最後のは恵里の代わりになりますが、天之河の被害者です
和真達が消えて3ヶ月近くが経ち、未だに高校の一クラス全員が突然消えた神隠し事件の進展は無いに等しかった。
営業が終了し、常連達との恒例になっているボードゲーム大会をしている最中に喫茶リコリコでそのテレビ報道が放送されていた。
「和真君達が消えて3ヶ月、未だに原因が判明してないんだよね、これ」
「警察でも色々と調べたんですけどね、未だに原因不明なんですよ」
常連達からすると、千束の彼氏でもある南雲和真と会わないのは寂しいだろうと思っていたのだ。
「あぁ~、この神隠し事件の理由は私、知ってから心配はしてないんだよね〜」
千束がそう言うと、リコリコ内にいた全員が千束の方に顔を向けた。
だがしかし、その言った本人である千束も驚いたが、言わなかった理由があるとした。
「恵里ちゃんから前に聞いていたの。和真達がいるクラス全員と一緒に消えた畑山愛子って先生が、別世界にあるトータスって異世界転移させられるって話を」
『『『『『『・・・・はい?』』』』』』
流石に千束から言われた発言にこの場にいた全員が意味が分からないと言う風になった。
千束本人も去年リコリコに来る行方不明になった香織・雫・恵里の女子3人と一緒に遊んでいた際に、恵里からそんな風になるかも知れないみたいな感じで言われたらしく、千束本人も本気にはしていなかったらしい。
「嫌だってさぁ、そんな話をまともに信じられる理由が無いし、その時もそうなんだってしたけど、私的にも変なこと言うなぁってしか思わなかったからね」
そう言われると周りも納得してしまった。
幾ら何でも異世界転移だなんて、最近ある転移物の小説ネタでは無いかと言いたくなるようなもので、現実的に考えても相手がおかしいのではと思ってしまうのも仕方ないからだ。
「と言うことは、和真君達は全員その異世界にあるトータスっていう場所に行っていると言う事なのかい?」
「聞いた話ではそうみたいなんだけど、確実に帰れるかどうかは分からないみたいなんだよね」
「千束は和真が帰って来ないかもと、思わないのですか?」
たきなが心配そうに聞くが、千束は和真達は絶対に帰ってくるとし、心配しないとするのであった。
そして全員が気分を変えてボードゲーム大会を開始するのであった。
だが、千束が自宅に帰り1人で家にいる時は違うのだ。
「早く帰って来てほしいよ、和真」
1人の年頃の女の子として、自分の好きになった人と会えない寂しさに涙していたりするのだ。
地球ではこんな感じになっていたのであるが、その問題の和真を含めた5人は、トータスのオルクス大迷宮の最下層にある開放者の館を拠点にして数日が経過していた。
その間にハジメはこのオスカー館の宝物庫にあった義手を元に、残っていた素材や鉱石等をフルに利用して色々とギミックのある左腕の義手を制作し、更に失った右目を神結晶で作成した《魔眼石》と言う右目の変わりを造りあげたのだ。
極めつけはオスカーが保管していた指輪型のアーティファクトである《宝物庫》と言うアイテムボックスのような効果をもつアーティファクトをゲットし、更に多種多様な武器や装備を完成させていった。
その間にもハジメと香織は魔物肉を食べ続け、レベルは【???】と表記されて非表示の状態になり、ステータスに関しては完全に化物と言える存在になっていた。
何しろ全ステータスが5桁台で、レベルも非表示なので、完全に外に出て天之河と交戦する事になったとしても、あっさりと倒せると言えるほどの実力になっているからだ。
だがしかし、実はそれだけでは無かった。実は和真の持つアーティファクトの腕輪から何故か本が見つかり、その本に書かれている武術や魔法に関する内容はトータスのものでは無かったが、それでも使えるかもとして本に記載されていた内容を読破しながら習得した。
その結果
「・・・ハジメ、香織を怒らしたらヤバい事になったかも知れないな(汗)(汗)」
「・・・絶対に怒らせないようにする。死にたくないから(汗)(汗)」
ハジメが開発予定の素材集め等と、本に記載されていた技の強さを知る為に魔物達と交戦していたのだが、ハジメが制作に力を注ぎ過ぎて時間をとらなかった事で香織が怒り心頭となり、怒り心頭の香織1人で大量の魔物達を撃退していた。
「・・・あの本にあった槍術を教えただけでなんだぞ?香織は回復術師だし、近接とかされたらダメだろうなぁと思って護身用に教えたんだけど(汗)(汗)」
「・・・完全にどう見ても本職と同じレベルな気がするのは間違い?(汗)(汗)」
「はぁぁ〜!!」
香織が持っていた杖をハジメが改良して槍としても使えるようにし、更に記載されていた本にあった槍術の技まで習得したからなのか、香織の戦闘能力が滅茶苦茶に上昇しており、個人的に見ても本職の槍を使う人と同じなのではと思うほどだ。
更に俺が漫画ネタで魔物に回復魔法をかけて超回復による細胞のガン化、もしくは細胞破壊が使えるのかを調べる為に迷宮の魔物に使ってもらったらできてしまい、技能として登録されてしまったのもあり、現状の香織に逆らうとヤバい事になったのだ。
因みにクスハも同じ武術を習得している上に、龍人機の力も前よりも使えるようになっているので、俺も逆らわないようにしようと思うのであった。
「俺達も同じ技を習得したのに、なぁ」
「こればかりは仕方ないのかな?」
本に記載されていた武術であったが、内容的にはしっかりと考えられている内容で、試しにユエを除いた全員で記載されていた武術を学んでみたのだ。
因みにユエに関してはこれに書かれていた魔法使いの心得みたいなのを読み、前以上に魔法の精度や使い方が上手くなっていた。
ハジメも当初は解体用ナイフで使用できるようになったが、本人のメイン武器である銃でできなかったのだが、考えを変えてドンナーを短剣に見立ててやってみたらできた為、近接戦闘面も上昇する事になった。
俺に関しても武術を習得し、ハジメによって完成した剣を持つようにした。
一応オスカー作でドラゴンを殺せる剣と銘があった試作品武器があったが、大剣だったので自分には合わなかったが、ロマンあふれる武器に少しだがハジメと一緒にときめいてしまった。
ハジメに造ってもらった剣には鍔の部分が余り無く、魔力を纏わせることで刀身が輝き、魔力を刃のようにして飛ばせる事が出来るようになった。
更に柄同士を合わせることで双剣になれるようにしてもらっている上に、刀身部や鞘に現状のハジメが付与できる斬撃強化系の付与がされている。
(剣の見た目的には宇宙刑事ギャバン・シャリバン・シャイダーの持つレーザーブレード)
その結果、迷宮の魔物どころか、大迷宮の岩石を豆腐のように斬ってしまうレベルになっている。
クスハは棒と剣を造って貰った。因みに剣に関しては龍王機から教えられた武器の1つらしく、剣の練習もあると言われたが、俺の剣並みにヤバい品物になっている。
それと同時にブレスレット内にある物品によって新しい姿に変身できるようになり、更に拳銃と伸縮警棒を別で保有する事にした。
因みにこっちの拳銃での射撃命中率が高く、ゴウリュウガンでの命中率の低さに重さとかも関係してるかもと思い、筋トレとかするかと思って筋トレをするようにした。
別口でできるようになった変身に関してはサポートAIが存在し、そのおかげでこの変身は戦闘もできるレスキュー用だと言われたが、何故か自分だけにしか使えないが、それでもこの変身するには時間が少しかかるが、それでも性能的には破格と言えた。
こちらは近接武器は有るが、使用するメインや最強武装が射撃であり、オマケにマスターしなければいけない武装の反動が強過ぎて、マスターするのに丸一日かかってしまった。
まぁそのおかげでハジメが最初に得たのと別で、ハジメ達が得たのよりも二回りは小さいが神結晶を手に入れたので、回復手段が少し増えたのは良かったし、神結晶を加工した魔力回復用のアクセサリーが完成し、ハジメは香織とユエから喜ばれていた。
それとは別でだが、このブレスレットにはちょっとした付与的な効果があり、俺達兄弟は後々を考えて使ったのだが、その分後で女性陣が怖かったと言っておく。
そしてこの場で2ヶ月近くが経ち、俺達は外に出て行くことにした。
三階の魔法陣を起動させながら、ハジメは静かな声で告げる。
「皆、俺の武器や俺達の力は、地上では異端だ。聖教教会や各国が黙っているということはないだろう」
「そうだな……」
「兵器類やアーティファクトを要求されたり、戦争参加を強制される可能性も極めて大きい」
「ん……」
「教会や国だけならまだしも、バックの神を自称する狂人共も敵対するかもしれん」
「そうだね……」
「世界を敵にまわすかもしれないヤバイ旅だ。命がいくつあっても足りないぐらいな」
「でも、今更だよ……」
ハジメの言葉に俺達が返していくが、この場にいる全員が不安や恐怖等は無かった。
そんな様子を見て、ハジメは不敵な笑みを浮かべる。
「俺達は最強だ。全部なぎ倒して、世界を越えよう」
「「「「あぁ/うん!!」」」」
ハジメの言葉に対しての俺達の返事と同時に魔法陣が強く輝き、俺達はこの場から消えるのであった。
だがしかし、俺達が再び目を開けた時、そこに映ったのは……………洞窟の壁だった。
「なんでやねん」
ハジメが反射的に突っ込んだ。
太陽の光を期待していたのに裏切られたからだろうが、俺としても太陽と青空を期待していたで、これは仕方無いだろう。
「……秘密の通路……隠すのが普通」
「あ、ああ、そうか。確かにな。反逆者の住処への直通の道が隠されていないわけないか」
ユエの指摘にハジメはハッとする。
そのまま道なりに進み、途中のトラップや封印された扉はオルクスの指輪が反応して解除されていった。
更に進むとやがて新鮮な空気の流れを感じるようになり、更に光が見えてくる。
その光を潜れば、待望の地上へと出た。そこは地上の人間たちにこう呼ばれていた。
【ライセン大峡谷】と。
「……戻って来たんだな……」
「うん………」
「……んっ」
ハジメが呟き、白崎さんとユエが頷いた。
「くぅ~~~~! 久々の地上だ!」
俺も思いっきり伸びをしてそう口にする。
「ホントだね! 空気が美味しいよ」
「実際は数ヶ月なんだろうけど、何年も迷宮の中に居た気がする…………!」
香織とクスハがそう言い、俺としても久しぶりと言える太陽と青空を眺めていた。
「よっしゃぁああーー!! 戻ってきたぞ、この野郎ぉおー!」
「戻ってきたーーーーっ!!」
「んっーー!!」
ハジメ、白崎さん、ユエが抱き合いながら叫ぶ。
因みにここ【ライセン大峡谷】は地上の人間にとって地獄にして処刑場だ。
断崖の下はほとんど魔法が使えず、にもかかわらず多数の強力にして凶悪な魔物が生息する。
深さの平均は1.2km、幅は900mから最大8km、西の【グリューエン大砂漠】ら東の【ハルツィナ樹海】まで大陸を南北に分断するその大地の傷跡。
それが【ライセン大峡谷】だ。
そんな場所で笑い合ったり抱き合って喜ぶ俺達の姿をもし誰かが見れいれば、間違いなく狂人と思われる事だろう。
だが、奈落の底の底から這いあがってきた俺達にとっては、地獄だろうが処刑場だろうが地上という名の楽園に思えた。
ただ、魔物が生息するという事実は変わらないので、そんな大声を出していれば魔物が寄ってくるのは当然だ。
ようやく皆の笑いが収まった頃には、すっかり魔物に囲まれていたが、ユエからここでは十倍の魔力消費になると言われたので、ハジメは改良したドンナーと新規で開発した【シュラーク】を両手に持ち、2丁拳銃を使った格闘術でもあるガン=カタを戦闘スタイルにし、香織は槍と改良したガンナーを、俺は剣を抜き、クスハも棒を構えた。
だがしかし、ハジメも香織も一発の弾薬を使わず、覚えた武術の技だけで現れた魔物を一掃してしまい、真のオルクス大迷宮の魔物が強すぎたのだと再認識することになったのであった。
「それじゃ、さっさと移動しようか」
そう言って俺達はこの場から移動するのであった。
その際に香織とユエの2人がちょっとした事で喧嘩になったが、何故かジャンケン勝負で勝敗が決するのであった。
????? Sids
とある部屋で1つの影があった
「あともう少し、あともう少しだけ調べないと・・・」
その影の手にはノートのような物を持っていた
この世界に転移した時に偶然持ち込めた、唯一の私物であり、同時に憎しみの元でもあった
「待っててね、◯◯◯。私が絶対にあいつを殺してやるから」
日本ではできなかったが、この異世界では殺しをしても咎められはしないだろう。例え死んだとしても、戦死なら文句は言われないだろう
オマケに犯罪者を擁護したあいつに味方は少なくなったとは言え、ステータス上はあいつが上なのだから、この世界で敵対している魔人族と連絡がとれるようにしたい
「待ってなさいよ、天之河光輝。絶対にあんたを地獄に送ってやるわ」
憎しみの炎を滾らせながら、確実に勇者である天之河光輝を殺す為の計画を立てるのであった
そのための1つに、あの馬鹿な犯罪者である檜山も加えてやることも考えた
自分をあんな目に合わせた雫と恵里の2人を憎んでいるあの馬鹿なら、簡単に自分の言うことを聞くだろうが、計画の準備の為に使ったら、殺せばいい
迷宮でも、何かのついでに殺しても、犯罪者である檜山が死んでも誰も何も言わないだろうから、後は上手く勇者を殺せばいい
そして私は生きて日本に帰り、教えてやる
私の大切な親友を滅茶苦茶にした天之河光輝を殺したと報告してやるのだ
だからこそ、絶対に成功させてやる
最後は原作での恵里の代わりのキャラになりますが、恵里とは違って天之河光輝の殺害を目的として魔人族(エヒト様)とも協力関係を持つ相手になります
因みに天ノ河光輝に対してここまで憎しみをもつ理由に関しては、後々でということで