急遽、紅蓮竜隊(蛇女子学園編も込み)の光牙くんと覇王光竜との関係性の設定を変更しましたので
ご迷惑をおかけしますがご了承の方をお願いします
破軍学園にて黒鉄一輝との戦いを経て光牙がアジトに帰ってきてから数日の月日がたったある日
経緯は不明だが光牙の耳にある噂が舞い込んできた
その噂の内容を知った光牙は
「光牙、どうしたんだ?急に呼び出して?」
「何かあったの?」
「その表情からしていいニュースじゃないのは確かよね?」
焔と春花が光牙に自分たちを呼んだ訳を尋ね
光牙の顔からしていいことではないだろうと未来は思った
そして光牙は少しして静かにつぶやいた
「…月閃女学館が半蔵学院に学炎祭をしかけたらしい」
「「「「「えっ!?」」」」」
光牙の告げた話の内容に焔たちは驚いた
「半蔵のみんながあの学炎祭を戦うの?」
春花は信じられないというような顔を浮かべる
「だが問題ない。半蔵学院には飛鳥や佐介のやつがいるんだ。今ごろそんな奴らけちょんけちょんしてるだろうさ」フン
話しを聞いた焔は心配するだけ損だと言いたげな感じにそう呟いたが
「そやったらなんで光牙さんがわしらを呼び戻したんや?」
「そうよ。こんなことを教えるためだけに呼び戻すなんてこと光牙はしないわ」
その焔の発言に日影と未来が異議を唱えた
「…むしろ状況はその逆だ」
「っ?」
「すでに半蔵学院のやつらが月閃のやつらにやられたという話しだそうだ」
思っていたこととは真逆の最悪なパターンだということにさらに驚く焔たち
「う、嘘だ!あいつらが…飛鳥たちがやられたってのか!?」
「…そういうことになる」
「そんな…し、信じられるかそんな話し!」アセアセ
「落ち着きなさい焔ちゃん。貴方だけじゃないわ。みんな同じ思いよ」
春花の言うとおりだった
半蔵学院の生徒たちが負けたなどと
本当なら信じたくないことだ
無論、光牙も佐介の強さは知っている
自分が認めたほどの男がやられるなどと、しかし現実は変わらない
佐介たちは負けたのだから
「よし!月閃に行こう!」
いきなりの焔の発言に焔以外の全員が驚く
「何を言い出すのかと思ったら…素直じゃないわね」
春花が呆れた物言いでそういう
「何とは何だ何とは、ていうかどういう意味だ?」
「もう、素直に半蔵のみんなの敵討ちがしたいっていえばいいのに」
「ちっ、違う!そんなことは断じてないぞ!私はただ私が倒す予定の飛鳥を横取りされたのが気にくわないだけだ!!」
必死に否定するも焔を知るこの場の誰もが相変わらず面倒な奴と内心思っていた
「これはあくまで修行の一環だ!飛鳥たちを倒した奴らならいい修行相手にもなるだろうしな!」
なんだかんだ言っても苦しい言い訳にしか聞こえなかった
「で、焔さんのことはひとまず放っておいて「おい日影!私扱い酷くないか!?」結局のところどうするん?」
「そうだな……」
日影に尋ねられ、光牙は少し考え込んだ
佐介たちを倒したほどの相手、その正体に光牙も興味があった
「……確かに焔の言っていることも一理あることはある」
「ということは…」
「今から俺たち焔紅蓮竜隊は月閃女学館に学炎祭を仕掛けに行く。全員直ちに準備をしろ」
光牙が焔たちに月閃に学炎祭を仕掛けることを告げた
「そうこなくちゃな!さすが光牙だ!」
「ほーい」
「了解よ」
「まぁ、こうなるのはわかってたけどね」
善は…否、悪は急げと言わんばかりに焔たちは学炎祭に向けて準備に取り掛かる
そして光牙もまた準備に取り掛かろうとしていた時、ふと光牙の目に浮かない顔をする詠の姿が見えた
思い返せばさっきから詠は一言も喋らず、暗い顔を浮かべていた
気になった光牙は詠に声をかけることにした
「詠」
「っ!?あぁ!はい!?なんでしょう!?」
突然声をかけられてびっくりした様子の詠に驚きながらも光牙はそのまま続けた
「詠、どうかしたのか?さっきから妙にぼーっとしていたが、何かか悩みごとか?」
「そっ…それは…」
明らかに動揺していた詠を見て光牙は何か抱えていることを悟った
「…話したくなければ別にいい、無理に聞くつもりはない」
「あっ、いえ…その…」
詠は少し考え込んだが
自分の故郷である貧民街を知る光牙になら知らせてもいいかと思いついた
「実は先日、斑鳩さんとともに貧民街で子供たちのためにショーをしていたんです」
「前に佐介も一緒に加わってたやつか?」
「はい、それでそのショーをしていた途中のことです。突然、大狼財閥の人たちが押し寄せてきたんです」
「大狼財閥…確かお前の友も鳳凰財閥の令嬢だったな」
光牙は詠から大狼財閥と聞いてふと斑鳩もそうだったなと思い出した
「そうです。斑鳩さんからも聞きましたが、大狼財閥は斑鳩さんたち鳳凰財閥と地位の座を争う程のライバル企業なのです」
「なるほど、その話しとお前の表情から察するにその大狼財閥が貧民街を取り潰してその土地に新しい何かを作ろうとしているから貧民街のの人たちが心配だ。そんなところか?」
ある程度詠から話しを聞いた光牙が詠にそう尋ねると詠は図星とばかりに何も返せなかった
「しかし、そんな奴らお前なら十分に追い払えるだろう?」
「はい。もちろん貧民街を守るためにわたくしは戦おうとしました……ですがその時、わたくしの前に般若の面をかけた女の子が現れたのです」
「般若の面をかけた女の子?」
「はい、大狼財閥の令嬢だと言っていましたが、お面で顔を隠しててもわたくしには一目でわかりました。あの子はかつてわたくしとともに育ったわたくしのお友達なのです」
詠が語ったその内容に光牙は驚く
「子供の頃から一番の仲良しで、何をするにも一緒で、おまけに極度の恥ずかしがり屋でよく顔をいろんなもので隠していたものです…でもそんなある日、突然わたくしの前からいなくなってしまい、聞くところによるとどこかの誰かの養子としてもらわれていったとのことでした。それを聞いて、わたくしはお別れの言葉を言うことすらできなかったことがとても悔しかった。せめて最後に別れの言葉を言いたかったのに…」
「詠…」
その辛そうな思いを秘めた顔を見て光牙もまた悲しい顔で彼女を見つめた
「やっと再会できたのに…なのに彼女は大狼財閥の令嬢に、そして月閃の選抜メンバーになっていました。…わたくしにはわからないのです、一緒に育ったはずなのに、わたくしたちの故郷ともいうべき場所を潰そうとしている人たちに加担するなんて…どうして?どうしてなの?」
詠はあまりの辛さにその場に鬱ぎ込んでしまった
「……詠、辛い気持ちはわかる。だが、落ち込んでいるだけのままでいるつもりなのか?」
「光牙…さん?」
「お前とその子がどれほどの関係なのかは知らない、だがあえて言えるとしたら、怯むな。言いたいことがあるのなら月閃に行き、そいつにお前の思いを全力でぶつけてやるんだ。そうでなければお前の思いはそいつに届くことは永遠にない。切れてしまった繋がりを戻すことができるのは今しかないんだ」
「切れてしまった繋がり…」
詠は光牙の言葉の意味を考えていた
そしてこのままで終わっていいはずがない、彼女には今ままで言いたかったことや言えなかったことなど沢山ある
何より、やっと見つけ出すことができた大切な友達との繋がりを取り戻したい思いが詠の背中を押した
「ありがとうございます光牙さん。……わたくしも月閃に行き、彼女と…叢さんに話しがしたい!しなければならなのです!」
「…迷いは消えたのか?」
「光牙さんのおかげで楽になりました。もう、大丈夫ですわ」
詠がいつもの調子を取り戻した様子だった
「よし、ならば行くとするか」
「はい!」
これで全員の思いがまた1つとなった
そして光牙たちは月閃に学炎祭を仕掛けるべく動き出すのだった