ、ああ、醜いったらありゃしねーですね。──これでも死なねーってんですから、碌な体じゃねーですよ。てめーはもうニンゲンじゃねー。ただの肉人形、ニンゲンの振りした死体じゃねーですか」

 

「……───。」

 

 死んだはずの女は、すぐさま再生した。

 そうして、そんな風に乱雑に殺されても、恐ろしい所業を聞かされても、女は反応しない。

 

「──ですが、これでも一度は子供として受け入れた身。アタクシもそこまで鬼畜じゃねーですよ。きゃはは! ですが、御咎めなしじゃあ他の子供に示しがつかねーですよね? 母親に逆らう悪い子にお仕置きして、反抗的な子供を躾けるのも母親の勤めってなもんです」

 

 脅し、貶し、尊厳を踏みにじり、母親と称して子供を支配下に置こうとする。

 まるきり洗脳教育だ。

 母親だと称するくせに、子供の名前一つ呼ばない。恐怖で心を縛り、躾けと称して外道にも劣る所業を罰として下す。

 まず間違いなく、彼女こそがこの世で最低最悪の母親だろう。

 

 恐ろしいはずだ。

 どれだけ人とズレていようと、人としての尊厳はある。それを踏みにじられようとしているのだ。

 それでも、そこまで言われても、女は反応しない。

 

「──。」

 

「チッ」

 

 少女はその様子を気に入らないといった風に舌打ちして、この場では一旦諦めようと出口へ振り返り──はたと思いついた。

 

「……そうですねぇ。テメーが反省しないってんなら、テメーの『妹』に手伝ってもらいましょうかねー?」

 

「──。」

 

 反応はない。

 しかし、

 

 ──ピク。

 一瞬。

 たったの一瞬、瞼が反応した。

 

 それを女は見逃さなかった。

 

「おやぁ? おやおやおやー? ぷっ、きゃははは! てめー、まさかあのガキに情を抱いてるってんですかぁ? きゃはは! 殺人人形風情が、一丁前に情を残してるってんですか! 血も繋がってねー妹に!」

 

「──。」

 

「はぁ……いいことを思いつきました。姉の不始末は妹の責任。連帯責任といこーじゃねーですか。てめーも妹と一緒の方が嬉しいですよね? アタクシってば天才! 超慈悲深い! きゃは!」

 

「──。」

 

「勿論? アタクシは博愛主義で慈悲ぶかーい女ですから、反省して二度と逆らわないって誓うなら赦してあげなくもねーですが。反省しないなら、姉妹一緒に畜生の肉にでもなりゃーいいですよ。──アタクシを愛さない子供は必要ない」

 

 どこまでも一方的に、愛することを強要し、そのための手段を選ばない。

 人でなしの外道。

 少女の皮を被った怪物。

 その女こそが──。

 

「──アタクシは魔女教大罪司教、『色欲』担当──カペラ・エメラダ・ルグニカ様だ! きゃはっ! 敬え! 崇めろ! それができねーってんなら泣いて懇願して惨めったらしく死に腐れ! きゃははははっ!」

 

 少女──否、『色欲』は、酷く醜悪な名乗りを上げて狂ったように笑い声を響かせた。

 そうして、一転して笑みを潜める。

 

「──ああ、そういえばこっちに向かってきてるって報告が上がって来やがりましたよ? 上手く釣れやがってくれたみてーですね、てめぇの男。馬鹿で助かりました。つくづくオス肉は扱いやすくて助かるってんです。きゃははは!」

 

「…………彼は来ないわ」

 

 それに対して、初めて、女──エルザは言葉を返した。

 

「…………あ? なんですか。なんだってんだ。急に戯言ほざきやがって。来ない? ああ、そうですかそうですか。つまり、てめーもくだらねーオス肉に幻想抱く脳みその足りねーメス肉ってことですか」

 

 『色欲』は声を荒げ、心底反吐が出るといったように、軽蔑と侮蔑を孕んだ瞳で告げる。

 

「あのオス肉は必ず来やがりますよ。死肉に群がる羽虫みてーに。あの手の男は、自分のものを奪われるのが大嫌いな独占欲の塊で、女を助けるなんてくだらない虚栄に酔って、馬鹿丸出しで頭空っぽに突っ込んでくるんです。すかした振りなんかして典型的な偽善者じゃねーですか。噂じゃ非道だのなんだの言われちゃいますが、ありゃダメです。全然ダメ。まるで殺しに向いてねぇってんです」

 

 一息に、まるですべてを見透かしたように分析して語る『色欲』。

 言っていることはまるで的外れと言うほかないが、その行動予測自体に間違いはない。

 

 ──ソルはこちらに向かっている。

 

「………」

 

「わかったら大人しくここで餌になってろってんです。終わったらまた構ってやりますから。──そぉれぇとぉもぉ、てめーも参加しやがりますか?」

 

 『色欲』は何を思いついたのか、気味悪い笑みを浮かべ、ゆっくりとエルザへ手を伸ばす。

 

 その手がエルザの頭に触れて──。

 

 そこで、意識が消失した。

 

 

◆◇◆

 

 

 パスを辿って辿り着いたルグニカ郊外。

 そこは森の中だった。

 周辺には何もなく、嵐ゆえか獣の姿も見えない。

 

 こんなところに本当にいるのか。

 そう疑問に思わずにはいられなかった。

 しかし、躊躇わずに突き進めば、森の最奥も最奥、その場所に──村らしきものが見えてくる。

 

 ──人がいる。

 

 村人らしき者たちは、一人の男を先頭に、剣や槍を持って待ち構えていた。

 その先頭の男には、見覚えがある。

 

「──待ってたよ、王サマ」

 

「……あの時の」

 

「あはっ、覚えててくれて嬉しいよ、ソル。ママのお願いだ。キミを歓迎するよ。ここのみんなでねぇ」

 

 並んでいるのは、すべて、子供だった。

 年端もいかぬレムより小さい子供もいれば、ジェスターのように青年と言っていい年齢の者もいる。

 特筆すべきは、その誰もが童顔で見目が整っていること。

 彼らが顔で選ばれ、連れて来られたのは明らかだった。

 

「そこをどけ」

 

「そう言わないでさぁ。キミもママの子供になろうよ。そうすれば、ずっと一緒にいられる。キミもあんな酷い母親はうんざりだろ? ママなら、ボクらみたいな異常者も愛してくれる。ボクらを特別扱いしないんだ」

 

「……テメェ、やっぱり知ってやがるんだな」

 

 どうやってかはわからない。

 しかし、これで確実だ。

 こいつは、俺の過去を知っている。

 

 ──俺以外、誰も知るはずのない過去を。

 

「気になってるんだろ? ボクがどうやって知ったのか。それもママの子供になれば教えてあげるけど?」

 

「ほざけ。俺の母親はとっくに死んだ。今更、偽物に甘える気なんざねぇよ」

 

「ふぅん。やっぱり優しいなぁ、キミは。あんなんでも母親だと思ってるんだ。哀れだねぇ、健気だねぇ。でも、それも今日までだ。今日、キミはボクたちに負ける。そう決まってる。ここがキミの最後の舞台だ。もう、頑張らなくていい。無理しなくていい。ここで一緒に、幸せに暮らそう?」

 

「──“バン”」

 

「──残念だ」

 

 交渉は決裂。

 端から、結ばれるわけもない交渉だった。

 

 ソルの手銃が、宣戦を布告した。

 

 

◆◇◆

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