アンケートの結果短編いれるということになったので,今日急いで書いた奴投下します。時系列は2人が詞を作って2日後なので火曜日です。
ましろの蓮に対する思考はネジが一本飛んだのを思い出しながら見ていただけると幸いです。
今日は少なめです!どぞ!
『蓮が月の森に来た場合』
デュエット大会で披露する新曲のメロディを凛生が作り終えたという知らせは,昼休みをモニカの皆と過ごしていたましろの元に知らされた。
もっとも,ましろはそのLINEの通知音が蓮が来た時だけのものに変えているからこそ分かっただけでついスマホを取り出そうとしたら……
「倉田さん,不要不急の携帯の使用は認められていないわよ」
蓮からのLINEに喜び,ここが学校のど真ん中と言う事も忘れて携帯を取り出してしまったましろに瑠唯が注意すると言う光景は結構珍しかった。
瑠唯の警告にビクッと反応したましろは慌ててスマホをポケットにしまった
「瑠唯~,ちょっとぐらいいいじゃんか~」
瑠唯の行動に透子がどこか呆れたように言うが,瑠唯は済ました表情で返した
「規則は規則よ。桐ケ谷さんも気を付けなさい」
「そんな固い事言うなって!」
「と,透子ちゃん。私が悪いから大丈夫だよ……?」
「シロはシロで楽観しすぎ! 蓮さんからの急用だったらどうすんの?!」
「きゅ……急用って……あるかなぁ?」
基本的に蓮とましろが会うのは基本的に週末が多かったため,こうした平日に蓮からの急用というのは想像が出来なかった。
「ないとは言い切れないでしょ?」
「つくしちゃん……うぅ……本当に急用だったらどうしよう……」
つくしの強い言葉にましろは彼女たちの言うように蓮の急用だったらどうしようという不安に駆られ猛烈にスマホを取り出したくなってきてしまった。
しかし,真正面に紅茶を啜っている瑠唯が目を光らせているため取り出す事が出来ない。結局八方ふさがりになってしまい悶々とした気持ちになってしまった。
とどめに
「見るのは学校から出た後にしなさい」
「うぅ……はい」
完全に論破されたましろなのであった。その瑠唯に縮こまってしまったましろを同情の眼でつくし達は見ていたのだった。
しかし,結論から言えばましろの心配は杞憂に終わった。
何故なら……
「あれ……なんだろうあの人だかり」
Morfonicaの練習は今日はお休みの為,ましろはつくしと共にカフェに行こうとしていた所何故か校門の所で少々大き目な人だかりが出来ていた。
「何だろう? テレビの取材……はこの前来てたから違うよね」
月の森女子学園では才色兼備な少女達が通っているため,日常的に全国大会や国体に出るものが多くそう言った人達の取材の為に学校にテレビやマスコミが来ると言う事は実際の所は珍しくはない。
だから最初は驚いていたましろやつくしだったが,既にその光景に慣れてしまったし他の1年生もそうだろうと思っていたから余計に不思議に思った。
人だかりに近づくにつれ,その人だかりの声も聞こえるようになり曰く
「あの人何だか可愛い」
「でも男性ですよ?」
好奇心と警戒心,二つの心を持った感情が垣間見える言葉で2人は余計に何が起きているのか分からなくなってしまったが,この門を通らなければ変える事は出来ない為歩みを進めると……青い髪が見えた
「え……?」
2人が通路に出ると,そこにとっても不安そうに周りをキョロキョロして月の森の様子を見ていた蓮の姿があった。
その格好は以前ましろが見繕って購入したもので,シンプルな白シャツに青いロングコートを付けているというものだった。不意に蓮が自分のコーディネートしたものを着ていてそのカッコよさにましろはつい頬を緩めてしまった。
「蓮さん?!」
そしてつくしも蓮に気が付いたのか思わず声をあげると,蓮がましろ達の方を見てパーッと顔を明るくした。つくしが蓮の元に歩き出したのを見てましろも小走りで蓮に駆け寄った。……その時,後ろにいた他の生徒がどこか黄色い声をあげたのを頑張って無視しながら。
「しろちゃん,二葉さん! まだ学校にいてよかった!」
「れ,蓮君何で学校に……?」
心底ほっとしたような蓮を見てるのも幸せを感じているましろではあるが,後ろで好奇な目を向けてくる同じ学校の女子たちの視線も同じ位羞恥を加速させるものだった。
多分後ろの人達がいなかったら素直に大好きな人が学校に迎えに来るという乙女が一度は夢見たシチュエーションで舞い上がっていた事だろう。
「えっと……凛生が曲のメロディを完成させたんだ! だから……その……しろちゃんが良かったらこれから一緒に歌おうって思ったんだけれど……」
不安気に見つめてくるのはやはり子犬のような眼,ましろは蓮のその瞳に弱くもう反射的に頷いた。
「う,うん! 練習し……」
しかし,ましろはそこで自分の隣から生暖かい眼を感じた。そして何故そんな目を向けられているのかを理解したましろは若干ショックを受けた顔で隣にいるつくしに向いた。
「あ……つくしちゃんと約束して……」
今日は練習がないと言う事で約束した最近話題のカフェに2人で行こうという約束。その事を蓮と平日に会えた嬉しさからつい忘れてしまい自分の本音が飛び出していた。
「そうなの……?」
(うぅ……その顔は反側だよ……)
その事を聞いた蓮の表情がただの子犬から捨てられた子犬のような表情に変わりましろは何も悪い事している訳じゃないのに強烈な罪悪感が自分を貫いてきた。
蓮と一緒に歌いたいという想いが急激に強くなっていく反面,つくしとの約束が先行してあったからそちらの約束を果たすと言うのが人としては当然……ましろは大好きな人と大切な友人という板挟みになってしまい揺れ動いてしまっていた。
それを見たつくしがしょうがないなぁと言った表情でましろを見て,いきなり自分のスマホを取り出した。
「つくしちゃん……?」
その謎の行動にましろが首を傾けたのも束の間,つくしはわざとらしく声をあげた
「あーっ! いっけない,今日妹達のお迎え行かないとなんだった!」
「え,つ……つくしちゃん?」
ましろが驚いている間につくしはスマホを鞄に入れて嵐のようなスピードで蓮とましろから離れて行った
「ごめんましろちゃん,また今度ね!!」
ましろとつくしが離れる瞬間,つくしの少しぎこちないウインクが全てを物語っていた。ましろはその事に気が付き,ドクンと心臓を高鳴らせながらも咄嗟に口を『ありがとう』と動かした。
いきなり去ってしまったつくしを蓮は唖然と見ていたが,そんな蓮の手をましろは自分からそっと握った
「……! しろちゃん,二葉さんどうしたのかな……?」
よっぽどの鈍感じゃなければつくしの下手な演技も相まって直ぐに気が付きそうなものだが,蓮はその鈍感の方に入っていたので純粋にましろに聞くと,ましろは蓮がドキリとするほど恍惚な笑みを浮かべていた。
「妹さん達のお迎え頼まれてたみたい……蓮君,練習いこ?」
「え,う……うん」
まるで逃がさないとでも言いたげにましろはちょっぴり強引に蓮の手を引いて学校から離れた。そんな蓮と会えて幸せそうなましろを,つくしは建物の陰に隠れて見送っていた。
自分達といる時には見せてくれないましろの顔,それを引き出せる蓮に対して初めの頃は実はちょっと嫉妬していたこともある。
ましろといた時間は自分やモニカと変わらない筈なのに,と。だけど今はそんな嫉妬は殆どない
「ましろちゃん,蓮さんは真っすぐで不器用な所があるかもしれないけれど……とっても素敵な人だから離しちゃダメだよ?」
ArgonavisとMorfonicaの合同練習の時,蓮はましろが必ず自分の届けたCDを聞いてくれていると信じて歌っていた。あの時ArgonavisとやったのはSTARTING OVERだけだったが,その一曲だけでも蓮はましろと歌う為に限界まで己を高め続けていた。つくしとて普段のモニカでは扱わなかった類の曲に四苦八苦したけれど,蓮は本当に限界まで歌って航海達に止められる形で練習を終えたこともあった。
「真摯なんだ,ましろちゃんと歌いたい。ましろちゃんが必ず来てくれるって信じてた」
蓮の圧倒的な歌唱力に裏付けされた努力はきっと凄まじいもの,だけど蓮は自分の為だけじゃなく誰かの為に歌っている。それは普段はArgonavisの為,だけどあの時はましろの為に全力を出して向き合っていた。
蓮がいなかったらきっとましろは今も暗い部屋の中にいたかもしれない……。
だからましろはきっと蓮と幸せになるべきだと……つくしは思ったのである。あの蓮の圧倒的な努力を見た,誰よりもましろの事を信じていた彼の事をどうして嫉妬なんか出来るのか。
「はぁ……恋人っていた方がいいのかな?」
不意にそんな事を呟いた。
昨日の練習でモニカとして久しぶりに音を合わせたのだが,ましろの歌唱力がまた一つ進化しているように感じた。いや,実際ましろの歌唱力が伸びたことは透子も七深も……そして瑠唯も実感していたはずだ。
ましろが歌っている時,そのいつもとは言葉に言い表せない位の変化を肌で感じてずっと鳥肌が立っていたのを今でも思い出す。
「ましろちゃんの歌が凄くなったのが恋の力なら……うーん」
きっとこんな事を瑠唯に言えば『そんな事が行っている暇があるなら一分でも長く練習すればいいわ』みたいなことを言うのだろうが,ここ最近のましろを見ていると強ち否定も出来なくなってしまっている。
蓮とデートや一緒に歌うだけで何故かましろの限界値が上がっているのだからそう思うのは仕方がないが……
「でも恋ってそんな簡単じゃないよね」
恋……興味がない訳じゃない。ずっと鳥かごの中に生きて来たつくしとて両親の元で育ってきた身,それなりに恋愛に興味はあったしあったからこそましろの恋を応援したくなったのだ。
だけど自分が恋をするとかは正直想像が出来なかった。
「私はましろちゃんみたいになれないと思うなぁ」
ましろは蓮といるだけで幸せオーラを全開にする程蓮の事を好きでいて……それは過去に別れた経験があるからと言われればつくしにそんな男の子はいないし,そもそもましろほどデレデレする自分がイメージできなかった。
唯一の男性の知り合いなんて親を除けばそれこそArgonavis位で……
「……うん,ないね」
そうどこか,自分のいけない事に気が付いてしまったのか頬を少し……ほんの少しだけ紅くしたつくしは家に帰るために駅に向かったのだった。
★
高揚する気持ちを抑えられないまま私は蓮君と手を繋いで2人で近場のカラオケに向かってた。この前の事があって身体は拒絶反応を起こすかもしれなかったけれど,今の所私の身体には何ともなかった。
きっともうあの時みたいな劣等感が少なくなったからだと思う。私と蓮君は違うんだって,それでも……違っていても一緒に歌える事を蓮君が教えてくれたから。
「はくちゅ!!」
「蓮君,大丈夫……?」
そんな時,手を繋いでいる蓮君が大きくくしゃみをして肩が震えた。蓮君はちょっとほっぺが紅くなりながら返してくれた
「うん。函館程じゃないけど東京も冷えるんだね」
「もう……油断しちゃダメだよ」
困ったように言ってくれる蓮君が可愛くて仕方がなくて……蓮君の首元になにもかかってないのを見て私は良い事を思いついた。
「ふふっ♪」
「どうしたの?」
「ううん,何でもない!」
「……??」
蓮君がとっても不思議そうに見て来たけど,サプライズにしたいから私は話さない。
だって……良い事思いついたんだもん。
「しろちゃん,なんだか嬉しそうだね?」
「うん……! 蓮君と一緒にいられて……私は嬉しいよ?」
「……っ! ぼ……僕もしろちゃんと一緒にいられて……嬉しい」
とっても恥ずかしそうに言ってくれる蓮君の言葉に私は胸が躍ってちょっとだけ強く手を握ってみたら,蓮君も考えてくれたことが同じだったのか全く同じタイミングで握り返してくれた。
その事がどうしようもなく嬉しくて,私はまた蓮君に微笑みかけながらこのキラキラした道を歩いていく。
この道が,私と蓮君の未来を照らしてくれると信じて
お疲れ様です。
ましろが思いついた良い事とは何なのか,まあ…ましろの特技と蓮の首を見ていた箇所を見れば何をするのか大体想像つくと思いますが。
この2人ちゃんと健全なお付き合い出来んのかな笑。
そしてつくしさん,自分でもよく分からんフラグ立てたけど回収するかは未定。
あと2,3回短編して大会本番に入ると思います。で,その肝心な大会本番なんですがアンケート待ってる間にかけるところまでは書いているんですが何故か20000字を越えてワンチャン25000字位行きそうなので楽しみにしてもらえてると嬉しいです。
では!また日曜位には出せたらいいなと思います。
恋人になった2人の関係性どんなのが良い?
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今まで通りましろから蓮に激攻め
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逆に蓮がましろに激攻め
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寧ろお互いがお互いに激攻め
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というか全部やれ