ぼっち・ざ・いんむ!~ロックと化した先輩~ 作:ブリブリ大根
「ぬわあああん疲れたもおおおん!!」
24歳、学生の野獣先輩こと、田所浩二は下北沢の公園で黄昏ていた。こいついつも疲れてるな。
部活終わり、過酷な練習終わりに一人、ベンチでゆっくりしていると、彼は目にある物が入った。
「ファッ!?…ヌーン?」
よくわからないいびつな形をした黒い物。彼はそれに近づき、触れてみた。
「?なんだこれ…チャック?」
彼はそのジッパーに触れて、思いきり引っ張った。すると、田所はたまげた。
「なんだこれは…たまげたなぁ…」
中に入っていたのは小汚ない茶色のギターだった。そしてピック。それを見た瞬間、田所のナカに眠るゲイ術
…じやなくて芸術が目覚めた。彼はギターとピックを手に取ると、本能のままにそれを掻き鳴らした。
「(音が)で、出ますよ!!」
「ブリュリュッ」
…聞き間違いか?田所はたまげた。自分は素人。綺麗な音は鳴らせないと分かっていたが、この排泄音のような音色は公園に居る人々に不快感を与えた。
「ママー、あれなにしてるの?」
「シッ!見ちゃ駄目!」
「なんだあいつ、きたねぇ!!」
「マジウケる、天然不純物」
田所を罵る人々。スマホを向けられ指をさされ。田所は傷ついた。
「きもちわるいんだよ!」
「あっちいけ!この!」
子供たちはこの歩く汚物に石を投げてくる始末。体に走る痛みに田所は悲鳴をあげた。
「オォン!アォン!」
この状況、普通の人なら恥ずかしさで逃げ出すだろう。だが、田所は違った。
「しょうがねぇな…立たしてやるか!!」
彼は見返してやろうと思ったのだ。ろくに触ったことのないギターで人々を。
田所はギターを構え、ピックを手に取り、立ち上がって公園に居る人々に向かって高らかに叫んだ。
「で………出ますよ!!!」
『ブリュリュブッチチチ!!リュリュリュプツチチチ!!ブッチッパ!!ブッチッパ!!』
「な、なんだあいつ…」
「よくわかんないけどすげー…でも汚ぇ!!」
「ぬっ…ふっ…ふっ…」
田所はギターを全身で、指で感じていた。そしてギターも田所に答えていた。
「ンアーッ!!」
『デデドン!!』
普通のギターからは鳴らないであろう『デデドン』という音。だが、その音色を聞いた人々は皆、絶望を感じていた。
「ふぅ…こんなもんか」
「…すごい…」
「ヌッ?」
金色のサイドポニーが特徴の小柄な女の子が田所を見ていた。なんだ、惚れたのか?と田所は思ったが、その思いは受けとることはできない。なぜならホモだから。
「ね、ねぇ!!ギター弾けるの!?」
「そうですねぇ…」
「そうなんだ…!よし、これも何かの縁!聞いてみよう!!」
「カンノミホ…?」
「お願い!!今日だけ私のバンドでサポートギターしてくれないかな!?」
「…ファッ!?」
田所は突然の出来事に、またたまげていた。
(好評だったら続くかもしれ)ないです。感想お待ちしております