テイムした魔物達を魔道具で武装させることにした俺達の話 作:電脳図書館
「やっぱあの戴冠式で、他の王子は兎も角本命の長男やれなかったのはダメだよ次男君」
「いきなりだな。まぁ俺もそう思うけど」
現在俺は長男の軍勢を迎え撃つべく、竜騎士ニキが率いる竜騎士隊に加わっている。
こっちが珍しく店での商売に精を出していたというのにクーデターが起こるわ、起こして置いて本命を殺し損ねるわ、その結果生き残った他の兄弟達に挙兵されるわ前世の歴史で見たこのグダグダ感・・・やはりキッチリ決める所を決められるのが英雄の器よ。
「にしても竜騎士隊に居てもいいのかな俺って」
「大丈夫だろう。今も竜化した紅玉に乗ってるし」
「まぁそうだけど・・・ドラゴン達の指揮権まで譲るか普通?」
「だって紅玉も進化して得たスキルが強すぎるし」
「伊達に女帝にはなっていないからな」
「それに隊自体の指揮権は俺持ちのままだしな」
俺達の会話に紅玉が割って入る。俺が乗っている紅玉は『竜化』のスキルで、竜騎士ニキのドラゴン達より二回りは大きい、美しい紅の竜の姿になっているが、実はLv100を超えた辺りで進化し、【ドラゴニュート・エンプレス】になっている。
ピクシーなどはLv100になれば神様系列に進化していたが、モルガンが地母神になったのはLv200なので上位の種族ほど神に至るのは難しくなるのかも知れない。
指揮云々に関しては女帝の名に恥じない様に指揮官系のスキルを多く獲得していて、対象がドラゴン系列なら更に効果も強力になるからだ。
「というかその全身鎧なんだよ。俺のドラゴンでもデカすぎるから部分鎧なのに」
「ああ、これ魔剣よ。『女帝紅竜の鎧』って名前の」
「え、魔剣!?これが!?」
「正確には私が、竜人の姿だったときに装備していた魔剣と盾や鎧の防具型の魔道具が合体&巨大化したものだ」
「紅玉が今まであまり竜化しなかったのは、俺が作った魔剣や鎧などの魔道具がサイズの関係で使えなくなるからだったからな」
「だから竜化しても使える装備にしたと」
「ああ、因みにイメージは鎧じゃなくてパワードスーツだから防御力だけじゃなくて全能力が増しているぞ!」
「ただでさえ竜化で劇的に伸びてるのにか!?」
「強い奴がパワードスーツを着れば更に強くなるのは当然の摂理」
決め顔で説明していると周りのドラゴン達からも欲しいという要望もあったので、そこは竜騎士ニキの財布とご相談だ。さて、それじゃ亀吉達も地上部隊で頑張ってるだろうし戦争をちゃっちゃと片付けますか!!
「そう言えば前言ってたオーバードウェポン擬きは?使わないのか?」
「自領の中、しかも周りに味方もいる中でマルチプルパルス擬きをぶっ放せと!?一応『縮小』させて持っては来たけど」
「やっぱ止めて!というかなんて破壊兵器作ってんだクラフターニキ!!」
「俺は魔道具を作りたいだけで破壊兵器を作りたい訳じゃない。偶々作りたかった魔道具が破壊兵器だっただけだ!」
「ほぼ一緒だろそれ!!」
これが敵領や事前に戦争起こると分かってれば作る物変えたり出来たんだがな・・・グラインドブレード擬きとか。残念!
その後はもはや語るまでも無いだろう。結局次男は英雄になり切れず死亡し、王国は我々ボナパルト王国を含めた三国に分裂するというまさに『我が国は三つに分かれ混沌を極めていた!』状態になってしまった。まぁフレデリック王国以外とは相互不可侵結べてるし、地球外生命体とかいないから元ネタよりは遥かにマシな情勢だったりするのだが。
俺の店はと言うと建国したボナパルト王国が安定すると、一般的な大量生産品とかは他の魔道具屋達に任せて特注品、オーダーメイド品を主に扱うようになった。
領民が国民になり需要が高くなり過ぎたので俺も魔道具の研究に時間が割けなくなって来たので、住み分けを行う事でそれを回避した形だ。まぁ今でも緊急生産の時は依頼されてるけど。
とはいえ王国きっての魔道具屋として客層こそ一部変わったもののありがたいことに繁盛はしている。
実家の親父達にもいい報告が出来ると言うものだ。
「で、そんなクラフターニキは何で私の家に避難して来るのかな?」
「モルガンが王国が安定したから本格的に俺の童貞を狩りに来たんだよ!他の魔女達を使って捜索までしやがって!」
街中では派手な魔道具や魔法は使えないので、文字通りの追いかけっこをする羽目になったが如何にか落胤英雄ネキの家まで逃げ込めた。
「その魔女達は懐柔するとかは?」
「捜索しているの結婚願望あるのに魔女としてプライドが邪魔して高圧的な態度取って売れ残った奴らなんだよ!」
「あ、まさか」
「報酬が見合いの席の用意だぞ!こんなの懐柔出来るか!!」
「やっぱり」
婚期を逃した女性の執念を感じたぜ。モルガン本人は紅玉が止めてくれているから落ち着くまでここに滞在させて貰おう。
「うーん、私も窓から見たけど凄い執念で探しているよね。私も相手が出来なかったらこうなると思うと恐ろしいよ」
「落胤英雄ネキは大丈夫だろ。美人だし、強いし!オタクって所も『俺達』の中じゃ普通なことだしさ。チャンスを逃さずに掴めばすぐ恋人くらいできるって!」
「チャンスか・・・そうだね、そうしてみるよ!」
落胤英雄ネキが、同じ女性として恐怖を感じていたので励ますと笑顔を浮かべたので一安心だ。友人が怖がる姿は余り見たいものじゃな「ガシ!」・・・ん?
「あの落胤英雄ネキ、何で抱き着いて来たの?しかも何か骨がミシミシ言うほど強く抱きしめられて動けないんだけど?」
「いやだなー、そっちが言ったんじゃない。『チャンスを掴め』って」
「・・・マジか」
幾ら恋愛に疎い俺でもラノベ主人公程鈍くはないので、流石に意味は分かってしまった。
「でも何で俺なの?」
「それじゃ聞くけど前世からオタクを拗らせて恋人が出来なかった私が、毎回アニメの技の再現とかやりたいって言った時に唯一笑わずに下心無しで魔道具とかで、どれだけ時間と費用を掛けようとも一緒に再現しようと親身になってくれるオタク仲間の異性のことを何とも思ってないと思うの?」
「・・・向けられてる好意は友情だと思ってました」
「はは、まぁ私も自覚したのはモルガンさんが本気でクラフターニキをものにしようとしているの知った時だけど・・・そこに更に本人が来たら、ね?誰かに奪われるのを想像もしたくないしさ」
「あーはい。でもモルガンとかキレそうだがどうすんだ?」
俺の恋人になりたいとか言ったらモルガンとことを構えることになるが大丈夫だろうか?
「大丈夫大丈夫・・・こういうのは先手を取れば良いんだよ!」
「つまり?」
「既成事実を作る」
「え」
「さぁベッドに行こうか!」
「え、ちょま!?」
そんなこんなで数日落胤英雄ネキの家に厄介になった俺なのでした。どうなったかって?・・・魔道具が使えない状況で紅玉やドラゴン達と素手で殴り合える落胤英雄ネキに身体能力で勝てる訳ないだろ!!!拘束もされてんだぞ!!
とまぁそんな感じ無事?喰われた訳ですが・・・それを報告してマウントを取って来た落胤英雄ネキにモルガンがキレ掛けたが紅玉が取り成し、責任を取れという名目でモルガンと何故か落胤英雄ネキに喰われたことを知ったらモルガンと協力し出した紅玉にも襲われ、ボロボロになってた俺を介抱してくれたメドゥーサ達三姉妹も治療名目で、耐性装備を含め装備を脱いだ瞬間『魅了の魔眼』×2されて気が付いたら俺が三姉妹を襲っていたり、それらの一件でちょっとアリシアも警戒してたが、結婚を迫ることは無いと言われ安心してたら店の前の公衆の面前で「私など従者・・・いえ◯奴隷として無責任に好きに抱いて頂いたり、お好みな調教をして貰って構いません!!」とか色々明らかに前世の放送禁止用語を連呼しまくったので、周囲の誤解を解く為きちんと抱く羽目になったりと結果的に一週間足らずで、責任を取る形で7人もの嫁が出来てしまった。
尚亀吉はコロコロ鳥達とまた静観を決め込んでいた。賢い奴め!
「なんでこうなったんだろ?」
「大皇帝ニキの嫁の数より多いじゃないか。身から出た錆じゃないか?」
「竜騎士ニキだけには言われたくない!」
そんなこんなで時に竜騎士ニキに愚痴ったり、肉食系の嫁さん達に襲われたり、襲わされたりしつつも今後も元気に魔道具職人を極めて行きます!皆さんも是非ボナパルト王国を訪れた際は、是非ともお立ち寄りの程を。
「あ、私妊娠したから」
「はっや!?」
勇者の男女は妊娠させやすい/しやすいと判明したのはそのすぐ後だった。
読了ありがとうございます!以上で第一部は終了です。第二部は子供世代に話が移るらしいですが、この作品の主人公は変わらずクラフターニキことスティーブン・クラフトです!子供自体は出るとは思いますが。因みに第一子は言うまでも無く断トツの速さで落胤英雄ネキの子です。
親がW勇者だったらそらそうよ。