リタイム side
私は皇族だ。自由な時間はない
習い事、武術、勉強、そういうことに時間を費やしてきた。
まるっきり、お嬢様だ。 私の父はとても厳しい、一緒にいて家族なのに気を使う。
だけど、私のことを一番気にかけてくれる人だった。
この父が婚約の話を持ってきたのは学園に来る前のことだった。
「リタイム、お前は今日をもって学園に行ってもらう」
「え?」
「お前は今そこの学園に通っている、デル・モールトという少年と結婚してもらう」
「な、なんで勝手にお決めになっているのですか?お父様」
「そいつしか、お前と釣り合う男がいない」
「その人は、”私”より強いんですか?」
「あぁ、同じAランクとは思えないほどに…」
そう、このマーキュリー家は強い人しか婚約も結婚もできないのだ。
それも、自分より
「そして、その男は学園にいる。戦って自分より強かったら、結婚して来い」
「弱い場合は?」
「ボコボコにして、やっぱり無理ですと言ってこい」
「わかりました」
そうして来たのは良いが学園に来る途中で出会ってしまった。デル・モールトに
「貴方が、リタイムかい?」
いかにも、すかした人だった
「貴方が婚約者なんてよかったよー」
「なぜです?」
「だって、こんなに綺麗なメス奴隷がもらえるなんて嬉しいじゃないか。」
「な、何を言ってるんですか?」
とても、動揺した。ここまでクズな男は会ったことがなかった。
「貴方ごときの人間が、私に勝てるとでも?」
「そうか、君の家は強いものとしか結婚できないんだね。なら完膚なきまでに倒してあげよう」
その後、私は負けた。
白帆翼 side
早く試合してーと思って闘技場に来たらもう彼女が立っていた。
さっきとはまるで違う。
表情も感情も、全てが恐怖とあきらめが埋め尽くしていた
「早く、試合を始めましょう。」
「あぁ」
「なんですか?元気がない。怖じ気がついたんですか?」
「なぁ、なんでそんなに余裕のない顔してんだ?」
「貴方には関係ありません」
冷たく言い切られた。
「そっかー」
「なら、さっさと始めようぜ!」
「えぇ、貴方を力を存分に”見せて”ください。」
デル・モールト side
「おい見ろ、お前らあの女知らねぇ男と戦ってんぜ!!」
『マジかよ!!』
口調を崩して笑いながら言うデル。それを面白がって声だす男たち
「浮気しやがってよぉー、後でお仕置きが必要だな。」
『俺らも混ざっていいんすか?』
「まっ、初めては俺がもらうがな!!」
「あぁ~、早く食べたいな。リタイム」
ニヤリと笑い
「お前は俺のものなんだからよぉー、他の奴にはさわらせねぇぞー」
リタイム side
「さぁ、霊装を出しなさい」
「あぁ、分かってる。」
「降り注げ《白星》」
思わず見入ってしまうほど綺麗だった
「綺麗ですね。」
「ありがとう」
「早くお前も出せよ」
「分かりました」
「天元せよ《星々の水》【マーキュリー】」
「蒼いな」
「えぇ、まだ子供ですから」
「なに言ってんの?」
「え?」
「その、霊装に向けて言ったんだけど」
「な、さ、さぁ始めましょう」
「あぁ、来いよ」
「いいんですか?」
「おう」
「いきます!!」