あまり内容の濃いものではないのですが、よろしくお願いします。
2話短編です。
喫茶店はいい。静寂な雰囲気で、各々やらなきゃならない作業が捗る場所だ。学生でも社会人にも愛させる憩いの場所だ。
僕の行きつけの羽沢珈琲店のコーヒーは格別だ。もちろんコーヒーだけでもいいが、ここで1杯だけ飲むのはご法度。セットでケーキを頼むのがお決まりだ。
美味しいコーヒーとケーキ。これを口にして集中出来ない人はおるのだろうか?カフェインと糖分を同時に摂取できる。科学的には集中できるに違いない。
微糖コーヒーを飲めば効率がいい?馬鹿言え、それじゃ品がないだろ。
なお、これはただの自論に過ぎません。
「もうこんな季節なんですね。」
女性店員さんが声をかける。彼女は羽沢つぐみちゃん。ここのマスターの娘でもあり、看板娘でもある。
「やって来たぜ暑い熱い季節が!だから数日間はお世話になるよ!」
「ふふっ、毎度ありがとうございます。」
それで自分は今何をやっているのかって?
勉強か?仕事か?
「今回も盛り上がりそうですね。コミケ。」
否、自分はコミケに関する作業をやっている。今はカタログを片手に気になるサークルをまとめている。
「回数を重ねるごとに来場者数が増えているからね。」
「ここまでの情熱を見るとわたしも行ってみたくなるんですよね〜」
「う〜ん。おすすめしたいけどあまり出来ないんだよね。遊びに行くことは間違いないけど、遊び半分で行くと痛い目に合うから。」
コミケ行ったことある人なら分かってくれると思う。コミケがどんな素晴らしい場所で、どんだけ命取りな場所だと。
「まぁ本気で行きたいならサポートするよ。」
「コミケに行くんですか?」
ふと聞き慣れない声に振り向くと、アイスグリーンの髪色をした女の子が立っていた。
「サヨさんも気になるのですか?」
「ええ、私も前から気になっていたのですが、中々1人で行く勇気がなくて。」
「燐子先輩だと人混みが苦手で行けないですからね。」
つぐみちゃんとサヨさんと呼ばれた女の子が会話で納得してしまった。人混みが苦手な人があそこに行くと倒れるのレベルで済むのだろうか?
そしてサヨさんがハッとして自己紹介をしてくれた。
「申し遅れました。私氷川紗夜です。」
「自分は本棚 明 。紗夜ちゃんはコミケに興味あるの?」
「はい。私NFOというゲームをやっていまして、SNSで度々情報が流れるので気になりまして。本棚さんはよく行くのですか?」
「そうだね。高校生の頃から毎回行ってるよ。よかったらコミケのこと教えようか?」
「ぜひお願いします。」
その後コミケの概要を教え、紗夜ちゃんも行く覚悟ができたので、当日同行することになった。
ちなみに人生で初めて誰かとコミケに行くことになったのはここだけの話である。