BanG Dream!短編置き場   作:桜花 如月

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好きは嫌いの裏返しってよく言うけど
本当に嫌いなら好きって感情も出ないと思うんだ(個人の意見)


キモチのウラオモテ

都内某所、長崎そよ宅

 

「そよりーん」

「……なに」

「『このとーり』やって〜」

 

スタジオ練もなくライブに向けた作戦会議もない完全オフの日、ゆったり過ごそうとした矢先にメッセージのひとつも入れずに突然訪問してきた()()バンドメンバーである千早愛音が「これ、食べよ!」と道中で買ってきたであろう焼き魚を渡された。

ダメだって断ったのに2人分買ったからって無理を通されて準備させられていざ食べようとしたら止められて頼まれたのは魚の骨の除去。

 

「コンビニのやつなんだから骨ないでしょ」

「ある、簡単に取れないやつ」

「人に頼むぐらいならなんで買ったの」

「だって美味しいじゃん」

 

レンジで温めればできるやつの骨ぐらいなら取れるはずなのにしつこく頼んでくるし面倒な骨は無いはず。

それで頼んでくるっていうのがすごい腹立つ。

 

「なら自力で取れば」

「だってそよりん得意じゃん」

「だからやれってこと?」

「うん」

「……はぁ」

 

アポ無しで来て有無言わさずにやらせようとする、愛音ちゃんのこういうところは一生好きにならない。

でもここでずっと嫌々言っててもどうせ食い付いてくるから()()()()皿をこっちに寄せて骨を取る。

 

「はい、これで食べれるでしょ」

「やったー!」

「ほんと何しに来たの」

「近く寄ったから来ただけ」

「……嫌がらせ?」

 

近くに寄ったということは別にいいけど、なんの理由もなく家に来られるのが嫌で、何度もそれを伝えてるはずなのにこうして愛音ちゃんは私の家に来る。

本人は「別にいいじゃん?」と一切悪いと思ってないような対応をしてくる。

 

「そよりんってさ」

「人の質問に答えないで急に何」

「怖……じゃなくて、そよりんって嫌々言いながらなんでもやってくれるよね」

「……は?」

 

嫌がらせかどうか聞いたのに逆に別の質問をしようとしたところを止めたのに全く聞かずに変なことを言ってきた。

 

「りっきーがバイト中困ってる時にはため息吐きながら手伝うし、楽奈ちゃんのために抹茶買ってくるしお金取らないし、ともりんが歌い終えたあとすぐ水渡したり歌詞に行き詰まった時ちゃんとアドバイスしてくれてるじゃん?」

「それはMyGOのためであってみんなのためじゃないから」

「またまた〜、隠しきれてない優しさでしょ?」

「愛音ちゃんに優しいことしてないけど」

「爪のケアとかちゃんとしてくれるじゃん」

「それは……もういい」

「えー、なになに?何言おうとしたの〜?」

 

メンバーに対してやったことは全部あのバンドが続くためであって決して優しさなんかじゃない、そう言ってるのに全く聞く様子がない。

それどころかもっと詳細を聞こうと踏み込んでくる。

 

「ほんと、いい性格してる」

「え、褒めてる?」

「褒めてない」

 

こうやって何か喋ればすぐ反応するし全部ポジティブに持っていく。

おかげで余計に疲れる、でもこの無駄に明るい性格があるから燈ちゃん達も明るくなるんだろうな、と思うと本当に……私は愛音ちゃんの事を全力で嫌いにはなれない。




長崎そよって難しい女だね、めちゃくちゃ書くのに苦労した


ミニアニメ時代から追ってきた身からすると尚更ね
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