それと作者個人の思う天之河光輝の性格の部分を書いてますが、皆さん的にはどうですかね?
俺達が召喚されて二週間が経過し、今日俺はハジメと共に王立図書館で魔物やこの世界のことを調べていた。
俺からすればハジメの能力でこの世界に無い武器を作ったりし、戦力を上げようかとしたのだが、現状は既存の武器の底上げだけにしていたのだ。
何故地球にあるような強力な装備を作らないかと言うと
「う〜ん、やっぱり無いのかな?」
「それか発見されていないか、だな。まぁ別の意味では良いんだけどなぁ」
「試作品で壊れたからね。こればかりは難しいよ」
実はハジメと話をして、この世界にある素材で銃のような試作品を造ったのだ。
因みにボーガンはこの世界に有ったので、ハジメも練習で使わさせてもらっていたりする。
だが後々で敵味方問わす、強力な装備にされてもこの世界における大量殺戮兵器にされるのは嫌なので、ハジメと話し合って一発限りの火縄銃のような銃を製造しようとしたのだ。
その際に火薬になるような物が無かったので、魔石を使ったタイプとボーガンの応用で造った2つを完成させたのだが、今度は強度不足になったのだ。
なので図書館で使える素材や鉱石等の情報が無いか調べたのだが、結果は空振りであった。
「これかな?みたいな記述はあるけど、有るのかどうか分からないみたいな感じだしね」
「こっちもだが、それ以上にこの世界は地球での神話とかと考えると、ある意味不気味だな」
この世界に存在する魔物や鉱石等を調べる中で、この世界の神話等を調べたのだが、流石に俺もハジメも異常と感じるほどの内容であった。
何しろこの世界の主神であるエヒト様の出てくる神話の内容は多いのだが、それ以外の神様の話は全くと言っていいほどに存在しないのだ。
俺達が戦う相手でもある魔人族は、エヒト様とは違う神を信仰しているとされているだけで、その神の名すら王立図書館に存在しない。
まぁ宗教上の理由で名前が無いのかも知れないが、余りにも異常と思えてしまった。
そして亜人族に関しては、亜人族は魔力を一切持たず魔法が使えない種族であるとされている。
この世界において魔法は神々がいた時代に存在した【神代魔法】の劣化版らしいのだが、宗教上の教えで魔法は神からのギフトとされているらしく、亜人族は神から見放された悪しき種族と考えられているのでため、被差別的な扱いを受けているらしい。
なら魔物は違うのかと言うと、魔物はあくまで自然災害的なものとして認識されており、神の恩恵を受けるものとは考えられていないらしく、扱いとしてはただの害獣扱いに近いのだ。
まぁ宗教上の教えなのでご都合主義とも言えるが、こればかりは仕方無いと諦めたのだが、神話体系の物語ですらエヒト様以外の神々の存在は認めないとした感じなのだ。
「仕方無いから武器系は諦めて、生活面側にするか」
「だね。僕もボーガンを強化するしかないね。後は近接用に剣を扱う為の練習と回避訓練だね」
「お前は鍛冶師だからな。本来なら戦場に出る存在じゃなくて、裏方的な役割だけど、念の為にな」
俺からすればハジメを前線に出すのは愚行なのだが、自分は正しいを地で行く天之河が原因で、ハジメも前線に出なければダメみたいな扱いにされており、クラスの中でも最弱なステータスのハジメはクラスの面々からも除け者に近い存在にされていた。
ハジメを気にかけているのは、俺を除けば香織・雫・クスハ・恵里・清水・遠藤くらいで、他の面々はある意味最悪に近いのだが、地球では決して味わえないだろう【この世界での能力】に酔っている感じになっていた。
俺もそれを理解したため、ハジメと共同で生活面で使える製品を作ったりもしたのだ。但し、クラスメイトには内緒にしてである。
ハジメと一緒にいる鍛冶師達も、当初は武器や防具に関してのものかと思ったら、生活面での物品に怒りはしたものの、争いが無くなれば武器や防具を造る仕事が激減する事と、今作っているものが後々で色んな役に立つかもとし、鍛冶師達からもハジメは信用を得ている。
同時に香織や雫には、俺達は最初の謁見で見た以外で関わり合いのないリリアーナ王女に対し、天ノ川には気をつけるように話をしている。
本来なら勇者の称号を持つ天之河光輝がこの国の姫様でもあるリリアーナ王女と仲良くなるとのは周囲から見ても何の問題もなくて良いのだが、この世界の情勢を全く理解しようとしていない天之河の場合は逆効果でしかなく、リリアーナ王女が【王族としての務め】をしようとしても、天之河が進んで邪魔をする可能性が高いからだ。
普通なら王女の邪魔をするのはお門違いと言えるが、自分の思っていることが正しいという自称正義感の塊のような天之河相手には意味がないのだ。
最悪の場合、天之河はその場での内容だけは良いことを言っても、それをする事の重さを全くと言っていいほどに理解していない為に、結果的に国家存亡の危機を招く事態になるのが目に見えているからだ。
なので二人にはリリアーナ王女と話をする機会があればとしたのだが、少し前にリリアーナ王女と一緒に話をしたらしく、その際にリリアーナ王女は二人からの話で天ノ川に対しての認識を改めてくれたらしい。
「この国の王女様までまきこんだの?やり過ぎじゃない?」
「事前にこの手の王女様には話はするべきだろ?天ノ川の性格的に、リリアーナ王女は良い【アクセサリー】だろ?」
リリアーナ王女の案件話に関しては小声でしているが、内容に関しては微妙に王家に対しての不敬罪よりだが、天之河光輝の場合は性格的に色々と危険なのだ。
「というか天之河の奴、何時になったら自分で創り出した箱庭から出られるのかと思うけどな」
「箱庭ね。兄さんが天之河君のことをそう見たんだよね、僕に対してのあの事件から」
「まぁな。あいつの性格云々に関しては、ある意味箱庭って言葉が似合うからな」
天之河光輝の性格を箱庭と俺が称したのは、ハジメが死にかけたあの事件で知った天之河光輝の性格が酷すぎたからだ。
見た方を変えれば幼稚とも言えるかも知れませんが、俺からすれば幼稚ではなく、自分の信じる箱庭の世界で住んでいる住人でしかなかった。
そしてそれは天之河光輝自身と周囲によって、偶然とも言える確率によって完成してしまっている、幼い子供が夢見るような、そんな歪んだ夢があり続ける心の箱庭なのだ。
そしてその世界には、本来の世間や周囲による指摘やお説教等は、周りから手等によって彼の箱庭には入らず、入ったとしても自分の箱庭世界に適した形で入っており、それが原因で歪んでいるとも言える今の天之河光輝の性格を作ってしまったのだと俺は思っている。
天之河光輝は実際の年齢に比べて幼く、自分の思いにすら気づかないふりをするほど、その結果が周りから幼稚で、自分の周りを悲惨な目に合わせる最悪とも言える【心の箱庭】を創り出したのだ。
これは俺がハジメの事件後に天之河家の人や八重樫家や白崎家の人達、警察での立ち会いの下で天之河光輝本人と話をして感じたモノでもある。
天之河光輝の精神とも言える心の箱庭の世界は《正義は必ず勝つ!》が絶対的なモノであり、そして天之河光輝本人は《正義の味方》なのだ。
だからこそ《自分のしている事は正しい行い》と認識している。
だが《自分のした案件》で起きた部分に関しては、後々の結果によって周りから褒められたりする部分と、指摘や説教等の反省を促す部分があり、人は褒められたり、反省したりして成長していく。
人は色んな多方面から学び、考え、反省したりしながら成長していく。学びに関しても色んな多方面から色んな事を学んでいく。
出会い等も含めていけば、人は色んな道を選んで進んでいける。
だがしかし、天之河光輝はそうではない。
ハジメの事件案件で天之河家や、八重樫家や白崎家の面々と何度か話し合いをした際に知ったのだが、天之河光輝には幼い頃に亡くなった彼の祖父は弁護士の仕事をしていたらしい。
弁護士の仕事内容を幼い子供に教えるのは難しいと思い、闇の部分を言わずに天之河光輝に光の部分だけを教えてきた祖父だったらしいが、少しでも自身が生きている間に自身の仕事にある闇の部分を教える前に亡くなってしまった。
そのために彼は幼い頃から《正義は必ず勝つ!》というモノとしてみており、彼自身も自分は《正義の味方》というモノとしていた。
そして色々と行う事も、彼は大小ある《失敗》と言える事案がハジメの事件まで一度も無かったのだろう。
こればかりは確率的に低いが、彼自身が行った事が失敗しなかった事が理由で、彼の中にある《正義の味方》というモノは《絶対なるモノ》へとなっていった。
だがしかし、実際は彼は大きな失敗をしていたのに、周りが彼が失敗していたと知る前に、その失敗したと言う事実を消していたのだ。
天之河光輝の幼馴染である八重樫雫による、自分が意味を間違えた《道場の家族》としての思いによってだ。
これの事実を知ったのはハジメの事件後に、天之河光輝の余りにも反省をしない態度を知るために、天之河の家族と幼馴染でもある香織と雫の家族も含め、当時の俺の精神的の抑えとしてクスハと千束、付き添いのマスター、リコリコの常連でもある阿部刑事同伴で話を聞いていた時に、雫が天之河光輝が原因でかつてイジメにあっていた事を告白したのだ。
天之河が自分のいる道場に入門して来た時、天之河は雫に『俺が守ってあげるよ』と言われ、雫にとって天之河光輝は王子様と言える存在となった。
だがしかし、天之河光輝が本当に雫にもたらしたものは、同じ女子からの酷い嫉妬と憎しみであった。
当時小学生時代の雫は稽古の為に髪は短く切り揃えられ、服装も地味なものが多く、可愛いというより美人系の顔立ちだったこともあり確かに女の子らしさというものとは縁遠かった。
そんな雫が小学生の頃から人気のあった光輝と一緒にいれば女子達が黙っているわけもなく、子供故の加減や容赦というものがないやっかみを受けていた。
そんな中で、今でも忘れられない言葉《あんた女だったの?》だった。
外見や剣術のことはともかく、中身は女の子そのものだった雫にとっては、何より辛くショックの大きな言葉だった。
光輝に助けを求めたこともあったが、そんな時、光輝が言うセリフは決まっていた。
「きっと悪気はなかった」「みんな、いい子達だよ?」「話せばわかる」などだ。
その言葉通り、雫に対する言動について光輝が女の子達に話し合いにいってしまい、風当たりが強くなったのは言うまでもない。それも光輝にばれないよう巧妙さを増してしまった。
光輝に相談しても、返ってくるのは困ったような笑みばかりで、いつしか雫は光輝に頼ることをしなくなった。
入学した時に出会った香織が側に居てくれなければ心が折れる程であったと、家族もいる話し合いの場で大粒の涙を流しながら雫は告白してくれた。
同時に自分が家族の期待を裏切るのが恐くて剣術を辞められず、天之河光輝が原因で苦しいのに、悪意なんて欠片も持たない幼馴染を突き放す罪悪感から距離も置けず、そんな状態で自分の心を護るために、彼女は道場では正式な門下生は《家族》としてみる事から、天之河に対しての恋心はこのイジメで無くなり、天之河の事は《手間のかかる弟》として見るようにしていたと話した。
その結果、彼女は天之河光輝の後始末的な事を率先して行っていた。
だが同時に、その行いが天之河光輝の《失敗》を無かった事にしてしまっていたのだ。
雫の懺悔ともとれる後悔の言葉を聞いた俺達は、雫を責めることはできなかった。
彼女が一人でこれほどまでに苦しみ、そこまで追い込んでいた事にも気付けなかったのも理由だが、天ノ川のこれまで言動や行いで、周りはそこまでの被害をもたらしていたとは気付けなかったのだ。
雫の告白により、天之河光輝は八重樫道場から破門され、白崎家とも天之河家は縁を切られる事になったのだ。
俺自身も天之河光輝に対しての個人的な恨みが理由とはいえ、八重樫雫という一人の女の子の心に一生消えないかも知れない大きな傷を付けてしまったことを大いに反省した。
その話し合いの場での後で、天之河光輝と警察官同伴での一対一の話し合いの場を設けてもらったが、その時の話し合いと、この時の悲しい話し合いでの内容を自分の中で合わせた結果、俺は天之河光輝という一人の男は、余りにも歪んだ心の箱庭から出られない存在なんだと認識したのだ。
天之河光輝との話し合い後、雫の悲しい話し合いの場になった際にいた面々と、自分の家族である南雲家を含めた話し合いの場で、天之河光輝に対しての被害届を消すことにしたのだ。
その代わりの条件が、南雲家が警察や司法書士の方にまで頼んだ天之河光輝に対しての将来を苦しめる扱いになったのだ。
その際に俺は天之河光輝と対面して話した際に自分が感じた天之河光輝という存在の精神は歪んだ心の箱庭とも言えるものと話したのだ。
この天之河光輝の精神面の話もあり、南雲家からの契約書が決まった理由とも言える。
天之河光輝の精神面の話から戻すが、この世界で勇者という天職になっている天之河光輝にとって、リリアーナ王女と仲を良くするのは周囲としては『勇者様と王女様』として見栄えも何もかもが適任といえる。
だがしかし、天之河光輝という存在をよく知る側の俺達から見れば、天之河光輝の近くでいる女の子は、天之河本人からすれば、自分のような正義の味方といるだけで価値のある【アクセサリー】に近い扱いなのだ。
だからこそなのか、天之河光輝本人は未だに自分の幼馴染として見ている香織や雫を自分の近くいるべきとしている感じなのだ。
だが、香織と雫からは彼という存在はもはや【幼馴染という名前を使う赤の他人】に近い扱いのだが、ハジメへの殺害未遂事件もあり、二人が天之河からの話等を合わせないと、今度こそハジメが殺されるだけではなく、俺や家族までも被害を受ける可能性が有るとして、学校内限定で渋々天之河に付き合ってもらっているのだ。
「自分の周りにアクセサリー候補としての女の子を増やそうとしてる時点で最悪だよね、天之河君は」
「しかも本人にその自覚も認識も全く無いという状態だからな。こっちも下手に何かを言えば、あいつから何を言うか分からんし、今度こそお前の命を奪う真似されてもたまらないから、香織と雫の二人にはずっと迷惑かけてるからな」
言って悪いが、天之河光輝は決して悪い人間ではない。
自分は正義の味方だ!みたいな思考で動き、周りがフォローしていた部分もあるが、彼は自分のしている事を貫き通すだけの能力も持ち合わせていたが、自分がした後で起きた負の側面を、周りによって彼自身が見なかっただけである。
その結果が恵里の前世で、天之河光輝からの言葉を信じ続けて狂っていたとも言える恵里の前世でのしてきたことなのだ。
俺自身も天之河に対し、自分のしてきた事を見つめ直すのにいいかと思った契約書の内容だったのだが、実際には天之河光輝は何も変わることが無かったのだ。
俺達は一度別れ、俺は出した本をなおしに行き、ハジメは先に行って戦闘訓練をする事にした。
俺の天職が文字化けもあるが戦士なので、少しくらいの時間の誤差程度なら良いかと思っていたからだ。
だが俺が本をなおしている間に、ハジメは檜山達のグループが訓練と称してイジメにあい、ハジメは大怪我を負わされた事を知った。
オマケに天ノ川も檜山達を庇うかのような発言をしたとし、俺は檜山達と天之河への怒りに震えた。
檜山達に関しては、メルド団長達に事前に話をしていたので、後で戦闘訓練前に厳重注意と厳しめに稽古をさせられていた。
そして夕食前に明日からは実践訓練の一環として【オルクス大迷宮】と呼ばれる場所での実践訓練を行うとメルド団長から言われるのであった。
そして俺は夕食後、メルド団長の部屋に行き、ある頼み事をしてから自分の部屋に帰るのであった。
同時にこの頼み事をしておいて良かったと思う羽目になるとは、この時は思いもしなかった。
天之河光輝の性格云々のは、作者の個人的な考えになります。
序にですが、天之河光輝には実は後々での布石になりますが、判明云々は終わり頃と考えております