お話でございます。今回、前回に蓮とましろの交際が世間に伝わったことによって出たお仕事のお話になります。
では!
蓮とましろの交際に何癖付けるアンチたちの動向も,GYROAXIAの主催した対バンによって既に払拭され蓮とましろの周りは徐々に2人が交際を始めた時かのような平和な日常が戻り始めていた。
Argonavisも,以前より多くのライブイベントに誘われるようになったり……今時のバンドマンを対象にした対談やバラエティにも呼ばれ始めるようになった。
元々LRフェスでもこう言った事があった訳だが,あの時とは明確に違う”プロ”という一点で最初は結人達も……当然蓮も緊張していたが既に慣れたものである。蓮だけは今でも緊張だったり恥ずかしいのか末っ子全開な様子を出してしまうけれど,それが逆に見ている層には結構受けている為万里は「蓮君はそのままで良いよ」と言い始めてしまう始末。
「シロ〜先行くぞ~!」
「ま,待って透子ちゃん!」
そして……高校から先に歩くバンドメンバー達を追いかけているましろも……決意と覚悟を示したあのライブから徐々にだが環境が変わり始めていた。
以前のような罵詈雑言の手紙や……後に聞いたがましろ母はアンチの電話も受けていたらしく申し訳なく思った。まあ,ましろ母は直ぐに電話線を切ってそれ以降かかって来なかったらしいが。ああ言ったアンチもすっかり大人しくなった。
これから先……また同じ事が起こったとしてもましろはまた乗り越えられると思っていた。何故なら自分には最高のバンドメンバーと……いつも勇気をくれる彼氏がいるから。
「それにしても……古澤さんがましろちゃんに用事ってなんだろうね……?」
それはさておいて……つくし,透子,七深,そしてましろの4人はつい数週間前に訪れたアポロレコードの事務所に向けて歩いていた。瑠唯は生徒会の活動の為に元々練習が無いのも相まって姿は見えない。
「も……もうどうして皆も一緒に来るの?」
ようやく透子たちに追いついたましろが当たり前のようについて来た3人に思わずそう言うと,つくしが当然! とでも言いたげに振り向いた。
「当然だよ! 私達まだ古澤さんにあのライブの事お礼してないもん」
元もと,今日アポロレコードに呼ばれたのは航海を通してましろだけ来るように言われていたものであり,透子たちは本来来なくても良かったりする。
それを昼休みの集まりの時についましろが口から零したら何故か3人も一緒に来ることになり現状という訳である。
「私もまたあの事務所に行ってみたかったんだ~」
「ていうか何だか面白そうだし? これはあたしらも行くべきっしょ!」
「え……ええっ?!」
何ともふわふわした理由に驚いてしまうましろだが……この3人を帰せる自信も無く結果的に4人揃ってアポロレコードの事務所にやって来た。
既にこの事務所も慣れたもので,ましろは教えられた会議室にすんなり辿り着くとノックした。
「あの……ましろです」
『どうぞー』
中から古澤の声がすると,ましろはそっとドアを開ける。そしたらそこにいたのは午前中で授業が終わったArgonavisの航海と万里……そして蓮だった。
蓮を見た瞬間に顔をパーッと輝かせたましろは軽やかなに部屋に入ると……そこにいたのは4人だけではなかった。
Argonavisの向かい側に座っていたのは……ましろの眼から見ても綺麗だなと思う女性で眼鏡をしているせいもあるのかもしれないが,凄いキャリアウーマンのような人がいた。
「あれ,モニカの皆も来たのかい?」
「あっ! えっと……今日の事言ったらついて来るって言っちゃって……」
古澤が後ろの3人に気が付き聞くと,ましろはやっぱり駄目だったのかと思って言い訳するように目線をうろうろさせる。それを見た古澤は少し高笑いしながら
「ハハッ,大丈夫だよ。良かったら君達の意見も聞かせて欲しい。僕はこう言ったことには疎くてね」
「マジですか! ありがとうございます!」
「も,もう透子ちゃん失礼だよ! 古澤さん,ありがとうございます」
そこでましろは古澤の言葉が気になった。「こう言ったことには疎い」……そしてそれはもしかするとモニカのメンバーの方が意見を出しやすいものなのかもしれないと思った。
そしてそのカギはこの……何故かましろを見て興奮してしまっている女性が握っているのは間違いないのだろう。
「モニカの皆も座りなよ」
ましろがそんな事を考えていると,航海が座るように促してきたので女性の方を見ると彼女の方も頷いて来たので
「あ,ありがとうございます」
そしてさらっと,自然に,もう磁石かと思うくらいにましろは蓮の隣に着席した。そしてもう既にその事をツッコむ者は誰一人いないので既に風景画と同じ感じになってしまっている。
隣に座ったましろに蓮が微笑みかけると,ましろも嬉しくなって微笑を返す。2人にしか分からない世界でのあいさつのようだった。
「それでは皆揃ったので……結愛さん,説明をお願いします」
古澤が女性……結愛に対してそう言うと彼女は待ってました! とばかりに椅子から立ち上がり丁重に頭を下げた。
「初めまして,
言いながら彼女は名詞を取り出すと,モニカとArgonavisにそれぞれ配った。配られた名詞をましろは蓮と共に見ると,結愛の名前と彼女の所属する会社と部署の名前だった。
しかし,星の数ほどある会社の中の1つの名前などましろも蓮も知らなくて一瞬揃って首をこてんと傾けた。
「『ブルー・スター株式会社』……って,凄い有名なホテルの系列だよ!」
しかし,そのホテルの存在を知っていたのは意外にもつくしだった。
「流石二葉様のお嬢様ですね,ご存じでいてくれましたか」
「はい! 去年のクリスマスパーティーでもお世話になりました!」
去年のクリスマス,蓮とましろが恋人になっていた頃つくしは父が参加するパーティーに一緒に行っていて,その時の会場となっていたのが結愛が所属する会社の系列の某高級ホテルだった。
「こ……高級ホテル?! な,なんだか緊張してきちゃった……」
しかし,まわりのお嬢様に比べて一般人代表のましろにとってその高級ホテルの人が何故か自分達の前にいて,何かを頼もうとしてくるのが分かっただけで緊張してしまうには十分だった。
これでもまだ頭が真っ白になったりお腹が痛くならないだけ彼女も成長しているのである。
「そんなに緊張なさらないでください。今日は七星蓮さん,倉田ましろさん,そしてお2人のバンドの方たちに頼みたい事があってやってきました」
「蓮とましろちゃんだけじゃなくて……俺達にも?」
万里のリピートに彼女は力強く頷き,ましろと蓮に向き直ると……
「お2人には新郎新婦をやってもらいたいんです!」
「「……」」
場に沈黙が走る。言われた2人は呆けた表情をしていて,残りの人達は驚いている表情で固まってしまって……
「え……ええっ?!」
ましろの覚醒したどこか情けない声が会議室に響き渡ったのだった。
★
数分後,結愛に軽い詳細を聞かされたましろはようやく落ち着きを取り戻していた
「うぅ……びっくりしたよぉ」
顔を真っ赤にしたましろが所在無さげに自分の指をもじもじしながら言うと,結愛が少し乾いた笑みを浮かべながら言った。
「ご,ごめんなさい。最初のインパクトは大事だと思ったら凄い言い方をしてしまいました」
「いや……言ってる事はあってたんじゃ……」
航海が言うと万里が面白そうなことを見つけたとでも思っている清々しい笑顔で簡潔に2人に対しての依頼を纏めた
「要するに……そちらの新しく出来たホテルの式場の宣材写真を蓮君とましろちゃんで撮りたいって事ですよね?」
万里の言う通り結愛の今回の仕事の依頼は,結愛の系列で最近出来たホテルにある結婚式場の宣材写真……つまり新郎新婦としての蓮とましろを式場の宣伝の為に使いたいというのだ。
結愛は興奮したように頷いた。
「はい! 実は私,隠れたバンドを探すの趣味でして……二葉お嬢様がバンドを始めたと知った時からMorfonicaの事を応援していました!」
そう言って結愛が取り出したのは,彼女の言葉が嘘ではないと証明するものだった。それはモニカが始動した頃に出ていたライブイベントの映像……つまりモニカがバンドとして成長を遂げる前のものが多くましろには苦い記憶でもある初期のライブ映像だった。
「最初は……凄く失礼なのを承知なのですが見どころが少ないバンドだなって思っていました。だけどある時期を境にバンドとして凄くまとまった音を出し始めたのをきっかけに凄いファンになりました!」
そのある時期を境というのは,1年生の時に出た月の森音楽祭の事であれは外部の人は見る事は出来ないものだった為結愛が知らないのも無理はない。
しかしあの出来事の後にモニカはバンドとして纏まり始め,他にはない音の調和を生み出せるようになった。
「あ,ありがとうございます」
最初は苦い記憶を見せられたが,こういった真っすぐな称賛を受けてましろは照れたように頬を染める。
そして次に彼女は蓮達Argonavisの方へと眼を向けた。
「それで……同じ時期に札幌にある系列ホテルに出張した際,初めてArgonavisさんのライブも見たんです!」
「ぼ,僕達を函館の時に」
今は東京で活動していてもう直ぐ東京の方が活動している時間が長くなるというのに,そんな初期の段階で知ってくれていたのだと知って蓮達は驚いた。
彼女はモニカに向けていたスマホの画面をスライドさせ,初めてGYROAXIAと対バンした時のライブ映像を見せてくれた。
「私,最初はGYROAXIAを見に行って勿論彼らの演奏も迫力が凄かったんですけど,Argonavisさんの演奏はGYROとは違った良さがあってそれ以来チェックしていたんです!」
そう言ってスライドさせると今度はプライベートで来ていたのか今のようにスーツではなく,ラフな格好の結愛がディスティニーロックフェスティバルを満喫している写真や映像が流れてきて……
(あれ……? この映像……どこかで)
そこでましろの眼を引いたのは去年のディスフェスで最も波乱を呼んだであろう那由多による蓮を呼んだシーンだった。結愛的に那由多が蓮を心底ライバルだと思って,同じステージで叩き潰す為に呼んだこのシーンが何度見ても痺れるようで興奮したように語っていて……
(もしかして……この映像って!)
そこでましろは今の結愛のテンションのような動画のタイトルを思い出して……それを思い出した瞬間にこの映像をどこで見たのか思い出した。
画角など諸々込みにしても間違いなかった。
「それで……凄い極みつけは去年にあったデュエット大会!! 配信で見たんですけどもーうほんっとうに最高でArgonavisさんの演奏も勿論良かったんですけど,七星さん倉田さんがカップルというだけでも驚きだったのにお2人の『TIMES CiRCLE』にもう胸がジーンっとして──」
「五十嵐さん,語りたいのは凄く分かりますがそろそろ本題に戻った方が良いんじゃないかな」
ブレーキが壊れ始めた結愛を止めたのは古澤であり,古澤の言葉に我に返った結愛は頬を描きながら謝罪する
「す,すいません。つい興奮しちゃって」
「な,なんだかこんなに真正面から褒められるの……照れちゃうね」
「う,うん」
同じことを思ったらしいましろも恥ずかしそうに一瞬眼を伏せた。そして結愛は気を取り直したように椅子に座りなおして改めて本題を話した。
「1週間前にあったGYROAXIAの対バンライブ……MorfonicaもArgonavisも本当に素晴らしい演奏で……それに何より凄くお似合いのお2人に是非私達のホテルにお力添えさせていただけないでしょうか?」
「お……お似合い?!」
今まで交際の事で香澄とかに祝福されたことはあったが,こうして”お似合い”と言われたのは実は初めてだったりするましろ。まあ香澄とかは元々お似合いだと知っているから口に出していないだけなのだが熟れたトマトのように頬を染めたましろは隣の蓮にどうしようかと眼を向ける。
「し,しろちゃんは……どうしたい?」
しかし蓮にとってましろの意思もまた大事な物,彼女が嫌がっているのにこの仕事を引き受けようとは思わなかった。ましろは悩んだように目の前に置かれている彼女の名刺を見る。
正直……凄く悩んでる。
(だ……だって……宣伝用って事は沢山の人に見られちゃうって事だし……恥ずかしいし……)
どんなに蓮に対してぞっこんの暴走状態になるようになっても,根っこの部分が変わった訳でもなくこの撮影で撮られたものは将来ずっと残るものになる。
そりゃあ……将来的には蓮と結婚出来たら良いなと思っているが仕事とは言えそんな撮影という形でも結婚式に関わる事になるなんて思わなかった。
「いいじゃんシロ! ドレスとかあたしが選んであげるよ!」
そしてそんな話に盛り上がっているのは本人であるましろではなく,透子やつくしである。ある意味いつも通りの光景にましろはどこかほっとしてしまうが,やはりそう簡単に決められるものではなく机を見つめる。
そんな時,結愛が少し身を乗り出して
「倉田さん倉田さん」
と何故か内緒話するかのようなテンションで話しかけてきて……ましろも少し身を乗り出して耳を近づけるとなにやらこそこそ話をして……顔を真っ赤に染めたましろはおずおずと頷いて……
「じゃあ……その,蓮君私やってみたいな」
「そ,そうなのしろちゃん?」
余りに早い決断に蓮がさっきまで悩んでいたましろの事を思い出しながら聞くと,ましろは微笑みながら頷いた。
「うん。蓮君が嫌じゃなかったら……なんだけど」
そして今度は蓮の意思を確認されると,蓮は一にもなく頷いた
「僕は大丈夫だよ。その……しろちゃんが良いなら……やろう」
結婚式……その宣材写真とは言えその意味を蓮とて理解しているつもりだ。だから蓮は……正直嬉しかったりする。
2人の返事を聞いた結愛は心底ホッとしたように喜んだ。
「ありがとうございます! それで凄く折り入ってお話があるのですが……」
「は,はい」
ここまでの話ならば,古澤が言ったモニカがいた方が良いかもしれないという言葉もそれほどの意味を感じない。確かに結婚云々の話なら女性陣であるモニカの意見も大事かもしれないがそもそも女子高生で結婚式の事を把握している人間などそれ程いないだろう。
そしてこの仕事は今の所蓮とましろ……既に世間では”子犬系カップル”として認知され始めている2人に対しても持ち掛けられた仕事だ。だから航海や万里がここにいるのも意味が今の所ないのだが……
「『TIMES CiRCLE』を当式場のウエディングテーマとして流させてはいただけないでしょうか?」
「え……TIMES CiRCLEを……ですか?」
ましろが思わずリピートすると結愛は大きく頷いた。
「披露されたデュエット大会で初めて聴いた時……凄く感動して……正直デュエット大会だけで披露されたのがもったいない位あの曲が好きなんです! それに凄く結婚式にピッタリな曲でもあるので……」
だから結愛はあの曲を使いたいと……ましろも結愛が純粋にあの曲に惹かれてくれたから,観客の前で披露するのが最初で最後になったあの曲をウエディングテーマとして使いたいと言ってくれているのはよく分かる。
だけれど……
「あの……ごめんなさい。TIMES CiRCLEは……私と蓮君の曲だから……だから,ウエディングテーマとして使ってほしくないです」
あの曲はデュエット大会,そして大会に参加するまでの出来事を通して2人で歌詞を紡いだ曲……こうやって素直に評価されるのは嬉しいが,あの曲は”七星蓮”と”倉田ましろ”の過去と未来を謡った曲。だからそれを沢山の人が聴いて,自分達のことのようにされるのはましろには我慢出来なかった。
「その……ごめんなさい。僕も……あの曲は僕としろちゃんの曲だと思っているので……」
そしてその思いは蓮も同じだったようで,申し訳なさそうに目を伏せながら否定の意志を見せる。2人の言葉を聞いた結愛は最初は驚いた表情を見せていたが,直ぐに微笑みに変えると
「それほど……お2人にとって大事な曲なのですね」
「「はい」」
結愛の期待に応える事が出来ないと2人とも思っているから少し気まずくなるが……結愛は心底安心したように息を吐いた。
「やっぱり……お2人に頼んで良かったです!」
「え……?」
「だって,あの曲は聴いている方からしても本当に心底大事な曲なんだって伝わってきますから……それを簡単に差し出して来たら私きっとこのお話を断っていました」
2人にとって大事な曲だと,あの時聴いた1人である結愛にはそう感じていた。あの曲は蓮とましろにとって本当に大事な曲で……そう感じていたからこそカマをかけてきた。
あの曲を即答で貸すような事をすれば……2人の愛は偽りだと感じていたから。
「す,凄い人だね。色んな意味で」
万里も思わずそう呟いた。
彼女の言い分は正直自分勝手なもので,自分から頼みに来たのにもし曲を提供するような事があれば自分から断っていたとかいう意味の分からない事をしていたというのだ。
「あはは……自覚はあります。では……もう1つ,今度はArgonavisさんに相談があるんです」
改まった様子で今度は航海達の方へ向いた。
「改めて,当式場のウエディングテーマを作ってもらえないでしょうか。デュエット大会の時と同じように七星さんと倉田さんが歌う式場をご利用していただく誰かに向けてのウエディングテーマを」
TIMES CiRCLEが改めて2人にとって大事な曲だと再確認して,あの曲とは違う結婚式場に相応しいテーマソングを作って来てほしいという……これはいわばタイアップなのだ。
蓮とましろを宣材写真として使い,その2人が歌う結婚式をテーマにした曲を使いたいと。このために結愛はArgonavisも呼んだんだなと航海は察した。
ましろと蓮はそっと目を合わせお互いの意思を確認した後,航海と万里の方に向いた
「航海,万里。僕やってみたい!」
そして蓮は割と即答して今出席してくれている2人に言った。もちろん結婚式をテーマにした曲など今まで作った事がない為課題は正直山ほどあるし,ましろも一緒に歌う事になる以上これからのライブでは間違いなく使う事の出来ない曲になる。
それでも……蓮は今回の事をやってみたかった。
「最終的な判断はユウがすると思うけど……」
「結人君ならやろうぜ! って即答すると思うけど」
確かにと航海は頷き,結愛に行った
「前向きに検討させていただきます。多分ですけど,きっとお話を受けると思います」
「本当ですか?! ありがとうございます!」
「ちょっと待った~!!」
話がまとまるかと思った瞬間,それに待ったをかけてきたのは……
「と,透子ちゃん?! どうしたの!?」
ましろが隣でいきなり立ち上がって来た透子を見上げると,彼女は結愛に言った
「シロが蓮さんと一緒に歌うならあたしらも一緒に作らせてくださいよ!!」
「え……ええっ?!」
一応……これは結愛からプロでもあるArgonavisに対しての依頼であり,対バンライブの前座に出たとはいえMorfonicaはアマチュアのバンド。今回は結愛からの頼みでましろと蓮のツインボーカルになるが……アマチュアのMorfonicaが参加できるかは全くの別問題だった。
正確には結愛の会社からアポロレコードを通じてって形になるのでアポロレコードに所属していないMorfonicaは普通参加出来ないは……
「良いんじゃないかい」
「ええっ?!」
さらっと許可を出したのはこのやり取りを見ていた古澤だった。
「ましろちゃんがイメージする光景を曲にするのはモニカの皆が一番出来るだろうし,今回の曲は元々ライブで披露できるものじゃないからね。ある程度セオリー通りじゃなくても構わないさ」
「古澤さんやっぱりわかってますね!! TIMES CiRCLEも本当はあたしらも演奏したかったんですよ!!」
「と,透子ちゃんその事は言わないでよ~!」
あのデュエット大会の時,モニカはましろを見送る役割を果たしていた。だけれど,ステージにArgonavisが立った時つくしや透子は自分達も演奏をしたかった。
スコアもましろから貰っていた訳でもなかったからぶっつけ本番で出来なかったから透子も我慢していたが,またましろとArgonavisが合同楽曲を作るのを聞いて我慢ならなかった。
「で,でも瑠唯さんの意見聞かなくて良いのかな……」
ここにいない瑠唯の事を言うと,透子は清々しいほどの笑顔で
「そんなのミクロンミクロン♪ 瑠唯の奴もやると決まった奴に文句なんて言わねえって」
「事後承諾のは決まってるんだ……」
どこか引き攣った笑みでつくしが言うと,結愛も苦笑しながら言った。
「Morfonicaの皆さんが良いのなら……ArgonavisとMorfonicaの合同楽曲という事でお願いしたいです」
元々結愛もプロである前にArgonavisに頼んだのは以前のデュエット大会で演奏していたからというのが大きな理由だったので2バンドとも良いのならせっかくなら頼んでみようと思ったのである。
「良いじゃん。モニカの皆とは練習は一緒にした事あったけれど,曲を作った事は無いし面白そうじゃん」
「うん。僕達も新しい発見があるかもね」
そして航海も万里も乗り気な様子であり,航海からすれば以前の対バンライブで披露した七深のベーステクの事を聞きたかったこともあって乗り気である。
「じゃあ決定ですね!!」
「だ……大丈夫かなあ?」
つくしが思わず呟いた言葉がこの不安を如実に表していた。
お疲れさまです。という訳で、Argonavis×Morfonicaの合同楽曲です。前回最後に蓮とましろが書いてた歌詞とは別件です。
次話どんな感じで進めるか全然決めてないので時間かかるかもです。
因みに、ましろとオリキャラである結愛は初対面でしたが接点を持っていました。というか作りました。それが何なのか、考えてみてくれたら嬉しいです(っ’ヮ’c)。
ではでは!
恋人になった2人の関係性どんなのが良い?
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今まで通りましろから蓮に激攻め
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逆に蓮がましろに激攻め
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寧ろお互いがお互いに激攻め
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というか全部やれ