異世界から召喚した悪役令嬢?のお嬢様をメ○堕ちさせるだけの話   作:白樺の木

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今日も死んだ目で会社へ向かう最中、ある衝撃の事実を発見した。どうやら今日はハロウィンらしい。ハロウィン……それまでは何とも思わなかったのにそう知った瞬間、俺の脳が覚醒する。

 

今日仕事が終わったらパーティーだ。カボチャの。そうと決まれば、足取りも軽くなる。ご褒美が待っていれば人間はポジティブになれる。何があってもモチベーションを保てる。

 

 

 

そして俺は立ちはだかるいくつもの仕事を蹴散らし、疫病神が来る前にタイムカードを押す事に成功した。

 

ふぅ。これで五体満足で帰れるそう思い、喜ぶあまり浮足立つ足を押さえつけていた所。

 

「ドーン☆」

 

そんな奇妙な音と共に背中に衝撃が走る。嫌な予感しかしないので、振り向かず駅まで全力疾走をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何度も背後を確認し、誰もいない事が分かると一息つく。はぁ、やっと家まで着いた。ホーミング後輩はいない様だ。

 

渡しておいた携帯に連絡を入れて置いたから、準備は出来てある筈。ドアを開けて玄関からリビングへ行くといつでも外に出れる格好のお嬢様がいた。

 

「食べに行きますよ、お嬢様」

 

と執事っぽく伝えると

 

「ええ、参りましょうか」

 

と満面の笑顔で、玄関まで歩く。その佇まいはあまりにも美しかった。

 

 

 

 

 

家から十分ぐらいだろうか。駅が近くなり、飲食店が顔を出してくる。どの店にも魅力的な香りで俺達を誘惑してくるが、残念ながら今日は先客がいる。

 

匂いに負けない様、歩幅を大きくして目的地まで小走りで向かった。

 

 

 

そしてやっと着いた。

 

「此処ですか?今日の食事の場所は」

 

そう聞かれたので、そうだと答える。確かに外見は古いしボロボロだけど、そこが良いんだ。

 

そう一人思いつつ、"満腹屋福ちゃん"と書かれた暖簾を潜り中へと進む。久々だなぁ。今年は一回行ったか、行ってないかぐらいか。

 

「おう、らっしゃい。ってアンタか。久々だなぁ。って事は……今年も()()だな?」

 

奥の方から店主が出て来てそう聞いてくる。ああよろしくな。早いもんだな、もうそんな日か。と店主はボヤきながらまた厨房へと戻っていく。

 

「はい、お水。久々ねぇ!ってまぁ!綺麗な子ねぇ?彼女?」

 

いや、……姪っ子です。最近この近くに引っ越して来て、色々案内してくれって言われたので。

 

「へぇそうなの!そうなの?まぁ、ごゆっくり〜」

 

おばさんは毎度変わらずのテンションだ。この店の看板娘なだけはある。台風みたいな人だけど。

 

『明るい方ですね』

 

今の光景を見ていたお嬢にそう言われる。そうだなぁと返しながら雑談をする。

 

『このお店ではどんなご飯が出るのですか?』

 

色々だよ。この店は、昼は定食屋で夜が居酒屋だから、大体のものは出てくる。トンカツに唐揚げ、焼き鳥、ピーマンの肉詰めフライ。カツ丼、カレーライス。サラダも美味いんだよ、オリジナルのドレッシングだから。何でも美味しいんだけど……

 

それを聞いて目を輝かせるお嬢様。

 

だけどまぁ、それはまた今度ね。今日俺が此処に来たのは!

 

「お待ちどう!今日限定の特別メニュー"カボチャ食い尽くしパーティー"だ!」

 

そう言って、店主が良い匂いがする皿を持ってくる。さぁ今年も食うか!

 

 

 

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