敵とか味方とか関係なく可愛い子って可愛いよねと言う艦これ二次   作:水代

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北方棲姫ちゃん可愛いよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。
うわああああああああ、可愛い、可愛すぎるうううううううううううううう!!!

なおこの小説に弥生は出てきません、ヴェールヌイも出てきません(

基本的に、谷風さん、ちt…………浜風、浦風、雪風など、磯風関係の艦をメインに出そうかと思ってます。

因みに全員持ってるよ…………磯風さん以外はな!!


一話 司令、それ敵だぞ

 見上げる空に朝日は昇り、眺める海を明るく照らしている。

 海は見渡す限りに広がっており、時折陽光を反射して眩しい。

「………………今日もいい天気だねえ」

 日本海軍の制服である、白い軍服を着た女が海岸を一人歩いていた。

 ぶっちゃけて言えば自分である。

 ポケットに入れた古めかしい懐中時計を取り出し、時間を確認する。

 ○六○○…………午前六時。いつもより一時間早い。別段昨日は早く寝たわけでもない、が今日はいつにもまして早起きだった。早々に目が覚め、そのまま寝る気にはなれない。眠くないわけでもない、布団が恋しくないわけでもない。そして特別何か早起きするような用事があるわけでもない。

 だったら寝ていれば良いと言われそうだが…………。

 

「どうにもなんか胸騒ぎがするんだよねえ」

 

 言ってみれば勘だった。今日早起きすると何かありそうな気がする。言ってみれば何の根拠も理由も無いただの勘。

 自分はそれほど頭の良い性質ではない。暗記はできるが、頭の回転は悪いと言う典型的な頭でっかちだ。

 ただ昔からこの勘に従った時だけは絶対に失敗したことは無かった。自分にとって良い方向へと転がっていた。

 だから自分は一度たりともこの勘を無視したことは無い、例え何の根拠も無くとも、例えただの思い込みだとしても。

 軍人と言うのは意外とジンクスを大事にする。それは戦争と言う殺し合いへと赴く兵士の心の安定を図るためだったり、生きて帰ると言う決意の表れだったりと、まあ理由は様々だが、この勘は自分にとってのジンクスのようなものだ。

 

 そして、どうやら今回もその勘は外れなかったらしい。

 

「……………………わお」

 海岸…………砂浜の上に打ち上げられた白い何かを見つけ、慎重に近寄っていく。

 そして近づき、それが何かはっきりと認識した時、思わず声を上げてしまった。

 それは子供のように見えた。小さな小さな少女、まだ十歳にも満たないと言われても納得できるほどの。

 それだけでも問題だっただろう、が…………さらに問題なのはその全身が真っ白であること。

 色白、なんてレベルじゃない、まるで白子を塗りたくなったような真っ白な肌に白い髪、そしてそれにあわせたような白い服は海水に塗れ、浜の砂に汚れていた。

 頭部からは角のように突き出した四角錐、本物なのかアクセサリーなのかは判別がつかない。

 首にはその首をすっぽり隠すほど巨大な首輪のようなものをつけていた。

「…………深海棲艦」

 呟く声に力はない。深海棲艦、それは全人類の敵の名である。海の向こう側から来るナニカ。

 

 人類から海を奪った怨敵である。

 

 見たところ気を失っている。死んでいるのかとも思ったが、浅くではあるが背中が動いている。呼吸をしている。まだ生きようとしている。

 ぱっと見たところ艤装は無い、恐らく海軍と交戦し、破損してしまったのだと考えられる。だが相手は深海棲艦、どこに武器を隠し持っているかは分からない。

 懐に入れた拳銃を取り出す。()()()に与えられたソレ、本来なら通常兵器が通じるような相手ではない。だが艤装も全て失くし、気を失って無防備な今ならばその頭部を撃ち抜くことは容易だろう。

 カチャリ、とその頭に銃口を突きつける。深海棲艦に反応は無い、相変わらず浅い呼吸を繰り返すだけだ。

 引き金に指をかけ、その引き金を……………………

 

「おはよう…………今どんな気分だい?」

「ドウ……シテ……」

 

 引かなかった。自身は、人類の敵を前にして、それを殺せる瞬間に立ち会って、それでも。

 

 引き金を、引かなかった。

 

 

 * * *

 

 

 陽炎型駆逐艦十二番艦、磯風。それが彼女の名前だった。

 深海棲艦の脅威から人類を守るための秘密兵器…………艦娘の一人。

 武人染みた性格をしていて、ハキハキとした堅い喋り方をする竹を割ったような性格の少女。

 そんな彼女は今何をしているかと言えば…………。

 

「捨てて来い」

「そう言わずにさ」

 

 鎮守府の入り口に仁王立ちして、自身の司令を鎮守府に入れまいと通せんぼしていた。

 言っておくが、磯風は自身の司令官が嫌いではない、なよなよとしたところはあるし、いい加減な性格だし、何でも勘で片付けてしまうその有様は到底受け入れられるものではないが、それでも信用しているし、信頼しているし、敬愛している。言ったことは無いが、自身のような問題児を拾ってくれたことに感謝も持っている。

 だがそれでも、ここは通せない。司令官だけなら問題ない、だがその背にあるものが問題過ぎる。

 

「深海棲艦などどこで拾ってきた、司令」

「海岸に転がってた」

 

 そう、深海棲艦である。しかもあれは姫種だ。深海棲艦の中でも最強種。今は大人しいが、一度暴れだせばこの鎮守府ではどうにもならない正真正銘の化け物。

 そんなものをつれて司令がつれて帰ってきたのだ、捨ててこいとしか言いようが無い。

 

「一応聞いておくが司令、それが何なのか分かっているのか?」

「深海棲艦でしょ?」

「その中でも姫種だ! 正真正銘の化け物だぞ、理解しているのか?」

「うん、分かってるよ?」

 

 分かっていて、それでもつれて帰ってきたのかと思うと頭が痛くなりそうだった。

 敵だ、敵なのだ、何故それをわざわざ自分の住処に連れ込まないといけないのだ。

 

「敵だぞ? 殺してしまえ」

「ダメ」

「何故!?」

「勘」

 

 またそれか、と言いたくなる。たまにこうやって訳の分からないことを言い出すがだいたいの場合その理由は勘の一言で片付ける。

 ああ、と司令が声を上げる。それから訂正訂正と言って、言葉を続ける。

 

「この子は多分大丈夫、ってのが勘だけど、殺さないのは別の理由」

「…………その理由は?」

 

 そうして、答えを聞いて、後悔した。

 

「助けてって、この子が言ったから、だよ?」

 

 それを聞いた瞬間、負けた、と思った。

 その言葉に、その意味に、自身が抗えるはずがない。

 

 自身も同じことを言って、同じことを彼女に言って、そうして助けてもらったのだから。

 

 

 * * *

 

 

「ドウ……シテ……」

 引き金から指を離し、銃を懐にしまった自身へ向けて告げられた声はそれだった。

 そう、目覚めていた。と言うかたった今覚醒したようだった。

「どうして? ねえ? まあそんなことより、目覚めの気分はどうだい? お姫様」

「………………………………」

 返ってきた言葉は無言。まあそれもそうだろう、何故なら自分たちは彼女たちの敵で、彼女は自分たちの敵なのだから、そもそも仲良くできるはずも無い。

「ふふ…………そう警戒しなくても良いよ、少なくとも、今はキミを殺すつもりは無いから」

 そんな自身の言葉に、少女が顔を上げる。ようやく対面したその顔は、子供らしい愛らしさがあり、何よりもその橙色の瞳が印象的だった。

 無防備に、無警戒に、うつ伏せに倒れた少女に近づき、その脇に手を差し込んで起こす。

「ッ!!」

 警戒心を露わにした少女が暴れるが、どうやら艤装が無いと本当に子供程度の力しかないらしい、女の細腕でもあっさりと持ち上げる。信じられないほどに軽いその重さに驚きながらも駄々っ子のように暴れる少女に苦笑する。

 少女をじたばたと暴れ、足で蹴ってくる。さすがに持っていられないので降ろすと、即座に走り出し、自身が数メートル離れたところで立ち止まってこちらを威嚇するように睨み付けてくる。

「ふふ…………そう怖い顔しないで欲しいなあ、ボクはか弱い人間なんだ、そんな怖い顔されたら震えちゃうよ?」

「…………オマエ、テイトク! ワタシタチノ、テキ!」

「敵、敵ねえ…………まあ艦娘に命令を出しているのはボクたち提督だ、だからキミがそう言うのなら間違ってもないね」

 肯定する、少女の目つきがさらに厳しくなる。

「キライ! ダイキライ! ワタシタチヲ、オマエタチ、ワタシタチヲコロス!」

 叫ぶ、少女が叫ぶ、けれど震えていた、その声は、その唇は、その体は、震えていた。

「コナイデッテイッタノニ、ワタシハ、ワタシタチハ、タダシズカニクラシタイダケダッタノニ!」

 それは少女の慟哭だった。心からの叫びだった。

「ナンデ、ナンデ!」

 それは少女の悲嘆だった。心からの嘆きだった。

 一歩、足を進める。少女が同じだけ下がる。

「コナイデ」

 二歩、足を進める。少女が同じだけ下がる。

「コナイデ!」

 三歩、足を進める。少女が叫び、ソレが現れる。

「コナイデ!!!」

 5inch単装高射砲…………彼女の本来の武装、だが半壊していて、碌に機能はしていない。

 それでも彼女の思いに応えるように砲が火を噴く。

 だが当たらない、崩れかけた砲で狙いもつけずに放たれた砲弾はけれど検討外れの場所目掛けて飛んでいく。

 さらに足を進める、少女がへたり込むようにその場に崩れ落ちる。

「コナイデーーーーーーー!!!」

 そうして矢鱈に砲を乱射する。撃って、撃って、撃って、一撃でも当たれば人間である自身などあっさりと死ぬかもしれない。それでも逃げない、否、逃げられない。逃げられるはずが無い。

 砲がついに、その反動に耐え切れる崩れる、その機能を停止させる。

 崩れた砲に放心しように眺め、こちらを見る。

 近づく、もう手の届く距離。少女が怯えた瞳でこちらを見る。見下ろす、少女を。

 震え、何もできない少女は、まさしく子供そのもので、これがあの深海棲艦だなんて、人類の敵だなんて、信じられなくて。

 だから、抱きしめた。優しく、強く、抱きしめた。昔、子供の時、そうしてもらったように、自分もまたそうした。欺瞞でも、偽善でも、独善でも、卑怯でも、それが例え敵なのだとしても目の前で泣いている一人の子供を、けれど自分は放っておくことが出来なかった。

「ごめんね」

 腕の中で泣く少女に向かい、そう呟く。

 なんて欺瞞、自分たちがこの少女をここまで追い詰めておいて、ごめん、だなんて。

「きっとこんなのキミにとっては何の慰めにもならないんだろうけど…………それでもごめんね」

 キミを傷つけてしまって、キミたちをそんな状態に追い込んでしまって。

 本当にこの少女が最初から先ほど言ったような姿勢だったのなら、本当は話し合いか何かで平和的にどうにかする方法があったのかもしれないのに。

 最初から武力交渉をしてしまったのはこちらだ。

 敵だから、そんな思考を止めた理由で、彼女たちを追い詰めた。

「安心して…………なんて言っても信じてもらえないだろうけど、大丈夫だから、ここは大丈夫。もうキミを傷つけるやつはいないから」

 精一杯の気持ちを込め、その頭をゆっくり撫でる。海水のせいでベタベタとした髪はけれどそれでも綺麗で柔らかだった。

「……………………………………」

 自身の胸に顔を押し付け、押し殺したように泣く少女の頭を撫でる。ただそれだけを繰り返していた。

 ただ、それだけしか出来なかった。

 

 そう、

 

「………………ネエ」

 

 だから、

 

「何?」

 

 ボクは、

 

「オネガイ」

 

 その言葉に、

 

「タスケテ」

 

 頷いた。

 

 

 * * *

 

 

「で、そのまま疲れて眠ってしまったから連れて帰ってきたと?」

「うん」

 笑顔で頷く、だが磯風が何故かはぁ、とため息を吐く。

 いや、呆れているのだろう、わざわざ厄介事を抱えようとしている自分の行動に。

「仕方ないよ、偽善でも目の前で泣いてる子を放っておけなかったんだ、ボクがそう言う性質なのは知ってるでしょ?」

「よーく、な…………知っているからこそ、性質が悪いとしか言いようが無い。私としてはさっさと殺してしまったほうが後腐れが無いと思う」

 …………思うが、無理だろうな。そう続けた彼女の言葉に、苦笑する。全く、よく分かっていらっしゃる。

「それに、ね…………予感がするんだ」

「今度はどんなだ…………」

 そう、それはただの予感、直感的で、何の根拠も無い、ただの妄想。

 

「深海棲艦との戦い、この子を基点として何か変わりそうな…………そんな予感」

 

 腕の中ですやすやと眠るお姫様を見て、微笑む。その髪をそっと撫でてやりながら顔を上げると磯風が何故かジト目をしていて。

「……………………そう言う事にしておこう、ロリコン司令」

「いやいやいやいや、なんでそうなるの」

「目つきがやらしいぞ、ロリコン司令」

「無いって、そんなの。だいたいボクは女だよ」

 いや、と言うか…………その拗ねたような表情、まさかとは思うけど。

「…………磯風も頭撫でて欲しい?」

「っ?! な、なな、何を言うか、このロリコン司令! 磯風がそんなこと思うはず無いだろ!」

 あからさまに動揺しすぎである。お堅い性格の彼女であるが、だからこそこうして揺さぶりをかけると過剰な反応を示して面白い。

「いいよ、おいで…………ほらほら」

「ば、バカを言うな、磯風は先に失礼するぞ」

 頬を赤らめながらそう言って部屋を出ようとし…………そうしてピタリ、と立ち止まる。

 振り返ったその表情は、直前までと一変していて、マジメそのもので。

 そんな真剣な表情で彼女が問うてくる。

「なあ…………司令、司令はソイツをここに置くことでどんなことになるか分かっているな?」

「勿論」

 今自分がやっているのはどう取り繕っても裏切り行為である。バレれば問題になることは避けられない。

 当然ながらそうなれば自身の処分は免れないだろう、鎮守府取り潰し、最悪敵との内通ということで処刑されるかもしれない。

 それが分かっていて、自分はそれでも見捨てられない。

「泣いてる子は見捨てられない…………キミも、この子も。そこを譲ってしまえばボクはただの死骸に成り果てる」

「それでも………………それでも、磯風は司令に生きていて欲しい。これが最後だ、ソイツを殺せ」

 磯風が鋭い眼差しで自身を見つめる。睨んでいるのとはまた違う、真剣な眼差し。

 それが自身への心配であると、分かっているからこそ、それを簡単には切り捨てられない…………られないが、それでも。

「ごめんね…………厄介な司令で」

 そんな自身の言葉に磯風はため息を吐く。全くだ、と頷き同意する。

「良いだろう、取りあえず覚悟は聞かせてもらった…………例えそれで地獄に落ちるなら、その道すがら付き添いくらいはしてやろう」

 やれやれ、と言ったニュアンスに肩を竦め、磯風が部屋を出て行く。

 後に残されたのは、自身と、自身の腕の中で眠るお姫様だけで。

 

「………………やれやれ、本当に、ボクには勿体無い子だよ」

 

 独り、呟く。

 

 腕の中の彼女を、起こさないように。

 

 

 

 




あれ? なんでこんなシリアスな話に(

は、ハートフルで愛に溢れた物語にするつもりだったのに。
いや、ま、まだいける。少なくとも磯風さんのデレは書けた(

まず釣竿を用意します。糸の先に燃料をくくりつけます。そうしたら高いところに上ってく釣り糸を垂らして下さい。最後に燃料を取られないように竿を上げたり、取れそうな位置まで降ろしたりしてください。
ぴょんぴょん跳ねる北方棲姫ちゃんが見れます。可愛い(確信


ところで前々から他の艦これ二次を見ていて思っていたことがある。
とっきどきだが、深海棲艦を味方にする話があるが、なんであれあんなにすんなり受け入れられているのだろう?
いや、主人公は良い、そういう風に設定してあるとして、普通国からすれば、殺せよこの裏切り者、の一言だと思うんだが。
敵を庇うことに対するリスク、と言うか危機感と言うか、そういうものが足りないな、と自分的には思うわけで。
ということで自分の小説の主人公にはそのあたりのリスクを過分に負ってもらっている。基本的にバレたら切腹ですね(
自決用の銃とか持ってますしおすし(白目)
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