色々とありふれないカズマの大冒険   作:ナハト・リコリス

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次の話で竜であるティオとの正式なバトルになります


第2話 真夜中の会合と調査開始

愛子先生 Sids

 

愛子は南雲達との再会したその日の真夜中、問題の南雲兄弟が自分の部屋にやって来た

 

鍵に関してはちゃんとかけたのにと思ったら、ハジメの錬成師の力で開けたと言われ、自分に話があるとなったが、いきなりから兄である和真君からお説教を言われてしまった

 

「まぁまず最初にだが先生、俺達が先生の質問に対して全部頑張ったって返した意味、分かってるか?」

 

流石に当初は言われた意味が分からず、私がポカンとしてしまうと、一真君のため息と同時に理由を言われた

 

オルクス大迷宮で檜山君の弟のハジメ君への殺人事案があったとはいえ、当時の勇者パーティーでは倒すことは不可能だと言えるベヒモスを相手にし、橋の崩壊によって自分達はそれよりも更に下の階層に落ちたと言われた

 

「オルクス大迷宮では下に行くほど強い魔物が現れる仕組みで、あの時出会ったベヒモスがかつて最強と呼ばれた冒険者パーティーを全滅させたと言われたんですよ?なら、その更に下となればベヒモスが雑魚存在扱いできる、数倍上の存在が普通にあるような階層に行った可能性が高いんですよ?しかも行ったのは俺達4人で、戦闘職の俺を除いたら非戦闘職が3人もいる場所で、まともに生きていられると思ったんですか?」

 

そして和真君からは未だに天之川君だけは白崎さんと水葉さんは生存しているみたいな発言をしているのだろうと言われ、その言葉は当たっていた。オルクス大迷宮に行くのも、天之川君だけは女子2人の生存しているみたいな発言をしていたからだ

 

「皆の元に行かないのは、俺達がオルクス大迷宮の最下層と言った方がいいですね。オルクス大迷宮の最下層で知ってしまった案件を調査と、その案件で得られるモノを全て手に入れるためです。まぁ今回のに関しては、冒険者になった俺達側の都合ですけどね」

 

「先生に関しては、今から言う案件に関しては周りに言わない方がいいですよ。下手したら色々と冤罪でもつけられて、先生がこの世界の人達に殺されますからね」

 

そうして私はこの世界の神であるエヒト様は、この世界を自身の遊戯盤として扱い、まさに狂った神としか言えない所業である事を知った【解放者】とかつて呼ばれた人達との戦いの話を聞かされた

 

そして私達がこの世界に来る事になった勇者召喚の儀式に関しては、魔人族側への強化がやり過ぎたから、その為の人間側への対策と同時に、私達の世界への侵攻準備だと言われた

 

「わ、私達の世界への侵攻準備って、どういう意味ですか!?」

 

「狂った神はこの世界と言う遊戯盤に飽きたんだよ。だからこそ、新しい遊びの場所を探していたと思います。そこで何かで目を付けたのが上位世界である俺達がいた世界だったってところかなと思いますよ。まぁ今回の俺達に起きた勇者召喚事案は、侵攻するだけの価値とかそんなのを調べるための下準備みたいなもんでしょうけどね」

 

本人は可能性としたが、流石の内容に何にも言えなくなってしまった。そしてこの話を私に言うのは、私が教師として生徒の安全等をみているからとし、私と同じくらい勇者パーティーでは力のある天之川君には言ってもこんな話は絶対に聞き入れないとした上で、周りを巻き込んで自分達から洗脳した女性陣を助けるみたいな案件になるとした

 

本来なら教師として流石にそれはあり得ないと本来なら言いたいが、私の前で天之川君は檜山君の南雲兄弟の弟のハジメ君に対しての殺人事案を、謝罪した態度があるから皆に許そうとした経緯があり、檜山君に対しての制裁をした南雲君達の義理の妹である恵理さんを断罪しようとしたり、更にあの話し合いの場で天之川君が中学時代にした事件を聞いたのもあり、天之川君ならと思ってしまった

 

「なら、貴方達兄弟はその狂った神をどうにかするつもりで旅を?」

 

「そんな訳無いでしょ?この世界がどうなろうと、俺達は全く気にもしません」

 

「そうですね。元々はこのトータスでの問題です。別世界の俺達には全く関係はありません。旅をしてるのは元の世界に帰るためですしね」

 

元の世界に帰ると言う言葉を聞き、帰るための方法を聞くと、その為の鍵となるだろうとして、トータスに存在する大迷宮と呼ばれる場所を調べていると言われた

 

「序でに言えば、俺達が元の世界に帰る為の邪魔をするなら、例え相手が神だろうと何だろうと、気に入らないからぶっ潰してやるだけだ」

 

「それに関しては俺だけでなく、一緒にいる香織達も納得してますけどね」

 

そう言って2人は帰って言ったのだが、私からしたらどうしたら良いのだろうとなってしまい、悶々として普段よりも眠れない夜となってしまった

 

 

 

 

愛子先生にこの世界の真実を教え、まだ外は朝霧がある夜明けに近い景色であるが、俺達全員が旅支度を済ませ、こんな明朝だが宿の人が朝食にと移動しながらでも食べられる握り飯をくれた

 

俺達は宿の人に感謝を述べ、くれた朝食を食べながらウルの町の北門に向かった。そこから北の山脈地帯に続く街道が伸びており、馬で丸一日くらいだというから、俺達の持つバイクを使えば3・4時間で着くだろう

 

問題の冒険者メンバー達が、北の山脈地帯に調査に入り消息を絶ってから既に五日が経過しているので、地球で災害等での時間経過による生存確率等の方面を知る俺達からしても生存は絶望的で、冒険者メンバーの誰かが生きている可能性は低いと考えている

 

万一ということもあるが、もしも依頼された存在を生きて帰せば、イルワの自分達に対する心象は限りなく良くなるだろうから、出来るだけ急いで捜索するつもりでいたし、オマケに幸いなことに天気は快晴で搜索にはもってこいの日だった

 

幾つかの建物から人が活動し始める音が響く中、表通りを北に進み、やがて北門が見えてきたのだが、途中でハジメからその北門の傍に複数の人の気配を感じたと言われ、俺達は目を細めた。特に動くわけでもなくたむろしているようだったのだが

 

朝靄をかきわけ見えたその姿は、なんと愛子と生徒六人の姿だった

 

 

この場所にいる理由を聞いたら、俺達と一緒に行方不明者の捜索に参加するとしたが、俺達からしたら先生達とでは捜索にかけるための速度が違うとして、ハジメが造ったバイクを見せたら納得はしたが、それでもと付いて来るとした感じだった

 

「いい加減にしろよ?先生やお前らも、地球での災害等で被災しての生存確率等の方面をドラマやドキュメンタリー番組とかで知ってるだろ?只でさえ生存が絶望的なのに、生きてるかも知れない相手を死なすつもりか?」

 

怒気を含んだ俺の言葉に先生や生徒達も怖れるような感じになったが、先生は渋々と言った感じになっていたが、朝日が昇ってきているのもあり、これ以上時間をかけたら面倒なので一緒に連れて行く事にした

 

ハジメ達も納得し、ハジメはバイクを戻して宝物庫から造った車を出し、俺はGストライカーを出し、愛子先生は俺の方に乗り、男子はハジメの造った車の荷台部分に乗るようにいい、女子に関してはハジメの車に乗るように言った

 

「何で男の俺達だけ荷台なんだよ!?」

 

「お前ら、車内で現場に到着するまでガールズトークを聞かされる羽目になるのが良いのか?俺の方はそんなに元々人が乗れんから無理だ」

 

俺がそう言うと色々と言いたいことがある感じになったが納得し、渋々と言った感じで荷台部分に座るのであった

 

そしてクスハとシアはストライカーの後部座席に座り、愛子先生は助手席側に乗って貰い、俺達は発進した

 

ハジメの車にはバイクと同じ整地機能があるのでハジメの車が先に先行し、俺達はその後ろを移動しながら俺はハジメと通信回線を開いたまま愛子先生との会話をし、愛子先生から本来ならこのメンバーに清水がいるとなり、そしてその清水が行方不明になっている事を聞き、今回の事案があるまで愛子先生も本人の自発的な失踪にしろ、北の山脈地帯の情報収集をしていなかったとなり、清水も捜索対象に入ることになった

 

「なるほどな。なら先生、後は着くまで寝てろ」

 

「な、何を『その顔を見れば分かる。あの後で寝てないだろ?』うっ!」

 

「安全運転って訳じゃないが、今の内に少しでも寝ろ。睡眠不足で捜索の邪魔をされたらたまらないからな」

 

俺がそう言うと、色々と言いたいことがありそうな感じであったが、顔の感じからして数日は眠れない夜を過ごしていた愛子先生は、柔らかなシートとシートベルトのお陰もあって身体を預けて夢の世界へと行くのであった

 

俺はハジメとの通信を切り、北の山脈地帯の麓に向けて進めるのであった

 

 

そして麓に到着した俺達であるが、同乗していた奴等に関しては大自然の美しさに見惚れていたが、俺達は大自然に見惚れるよりも、依頼の仕事優先にし、ハジメが造った4つの鳥形の偵察機を飛ばすのであった

 

俺のブレスレット内に上空から捜索するアイテムはあるのだが、こちらの手持ち式でボタンを押せば捜索を行う部分が上空に上がって行くのだが、使用時に音と煙等があり、現状この山脈地帯で何が起きているのか分からないので、無駄に危険な真似はできないからだ

 

因みなんでこのアイテムを使用したら音と煙等が出るのかを知っているのかと言うと、実はライセン大迷宮を探す際に一度使っており、その時には大迷宮の入口等は見つからなかったが、その際に使用する際は気を付けようとなったのだ

 

 

ハジメの偵察機が先行し、おおよそ俺達は1時間と少しくらいで六合目に到着し、一度ここで立ち止まり、辺りに冒険者パーティーの痕跡を探すのと、一緒に来ていた愛子先生達がぜぇぜぇと息を切らし、中には四つん這い状態になっていたのもあったからだ

 

実は俺とクスハを除いたハジメ達が先にステータスの関係上結構先行し、俺とクスハに関してはステータスの関係でハジメ達よりもだいぶ下だが、大迷宮での捜索等もあって少し遅れる程度でいけたが、愛子先生達に関しては、俺達の登山スピードに着いて行けず、ほぼ全力疾走に近い状態でいたので、愛子先生達も体力の限界みたいになった結果であった

 

俺達はハジメの偵察機からの捜索で近くに川があるのを知り、未だに動けない状態の愛子先生達には行く場所を伝え、俺達は調査のために愛子先生達を放置して川の方に移動した

 

川の方に移動した後、俺達の中で索敵能力の高いシアと、ハジメの偵察機からの情報で周囲に敵となる魔物がいないとなり、近くにあった川辺の岩に座り、今後の捜索をどうするのか話し合った

 

その際に女性陣は少しだけとし、靴を脱いで川の流れに足を浸けて楽しむと言うことをしていた。愛子先生達も未だに来ないし、俺とハジメの二人としても、女性陣のそんな姿を見て少しは気分的に良いので黙認した

 

 

愛子先生達も合流し、ハジメの偵察機からの情報で川の上流部に捜索対象の冒険者パーティーの使っていただろう盾や鞄を発見したとなり、即座に俺達は出立の準備をして移動した。愛子先生達からするとまだ休憩が必要そうであったが、何とか追随してきた

 

ハジメが偵察機を使って見つけた場所に来ると、そこには小ぶりな金属製のラウンドシールドと鞄が散乱していた。ただし、ラウンドシールドは、ひしゃげて曲がっており、鞄の紐は半ばで引きちぎられた状態で、だ

 

注意深く周囲を見渡すと、近くの木の皮が禿げているのを発見した。高さは大体二メートル位の位置で、何かが擦れた拍子に皮が剥がれた、そんな風に見えたし、高さからして人間の仕業ではないだろうと判断し、シアに全力の探知を指示しながら、俺達も自らも感知系の能力を全開にして、傷のある木の向こう側へと踏み込んでいった

 

先へ進むと、次々と争いの形跡が発見できた

 

半ばで立ち折れた木や枝。踏みしめられた草木、更には、折れた剣や血が飛び散った痕もあった。それらを発見する度に、特に愛子達の表情が強ばっていく。しばらく、争いの形跡を追っていくと、シアが前方に何か光るものを発見した

 

確認するとペンダントのようで、汚れを落とすとどうやら唯のペンダントではなくロケットのようで、留め金を外して中を見ると、女性の写真が入っていた

 

おそらく誰かの恋人か妻と言ったところかで、大した手がかりではないが、古びた様子はないので最近のもの……冒険者一行の誰かのものかもしれないと思い、一応回収しておいた

 

その後も遺品と呼ぶべきものが散見され、身元特定に繋がりそうなものだけは回収していった。どれくらい探索したのか、既に日はだいぶ傾き、そろそろ野営の準備に入らねばならない時間に差し掛かっていた

 

だがしかし、未だに野生の動物以外で生命反応はなかった

 

ウィル達を襲った魔物との遭遇も警戒していたのだが、それ以外の魔物すら感知されなかった。位置的には八合目と九合目の間と言ったところで、山は越えていないとは言え、普通なら弱い魔物の一匹や二匹出てもおかしくないはずで、俺達は逆に不気味さを感じていた

 

しばらくすると、再び無人偵察機が異常のあった場所を探し当てた。東に三百メートル程いったところに大規模な破壊の後があったので、全員を促してその場所に急行した。

 

そこは大きな川で、上流に小さい滝が見え、水量が多く流れもそれなりに激しかった

 

本来は真っ直ぐ麓に向かって流れていたのであろうが、今はその川は途中で大きく抉れており、小さな支流が出来ていた。それはまるで、横合いからレーザーか何かに抉り飛ばされたようだった。

 

そのような印象を持ったのは、抉れた部分が直線的であったとのと、周囲の木々や地面が焦げていたからで、更に何か大きな衝撃を受けたように、何本もの木が半ばからへし折られて、何十メートルも遠くに横倒しになっていた

 

川辺のぬかるんだ場所には、三十センチ以上ある大きな足跡も残されていた

 

「ここで本格的な戦闘があったようだな……この足跡、大型で二足歩行する魔物……確か、山二つ向こうにはブルタールって魔物がいたな。だが、この抉れた地面は……」

 

ハジメの言うブルタールとは、冒険者ギルドで事前に教えられた魔物で、RPGで言うところのオークやオーガの事だ。大した知能は持っていないが、群れで行動することと、〝金剛〟の劣化版〝剛壁〟の固有魔法を持っているため、中々の強敵と認識されている

 

普段は二つ目の山脈の向こう側におり、それより町側には来ないはずの魔物だが、川に支流を作るような攻撃手段は持っていないはずでなので、聞いている魔物の特徴と違うので違和感を感じてしまった

 

俺達はこの戦闘が理由で冒険者パーティーは混乱していただろうが、下流に逃げた可能性があるとし、念の為に上流側には偵察機を飛ばしておいて、下流側の捜索を開始した

 

そうするとさっきよりも立派な滝を見つけ、その際に滝壺の裏から生きている人間の反応があったので、ユエの魔法で滝を割り、滝壺の裏にあったそこそこの大きさのある洞窟に入っていった

 

洞窟内を捜索している時に空洞を見つけ、そこには俺達の目的でもあったウィル氏を発見し、何があったのかを聞いた

 

 

ウィル達は五日前、自分達と同じ山道に入り五合目の少し上辺りで突然、十体のブルタールと遭遇したらしい。流石にその数のブルタールと遭遇戦は勘弁だと、ウィル達は撤退に移ったらしいのだが、襲い来るブルタールを捌いているうちに数がどんどん増えていき、気がつけば六合目の例の川にいたらしい

 

そこでブルタールの群れに囲まれ、包囲網を脱出するために、盾役と軽戦士の二人が犠牲になったのだという。それから、追い立てられながら大きな川に出たところで、前方に絶望が現れた

 

それは漆黒の竜だったらしく、その黒竜はウィル達が川沿いに出てくるや否や、特大のブレスを吐き、その攻撃でウィルは吹き飛ばされ川に転落。流されながら見た限りでは、そのブレスで一人が跡形もなく消え去り、残り二人も後門のブルタール、前門の竜に挟撃されていたという

 

そしてウィル自身は流されるまま滝壺に落ち、偶然見つけた洞窟に進み、この空洞に身を隠していたらしい

 

ウィル自身は自分が助かっているのは悪いとしたような言い方をしてきたが、生き続けるべきとハジメの言葉で前を向く感じになり、日の入りまでまだ一時間以上は残っているので、急げば日が暮れるまでに麓に着けるだろうとなり、急いで下山することにした

 

ブルタールの群れや漆黒の竜の存在は気になるが、それは俺達の任務外だし、戦闘能力が低い保護対象を連れたまま調査などもってのほかであった

 

ウィルも足手まといになると理解しているようで、撤退を了承し、他の生徒達は町の人達も困っているから調べるべきではと微妙な正義感からの主張をしたが、黒竜やらブルタールの群れという危険性の高さから愛子が頑として調査を認めなかったし、ここまでの山登りでここにいるメンバー全員が魔物と一度も遭遇していないのも可笑しいと話をし、渋々だが下山することにしてくれた

 

 

だが事はそう簡単には進まず、再度、ユエの魔法で滝壺から出てきた一行を熱烈に歓迎するものがいたからだ

 

「グゥルルルル」

 

低い唸り声を上げ、漆黒の鱗で全身を覆い、翼をはためかせながら空中より金の眼で睥睨する……それはまさしく〝竜〟だった




結構長くなりましたが、次はティオとのバトル回です
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