第1カイ!キカイ世界はキキカイカイ!(A)
『並行世界』______平行世界やパラレルワールドとも言われる。
良く宇宙物のSF作品で取り上げられることが多いモノで、好き嫌いが分かれると思う。
ムズムズ
証明されたのは約一ヶ月前の出来事が原因。並行世界『キカイトピア』と言う世界の住人『キカイノイド』がこの世界にやって来た………‥‥と言うより飛ばされてきた?混ざりこんだ?
取り合えず、ここ一ヶ月でこの世界はかなり変わった‥‥……らしい。
らしいと言うのは、私には一ヶ月前よりの記憶が無い。その一ヶ月前の記憶も、拾われた後からだ。
「これ頂戴!」
「僕は、ポ〇チを!」
キカイノイドの少年と人間の少年が私の所にお菓子を持ってくる。私はお手洗いで席を外している店主『
「「ありがと~!」」
「またね。」
ここは『カラフル』と言う駄菓子カフェで、一ヶ月前のキカイトピアと融合した日、私はこの店の前で倒れていたらしい。記憶も無ければ名前も無かった私を家族(孫娘)として向か入れてくれた。
さっき来ていた少年少女達が店から出ていったことでお客さんがいなくなり、静かになった。
「‥‥あの日もこんな感じで静かでしたね。」
「チュン」
拾われた時の事を思い出しながら『セッちゃん』、赤と白が基本色のオウム型ロボットをギュウギュウし近くの椅子に座る。私の言葉に反応したのか、首を動かし鳴き声を言うセッちゃん。
シオシオになったらこうしてセッちゃんをギュウギュウするのが、癖になって来てると自覚しながらもやめられずにいる。
「
「‥‥…うん。大丈夫だよ、ヤツデさん。」
「そうかい?」
お手洗いから戻ってきたヤツデさんが私に声をかけてくる。ちなみに風香とは私の事。
「‥…風香、昨日
「ど、努力してみる‥……や、ヤツデおばあちゃん‥‥…」
言ってみたものの、ハズハズで顔が熱くなる。
「‥………!」
「風香!?」
その時、ゾワゾワを感じ、セッちゃんをヤツデさ‥‥おばあちゃんに渡して店の外に出る。
するとそこには、銀色の体にパソコンの画面状のカメラアイと、キーボードを模した口があるキカイノイドが複数体いた。その腕にはコンセントのような槍を持っている。間違いなく、ゾワゾワの正体はこいつらだ!
「っ!」
向こうもこっちを見つけたのか、槍を振り下ろしてくる。それを後ろに転がり込むことで回避する。それと同時に何かが落ちてくるが、気にする余裕も無く次々と迫りくる槍を回避していく。
「来るな!」
横ではヤツデおばあちゃんが竹箒でキカイノイドを追い払っていた。
「お~りゃ!」
そこにいつの間に帰って来てた介人お兄ちゃんが、背中に893蹴りを決める。それにより動揺した目の前のキカイノイドを足払いで転ばす。最後の一体を介人お兄ちゃんがバケツで視界を防ぎ、相手全員が動けないうちに見せの中に戻る。
「よいっしょ。」
店に戻った私達は入り口にバリケードを作り、キカイノイドの侵入を食い止める。
「まったく、キカイノイドッて言うのは……何がどうなってるんだい!」
「ニョワンニョワンだぁー‥…」
息切れを起こしながら、叫ぶヤツデおばあちゃん。それに続き私も呟く。
「嬉しかったのに………」
「え?」
介人お兄ちゃんがボソッと呟く。その言葉を聞き、ヤツデおばあちゃんは驚きの声をこぼし介人お兄ちゃんの方を見る。私も介人お兄ちゃんに視線を向けて続きの言葉を待つ。
「仲良くなれるって思った。父ちゃんたちが見つけた世界と‥‥…父ちゃん、母ちゃん。」
介人お兄ちゃんのお父さんとお母さんは、夫婦そろって並行世界の研究をしていた博士。
セッちゃんを作ったのも五色田夫婦だ。両親の事を思い出しているのか、セッちゃんをギュウギュウし、額を頭の上に乗せている。
「‥‥‥そうだ。俺もあきらめたくない。俺まだ何も出来て無い。決めた!俺は、世界を守る!」
「え?どうやって?」
「分かんない。」
介人お兄ちゃんの回答にずっこけそうになるも、何とか持ちこたえる。
「でも、結果出すまで全力・・・全開だ!!」
意気込みと共にセッちゃんを頭上に上げる介人お兄ちゃん。その時、セッちゃんの目が青く光り始めた。
「ガガガガピー!」
その直後、意味のない言葉を発し、飛んだ‥……
「チュンチュンチュン、チューニング完了!」
「「「‥‥喋った!?」」」
「はい、そっち行ってー はい、座ってー」
急に飛んで喋るようになったセッちゃんに言われるがまま、私達は畳の上に座る。
「ゴー!」
セッちゃんが合図を出した後、畳が落下。その上に座っていた私達も悲鳴を上げなら落下するのだった。
「痛い……」
背中に衝撃が響く。部屋と思わしき場所の明かりがつく中、涙を拭いながら体を起こす。
「「せーの!」」
ヤツデおばあちゃんの左手を介人お兄ちゃんが、右手を私が持ち引っ張り起こす。
私達が体を起こした直後、今度は一面に映像が浮かび上がる、どうやら、壁一面にモニターがびっしりと隙間なく並んでいるだ。
「うわ~すっげぇ~!!」
「ニッカニッカだ~!!」
その様子に私も介人お兄ちゃんも子供のようにはしゃぐ。‥‥‥見た目的に私は小学生ぐらいだけど‥…
「なに、ここ?」
「
「あの子たち、いつの間に‥‥…」
そういうヤツデおばあちゃんの顔は、何とも言えない表情をしていた。
「博士たちが発見した並行世界は、キカイトピアだけじゃないチュン。」
セッちゃんは機械のレバーをくちばしで押す。すると空中にモニターが浮かび上がる。
「その中に、『スーパー戦隊』って言う、地球を守ったヒーローが居る世界がたくさんあったチュン。」
「スーパー戦隊‥‥…」
空中ディスプレイに並ぶ画像にはすべて、色とりどりのシーツに身を包んだ人達。
その画面を見つめていると、ブザーの音と共に床がせり上がる。
「この『ギアガトリンガー』と『センタイギア』は、スーパー戦隊を元に博士たちが作ったチュン。」
それぞれ枠に鳥の意思がある赤い銃・ギアガトリンがーが入ったおり、その横には金色のふちに中央には数字と顔?が描かれたセンタイギアがケースにはまっている。
「父ちゃんと母ちゃんが?」
疑問の声を呟きながら介人お兄ちゃんは真ん中のガトリンガーとギアを手にする。その下で私は一番下の物を手にした。
「やるよ。俺、戦う!」
介人お兄ちゃんが決意を新たにする中、私はギアに描かれている緑色の戦士を見つめていた。