とある情報により、佐介たち半蔵学院のメンバーたちが同じ善忍校である死塾月女学館の忍たちに襲われたことを知った光牙は
焔たちをアジトに呼び戻し、そのことを告げた
そして話し合いの結果。焔の案を聞き入れ
焔紅蓮竜隊は月閃に学炎祭を仕掛けることになり
一行は月閃に向かうのであった
「ここが死塾月閃女学館か」
「みんな、油断しないでね?ここは半蔵の子たちを襲った子たちの本拠地なんだからね」
月閃にも到着するやいなや、春花が全員に注意を呼びかける
「春花、そんなこと言われなくてもわかってるさ、それよりも私の獲物を横取りしたやつはどこだ!見つけ出して私が成敗してくれる!」
「…素直に「飛鳥の敵討ちだ!」っていえばいいのに、ほんと素直じゃないんだから焔は」
「何か言ったか未来?」
「なんでもないよ〜」
焔の発言に対して未来が陰ながらに突っ込みを入れ、焔に尋ねられるとしらけた顔で口笛を吹いて誤魔化していた
そんなやりとりをしている時だった
ふと先ほどまで苦笑いしていた光牙の顔が変わるとともに構える
「光牙さん?」
「どないしたん?」
「……おいでなさったようだな」
光牙がそう呟いたその刹那
シュン! シュタ!
「「「「!?」」」」
光牙たちの前に2つの人影らしきものが降り立ち、ゆっくりと立ち上がるとともに
雲に隠れていた月がその人影を照らし出す
照らし出れた先には綺麗な銀色の髪をした人物と雪のように白く可憐な肌をした人物が立っていた
服装からして月閃の忍であることはすぐに理解できた
「お前たちは?」
「無礼な方ですね。人に物を尋ねるならまず自分からと教わらなかったんですか?」
「質問を質問で返すんじゃない」
光牙が尋ねると銀髪の忍は呆れた物言いでそう呟き。光牙も負けじとそう呟いた
「…まぁいいでしょう。私の名は紫苑です」
「同じく雪泉と申します」
紫苑と名乗る忍と雪泉と名乗る忍が自己紹介をした
「貴様ら、月閃の忍だな?」
「だったらどうだと言うのです?」
「なぜ同じ善忍校であるはずの半蔵を襲ったんだ?」
半蔵を襲った理由を光牙が問いただす
「………なるほど、佐介くん…元い、半蔵の方々が言っていた悪忍とはあなたたちのことですね」
「だとしたら?」
「なんと?半信半疑でしたがまさか真実だったとは…やはり半蔵学院の方々はあまいですね。あなたがたのような者たちと友好関係を結ぶなんて」
「なっ!なんだと!?」
紫苑が光牙たちに尋ね、光牙たちが悪忍だとしるやいなや冷めた顔で雪泉が半蔵学院の面々や自分たちを侮辱するような発言をし
その言い草に焔はカチンときた
「善忍でありながら悪と友情を結ぼうとするなど、彼らは善忍として飛んだ恥さらしでしたよ」
「聞き捨てならないな」
「何っ?」
紫苑のその言葉を聞いた瞬間、光牙が紫苑に異議を唱えた
「あいつらは確かにあまいかもしれない、だが、俺から言わせればあいつらほど善という言葉が似合うやつらはいない。逆に悪忍を罵るようなお前たちの方が善には程遠いと思うがな」
「「っ!!」」
光牙の放ったその言葉に紫苑たちは目を見開く
「程遠い…ですって?私たちの悲願、お爺さまの掲げる正義があんな方たちの正義に劣るというの!?」
「そうだ。お前たちのいう正義など佐介たちの志しに比べたら上っ面だけだ」
雪泉の問いに光牙がきっぱりと物申し、それを聞いた焔たちもまた同感だというような顔をしていた
「……けせ」
「っ?」
「取り消せ!今の言葉をぉぉぉ!!!」
ビュオオオオ!!
光牙の言葉を聞いて俯いていた顔を紫苑が上げた瞬間
紫苑からものすごいプレッシャーを光牙たちは感じた
「我々の…黒影さまの掲げる正義があんなやつらに劣るだなどと!その減らず口、2度と叩かないようにしてあげましょう!」
貧弱な精神ならば即、意識を失うであろう威圧が全身に伝わる
しかし、彼らはそんなことで気を失うような貧弱な存在ではない
「面白い、こちらとしてもはなっからそのつもりだ!」
ブオオオオ!!
そしてそのプレッシャーをかき消すほどの同等の威力で光牙は紫苑のプレッシャーを相殺した
「紫苑!雪泉!」
その時、紫苑と雪泉の元に4つの影が舞い降りた
現れたのは2人と同様に月閃の選抜メンバーを務める4人の仲間たちだった
「みんな。この悪忍たちに思い知らせてあげよう。我々の正義が、黒影さまの理想こそが真に在るべき正義であることを証明するために!」
「「「「「はい(承知)(了解じゃ)(テンションアゲアゲ~)(いっくよ~)!!」」」」」
紫苑の呼びかけに他のメンバーたちの気合いも高まった
「光牙!」
「…やるぞ!」
「「「「はい(ほーい)(うん)(えぇ)!!」」」」
それを見た光牙たちも身構える
「では学炎祭をはじめることにしましょう。みなさん。それぞれの持ち場にいってください!」シュン
雪泉が他のメンバーたちに呼びかけるとともに散会し、自分の持ち場に移動していった
その際、紫苑は光牙を睨みつけながら最後に持ち場に向かっていった
「よし!私は飛鳥をやったというあの女を追うぞ!」
すると焔が直ぐ様、そう申し立ててきた
「わたくしはあのお面をつけた方を追います!」
「じゃあ私はひばりをオイタしたっていうあのおちびさんを追うわね」
「ほんなら、わしも葛城をやったちゅう、あのおかっぱさんを追うわ」
「ならあたしは柳生をやったていうあの金髪を追うわ」
それに続いて他の4人もそう申し立てた
「光牙、お前はあいつを追うつもりなんだろう?」
「あぁ。その通りだ」
焔たちが相手を決めていたのと同様に光牙もまた戦う相手は紫苑と決めていた
何しろ紫苑は佐介を倒した相手なのだから
「お前たち、月閃の忍の力は未知数だ。絶対に気を抜くなよ?」
前回の蛇女との戦いから修行を重ねてるとは言え
今回の相手もまた手合わせしたことがない、何れ程の強さかは計り知れないものである
「わかってますわ…奇しくも敗れてしまった斑鳩さんのためにも負けられませんから!」
「私たちの実力を月閃のやつらに見せつけてやる!」
「よーし、やってやるわ!」
「うふふ、そうね」
「焔さんたち、気合充分やな~…でも、その気持ち、わからんでもないな」フッ
それでも前に向かって行くと言わんばかりに皆、強い思いを秘めていた
その様子を見ていた光牙は軽く笑みを浮かべると
「…さて、行くとするか!」
「「「「「おー!!」」」」」
光牙が焔たちに呼びかけ、焔たちもそれに答えるかのように声をあげる
そして、光牙たちはそれぞれの相手が待つ場所へ向かって飛んで行くのだった