俺達5人は決意を新たに最下層へと進んで行った。因みに先の戦いで失ったハジメと香織の武器であるドンナーとガンナーの2つの銃も強化改造を施した状態で新造する事になった。
俺とクスハはハジメ達のように魔物肉を食べて得られる技能等を習得できないので、変身した状態で進んで行ったのだが、最初の内はユエの魔法による無双であったが、途中から話し合って分担して進んで行く事にした。
色々と問題もあったりもしたが、俺はリュウケンドーと魔弾銃士リュウガンオーの2つの変身を階層事に変身するのを変えながら、進んで行くことにした。
因みにリュウガンオーに関しては、完全に安全地帯だとした場所でハジメには義手を造ってもらい、両腕が使えるようになったら預け、俺とハジメの変身したリュウケンドーとリュウガンオーの力で何かあった際には使おうかという話をしていた。
と言うのも、個人的に剣士であるリュウケンドーは俺には使いやすいのであるが、リュウガンオーは射撃主体なのもあり、射撃に慣れないと色々と難しいからだ。
前に複数の敵がいた階層で使ったのだが、その際に一気に攻撃できる『ショットキー』を使った【ドラゴンショット】を使った時に、初変身もあるが銃の反動をうまく抑えられず、密集していたから当たったのだが、大半が的外れの場所に当たっていたりしたのだ。
更に酷いのは後々の階層で必殺技の【ドラゴンキャノン】を使った際は発射時の反動に耐えきれず、堅い装甲の相手を一撃で運良く倒せたが、下手したら周りを危険にさらすような状態でもあったのだ。
なのでキーを使わずにゴウリュウガンに頼んで威力を抑えた単発での練習が必要になった程だが、ハジメの方が射撃能力が俺より高いので、後々でハジメが使うことが決定したのである。
そんな風に色々とありながらも、俺達は最下層である100階層へ行く階段にまで到達したのであった。
俺達は最後であろう100階層の前の階層で体調も含めて準備を万全にするとし、下りるのは明日にする事にした。
そしてここに来るまでの間、俺はユエに関しては完全にハジメを好きな女の子として俺も認識しており、ここに来るまでの休憩中でユエはハジメの近くにいて、仮眠時はハジメは香織とユエの両手に花と言える状態でいたりし、俺はクスハと一緒に寝ていたりした。
そんな感じでここまで進んで来て、俺はリュウケンドーに変身して先行し、5人で100階層に到達した。
その階層は無数の強大な柱に支えられた広大な空間だった。
柱の一本一本が直径5メートルはあり、一つ一つに螺旋模様と木の蔓が巻きついたような彫刻が彫られていて、柱の並びは規則正しく一定間隔で並んでいた上に、天井までは30メートルはありそうだった。
地面も荒れたところはなく平らで綺麗なものであり、どこか荘厳さを感じさせる空間だった。
全員がしばしその光景に見惚れつつ足を踏み入れると、全ての柱が淡く輝き始めた。
ハッと我を取り戻し警戒するが、今自分達のいる場所を起点に奥の方へ順次輝いていき、しばらく警戒していたが特に何も起こらないので先へ進むことにした。
感知系の技能をフル活用しながら歩みを進めるが、200メートルも進んだ頃、前方に巨大な扉が存在した。
全長10メートルはある巨大な両開きの扉で、これまた美しい彫刻が彫られている。特に、七角形の頂点に描かれた何らかの文様が印象的であった。
いかにもラスボスの部屋といった感じで、感知系技能には反応がなくともこの場にいる全員の本能が《この先はマズイ》と警鐘を鳴らしていた。
だがしかし、全員でこの場所から生きて外に出る為に互いに声を掛け合い、扉の前に行こうと最後の柱の間を越えた。
その瞬間、扉と5人の間に30メートル程の空間に巨大な魔法陣が現れ、赤黒い光を放ち、脈打つようにドクンドクンと音を響かせた。
ユエを除いた全員がその魔法陣に見覚えがあった。
忘れようもないあの日、4人が奈落へと落ちた日に見た自分達を窮地に追い込んだトラップと同じものだったからだ。
だが、ベヒモスの魔法陣が直径10メートル位だったのに対して、眼前の魔法陣は三倍の大きさがある上に構築された式もより複雑で精密なものとなっていた。
「この大迷宮におけるラスボスの登場ってところだな(汗)」
「あぁ。だけど、絶対に負けない!」
そして魔法陣が輝き、5人の目の前には体長30メートル位で、六つの頭と長い首、鋭い牙と赤黒い眼の化物が現れ、見た目的には神話の怪物であるヒュドラであった。
現れたヒュドラが雄叫びをあげ、その声と6対の目、叩きつけられた殺気だけで、常人なら死ぬかも知れないと思う程であったが、この場にいる面々には関係は無かった。
そして赤い紋様が刻まれた頭の口から火炎が放たれたが、完全に炎の壁としか良いようがないものであったが
『聖絶』
香織が展開した聖絶によって完全に攻撃は防がれた。
だがしかし、攻撃の規模からして本来なら騎士団クラスの中でも最上位の結界師が複数人いなければ防げない攻撃を完全に防いだのもあり、香織の防御系の魔法運用はこの時点で騎士団でも敵わないと言える程の魔法制御とも言えたのだ。
そしてハジメのドンナーの攻撃で赤い文様の頭を吹き飛ばしたのだが、白い文様の頭が叫びをあげると、吹き飛ばれた筈の赤い文様の頭が逆再生するかのように元に戻り、緑の文様のある頭をリュウケンドーとユエの魔法で吹き飛ばすも、同じように白い文様の頭が緑の文様のある頭を元に戻した。
白い文様の頭を先に潰そうとなったのだが、青い文様の頭からは散弾のような氷の礫を吐き出し、全員で回避して白い文様の頭にハジメと香織のドンナーとガンナーの銃撃が炸裂するが、黄色い文様の頭が射線に入り、2人の攻撃を防ぐのであった。
「先に回復の白頭を叩くぞ!」
「分かった、兄貴!」
そしてクスハが如意棒で他の首を牽制し、ハジメが造った焼夷手榴弾で白い文様のにダメージを与え、これでいけるかと思ったら、突然ユエが絶叫をあげ、ハジメは赤いのが、青いと緑の文様のある頭からの氷と風刃の攻撃から香織とクスハが絶叫をあげていたユエを守るようにし、俺は先程まで動いていない黒い文様の首が原因とし、黒い文様の頭を切り飛ばした。
「一旦近くの柱に身を隠すぞ!」
俺の指示と同時にハジメが『閃光手榴弾』と『音響手榴弾』をヒュドラに向けて使い、その間に俺達は一度ユエを連れて近くの柱の陰に身を潜めた。
そしてユエも何とか落ち着いた様子になったので、何があったのか話を聞くと、ユエ曰く、突然、強烈な不安感に襲われ気がつけば皆に見捨てられて再び封印される光景が頭いっぱいに広がっていたという。そして何も考えられなくなり恐怖に縛られて動けなくなったと言われた。
「あの黒の文様のはバッドステータス系の存在って事か」
「こう考えると凄くバランスが取れてるね。攻撃には赤・青・緑による火・水・風の3種で、防御の黄色、白の回復に黒のバッドステータスとバランスがとれてるね」
「でも、攻撃は私が防げるし、それに私達はユエを見捨てたりはしないよ、絶対に」
「はい。ユエさんも私達と一緒に外に出て、そして一緒に地球に行きましょう」
「向こうでの生活は気にするな。知り合いに偽造戸籍とか頼める人達がいるからな」
流石に最後の俺の言った言葉に周りが唖然とし、俺はここを抜けて安全地帯に移動できたら話すとし、俺達は柱から出て攻撃を再開した。
ハジメの新武装であるシュラーゲンを準備し、香織が皆を守り、ユエの魔法が、クスハの如意棒や符術が、リュウケンドーの剣で白文様と黄色文様を除いた首を破壊したと同時にシュラーゲンが火を吹き、そこから極太のレーザーのような砲撃が一撃で白と黄色の頭を吹き飛ばしたのだ。
これで終わったと思っていたら、胴体部分からせり上がった銀色の頭が現れ、魔力枯渇で座り込んでいたユエを狙ってきた。
偶然にも近くにいたハジメがユエを庇い、銀色の頭からはハジメがシュラーゲンで使ったような極光のような光が2人に向かって放たれた。
そして光が消えた時にはハジメは攻撃された場から動いておらず、仁王立ちでいたが、全身から煙を上げシュラーゲンは完全に融解していた。
前のめりに倒れたハジメにユエは神水を飲んで体力を回復させ、その間に香織と2人で傷付いたハジメを柱の陰に移動させた。
俺とクスハはハジメを救う為に残っていた銀色頭の攻撃を引き付ける囮になったのであるが、ハジメへした攻撃に関しては毒のような効果もあったのか、神水の力と香織の回復魔法でも時間がかかるとなっていた。
「なら、お前には消えてもらうぞ!スラッシャーキー、発動!」
俺はハジメを侵している毒の大元であるヒュドラを倒せば良いと考え、ゲキリュウケンにスラッシャーキーを装填し、刀身が青白い光を放つと同時に、俺はハジメ達とは逆の場に立ち、剣を構えた状態でいた。
銀頭も動かない俺に狙いを定め、ハジメに使ったのと同じ攻撃を放つのだが、俺は攻撃と同時にスラッシャーキーの力を使った上段から振り下ろした飛ぶ斬撃によって、放たれた極光は縦に真っ二つに斬り裂かれながら銀頭の元に迫り、そして銀頭と残っていた胴体を縦に真っ二つに斬り裂くのであった。
倒したことを確認してハジメの元に行くとハジメは右目を消失し、痛々しい容姿になっていたが生きていたので、俺としては一安心であった。
これで終わりだと思っていたら、クスハが突然声を上げ、何事かと思ってクスハが指を指す方向を見てみると、真っ二つにしたヒュドラの遺体の下から魔法陣が現れ、ヒュドラの身体が逆再生するように元に戻って、そこから姿が変化した。
そこには下半身が人型の姿になったヒュドラで、7つの頭全てが上半身で、黄色頭が左腕、黒頭が右腕といえる感じになっていたが、不気味過ぎる姿になっていた。
(見た目のイメージは仮面ライダースーパー1のラスボスであるサタンスネークの頭に色の違う文様がある感じ)
「まさか、第二形態なの(汗)」
「幾ら何でも滅茶苦茶だろ(汗)」
「最後が酷すぎる(汗)」
ハジメ達は流石の展開に驚いていたが、俺だけは何故か目の前の魔物の変化は『違う』と思った。
そう思うのはヒュドラを復活させ、人型の姿に変化させた魔法陣は、自分が知る限りであるが【トータス】の魔法陣ではなく、全く別の魔法陣であったからだ。
ハジメと香織はレールガン状態でのドンナーとガンナーから弾丸を発射するも、人形になったヒュドラの頭を破壊するもすぐさま再生された。
更に赤・青・緑の攻撃に銀頭の攻撃も追加され、何とか柱の陰に移動し、簡単に作戦を立てることにした。
「こうなると一撃であいつを倒すしかないが、俺だけの必殺技で完全に倒せるとは思わない」
「それじゃあ、まさか・・・」
「悪いが、他の皆は他の頭を潰してくれ。恐らくだが、一度に全ての頭を潰さないと倒せない可能性が高い」
「俺と香織で2つ、ユエで1つ、クスハで1つとしても、3つも同時に兄貴ができるのか?」
「今俺のできる中で最強の手を切るが、それならギリギリ「私が2つを潰すわ」クスハ」
「私も強くならなきゃいけないから。私自身がこれから先の旅で折れない為に」
クスハの思いを聞き、俺達は役割分担を決めて一気に人型になった
そして俺達は柱から出て、俺は今自分のできる最強技を使用する為の魔弾キーをゲキリュウケンに使用した。
「レオンキー、発動!来い、獣王ブレイブレオン!」
ゲキリュウケンの剣先から放たれた光が魔法陣を描き、魔法陣から青と白を基調とした獅子が現れ、その姿を変形してバイクのような姿に変化し、リュウケンドーはそのバイクの上に乗って一度後ろに下がり、そのままヒュドラに猛スピードで突っ込んで行った。
「ファイナルキー、発動!」
『ファイナルブレイク!』
「魔弾剣士・魔弾龍・獣王。3つの心が今1つになる!三位一体、魔弾斬り!」
同時にハジメと香織の銃撃、ユエの魔法、クスハの如意棒が投げられ、巨大化して落ちてくると同時に三位一体の魔弾斬りが炸裂し、全ての頭はほぼ同時に落とされるのであった。
そしてヒュドラは再生すること無く爆発四散し、俺達はこの大迷宮のラスボスとの戦いに勝利したと思ったのであった。
そして全員(俺は変身解除せずにリュウケンドーのまま)で最後の扉を開けると、そこには太陽と青空と、これまでいた迷宮での情景を打ち壊すかのような自然の風景があった。
近くに屋敷があり、俺も変身を解除して皆と一緒に屋敷を調べてていたら外に温泉があり、後で男女別で入ると話になった後で屋敷内を散策した。
そして3階に登ると魔法陣のような物が中心部に刻まれた床と、その奥の椅子には見事なローブに身を包んだ姿で座っている骸骨があった。
そしてまず最初にハジメが一緒に行くことにした。これに関しては錬成師でもあるハジメなら、何かあっても床を錬成したら対処できるとなったからだ。
その後ハジメが魔法陣の上に立つと、魔法陣が輝き始め、ハジメはその場から動かず、その場に蹲るようになり、俺達はハジメから話を聞いた。
目の前の骸骨は反逆者とされた開放者の1人で、この世界の神であるエヒト様がこの世界の人達をゲームの駒のような扱いをしている事など、俺とクスハが教えて貰ったことが事実であったという内容になっていた。
更にこの中心部にある魔法陣は神代魔法を習得できるらしく、内容的には錬成師であるハジメにとって当たりとも言えるものであるが、俺達も神代魔法なので教えて貰うことにしたのだが、ハジメと同じような内容だったらしいので、こればかりは仕方ないとした。
そしてここを拠点にして色々と準備をしてから外に出るとし、俺達は準備を開始するのであった。
因みにハジメは香織とユエの2人、俺はクスハと一緒に男女の一線を越えるのであった。
スラッシャーキーですが、テレビマガジン付属であったマダンキーになり、リュウケンドー本編劇中では出ていないマダンキーになります