その間にも、お気に入り登録をしてくれたり、しおりを挟んでくれたり、感想を書いてもらったりと、幾人もの読者の方に楽しんでいただけたこと、非常に嬉しく思います。
正直なところ、ノリだけで始めてしまったものなので、どこまで続くかはわかりませんが、お付き合いいただけると幸いです。
当たり前といえば当たり前のことなんだけど、搾取するだけの統治なんて上手くいくわけないからな。
食料にせよ、女にせよ、搾り取るところまでやってしまえば、後は枯れるばかりである。
……でも、ジャミはともかく、ゴンズにこれを説明してやったところでわかるかなー……。
アイツ、死ぬまで搾り取って、『何で死んじゃったんだ?』って顔しそうだしなー……。
しゃーない、アイツにでもわかるように説明してやるかー……。
「ど、どういうことなんですゲマ様!? オレ、毎日美味いメシを食いたいっすよ!」
「そうでしょうそうでしょう。私もそう思いますよ。……ではゴンズ、これから一度魔界に帰りますので、極上の食事を奢ってはもらえませんか?」
「え、えぇ!? オレが、っすか……? ……うぅ、ゲマ様が言うなら、従うッスけど……」
そう言いながらも、明らかにしょぼくれるゴンズ。
デカい図体を縮こまらせながら、指先をちょんちょんと合わせ始める始末だ。
「それから、今日以降は毎日食事を奢ってもらいますよ。それと、午前と午後のティータイムには、質の良いお茶とお菓子も用意してもらいましょうかね」
「ゲ、ゲマ様! そ、それはオレの給料じゃムリっすよ! そんなことされたら、オレ、メシが食えなくなっちまいます!!」
「えぇ、そうでしょうとも。……さてゴンズ、今の私の立場をアナタに。そして、今のアナタの立場を人間に置き換えてみてください。どうなりましたか?」
ゴンズにそう尋ねると、彼ははっとした顔になり、目を左右にキョロキョロさせ始めた。
そして、数十秒たっぷり考えたのちに、申し訳なさそうに口を開く。
「……あの、人間の食うモノが無くなります……。そしたら多分、オレのメシどころじゃなくなっちまいますよね……」
「そういうことです。甘い蜜を吸うのは簡単ですが、生かさず殺さず、上手に管理するのは難しいものなのですよ。……では、今度はジャミです。アナタが好みの娘を何人も連れて行って、ハーレムを作ったとしましょう。そして、それから毎年数名の生贄も差し出せましょう。それからしばらく後、どうなると思います?」
「……その、ババアしかいなくなると思います……」
「そうでしょうね。ついでに言うなら、ゴンズが過度に食事を要求していますから、がいこつへいのように痩せこけた人間しかいないでしょうね」
そこまで言うと、二人とも目に見えて落ち込んでしまった。
バラ色の未来を想像してたのが、あっという間に灰色一色に染められてしまったのだから、そりゃあこうもなるだろう。
さて、ここまで追い詰めてしまえば、後はそっと一押しするだけである。
俺はがっくりと項垂れる二人に、こう声をかけた。
「ですが、そこまで多くを望まなければ、二人の願いを叶えることは不可能ではありませんよ?」
「「ほ、本当ですか!?」」
「えぇ、もちろんですとも。……人間たちと、共生すればよいのです」