という訳でオムニバス形式のお話スタートです。
最初はぽんちゃんです!知らない人に説明するなら蓮が上京初日に拾ってきた子犬でシェアハウスに住んでます。
そのぽんちゃんをましろが預かる話です!では!
[ぽんちゃん編] Argonavisの6人目,その名はぽんちゃん!
『Argonavisとぽんちゃん』
LRフェスが異例の長期間の延期が課され,フェスに参加していた5バンドはそれぞれの日常を過ごしていた。ライブや大学,フェスと言う場所がなくても彼らの歩みは止まることなく日々を過ごしている。
しかし,今は中止になってしまってもLRフェスは日本中が注目していたフェスである事に間違いはない。その為少し遠くにある場所のライブイベントにバンドが呼ばれる事もままあると言う訳だ。
「え,大阪のライブフェス?」
Argonavisのボーカル,七星蓮がリーダーの結人の言葉を思わずオウム返しする。
「ああ。主催者の人が俺達のライブを見てくれたらしくてな。是非参加してほしんだって」
「ユウ,一応聞いておくけれど信用できる情報なんだよね?」
誰よりも心配性……もとい最悪を考える人間である航海が聞くと結人は自信たっぷりに頷いた。
「ああ。連絡してきてくれたのは摩周さんでGYROAXIAも今回のフェスに参加するみたいだ」
「ほんと!? また那由多君と歌えるの?!」
その言葉に一瞬結人は複雑そうな顔をするが直ぐに笑って首肯した。
「やった! 楽しみだなぁ」
既にそのライブフェスに出る気満々の蓮を少し微笑ましく見るメンバー,LRフェスが始まった時の蓮は音楽の勝ち負けについて悩んでいた。
しかし,εepsilonΦのボーカル宇治川紫夕との群像劇,そして旭那由多の言葉によって音楽で”戦う”意味の答えを自分で見出した蓮は前よりも活き活きと音楽に打ち込んでいた。
「ただな蓮,今回は向こうが宿泊場所とか用意してくれるんだが3日間は大阪にいないといけないんだ」
ある一つの条件を除いて,本来そんな事は大した問題じゃない。なんなら万里に関してはタダで宿泊出来てフェスに参加できるというので寧ろ超喜んでいる。
しかしその一つの条件というのが蓮には直ぐに分かり,自分の足元で「スピ―」と寝息を立てながら寝ているArgonavisが皆で飼っている子犬のぽんちゃんを見る
「もしかして,ぽんちゃんおいていかないとダメなの……?」
そんな残酷なことがあるのかと言った感じで泣き顔で結人を見るが,こればかりは結人にも,天才である凛生にもどうにもできない問題である。
「ホテルがペット禁止だしね。こればかりは仕方がないよ蓮」
別にArgonavis全員がぽんちゃんを置いていきたい訳では無い。東京から上京した時から一緒に住んでいるのでぽんちゃんとてArgonavisだ。だが現実問題としてペットはホテルに入れない。イヌアレルギーの人が宿泊しているかもしれないし,衛生上でもそうなるのは当然である。
「うぅ……ぽんちゃん」
「七星,別に今生の別れではないだろ」
寝ているぽんちゃんを抱きしめてウルウルした眼でメンバーを見るが,そもそも別に今回連れていけないだけで別れではないので蓮のはオーバーリアクションではあるが,それだけ蓮にとってぽんちゃんもかけがえのない家族なのだ。
「でもぽんちゃんを1人にするわけにはいかないよ……」
連れて行かない事には納得したものの,ぽんちゃんをこの家に1人にする訳にはいかないと考える蓮。そもそもペット1匹で3日過ごす事なんて到底不可能である。野生の犬なら兎も角,ぽんちゃんは既に人間と一緒にいる生活に慣れてしまったので1人で過ごす事は不可能だ。
「その通りだ,という訳で蓮は倉田さんに連絡してくれないか?」
「え……,しろちゃんに?」
「GYROAXIAが行かなかったら,癪だけど兄さんに頼んだんだけどね」
今回のフェスにはGYROAXIAも参加する為,自然航海の兄であるGYROAXIAのリーダーである里塚賢太も大阪に行く事になる。
その為ぽんちゃんの預け先として自然とArgonavisと関わりがあるましろにぽんちゃんを預けるようにするのは自明の理である。
『だから私に?』
蓮の耳元に当てているスマホからましろのどこか納得したような声がした。
「うん。少しの間だけぽんちゃんを預かってくれないかな……?」
『お,お母さんに聞いてくるから少し待っててね』
その後ドタバタと階段を下りる音が聞こえてましろとましろ母の声が聞こえて来た。
『お母さん,蓮君のお家で飼ってるワンちゃん少しだけ家で預かって良いかな?』
そうして一言二言話したましろは嬉しそうな声で言った
『蓮君大丈夫だって!』
「良かった! しろちゃんありがとう!」
こうしてましろはぽんちゃんと共に3日間過ごす事になったのだった。
[newpage]
『ましろとぽんちゃんの1日目』
大阪で行われるフェス開始の前日にぽんちゃんは倉田家へとやって来た。Argonavisの面々はましろの住んでいる家までやって来ていた
「じゃあぽんちゃんいい子にしててね」
凄く寂しそうにぽんちゃんをましろに渡す蓮,その隣では航海がましろ母にぽんちゃんの装備であるボストンバッグを渡していた
「すみません,ぽんちゃんをお願いします。それからぽんちゃんの取説を中に入れてます」
「はーい。皆もライブ頑張ってね」
「「はい!」」
気持ちの良い返事をしたArgonavisの面々はその後駅のホームまで向かった。それを見送っていたぽんちゃんはましろの腕の中で「きゅううん」と寂しそうな声を出しながら蓮達が見えなくなるまで鳴いていた。ついでにその時には既にましろ母のハートはぽんちゃんに掴まれていた。
「ぽんちゃん,大丈夫だよ。蓮君達は3日後には帰って来るから」
「きゅうん」
それでもしゅんとした様子を見せるぽんちゃんを少し強めに抱きしめたましろは母と共に家の中に戻り,取り合えずリビングでぽんちゃんを放してみた。
直ぐにぽんちゃんは探検を始めうろうろする。それを心配そうにしていたましろに差し出される一冊の紙をホッチキス止めされた束
「はーい,これがぽんちゃんの取説だって」
「う,うん」
犬を飼った事ないのでこの取扱説明書は内心凄く助かったと思った。リビングのソファーに座ってさっそくましろは1ページ目から開いてみる。
主にぽんちゃんのご飯やおやつ,散歩についての注意事項とする事が丁寧に書かれていた。
「凄く綺麗に書いてる……航海さんかな?」
これほど細かく分かりやすく書いているのを見てこれを書いたのは航海だと思ったましろなのであった。
「こっちは……?」
ページをめくっているとぽんちゃんをお風呂に入れる際の注意事項もかいていた。ボストンバッグをあさってみると一食分しっかりと小分けにされているご飯とおやつ,ぽんちゃんのおもちゃにぽんちゃん用のシャンプーとブラシとぽんちゃんのお洋服まで入っていて備えあれば憂いなしというのはこういう事かと納得しながら説明書を閉じた。
「あれ,ぽんちゃんは?」
そこで先程まで部屋の中をうろうろしている筈のぽんちゃんの姿が見えない事に気が付いて慌てて見渡すと,何故か台所の方からぽんちゃんの嬉しそうな声が聞こえて慌てて見に行って見ると,どこからかあったイヌ用クッキーと書かれているパッケージから取り出したものを,ましろ母がぽんちゃんにあげている所だった。
「も,もうお母さん。勝手にあげちゃダメだよ!」
「えー,だってぽんちゃんが欲しそうにしていたんだもの」
仕方がないのだと言いたげにぽんちゃんを撫でる母,ましろは何とも言えない気持ちになってついぽんちゃんを抱き上げた
「もう,食べすぎはよくないんだよ!」
さっき見た取説を見てもまだ子犬のぽんちゃんは多く食べすぎるのは良くないから小分けにしていると書いてあったのだ。
それに,ぽんちゃんは飼い主の1人が……というか蓮が拾ってきた犬だからかましろには何だか蓮に見えて仕方がなかったて言うのもある。
「はーい。もうましろちゃんは蓮君の事になったら凄いんだから♪」
「~~! もうお母さんなんて知らない!」
母のワードの1つ1つに蓮に対する好意以上の片鱗を感じてましろは恥ずかしくなってぽんちゃんを抱っこしながらリビングへと戻った。今度は一緒にソファーに座り膝の上で放してみると,先程の様に探検に向かうのではなくそのままましろの膝で丸くなった
「~~ッ!! 可愛いよぉ」
その無褒美な寝姿に愛しむように撫でると,ぽんちゃんも安心しきったのか伸びる。
「この3日間,楽しくなりそうだね,ぽんちゃん」
「ワン!」
そんな返事をしたぽんちゃんなのであった。
お疲れさまです。次々回まではぽんちゃん編です。
実際ましろはぽんちゃんに会ったらずっと抱きしめてそうという偏見で基本抱っこしてます。
因みに今回のお話はアンケートのぽんちゃんのお散歩とのお話ではないので気にせず投票してくださいね。
ではでは!
恋人になった2人の関係性どんなのが良い?
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今まで通りましろから蓮に激攻め
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逆に蓮がましろに激攻め
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寧ろお互いがお互いに激攻め
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というか全部やれ