沖日の葬日   作:比嘉一稀

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台詞 プロローグ

翔兵 「あれから40年か…」

 

梅子「どうしたの、お兄さん?」

 

翔兵「梅子か。否さ、あの震災から40年かと思ってね。」

 

梅子「確かにね、震災二日目には臨時副知事に兄さんが指名されたり、私自身や古仲も

 

   要職に就任したりして大変だったわね。」

 

翔兵「ああそうだな…。」

 

~40年前~宮義高校2年AA組(特待生組)

 

大北実先生「宮城さん。」

 

将兵「はい。」

 

小島織浩「翔兵、どうだった通知表の評価?」

 

翔兵「撃沈。しかしながら、自分で言うのも悲しいが、俺は色々と非常識な部分が多いから

 

   な。代表的なのでは高1で医師免許持ったりとな。しかしながら親父が医師免許を持

 

   ちながら自身で医療機器メーカーを立ち上げた影響もあるが、中学の時点で医療論

 

   文を60冊分(200ページで一冊として)発表しているしな。」

 

小島「確かに、有名な医療論文の発案者がお前だと知った時の皆の驚愕の顔も見物だったし

 

   な。まさか驚愕のあまり当時の校長先生が気絶するとは思わなかったからね。

 

   お前が近くに居たおかげで直ぐ助かったけど」

 

大北先生「宮城さんと小島さん以外の皆さんは未来レポートを書いてもらいます。」

 

生徒A「そんなのあり~?」

 

生徒b「先生どう書くんですか?未来レポート。」

 

大北先生「簡単に言うと皆さんの将来設計をスケジュール形式で解答してもらいます。」

 

将兵「先生、自分達は課題を出されていませんがどうされるおつもりですか?」

 

大北先生「翔兵さん、貴方医師免許取得せれていましたよね?しかもそれに加えて、保健

 

     教諭資格も取られていましたよね。夏休み期間の臨時保健教諭を担って欲しいの

 

     よ。その代わり、課題の提出免除します。これを提案したのは保健教諭の渡河(と

 

     か)先生です。」

 

大北先生「小島さんは保健委員会に所属しておりますので翔兵さんの手伝いをお願いしま

 

     す。元々委員会に所属する生徒は学校の方針で課題の提出は免除されていま

 

     すからね。」

 

翔兵「正確に言えば、教員資格を取得したのは去年の11月上旬でインターン実習自体は

 

   渡河先生に頼んで当校で行われています。まあ、今月までの9か月で叩き込まれましたの

 

   で大丈夫です。」

 

大北先生「まあ、推薦したのは今名前の出た渡河露子養護教諭と琉玉大学大学院教授の自丹

 

     波典夫先生です。しかしながら、翔兵さんには渡河先生から指示があり夏休み

 

     期間終了以降も臨時保健教諭として渡河先生が出張のときにはついてもらいま

 

     す。」

 

 

 

十分後

 

校舎大玄関前(屋内側)

 

羽島検事「翔兵、今日県立博物館・美術館行かないか?」

 

大牟田千彦「ああ、一緒に行こうぜ。」

 

将兵「ごめんな。今さっき母さんから急遽仕事が入ったって、口頭とメールであったんだ

 

   よ。今から帰宅して妹達と父親の夕飯作らなきゃいかないからさ。来る金曜遊ぼう

 

   ぜ。」(しかしながら、明日以降とんでもない事案が立て続けに起こる感じがする

 

   からな。警戒を最大値に上げとくか…)

 

検事「どうした、翔兵急に立ち止まって?」

 

織浩「あれ?翔兵達か。まだ帰ってなかったのか?」

 

千彦「いやさ、翔兵の野郎急に立ち止まりやがってさ。」

 

織浩「見た限り、翔兵は明日以降の県全体の状態に異常さを察知したんだろうな。あいつの

 

   場合、翌日以降から一か月の災害危険予知できる異能があってな、その予知がかなり

 

   確率で当たるんだよな。おっと、噂をすれば翔兵の意識が現実に戻ってきたみたい

 

   だな。」

 

翔兵「悪りい、悪りい。待たせたな。途中まで一緒に行くか?」

 

検事・織浩・千彦「ああ、そうしようぜ。」

 

翔兵「本当おまえらって、息合っているよな。たまにだが、兄弟なんじゃないかと疑う事が

 

   あるぜ。」

 

検事「まあ、俺も最初、それを疑っていたんだが、家にある家系図で見た限り織浩達とは遠い再従兄弟に当たるみたいだな。56親等までさかのぼって見たら案の定280年に亡くなった兄弟の末裔であることが分かった。二人と気が合うのも納得よ。」

 

織浩・千彦「確かに。それを聞いたら納得だよ。さすがに遠い親戚だとは思って無かった

 

      よ。まあ、翔兵の場合は本家が内地でうち等より五百年以上の歴史があり、

 

      一部が比叡山の僧侶を担って居るみたいだしな。」

 

結レール宮義高校前駅

 

構内放送「美ら島水族館駅行き発車致します。ご注意ください。」

 

翔兵「あちゃ~行っちまったか。次の便は…二分後の急行か、待とう。」

 

検事「そういや、さっき何で立ち止まって居たんだ?大方は織浩から聞いているが実際に

 

   何を感じたんだ?」

 

将兵「うーん。織浩達三人には先に警告しとくか。明日からの超長期予測なんだが、一ヶ

 

   月以内に三度の震度七、五十年以内に西日本は大半が沈没、東日本の四割が海面下

 

   に没すると思われる。しかしながら、二百年以内に元に戻る可能性が一割程あるの

 

   だが、家のスパコンで一日でシュミレーション結果を出して論文を可及的速やかに

 

   発表しなければならないからな。」

 

  「それに加え、国内にある(特に九州と箱根の合計五つのカルデラ)カルデラ火山

 

   の破局噴火の兆候が地震の発生三か月後あたりから取りざたされているだろうか

 

   らな。こちらについては今までもあったから断定できたけどな。」

 

千彦「そうなのか。うちら三人も警戒に当たるとするか。」

 

翔兵「確か、お前らの家の方に俺が経営している子会社の人事部から幹部への決定通知書が

 

   届いていると思うが、これを承諾した場合卒業後入社することになるから、心積もり

 

   しておいてくれ。」

 

織浩「まあ、自分達三人はその要請書を受諾し、今日の明朝に返送したんだけどな。」

 

構内放送「二番線入線します。黄色い線の内側までお下がりください。」

 

翔兵「来たな。乗ろうぜ。」

 

車内放送「発車致します、ご注意ください。次の停車駅は利朱、利朱でございます。各駅停

 

     車はこの便が出発してから五分後、特別急行が十五分後に到着します。平和公園

 

     線へのお乗り換えは、次駅で行ってくださりますようお願い致します。」

 

織浩「しかしながら、本当にお前って毎回、毎回回りくどいよな。今回の件もその人事部の

 

   方へ翔兵が推薦したんだろう?」

 

翔兵「まあな。だけどお前らならすぐ承諾すると思っていたよ。」

 

千彦「まあ、どこまで見透かしてるんだ?」

 

  「まさか、読心術を会得したのか?それだとイレギュラーだな本当に。」

 

10分後

 

車内放送「まもなく利朱、利朱、利朱駅でございます。降口は左側です。」

 

翔兵「じゃあ来る金曜日な。」

 

織浩・千彦・検事「じゃあまたな。」 

 

宮城家玄関

 

翔兵「だだ今帰りました。防衛省や米政府から何か連絡ありませんか?」

 

大東幸子「お帰りなさいませ、翔兵様。宮城劉平システム幕僚長ならびにミヤギ・ショアン

 

     ・クリスティーナ・ジョセフ大尉への出動要請は来ておりません。」

 

翔兵「わかりました。五時間後防衛省の緊急会議が自分の命で行われますので準備して置い

 

   て下さい。」

 

幸子「そういえば、知代様が『夕飯に使いそうな野菜・肉・調味料は下拵えしているから

 

   好きに使用していいわよ』と伝言されて仕事に行かれましたよ。」

 

幸子「梅子様と古仲様は、家庭内で使われる暗号で五分程前、後二十分ほどで帰宅すると連

 

絡がありました。」

 

翔兵「それじゃあ、100分プラスして2時間で15品作るとするか。」

 

  「まあ、自動調理器(キッチン方式)が十台必要になるが、うちにはそれが十八台連な

 

   っている部屋があるから大丈夫か。三十人前まで作れるモデルだしな。余った分は使

 

   用人の人たちにお裾分けしよう。」

 

二時間後 

 

翔兵「梅子~、古仲~、夕食出来たぞ。」

 

梅子「今日は豪華な品数ね。たまに思うけどお兄さんが夕食作る日って有名な旅館のコース

 

   料理の2倍近くあるものね。」

 

  「いだだきます。そういえばお兄さん、さっき最新の地震予測情報が出たんだけど、ま

 

   さか、一枚噛んでいるの?」

 

翔兵「大原広橋教授って知っているか?」

 

古仲「大原教授って、ここ20~30年で沖縄本島南部をはじめ、全国で新しく知られて

 

   いない活断層を見つけているっていう地震学者の?」

 

梅子「そういえば、お兄さんがアマチュア地震研究家になったきっかけになった地震学者

 

   だよね。」

 

翔兵「ああ、そうだ。俺が学校から出るとき、脳内ネットワーククラウドに南西諸島周辺の

 

   異常な地殻変動がGPSAに検知された。明日以降、地震災害を警戒して、俺と梅子は

 

   医療器具箱入折り畳み式ホバークラフト付き鞄を用意、古仲は、津波撮影用に5方向

 

   カメラ付き折り畳み式ドローンを医薬品箱(数百種類)入り鞄に入れておいて、医療

 

   支援体制を整えるぞ。」

 

  「後、お前たちのタブレット端末に教授の地震研究論文をほぼ全部コピーと転送してお

 

   いたから読んどいてくれ。」 

 

梅子・古仲「分かった。」

 

午後八時半ー翔君・帰宅ー

 

翔君「ただいま。」

 

翔兵達「おかえりなさい。お父さん(親父)。」

 

翔君「来月末、研修旅行でアメリカ共和国(南米北部を一部を含む)に行くからな。学校から出された課題

 

   を終わらせる様に。」

 

翔兵達「分かった。(了解)」

 

午後9時ー将兵の書斎部屋ー

 

翔兵「こんな遅くにお集まりいただきすみません。」

 

   画面越し

 

小野田山戸幕僚長「いや良いよ。私たちも今後の合同訓練の予定について詰めていたところ

 

(陸上)     だし、龍平システム幕僚長の予定を聞くために明日あたりに連絡会議を

 

         開く予定にしていたから大丈夫ですよ。」

 

御倉毅幕僚長(海上)「俺ら自衛隊幹部からも連絡する事案が生じたから丁度良かった

 

           よ。」

 

織原一幕僚長(航空)(航空・海上合同警備隊 隊長)

 

    「報告お願おうか。システム幕僚長。」

 

翔兵「はい、報告いたします。午後3時半頃、南海トラフ並びに琉球海溝の想定震源域におけ

 

   る異常な地殻変動が検知されました。それに加え沖縄トラフや相模トラフの想定震源

 

   域でも同様の地殻変動が検知とのことです。この地殻変動により最悪の場合マグニチ

 

   ュード9.5から10.0の地震が起こる可能性が高いと思われます。この規模の地震は

 

   3~4000年又は1万年に1,2回程ほど起こっています。ここ200年間にも世界では

 

   4回起こっています。但し、この4回は1960年-2020年の60年間のうちに起

 

   こっています。」

 

  「それでなんですが、この巨大災害での被害総額は、国想定で220兆円ですが、自分と

 

   大原教授で再算定した結果、最悪の場合、国想定の2.2倍の550兆円に上ると思われ

 

   す。」 

 

御蔵「しかしながら、海上に駐屯地造っといて正解だったな。s400鋼材という新素材使って

 

   潜水艦を12隻造艦し、その上に4階層造りの甲板(4キロ四方)を乗せ、それを12艇

 

   建造し、それに合わせて1億トン(正確には2億8千万トン)の宇宙船を47隻造船し

 

   て全艦を海底に自沈(潜水方式)させておいているからな。」

 

  「国難になれば全艦艇が急速浮上̪して来るだろう。」 

 

小野田「加えて、食料の自動生産設備も充実させているから宇宙船の中でも陸上と変わらず

 

    同じ生活しても二百年位は維持できるだろう。」

 

   「同盟国の方にも同型の船を十数隻譲渡し、地球規模の大変動が確認されたら宇宙に

 

    集団避難の予定だ。」

 

織原「さてと、俺ら自衛隊の方から談笑しながらの経過報告であったが大丈夫かい?」

 

翔兵「はい、ありがとうございました。あとは、後日メールで宇宙船全艦艇の潜水方式での自

   沈箇所を全座標を送ってください。」

  「それと、海上駐屯地の方は実際何艇造られていますか?」

織原「潜水艦500隻分だから、…今現在62艇だな。こちらも4グループに分割して先ほど言わ

   れた潜水方式で自沈させている。1グループ15艇分は47番艇(沖縄船)の直上に自沈さ

   せている。」

  「2グルーブ(15艇)は、四国沖、3・4グループ(各16艇)は、房総沖と下北半島沖に

   自沈させている。」

  「そして、夏季日米欧合同演習が来月(8月)11日・13日に予定されている。日印豪合同

   演習が再来月(9月)22日・24日・26日の予定になっている。」

翔兵「再来月の合同演習の全日参加については、学校の兼ね合いで難しいですが提示している

   三日のうち、二日は公休扱いで取れるでしょう。幸いなことに23日が開校記念日になっ

 

   ているので前後二日を学校に公休申請しときます。」

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