閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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月閃女学館編 第十四章 突然の異常気象

激戦繰り広げる紫苑たち月閃女学館と光牙たち紅蓮竜隊の戦い

 

 

そんな中、紫苑と光牙、二人の戦いは光牙のパワーアップにより大きく動き出した

 

 

聖剣の力を振るい、紫苑を尽くはねとばす光牙に防戦一方の戦いになっていく

 

 

しかし、ここで紫苑は秘策を投じた

 

 

それは彼が月閃からこの戦いのために持ちだした霊石だった

 

 

そして紫苑はこの状況を逆転すべく、霊石の力を取り込み、自らを強化させた

 

 

だがその時、紫苑の強化と同時に周辺に異常気象が発生した

 

 

いったいこれがなにを意味するのか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫苑と光牙が戦いを繰り広げている中、他の選抜メンバーたちもまた戦いの最中だった

 

 

 

「はぁ…はぁ…む、叢ちゃん」

 

 

「詠、本当に残念だ…我の手でお前を斬らねばならないとは…」

 

 

「それでも私は後悔はしてません」

 

 

「……強くなったな」ボソッ

 

 

戦いの中、叢はかつて同じ時を過ごした詠との戦いに少々躊躇いがあった

 

 

しかし、詠の一点の曇もない瞳を見て叢は嬉しさも感じていた

 

 

その時だった

 

 

 

グラララララララララララ!!

 

 

 

「「っ!?」」グラグラ

 

 

突然、大きな地震が発生する

 

 

「な、なんですのこの揺れ!?」

 

 

「わからんが凄まじい揺れだ!?」

 

 

叢と詠は突然の揺れに驚くのだった

 

 

 

 

 

 

時を同じくしてこちらでは四季と未来が戦っていた

 

 

「ねぇねぇ未来ちんの書く小説ってどんな感じなわけ~?」

 

 

「ちょっと今戦ってる最中だってこと忘れないでよ!」

 

 

「忘れてないってば~、でもやっぱり気になるんだもーん♪」

 

 

「あぁもう、やりにくいったらありゃしないわ」

 

 

戦いの最中でも自分のペースを崩さない四季に振り回され気味な未来だった

 

 

と、その時

 

 

 

ギラギラァァ~ン!

 

 

 

「ちょ、なにこれ~!?」

 

 

「眩しい!!」

 

 

叢たちの時とは違い、今度は日差しが急激に強くなった

 

 

「あ~あっつ~、これじゃ日焼け不回避じゃね~?」

 

 

「な、何がどうなってんのよ?」

 

 

日差しが強まり、気音が上がり始めるというこの状況に異変を感じた四季と未来だった

 

 

 

 

 

こちらでは美野里が日影と鬼ごっこの真っ最中だった

 

 

「日影ちゃ~ん!まてまて~!」

 

 

「またんで~、すたこらさっさ~」

 

 

追いかける美野里と逃げる日影

 

 

そんな楽しそうなことをしている時だった

 

 

 

ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!

 

 

 

「うわっ!いったぁ~い」ウエーン

 

 

「おろ?どないしたん?みのりさ『ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン』っ!?」

 

 

突然発生した風に押された勢いでこけた美野里に歩み寄ろうとする日影だったが、またすぐに強風が吹く

 

 

「なんやいきなり?ごっつ~強なったな~?」

 

 

「うん…いったいなんなんだろう?」

 

 

美野里と日影は風にあおられながら、この状況を不思議がるのだった

 

 

 

 

 

そしてここでは夜桜と春花が戦っていた

 

 

 

「やあぁぁ!」

 

 

「あら危ない」ヒョイ

 

 

夜桜の正拳突きを春花がかわす

 

 

「っち!やあぁぁぁぁ!」

 

 

「頭を下げれば大丈夫~♪」コテッ

 

 

「なっ!」

 

 

攻撃をかわされた夜桜が今度はバックハンドで攻撃するも頭を抱え、そのまま屈んだ春花には当たらず空振りに

 

 

「くそ、真面目に戦いなさい!さっきのセクハラ発言の時といい不真面目すぎじゃ!」プンスカ

 

 

「あらやだわ~、そんなに怒ってばっかりいないでもう少しリラックスしたらどう?そのせいか動きが単調になってるわよ~?」

 

 

「ぐぬぬ!」

 

 

攻撃をかわされるに加え、助言までされ、夜桜は悔しそうな顔を浮かべた

 

 

そしてここでもまた異変が起きた

 

 

 

ポタッ…ポタポタ

 

 

「あら?」

 

 

「っ?」

 

 

 

ザァァァァァァ!

 

 

 

突然、雨が降り出したのである

 

 

「妙ね?今日の天気予報じゃ雨なんて降らないはずだけど?」

 

 

「しかし…じゃあこれはいったい?」

 

 

降るはずのない雨が降っていることに夜桜と春花は疑問を抱くのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてここでは雪泉と焔が戦っていた

 

 

「はぁ…はぁ…やるじゃねぇか」

 

 

「……あなたたちや半蔵学院の人たちを見てるとますますわからなくなってきます。善と悪、相容れないはずのあなたたちがなぜそこまで相容れられるのか?」

 

 

「ふん。難しそうな顔してるな。そんなもの簡単だ。私たちはあいつらと出会い、戦うことで分かり合えた。逆にあいつらもそうだろう。そして私たちは友という絆で結ばれた。善も悪も関係のない、ただ純粋な関係にな」

 

 

「…善忍が悪忍と友情を結ぶなんて、そんな馬鹿なこと……おじい様、私はこの現実をどう受け止めたらいいのでしょう」

 

 

焔のかたる善も悪もない、ただ純粋な友としてという言葉を聞いて雪泉はどうすべきかと戸惑いを見せていた

 

 

「頭でごちゃごちゃ考えるな、お前も飛鳥とギリギリの戦いをしたんだろう?ならば私と戦えば自ずとわかるさ。さぁ構えなよ!」

 

 

六爪を構える焔を見て雪泉も扇子を構える

 

 

しかしやはりここでもそれは起こった

 

 

 

グラララララララララララ!

 

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

「じ、地震っ!?」

 

 

突然の揺れ

 

 

 

ピカァァァァァァン!

 

 

 

「ぬあっ!?眩しい!!」

 

 

「っ!?」

 

 

突然の日差し

 

 

 

ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!

 

 

 

「うぉぉっ!今度は風かよ!?」

 

 

「飛ばされそうです!?」

 

 

突然の強風

 

 

 

ザァァァァァァ!

 

 

 

「雨まで…いったいぜんたいなんだってんだ!?」

 

 

「何が起こってるというの?」

 

 

突然の雨というほかの仲間たちの方でも起こったことが雪泉たちの方にも発生していた

 

 

『雪泉(ちゃ~ん)(ち~ん)!』

 

 

『焔(ちゃ~ん)(さ~ん)!』

 

 

そこに勝負を一時休戦にし、駆けつけてきた仲間たちがやって来た

 

 

「みなさん。無事でしたか」

 

 

「うん。でも何なんだろこれ?」

 

 

「急に地震やらひでりやら風やら雨やらで」

 

 

「もうわけわかんないよ~」

 

 

この非常事態を目の当たりにし、皆全員が混乱気味だった

 

 

だが、その刹那

 

 

 

ブォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

 

 

『っ!?』

 

 

突如、凄まじい力を感じた

 

 

「なに?今の?」

 

 

「あっちのほうからだね?」

 

 

「あっちというと」

 

 

「紫苑がいるほうです!」

 

 

紫苑のいる方角から凄まじい力を感じた

 

 

しかも、今尚起き続けているこの異常気象の発生源もそこからのようである

 

 

「みなさん。もしかしたら紫苑の身に何かあったのかもしれません!」

 

 

「ならば、急いで行かねば」

 

 

「その通りじゃな!」

 

 

雪泉に続き、叢たちも紫苑のもとへ駆け出した

 

 

「私たちも行こう!」

 

 

「はい、光牙さん無事だといいんですが」

 

 

「ちょっとわからないわね、何しろこの状況だから?」

 

 

「とにかくあたしたちも!」

 

 

雪泉たちのあとを追うように駆け出した

 

 

 

 

 

 

 

「このあたりのはずです?」

 

 

現場に到着した雪泉たちがあたりを探していると

 

 

 

ドガアァァァァァン!!

 

 

 

『っ!?』

 

 

ものすごい音が鳴り響くとともに雪泉たちの目の前に何かが飛んできた

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」グヌヌ

 

 

「光牙!?」

 

 

「はぁ…はぁ…ほむ、ら…」

 

 

目の前に現れたのはひどい怪我をし、息も絶え絶えな光牙の姿だった

 

 

「光牙くん何があったの!?」

 

 

「ひどい怪我。急いで手当てs「来るな!」っ!?」

 

 

重症な状態を見て駆けつけようとする詠たちを言い留める

 

 

「急いでここから離れろ…危険だ」

 

 

苦しそうなのに必死に立ち上がり身構える

 

 

その時

 

 

「まだ立ち上がるほどの力はありましたか」

 

 

「この声は?」

 

 

上から聴き慣れた声が聞こえ、声のする方を見るとそこには宙を舞い、神々しい風格で光牙を見下ろす紫苑がいた

 

 

「し、紫苑?」

 

 

信じられない光景を目の当たりにし、雪泉たちは唖然とするのだった

 

 

 

 

 


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