目が覚めたら町が燃えて、しかも国が地図から消されたお話する?   作:Yuri_____

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2-②

はてさてオレの前世の名は早川創、今世の名はアリアンス・D・ラベルというかっこいい名を今は亡き両親に頂いたオレは今、どうするべきか悩んでいた。

ローを探して三千里。なんの手がかりもなく、うろちょろするのはなぁ……と、ここは定番の酒場に入って盗み聞き作戦といこう。

 

 

 

「なぁ、知ってるか? 今、町外れの海岸に”死の外科医”がいるって」

 

 

「!!」

 

 

「トラフォルガー・フォーだったか」

 

 

「トラファルガー・ローだろ」

 

 

 

 

ローの情報早速ゲットかと思いきや面白いこと言わんでくださいまし。なんだよフォーって。

いや、そんなことよりこの島にローがいるの?

どんな偶然? というか、心の準備出来てないんですけど。

 

え、ばったり再会しちゃった時どうすればいい?

「ヘイ、ロー坊。ご機嫌いかが?」とか?

………こんなこと言ったら縁切られる気がするから止めよう。

くだらないこと言って親友を失いたくない。

 

 

 

「それと、あいつ。あの白ひげ海賊団の」

 

 

「ああ…懸賞金一億ベリーの『死雨のラベル』だろ。何人ものヤツらが白ひげの船を降りたところを見たって言ってたんだ。怖ェよな」

 

 

「…」

 

 

 

オレはあの惨劇の生き残りでもあるため、なんの罪もない一般市民は殺さないし、殺すつもりは一切ないけど相手からのオレの評判ってそんないいもんじゃないし、普通に怖いわな。

例をあげるとすれば、漫画を読んでる読者達や訳あって助けられたルフィのことを良い奴だと知ってるけど、知らなければ恐怖の対象である海賊でしかない。

 

 

あと『死雨』ってなんだよ。オレ、一人も殺したことないし。

てか誰だよこんな異名付けたやつ。中二感丸出しなんですけど。

シグレなら『時雨』にしてほしかった。

技っていうか流派がこっちだし。

 

 

オレは身バレ防止の為に仲間から貰った帽子を深く被り、お金を払って外に出た。

まさかこんな所で思わぬ収穫があるとは思わなかったけど、これはラッキーだった。

ありがとう、酒場のおっちゃん達。

 

 

はてさて、このままローの船を探して「突撃☆お前の仲間どんなヤツ」をかますべきか…と考えていると人気のない公園に辿り着いていた。

やべ、道に迷う前に引き返そ…と思っていると特徴的な帽子を被り、隣に長い刀を立てかけている男がいた。

 

 

……………あれ、ローじゃん。

 

 

あ、ヤバい。ちょっと泣きそう。

だがここは我慢だ。オレは長男だから我慢できる。次男だったら無理だった。

オレ、前世と今世どっちも兄弟いなかったけど。

 

 

 

「そこの、カッコイイお兄さん」

 

 

「!!」

 

 

「暇ならオレとお話しないか?」

 

 

「誰だ、お前」

 

 

くっ…親友からの「誰だテメェ」発言は心にクるな

こうなったらサボ再会編みたいにしてやる。

感動することは言えないけど、少し驚かすぐらいの気持ちでやらないと。

でなきゃオレは号泣しそう。

 

 

 

「オレ、実はさ親友がいるんだよねー」

 

 

「…」

 

 

「そいつはとても勤勉でよく医者だったお父さんから医学学んでたんだ。その医学の応用でカエル解剖したヤツを友達に見せてて、それを見たオレがおもしれーってなって距離が縮まって親友になったんだよ」

 

 

「っ!! おま、え」

 

 

 

オレは深く被っていた帽子を取り、顔を上げて真っ直ぐローを見た。

 

 

 

「───…久しぶりだな、ロー」

 

 

「っぁ、…ラベ、ル」

 

 

 

大人になったローは目を見開いてオレを見た。

この世界に慣れた所為か、もう相手をキャラクターだとは思わなくなった。

もう薄れ始めている幼い頃の記憶のローはオレより小さかったのに、今じゃオレを越して大人っぽくなっている。

原作もほぼ薄れ始めているから、こうやって顔を見ることで実感が湧く。

ああ、やっとローに会うことが出来た。

 

 

 

「本当に…お前はラベルなのか…?」

 

 

「初めての喧嘩は海の戦士 ソラVS悪の軍団 ジェルマどっちがカッコイイ対決の言い争いが三日三晩続いたよな。最後はラミの海の使者派が出て終わったけ」

 

 

 

ど、と言おうとするとローはオレが着ていたコートを掴み下を向いた。

オレは「ろろろろローさん!?」と心の中で混乱していてどうすれば良いか分からなくなっていると、ローから鼻をすする音が聞こえてきた。

 

 

 

「…死んでたと、思ってたんだっ」

 

 

「…ああ」

 

 

「あの日、お前の家に行って部屋にいなかったから……もうお前は殺されたんだと…だからずっと…」

 

 

「死んだと思ってたんだよな」

 

 

「………あぁ」

 

 

「なあ、ロー。オレさ、お前に伝えたいことがたくさんあるけど…これだけは言わせてくれ」

 

 

「なんだ」

 

 

「また…またお前に会えて…よかっだ!!」

 

 

 

これは「オレ」の本音でもあるが「おれ」の本音でもある。

特に今は記憶を取り戻す前のおれの意思が強く出ているため、涙が止まらない。

 

 

 

「ラベル。お前、涙や鼻水で顔びちゃびちゃになってるそ」

 

 

「う”ぅ…こちとら、お前の生存確認できて泣いた翌日に目が腫れて笑われた始末なんだからな!」

 

 

「っ…それ、おれ関係ねェだろ」

 

 

「あるわ馬鹿!!」

 

 

 

約十二年振りに再会した親友との会話は意外と弾み、互いの今の近況報告やフレバンスが滅んだ後の出来事を語ったりした。

ローから聞かされたドフラミンゴ率いるドンキーホーテファミリーについてや大恩人となったコラソン基ロシナンテ。

特にローの過去はワンピースの激重過去持ちベスト10に入るくらい重いし…コラさんのとことかもう無理。

 

 

オレの過去も重いと言えば重いけど、珀鉛病は発症しなかったし、白ひげ海賊団というとても気さくな海賊団のお世話になってたからローに比べたらイージーモードすぎる。

 

 

 

「なぁ、ラベル。一つ聞きたいことがある」

 

 

「ん?」

 

 

「お前、どうやってフレバンスを脱出したんだ?」

 

 

「そこは…ワノ国の忍術使って」

 

 

「忍術だと…? 本当なのか…!?」

 

 

 

ジェルマ並に食いつき凄いな。

そう言えばゾウ編で忍者に凄い食いついてたし。

もう十年以上前の記憶だから殆ど覚えてないんだよなぁコレが。

 

 

 

「実際は川の中に飛び込んで、そのまま海にって感じ。その時に忍術使ってバレないように脱出したんだ」

 

 

 

まあ忍術って言っても、家のストローを使って川の中で息継ぎしてただけなんだけどさ。

ローが凄い期待した目してるせいで忍術を訂正できなくなったけど。

 

 

 

「それじゃ、ローの顔も見れたことだし、オレはそろそろ」

 

 

行くとするか、と言うところで突然ガシッと手を掴まれた。

んー…ん??

 

 

「……あの、ローさん」

 

 

「なんだ」

 

 

「お手手をお離しくださいませんこと?」

 

 

「…いやだ、と言ったら?」

 

 

 

ローはニヤァと海賊らしく不敵に笑う。

その顔は悪巧みしてる顔ですね。

海賊以前に医者がしちゃいけない顔してますよ。

 

 

 

「悪ィがおれのクルーから手を離すなって言われてんだ。行くぞ、ラベル」

 

 

「うい」

 

 

 

 

 

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で、今日からクルーになるラベルだ」

 

 

「「白ひげ海賊団のクルーが俺たちの船に!?」」

 

 

「…」

 

 

「ってキャプテン。私たち以上に死雨が混乱してるよ」

 

 

「こりゃ、宇宙背負ってんな」

 

 

「まさか、事情を説明しないで連れてきたとか…」

 

 

「そうだが?」

 

 

「キャプテン…」

 

 

 

もっと言ってやって…

 

 

 

「いくら親友でもそりゃダメでしょキャプテーン」

 

 

もっと言ってやって…!!

ローの愉快な仲間達からの声に「もっと言ってやれ!!」と思っていると、コイツは心を読む能力でも開花させたのかめっちゃくちゃ怖い顔でオレを見てきた。

 

 

 

「ラベル、不満があるのか?」

 

 

「ナイデス」

 

 

 

後にオレが語る。ローの目はガチだったと。

まあ、白ひげ海賊団の船は降りたから元クルーって感じになったからいいんだけどさ。

 

 

 

「その様子だとローから聞いてると思うが、改めましてアリアンス・D・ラベルだ。よろしく!! ところでそのシロクマは非常食ですか?」

 

 

「なわけねぇだろ!!」

 

 

「最近熊鍋食べたばっかだったからつい」

 

 

「バラすぞ!!」

 

 

「「(キャプテンが振り回されてる…)」」

 

 

 

 

とまあ冗談はさておき、ハートの海賊団のクルー達とは「祝☆キャプテンの親友いらっしゃい」という新婚さんいらっしゃいみたいな歓迎会を開いてもらったことで直ぐに仲を深めることが出来た。

シャチとペンギン、それとベポで漫才組めそう。

コンビ、いやトリオ名は食物連鎖とか。

 

 

そんな歓迎会が盛り上がってる最中、オレはローに「話したいことがある」と呼ばれてキッチンを出て船長室であるローの部屋に入った。

 

 

「それで、話したいことってなんだ?」

 

 

「一つだけ言っておきたいことがある」

 

 

「ん?」

 

 

「……おれは、おれの大好きだった恩人を殺したドフラミンゴに復讐する。無理矢理連れてきたのは悪かった…とは特に思ってはいないがそれでもお前は」

 

 

「着いて行くに決まってんだろ。だってオレ達、親友じゃん。今度こそ、お前が辛い時にオレがお前を支える。これ以上の理由は必要ないだろ?」

 

 

 

ローって仲間が大切故に一人で行動することが多いからな…パンクハザードやドレスローザ、劇場版で言うとスタンピードとかいつも単独行動してたし。

ローの親友ポジに転生した以上、原作に支障をきたすかもしれないけど一人にしないで背中を預けられるようになりたい。

 

 

だがそれとは別に無理矢理連れてきた件に関しては悪いと思ってないのかよコノヤロウ。

まあ、別にいいけども。

 

 

 

「……そうだな」

 

 

「じゃあ今日からよろしくな、親友(あいぼう)

 

 

「ああ」

 

 

 

オレとローは互いに拳をぶつけ、ニィッと笑いあった。

 

 

 

「ところで、ソラガチ勢のお前に久しぶりにジェルマの魅力について語ろうと思うんだけどさ」

 

 

「よしわかった。戦争だな」

 

 

 

 

☆今ここに海の戦士ソラの正統な読者VS邪道な読者の戦いが十二年ぶりに始まる───!!!




おまけ


今後のボケ担当。悪の軍団 ジェルマ66推し:アリアンス・D・ラベル

十二年越しの再会を果たし、涙腺ユルユルになった主人公。
再会を果たした後、ポーラタング号に連れて来られた際は宇宙を背負った。
ローの復讐は原作知識(うろ覚え)で覚えていたし、親友が望んでいることなら力の限り手伝う所存。

前世の記憶なしの前からジェルマが好きだったが、前世の記憶を手に入れたことにより推しがスパーキングレッドからポイズンピンク(レイジュ)に推し変した。
見た目云々より、あのシーンを見て好きにならないわけが無い。



今後のツッコミ担当。海の戦士 ソラ推し:トラファルガー・ロー

家族を、友人を、恩人を殺され絶望の淵に立たされていた時、ずっと死んでいたと思っていた親友が生きていることを知った。
手配書を見た時は仲間の前でもガチ泣きした。それぐらい嬉しかった。
こうして再会できたことがとても嬉しい。

因みに邪道派のラベルとは三日三晩言い争い、最終的に一緒に読んでいた妹のラミに「ラミもソラの方がいいよな!?」と援護を求めた結果「海の使者 ピュアスカイの方が可愛くて強いんだから!!」という一言で戦意喪失。
一応ソラも好きだったラベルは親友の妹の(可愛い)裏切りを目の当たりにした結果「どっちもカッコイイってことにしようぜ…」で討論は終幕した。



ローの愉快すぎる仲間達


キャプテンが「死雨のラベル」連れてきたー!!!
遂にやったのかキャプテーン、となっていたが時間が経過するにつれ、あっ……こいつ、相当なアホだ。となった。
後に男クルー達とは悪友となりローとイッカクに怒られる未来がある。




白ひげと愉快な息子達


「「さ”み”し”───……」」

とめそめそして、オヤジに喝をいれられる。


海の使者 ピュアスカイ

某光の使者。
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