【カオ転三次】 終末に向けての準備するとある転生者の話 作:黒焦げ
夜に子守唄を仕事として歌うようになってから1週間ほどたって技術部に子守唄について相談あるから来てくれと呼ばれたのでやってきました。
「亜湖さん急に来てもらってすまないね」
「そろそろスキルカタログでも見に行こうかと考えていたので別にかまいませんよ。子守唄の相談って何です?」
呼ばれた理由が子守唄についてなんですよね。私は使ってるだけで細かい原理なんぞわかりませんよ?
「先に名乗っておくべきだね。技術部の
「比較実験?」
「寮長シキガミとあなたの子守唄の効果に違いがあるからね。その原因を調べたいんだよ」
子守唄の効果の違い?はて?眠らせる以外に何かありましたっけ?せいぜい見せる夢の傾向を操作する程度な気がしますが?
「首傾げてるけど君と寮長の子守唄で寝た後に違いがあるんだよ」
「睡眠の状態異常以外何かありましたっけ?」
「あるよ。睡眠中に悪夢を見ることがあるのが寮長。安眠のみが君だ」
そういえばちひろさんが言ってましたね。私の歌は安眠できるって
「こっちは原因がわからないから改良しようがない状態でね解析するために協力して欲しいという依頼だよ」
「協力して欲しい中身は何なんですか?」
「こっちで準備した被験者たちに対して子守唄を使ってくれればいいよ。各種データの取得や解析はこっちで行うから」
「協力内容はわかりましたけど報酬はあるんです?」
「技術部としては物ではないけどあなたからの依頼は優先させるというのではどうだろうか?」
ふむこっちからのお願いに対する優先度を上げてくれるということですかこの先お世話になることも多そうですから
「子守唄歌うだけですか?使い方に注文はいったりします?」
「覚醒者に歌って欲しいんだけど。もう一つ協力依頼がある」
「もう一つですか?」
「未覚醒者に対しての実験依頼も来ているので出来ればそっちもお願いしたいもちろん依頼が増えた分報酬は増やす。こちらの報酬は2体目のシキガミ製作の優先度だ*1」
おー結構な大盤振る舞いですね。シキガミ優先権は欲しいので協力しましょう
「そっちも協力しましょう。シキガミ優先権は欲しいので」
「では契約成立ということでこちらにサインを」
いつもの契約書ですね。中身確認してサインと
「OKです。いつ実験するのですか?」
「医療部と被験者に連絡して集まってからだから明日の昼からだね」
「時間わかったらメールで連絡ください。こっちは座学でもうけてますので」
「わかった。こちらも確定次第連絡する。準備があるので今日はここまでで協力に感謝するよ」
そう言って離れていかれましたがエドニキさんが来てますね
「おーい人魚ネキすこし時間いいか?」
「構いませんけど何か?」
「前にアイスブレスのカード作成手伝ってくれたろ。その報酬を渡すのが一つ。もう一つは『嵐からの歌声』のスキルカード制作で材料なにがいいかって質問したじゃないか?」
これ報酬と『食事』のカード渡されながらスキルカードの材料について言われました。たしか『歌唱』『呪歌』挙げましたよね?
「『歌唱』『呪歌』のカードをコアにしたがいいよって言った覚えはありますけど?」
「ああそのことで他のやつがが疑問符持っててな『何でそのカード挙げたのって?』って感じだな。ちなみに俺も同じ感想持ったぞ」
首を傾げます。あれ『歌』だからその2つを挙げただけなんですが
「嵐からの歌声は歌のスキルだからその2つ挙げただけですよ」
「マーメイドが叫んで発動させてるから違うと思うんだが?」
ん?ひょっとして叫んで発動させてると思ってる?
「あれ叫んでるんじゃなくて歌ってるんですよ」
「え?歌なの?」
「叫んでるようにしか見えないですけど分類上は歌声です。だから声に魔力を籠めて叫んで発動ではなく歌声に魔力を籠めて発動させてるんです」
地味に技術が違うから習得遅かったんですよね
「ああだから『歌唱』『呪歌』を候補に挙げたのか」
「あともし作成できたら『歌唱』か『呪歌』も一緒に覚えたがいいでしょうね。制御関係が歌なので」
「なるほど情報感謝するぜ」
「今日の昼から簡易シキガミ作成講座があるのでそっちにいってきますね」
「おう行ってこい。技術部に協力してくれて感謝してるぜ」
資料室にて『建体飽食技典*2』を読んで基礎となる技術の勉強をしていたら連絡メールが来たので約束の時間まで勉強した後医療部の方に行きました
「亜湖さんこっちだよ」
医療部内で微妙に迷ってたら森さんが呼んでましたので合流できそうですね
「すいません。少し実験する場所がわからず迷ってました」
「まあこっちに来るのは少ないだろうしそこは仕方がない」
「でここで子守唄の実験ですか?」
「ああここで協力者の皆と実験を行う。左側が覚醒者のグループがいる部屋右側が未覚醒者のグループの部屋だよ」
「覚醒者グループからやるんですか?」
「メインが覚醒者グループの方だからね。目的はシキガミが歌った時との比較データの取得だからあなたには指定の位置で指定の回数歌って欲しい」
覚醒者グループの方の部屋に入りながら実験内容を聞きます。私は指定位置で指定回数歌えばいいのですね
「皆さん寝る準備万全ですね」
中に入ると寝巻に着替えた方々がベットで待ってました。
「亜湖さんあなたにはそこの椅子に座って子守唄を歌って欲しい」
「わかりましたけど対象はベッドにいる人たち全員ですか?それとも一人ずつ個別にかけるんですか?」
「全員を対象に歌ってもらうつもりだったけど一人ずつ個別にも可能なのかい?」
「できますよ。指定の人だけ寝せることもできますけどどうします?」
視界内で距離も近いので制御も簡単ですし対象決めてもらえば可能なんですよね
「寮長シキガミは全体しかできなかったよな?」「隣立って歌えば個人ごとには可能だったはずだけどあの位置から個別にできるの?」
「シキガミはその位置から全員対象に歌ってもらったから同じようにそこからお願いするよ。その後隣でそれぞれに歌ってもらえるかな。最後にその椅子からこっちが指定した人物に歌ってもらえる?」
「では注文通りに歌っていきますよ。安らかな眠りを『子守唄』*3」
・
・・
・・・(ベッドの人たち全員を対象に歌ってる)
寝てる人たちの情報を精査している技術部の皆さん*4
情報の精査が終わったので魔法で被験者を起こす技術部の皆さん
・
・・
・・・(1人ずつ隣で歌ってる)
寝てる人たちの情報を精査している技術部の皆さん*5
情報の精査が終わったので魔法で被験者を起こす技術部の皆さん
「亜湖さん最後に最初の位置からこっちで指定した人だけ対象にしてくれる?」
この人とこの人ねーと指定されましたのでさっくり歌ってしまいましょう。
・
・・
・・・
寝てる人たちの情報を精査している技術部の皆さん*6
「お疲れ様とりあえずこれで実験終了だよ」
「首傾げたり傾げなかったりしてましたけど何でです?」
「シキガミの実験記録との差異を探していたんだよ。首傾げてたのはほとんど差異が無かったからだね」
「最後のは首傾げてなかったですよね?」
「最後のはねシキガミだとできないんだよ。だからより慎重に精査してたんだ」
「なら後はそっちで解析するだけです?」
「後はこっちの仕事だね。で次は隣で未覚醒者に対して歌って欲しいんだけど余力は大丈夫かな?」
「問題ないですね」
「隣に行く前に実験の内容を説明するよ。単純に彼らを状態異常ではない『睡眠』にしてほしい」
「どういうことです?」
「技術部は未覚醒者を眠らせるためにはどの程度の出力がいるのかを確認したい。協力者たちはあなたが自分の意思で眠らせるのかが知りたいんだそうな」
「ああ私が池で歌うのと同じことを自分の意思でできるのかが知りたいんですね」
とりあえずどの程度の出力にするかは相手を見て決めますか。ほぼほぼ子守唄として成立しないでしょうけど
「では未覚醒者の方の実験を進めていこうか未覚醒者の皆を守るために医療部の人たちも待機してもらってるし」
中に入ると見知った治療班の方もいますし事故が起こっても対応してもらえそうですね
「えっ 人魚ネキってあの娘だったの」
「じゃこの椅子の位置から歌いますね*7」
・
・・
・・・
歌い終わったので目を開けてみます。結果は全員寝てはいますけどこれどっちなんでしょうか?医療部の方々がチェックしてますから結果を待ちますか
「医療部側の検査結果を伝えるわね。全員寝てるだけね状態異常の『睡眠』にはなってないわ」
「一応子守唄としてはぎりぎり発動してたとは思いますけど」
子守唄としては長い曲を使ってゆっくりうすーく効果を広げましたけどこれ以下にはさすがにできそうにはなかったですね
「こっちも検出できる範囲で確認したけどほんとに微小反応だったよ。」
「実験はこれで終わりですか?」
「すまないけど歌の出力データがまだ欲しいから技術部に移動してからまた歌ってもらえないだろうか?」
「協力してもいいですけど報酬割り増しおねがいしますね」
「お願いする側だから了承しよう。あまり無茶な要求はしないでもらえると助かるよ」
残業するので残業代くださいってお願いしたら通りましたし協力しますか
後は技術部でデータ取ってもらって私のお仕事は終わりです。この実験で寮長シキガミが私の代わりをできるようになってくれればいいのですけど
255:名無しの技術部
えー 人魚ネキに子守唄のデータ取りに協力してもらった結果が出ました
256:名無しの技術部
お 人魚ネキとシキガミの違いが分かったのか
257:名無しの技術部
結論から先に言いますと『技量差と使い方』ですね
258:名無しの技術部
『技量差』?シキガミは取得した時点で使いこなせるぞ?
259:名無しの技術部
使いこなせますけど修練を積んだ我々の方が上に行くことはありますよ。実際人魚ネキの制御関係は間違いなくシキガミより上です
260:名無しの技術部
確認できる事例は?
261:名無しの技術部
シキガミは離れた位置から個別に対象を指定して子守唄を作用させることはできません。人魚ネキは指定した人だけに作用させれます
262:名無しの技術部
もう一つ上げると人魚ネキは目視範囲内限定ですが未覚醒者を状態異常の『睡眠』ではなく普通の眠りにできます
263:名無しの技術部
その2つだけでわかる制御力よ。『技量差』はわかったけど『使い方』はどういうことだ?
264:名無しの技術部
子守唄は眠らせるだけだよな?
265:名無しの技術部
シキガミは眠らせるだけだな
266:名無しの技術部
人魚ネキは安眠状態にしてくれるけど
267:名無しの技術部
人魚ネキに未覚醒者に対して歌うのと同じ出力で歌ってもらってデータ取りしてる時に聞いたんですよ「子守唄の違い何か心当たりはないか?」と
268:名無しの技術部
で何か心当たりあったの?
269:名無しの技術部
「子守唄の違い?眠らせる以外に何かありましたっけ?せいぜい見せる夢の傾向を操作する程度な気がしますが?」問題の答え言ってました
270:名無しの技術部
うん確かに答え言ってる
271:名無しの技術部
「せいぜい見せる夢の傾向を操作する程度な気がしますが?」←これ知ってる奴いたか?
272:名無しの技術部
知ってたらシキガミの子守唄に組み込んでますね。可能ならと付け加えますけど
273:名無しの技術部
あの人夢の傾向操作できたんか・・・
274:名無しの技術部
人魚ネキにとっては多分常識だったのでしょう夢の傾向操作
275:名無しの技術部
普通の子守唄は状態異常の『睡眠』をばらまくものであって普段の睡眠用ではないから眠らせるだけとみんな思ってたんだよね
276:名無しの技術部
でシキガミは『睡眠』状態にするために歌っているので夢の傾向操作はそもそもやってないという
277:名無しの技術部
夢の傾向操作なんて俺たち誰も想定してないのである
278:名無しの技術部
とりあえずこれでシキガミと人魚ネキの違いは分かったが解決方法は?
279:名無しの技術部
子守唄に夢の傾向操作組み込んでスキル改造すればいけるはず?
280:名無しの技術部
で夢の傾向操作はどうやるんだ?
281:名無しの技術部
夢魔系の悪魔のフォルマで試作する?
282:名無しの技術部
夢を操る系統か獏のように悪夢を食べる系のやつが候補か?
283:名無しの技術部
方向性はそれでいいと思うが解決には時間かかるぞ
284:名無しの技術部
抽出したことないからなぁ
285:名無しの技術部
方向性と完成品が見えてるだけよしとしよう
286:名無しの技術部
でシキガミの方は目途がたったのだが問題発覚したわ
287:名無しの技術部
問題?
288:名無しの技術部
人魚ネキは夜中の子守唄これからも続ける気があんまないらしい
289:名無しの技術部
あー めんどくさい言ってたらしいしね
290:名無しの技術部
続けていく場合こっから離れられないからそこも嫌らしい
291:名無しの技術部
まあ仕事場がここだしなぁ
292:名無しの技術部
だから今回の報酬のお願いとして私の役割シキガミか道具で代用できません?って言われたわ。
293:名無しの技術部
道具か何かあるかね?
294:名無しの技術部
寝るだけならデビルスリープがあるがあの人の代用だと無いぞ
295:名無しの技術部
無いなら作ればいいじゃないというのが俺たち技術部だが
296:名無しの技術部
人魚ネキの子守唄の代用品思いつかんぞ?
297:名無しの技術部
そもそもあの人の子守唄再現しないと代用にならんし
298:名無しの技術部
代用品の案思いついたわ
299:名無しの技術部
何だ?
300:名無しの技術部
人魚ネキの子守唄を別の方法で再現しようとするから思いつかんのであってあの人の子守唄そのまま再現すればいいんだよ
301:名無しの技術部
そのまま再現・・・アギストーンみたいな消耗品でも作るのか?
302:名無しの技術部
いやどっちかというと音楽CDの方だな。人魚ネキの子守唄をそのまま封入→専用の装置で再現するというのはどうだろうか?
303:名無しの技術部
『人魚ネキの子守唄』そのものを封入する部分は消耗品だな。装置はCDプレイヤーのようなものでいけるか?
304:名無しの技術部
おそらく行けるはずだ。スキルを封入したアイテムはよく作るしその技術で作れるはず
305:名無しの技術部
再生装置はCDプレイヤーを模した専用のものでいいだろ
306:名無しの技術部
人魚ネキの協力は必須だな交渉してみよう
307:名無しの技術部
完成した試作品は実験の協力者に使ってもらって効果を確かめればいいかな?
308:名無しの技術部
うまくいけば人魚ネキの代用ある程度はいけるはず
309:名無しの技術部
うん「ある程度の代用」しか無理よね・・・
310:名無しの技術部
覚醒者向けは代用可能だろうけど未覚醒者向けがね。データもらって確認したけどさこの低出力再現無理だぞ
311:名無しの技術部
超低出力&限定範囲のみに干渉って道具で再現だと無理だ子守唄が成立しなくなる
312:名無しの技術部
スピーカーで再現しようとしたら拡散しちまって成り立たない。ヘッドフォンだと出力が強すぎる
313:名無しの技術部
細かい制御が今の俺たちじゃ無理だな。それに現状対象が寮全域だぞ?必要な個数が多すぎる
314:名無しの技術部
寮のスピーカーで流せるようなものが理想形だが出力制御系が無理だぞ
315:名無しの技術部
こっちも方向性と完成品が見えてるだけよしとしよう
316:名無しの技術部
まずは覚醒者向けからだな
主人公は子守唄のこと皆同じことをしてるんだと思ってました。
主人公:睡眠状態にする+夢の傾向を操作する
シキガミ:睡眠状態にする
こんな違いです。やってることに違いがありますけど手順が一緒なので実験時の情報がほぼ同じとなります。細かい分析をすると違いが出ますがその場での確認だけだと同じ反応となる設定です。
子守唄再現装置は覚醒者向けは割と簡単に作れますが未覚醒者向けは難航します。制御が細かすぎるのと対象の範囲が広すぎるためです