目が覚めたら町が燃えて、しかも国が地図から消されたお話する? 作:Yuri_____
オレは正式にロー率いるハートの海賊団の船員となった。
しかも副船長の役割を与えられた。
なんで?? ベポじゃないんですか?? と聞いてみれば「ベポは航海士だから副船長じゃねぇ」と言われた。
オレてっきり、ハートのNo.2だから航海士兼副船長みたいな感じだと思ってたけど、実際は違ったんだな。
また、オレが白ひげ海賊団からハートの海賊団に入ったということが瞬く間に広がり、ハートの海賊団の知名度はアップ。
”偉大なる航路”に入り、二年も経てばローも懸賞金を上げていき二人して2億ベリーの賞金首となった。
オレとしては船長と同金額はどんなもんか…と思っていたが
「は? お前とおれは対等なんだから懸賞金額なんざ関係ねぇ」
と、胸を撃ち抜かれそうなイケメンセリフを言われた。
なにそれオレもそんな台詞言ってみたい。
………ダメだ、これはイケメンでイケボだから言えることなんだ。
オレみたいな奴はそんなこと言えない。
「イケメンはずりィよ」
「お?? それは俺らに対しての嫌味か??」
「お前らはバカなことして無ければめちゃくちゃカッコイイじゃん」
「ラベル…お前、落としてから上げる天才か??」
「カッコイイなんて初めて言われた…正直野郎に言われたくないけど」
「それな」
「ウニー! シャチとペンギンがお前が作った新作のウニウニジュースが飲みたいってよー!」
「実験台ゲットだぜ」
「「すみませんでした」」
シャチペンはそれはもう見事なワノ国の人間もビックリなDO☆GE☆ZAをかました。
そして元日本人であるオレもビックリしてる。
因みにウニウニジュースというのは某異次元テニスのアオハル学園のデータマンが作る汁並の代物だ。
栄養満点らしいが何が入っているか分からないこのジュースにはローも拒否反応を起こしており、唯一ウニウニジュースを無効化出来るイケメン枠はベポである。
お前は最高だー!! 前にコンビ名食物連鎖とか言ってごめーーーーん!!
あ、オレ? オレも死んだよ(遠い目)
必要な犠牲であった二人の叫び声を聞きながら、オレはいつも通り自室で読書をしているローに声をかけた。
「なあロー、今はどこに向かってるんだ?」
「シャボンディ諸島だ」
「…!!」
しゃ、シャボンディ諸島ってことは…遂に最悪の世代(黒ひげを除く)が揃う話だ…!!
てことは生麦わらの一味に会えるってこと??
確かハートの海賊団というより、後の人気トリオである3船長が邂逅する話。
胸糞悪いヒューマンショップで会い、3船長が共闘するあのシーンを生で見られるということか。
…………推し達の過剰摂取で死なないようにしないと。
また、最悪の世代に黒ひげが加わったということはサッチが殺されたということだ。
これに関してはマジで忘れていて、ティーチ──黒ひげの名が売れ始めた時に思い出すという最悪のタイミングだった。
一応電伝虫で知らないフリをして「ティーチは降りたのか?」と確認してみると、やはり原作通り黒ひげがサッチのヤミヤミの実を盗み裏切ったとのこと。
その日は船の中で人があまり来ないところで声を抑えて泣いていたが、ローにバレてしまい慰められながらサッチとの思い出話をしていた。
あともう一度くらい会えるかもって思ってたんだけどな…
「キャプテーン! 島が見えたよ!」
「遂に、か。先に行っておくが、おれは”ジョーカー”の情報を集めるために
「いや、行く。絶対行く」
「…! 意外だな。普段はそんな乗り気じゃなかっただろ」
そりゃ非道徳心しかない奴らのところに何回も行きたくないし、出来ることなら奴隷にされる人を解放させたいとさえ思える。
だけど、だけど…!! オレは三船長が揃うところをお目目に焼き付けたいし、なんならレイリーの生覇王色を受けてみたい。その後なら気絶してもいい。
「ちょっとな。それより皆のところに行こうぜ」
「…ああ」
ローは返事をするとソファから立ち上がる。
そんなおれは立ち上がったローの足を見つめた。
「なんだ?」
「お前、股下レッドラインかよ…」
「は?」
「いや、住めそうだなって」
「キモいこと言うな」
「やだっ、ローってば照れてるぅ?」
「照れてねぇよ!!」
愛あるツッコミと拳骨を貰い、仲間達に笑われながらオレ達はシャボンディ諸島に浮上した。
いやぁ、愛ある拳はマジで痛いわ。
そしてシャボンディ諸島に降り立つと本当にシャボン玉がふわふわと浮いていた。
「スゲー!!」
「ねぇねぇキャプテン。なんでシャボン玉が浮いてるの?」
「シャボンディ諸島にあるあのヤルキマン・マングローブの根から特殊な天然樹脂が分泌されてだったはずだ」
「ほーん………あっやだ、ベタベタするわ」
「俺につけんな!!!」
「あ、ごめん。そこにいたから」
「そこにあったから、みたいな言い方すんなこのアホ副船長!!」
ロビンのやつを一度やっみたかったし、このツッコミも待っていた。
ワンピースの世界、漫才師になれる人達が多すぎる。
ウソップなんてその頂点にいそうだし。
そしてオレ達はローの指示により、物資調達班と人間屋偵察班に別れた。
勿論オレは偵察班に分けられ、ローについて行くと21番Gで起きていた乱闘騒ぎに目をつけ、鑑賞していた。
「あれは確か」
「キッド海賊団戦闘員 ”殺戮武人”キラーと破戒僧海賊団船長”怪僧”ウルージだな」
「…」
きゃ、キャァァァァァ!!!(汚い高音)
ほ、本物のキラーとウルージだぁぁぁ!!
サイン貰いたいけど確実にコロコロされちゃうので、オレの熱いヲタク活動ヲタカツは心の中でしておこう。
それと、ローにみじん切りの刑にされるし。
「ラベル、感情削ぎ落としたような顔してるけど大丈夫?」
「大丈夫に見えるか」
「あ……………すいません」
「「打たれ弱っ!!」」
その時、二人の間に一人割り込んだ。
ドレーク海賊団船長のX・ドレークだ。
オレ…今日マジで死ぬかもしれん。ありがたや、ありがたやぁ。
ウルージが落ちた海軍将校とか言ってるけど実際はまだ海軍将校だったはず。
正体が分からない時はなんで止めたんだろうとか思ってたが、今思えば民間人に被害が及ばないようにするための行動だったんだと思う。
カッコよすぎか…ソラに関してはジェルマの性能でしか語れないと思うけど。
「今いいところだったのに…」
「!」
「ドレーク屋……!! お前…何人殺した?」
「お前は…トラファルガー・ロー。それに…」
ドレークはローに目を向けると次はオレに目を向けてきた。
ヤバい心臓バクバクして、発作起こしそう。
「…まさか本当に白ひげ海賊団の”死雨”がいるとは。何故…」
「他所様には言えないくらい深い事情があるんだよ」
「…そうか」
そう言うとドレークは去っていった。
オレ、おかしなこと言ってないよね? 大丈夫だよね??
そんな不安を持ちながらオレ達は次の目的地、ドンキホーテ・ドフラミンゴがスポンサーとして君臨している人間屋に行くこととなった。
「気持ち悪ィな…こうやって人間を売るなんて」
「運営してる人間もそうだが、来て買う奴らも正気じゃねぇよ」
「…大丈夫か、ラベル」
「ああ、だいじょ…!!」
「!!」
会場がザワついているのを見て、入口の方を見ると天竜人がお見えになった。
生前も胸糞悪かったが、この世界に転生して何度アイツらを「原型が分からんほどお殴りしましょうか? お"ぉ"ん??」と思ったことか……だがオレは我慢ができ、TPOを考えられる男。
いつか神の天敵のDの一族であるルフィやローがなんとかしてくれるはずだ。オレもDだけど。
「キッドの頭、アレを…」
「ん? 見た顔だな…」
やべ、マジキッドいるじゃん。キッド海賊団いるじゃん。
24歳男児のはわわなんて誰も聞きたくないし、言いたくないからしないけど心境的には「はわわ」な気分だわ。
すぅー………今日だけで過剰摂取で死にそう。
「元白ひげ海賊団 一番隊隊員 アリアンス・D・ラベルに”北の海”の2億の賞金首、トラファルガー・ローだ…ずいぶん悪ィ噂を聞いてる」
キッドの声が耳に入ったのか、ローはキッドに向けて中指を立てた。
「もう、ローったら。お行儀が悪いわよ!」
「うるせェ。お前はおれの母様か!!」
「いや、あんな美人にはなれないから近所のお姉さん枠で」
「そこは普通にお兄さん枠だろ…ってそれ以前にお前はキャプテンと幼馴染みで親友だろうが」
「ツッコミ所が多すぎる…!」
「あ、じゃあおれそのまた近所に住んでるクマで」
「ややこしくすんな!!」
「すいません…」
「ちょっと男子ィー。ベポたんいじめちゃダメよー」
「キャプテン、コイツ殴っていいですか」
「いいぞ」
「暴力反対はんたーい!」
隣に座ってたペンギンに殴られはしなかったがデコピンされると遂にオークションが始まった。
確かこのオークションの目玉はケイミーだったはず。
オレ、ケイミー好きだから天竜人相手に聖なる拳を抑えられるかな。
いや、ルフィが来るまで抑えておこう。
胸糞悪いオークションを眉間に皺を寄せながら見ていると、遂に作中でも嫌われている天竜人 鼻水だえだえ──じゃなくてチャルロス聖がやってきた。
アイツ、人間を汚らわしいとか言ってるけど常時鼻水出してる方が汚らわしいと思う。
そして遂に今回の目玉商品であるケイミーが出て来た。
ナミ達がスリラーバークでのお宝でケイミーを取り戻そうとするものの、あそこの鼻水野郎が
「5億で買うえ~~!!! 5億ベリーィ~~~~!!!」
「ウッザ…」
「同感だ」
さっさと滅べ、天竜人ーなんて思っていると突然会場内に爆発音のようなものが響き渡った。
ま、まさかあれは…!!
『何だァ!!?』
「ルフィ!!!」
麦わらのルフィ先輩だべ~~~~!!!(ロメ男化)
それに全然気付かなかったが、他の一味のメンバーもいる。
あァ…ここが聖───地じゃないな。こんな人間のクズしか居ないところを聖地になんかできない。
本当はここであの一味のところに行きたいがオレの中にいるイマジナリー乙骨くんが「行っちゃダメだ行っちゃダメだ行っちゃダメ」と言っているので我慢する。
それに今行ったら仲間の皆からボコボコにされるし、アッチからも「誰だお前」ってなる。
「麦わら屋か…大胆な登場だな」
「ローもすれば? 知名度上がるよ」
「誰がするか」
ローのツッコミを受けているとルフィがケイミーのところに向かって行ったり、魚人族の…えっと、そう。元アーロン一味の一人であるハチが差別行為を受けていた。
そのハチがチャルロス聖に撃たれ、その様子を見た観客の一人が「近づいて病気をうつされたら大変だ」と言い、隣にいたローの顔が曇り、表情を削ぎ落としたような顔をした。
「ロー、大丈夫か?」
「あァ…今、頭ん中で百回切り刻んでる」
「それを人は大丈夫とは言わない」
オレがローの安否確認をしていると、ルフィはチャルロス聖に近づき、思いっきりぶん殴った。
その行為に会場が唖然としている中、オレの親友様は口角を上げベポはポケーっと見ている。
シャチペンも驚いてるようだけど、少し笑っている。
そしてオレは、
「(マジかっけェ─────!!!)」
興奮していた。
大将や軍艦を恐れず天竜人を殴るという行いは普通の奴なら責めるだろう。
だけど、あの一味は違う。例え強大な敵が来ようとそれ以上に友達が大切だから。
たったそれだけのこと。それだけの理由。
これを見て嫌いになるわけが無い。
くっ〜! 生きてて良かった。
それからはもう麦わらの一味による騒動が始まり、オレ達はそれを傍観していた。
また、会場の上から降ってきたウソップによるドロップヒップによりロズワード聖も撃沈。
うーむ、こんなにも胸が晴れやかな気分になるのは久しぶりです(いい笑顔)
「ルフィ、ケイミーは!?」
「あそこだ!! 首についた爆弾外したらすぐ逃げるぞ。軍艦と大将が来るんだ」
「えェ!!?」
「海軍ならもう来てるぞ、麦わら屋」
「! 何だお前………何だそのクマ」
「クマっておれのこと?」
「お前しか居なくね??」
「すいません…」
「打たれ弱っ」
オレがベポと話してる中、ローがルフィ達に状況を説明。
多分ローはこの時からルフィのこと気に入ってたんだろうな…海賊として。
「トラファルガー・ローに隣の彼はアリアンス・D・ラベルね…あなた達…!! ──ルフィ、海賊よ彼」
「………ふふ、面白ェもん見せて貰ったよ。麦わら屋一味」
「友達の為に天竜人殴るなんて、流石だな」
「クマもか?」
ベポに食いつきすぎだな、と思ったけどチョッパーみたいに非常食とかでも思ってんだなと自己完結した。
そんな中ケイミーにシャロリヤ…シャルリア宮が銃を向けて撃とうとした瞬間、突然白目を向いて倒れてしまった。
会場にいた天竜人が全滅すると、ステージの壁から一人の巨人と一人の老いた男性が出てきた。
少しの状況把握とルフィとの掛け合い。
すると男───冥王 シルバーズ・レイリーが瞳孔を開いた瞬間、兵士達が次々とバタバタと倒れて行く。
れ、レイリーの生覇王色来た──!!!
とんでもないインパクトと圧倒的強者感をさらけ出し、読者を驚かせた元ロジャー海賊団副船長。
カッコよすぎて涙でそう。
「! 悪かったな。
「…あ…危ねェ。一瞬、意識が遠のいた…」
「ペンギーン、起きてるかー」
「…」
「こ、コイツ…立ったまま気絶してやがる」
「起きてるわ!! 驚いて言葉が出なかったんだよ」
「吃驚した…一人だけ気絶してるのかと」
「────まさか、こんな大物にここで出会うとは…」
「それな」
「いや、ラベルお前軽すぎんだろ」
レイリーの登場は知ってたからなんとも言えないけど、覇王色には興奮してるから。
オヤジの覇王色もヤバかったけど、こっちもヤバい。
その時、外から海軍からの呼び掛けが聞こえてきた。
『犯人は速やかにロズワード一家を解放しなさい!! 直「大将」が到着する。早々に降伏する事をすすめる!! どうなっても知らんぞルーキー共!!』
「おれ達は巻き込まれるどころか完全に共犯者扱いだな」
お前は二年後、巻き込んだと思えば逆に巻き込まれるけどな。
苦労人ポジガンバ!!
「あー私はさっきの様な”力”はもう使わんのでキミら頼むぞ。海軍に正体がバレては住みづらい」
「長引くだけで兵が増える。先に行かせてもらうぞ。もののついでだ、お前ら助けてやるよ!表の掃除はしといてやるから安心しな」
キッドの発言にオレんとこの船長と、あちら様の船長はカチンと頭に来たようでローは鬼哭を持って入口に向かって行く。
「一番年上船長のはずなのに、プライドが許してくれてないなありゃ。あれはこの先同じ歴史を繰り返して仲良く喧嘩していくパターンだ」
「それキャプテンの前で言っちゃダメだからな」
「ラベル、お口にチャックだよ」
「分かってるよ」
右から順に現代風にすると医大六年生、大学三年生、高校二年生ってところか。
…………海賊としてはなんら不思議はないのに、現代風にすると事案っぽいのは何故だ。
「…ところで、あの三船長の揃った写真撮っていいかな? 家宝にする」
「「ダメに決まってんだろアホラベル!!」」
「何気にトリオ名付けてるし」
ダメでした。