閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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新・蛇女子学園編 第六章 こいつはどうして…?

メンバーが揃った蒼馬たち新・蛇女子学園選抜メンバーは

 

 

まず手始めとして蛇女の顔に泥を塗った佐介たちのいる半蔵学院を狙うこととなった

 

 

それに伴い、両備と両奈の2名は学院外に出ている2名の相手を請け負い

 

 

その同時刻、蒼馬、雅緋、忌夢、紫、それらの面々は直接、半蔵学院に攻め入ることとなり

 

 

半蔵学院に攻め入った蒼馬たちはそれに気づいた佐介たち半蔵学院の選抜メンバーたちと対峙(ソウル)

 

 

雅緋は飛鳥を、忌夢は葛城を、紫は斑鳩を

 

 

そして蒼馬は佐介を相手に学炎祭を始めることとなり

 

 

自分に佐介が攻撃を仕掛けるも蒼馬は微動だにせずそれを迎え撃つ

 

 

そんな時、戦いの中で佐介が蒼馬の力に何かあると踏み、訪ね

 

 

蒼馬は自身の体に妖魔がいることを明かす

 

 

それに驚きの顔を示すも、仲間たちとともに愛する母校を守らんとする佐介は

 

 

哀れみの心を抱きつつもその想いを殺し、蒼馬へと挑む

 

 

蒼馬と佐介との戦いが再び動き出すのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蛇女子学園と半蔵学院の学炎祭が続く中、蒼馬と佐介の戦闘が続いていた

 

 

 

「はぁぁぁぁ!!!」バキン

 

 

「ふん!」パシン

 

 

「せいやぁぁぁ!!!」バシン

 

 

「はぁっ!!」パシン

 

 

佐介が蒼馬へ拳や蹴りをかまし、それを蒼馬が防ぎ続ける

 

 

「ふん!!」

 

 

「っ!?」

 

 

わずかな隙を突き、蒼馬が反撃を繰り出す

 

 

「……はぁぁぁぁ!!!!」クルクル バキューン!

 

 

 

ガォォォォォォォォォォ!!!!

 

 

 

それを間一髪かわした佐介はバク転しながら距離をとり、着地と同時に獣波拳を放つ

 

 

「っ!…ぐっ、ぐぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

 

蒼馬は佐介の獣波拳を両手で受け止める

 

 

しかし獣波拳の威力は凄まじいものであり、受け止めてはいるものの徐々に押され始めていく

 

 

地面に足がどんどんとめり込んでいく

 

 

「ぐっ、……うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

パシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!

 

 

ボバァァァァァァァン!!!

 

 

 

「あっ…」アセアセ

 

 

「はぁ~……」ユラリ

 

 

押され続ける蒼馬は獣波拳を抑える両腕に全神経を集中させ力を込め

 

 

体の角度をずらしながら勢いに任せ天高く気弾を投げ飛ばす

 

 

投げ飛ばされた気弾は空で爆発四散した

 

 

「なかなかの威力だな貴様の技は」

 

 

「っ!?」

 

 

佐介の技の威力を全身で感じ取った蒼馬は彼に賞賛の言葉を贈る

 

 

「貴様と戦っていると何だろうな?…よくわからんが滾る気がする」スッ

 

 

 

《Freezing》

 

 

 

佐介は蒼馬の攻撃に備え、防御姿勢をとる

 

 

「……いくぞっ!!」

 

 

 

ヒュォォォォォォォォ!!

 

 

 

「……ぐっううう!?」グラ

 

 

すると武器の銃口から強力な冷気が発生し、佐介の体を凍てつかせた

 

 

「うっ、ぐぅぅ!?」

 

 

凍りついてしまったがために身体の自由が効かない

 

 

「……ふん!」

 

 

「ぐはっ!?」

 

 

「はあっ!!」

 

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」

 

 

すかさず蒼馬が接近と同時に腹部に強烈な一発、さらにその体制のまま佐介に光弾をお見舞いし、それによって佐介は大きく後方へと吹き飛ばされた

 

 

「がはっ…」ドバッ

 

 

跪きあまりのダメージに口から血が噴き出た

 

 

抑えながら佐介は悶えていた

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」ポタポタ

 

 

「ふん」

 

 

まるで力を誇示するかのようにあたりを行ったり来りしながら傷をつけた手を見せつける

 

 

「な、なるほど……確かに強いですね……でも、そっちがその気なら……僕は、速くなります」キリッ

 

 

「っ?」

 

 

そう言いながら佐介は巻きものを手にする

 

 

「忍、(ソウル)転身!」

 

 

佐介が小さく呟くと佐介の体を青い炎が包み込む

 

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!…はぁぁぁぁ!!!」

 

 

蒼炎を払い、現れたのは耳を尖らせ、尻尾をゆらりゆらりとふる佐介の姿があった

 

 

「なんだ。その姿は?」

 

 

「これぞ我が力の真髄。極限魂(オーバーソウル)です」

 

 

極限魂(オーバーソウル)だと?…ふん。所詮は虚仮威しよ!!」

 

 

「虚仮威しかどうかは……」

 

 

迫り来る蒼馬に対して軽く呟き

 

 

蒼馬が拳を突き出した

 

 

その刹那

 

 

「っ!!」バシン!

 

 

「っ、ぐぅ…ぐぉっ!」

 

 

拳が自分にヒットする寸前で回避とともに佐介は蒼馬の腹部に強烈なパンチをかます

 

 

「ぐっ、うぅぅ……!!」

 

 

「ふっ!たりあぁぁぁぁ!!」

 

 

「ごぉっ!?」

 

 

腹部へのダメージをなんとか堪え、反撃をしようとするもそれすら防ぐとともにカウンターをもらい

 

 

悶えながら後ろに後ずさりする

 

 

「これで虚仮威しではないことはご理解いただけましたか?」

 

 

「…うぉっ、うぉっ……くっ、ふぅん」

 

 

腹を抑えながら蒼馬はくすと笑う

 

 

それに佐介はキョトンとした顔をする

 

 

「な、なるほど…確かに虚仮威しではないようだ。それになかなかの速さだ」

 

 

「まだまだこれからです……!!」シュン!

 

 

「ならば、こちらもっ!」

 

 

蒼馬の手の甲の紋様が黄色に染まり、足が通常のものよりも細くしたものに変わり、高速移動で移動している佐介を追撃する

 

 

 

 

シュン! シュン!

 

 

 

 

 

どちらも一歩も引かない攻防が続く

 

 

1秒ですら今の2人には長く感じられるほどの激しい激闘が

 

 

だが、このままやられる蒼馬ではなかった

 

 

むしろ、攻撃を耐えて耐えてずっと気を待ち続けていた

 

 

「………っそこだ!」

 

 

 

シュン!

 

 

ガシッ!

 

 

 

「なっ!?」

 

 

「……捕まえたぞ」ニヤ

 

 

加速世界を行き交う佐介を蒼馬が足をがっちりと掴むことでとらえた

 

 

「はぁぁぁ!!」

 

 

「うっ、うわぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

ドスン!

 

 

 

掴んだその手を振り下ろすとともに地面に叩きつける

 

 

「ぐっ……うぅぅ……」

 

 

思わぬ反撃とダメージによって佐介は痛みをこらえながら立ち上がる

 

 

「っ!」

 

 

佐介は次こそはと言わんばかりに再び加速し始める

 

 

「ふん。悪いが貴様がどれほど速く動こうが、貴様の動きは全て見切った」

 

 

そう言うと蒼馬はじっとその場に佇む

 

 

しばらく場が沈黙に包まれる

 

 

「………」

 

 

じっとその場にとどまり、精神を集中させる

 

 

 

ダッ!

 

 

 

「そこだ!」

 

 

 

バシュン!

 

 

 

「なっ、うあぁぁぁ!?」ボバァァァァアン!

 

 

蒼馬は佐介の動きを完全に見切り、攻撃を仕掛ける

 

 

見事に佐介に強力な一撃をヒットさせた

 

 

それによって佐介は地面を引きずりながら倒れた

 

 

「まだ…ですっ…終われない、終わってたまるもんですか!…みんなの笑顔を守るために、僕たちの母校を守るためにっ!」

 

 

しかしそれでも佐介は痛みを堪えながら懸命に立ち上がろうとする

 

 

「(なぜこいつはこうも圧倒的な力を前に一歩も引かない?笑顔を守る…そんなことに何の意味が?)」

 

 

佐介の言葉を聞いた瞬間

 

 

一瞬、銃口の持ち手がゆるくなった

 

 

「(…何を考えている?俺はただ任務をこなす、それが俺の存在理由だ)」

 

 

戸惑いを振るい、蒼馬は武器に手をかける

 

 

そして武器の先端を銃口部分からバンカーのついている反対側にへと向きを変えた

 

 

「ふん!」

 

 

 

バコン!バギン!ボゴン!バガン!

 

 

 

「うあぁぁぁ!ぐあぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

佐介は連続の攻撃を受け、悲鳴をあげながら吹き飛ばされる

 

 

それにより極限魂(オーバーソウル)も解けてしまい、もはや佐介に立つ気力はおろか戦う気力すら残ってはいなかった

 

 

「せめてもの慈悲だ。これで楽にしてやろう」

 

 

そういうと蒼馬は再び先端を銃口に切り替えて先端を佐介に向けた

 

 

「うっ…ぐぅぅ…」

 

 

「……終わりだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシュン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「」ユラリ

 

 

「……」

 

 

「」ドサッ

 

 

 

 

蒼馬が放った一撃により、佐介はついに倒れた

 

 

「……終わったな」

 

 

決着がついて蒼馬は装束から元の姿に戻り、その場から去ろうとする

 

 

 

「任務完了、ただちに「こう…が、くん…」っ?」

 

 

帰還しようとする蒼馬だったが、倒したと思っていた佐介がぼそりと何かをつぶやいていた

 

 

「光牙くん……ごめんなさい」ボソッ

 

 

「っ?」

 

 

しかし、瀕死の状態の佐介がつぶやいた言葉が耳に入り、蒼馬は歩みを止める

 

 

「君との……約束、果たせませんでした…大切な約束を…ごめん……なさい」ガクッ

 

 

そうつぶやくと佐介は意識を失った

 

 

「(約束…大切な…やく、そ…っ!?)」

 

 

意識を失う前に佐介のつぶやいた言葉を蒼馬がぼそりと呟くと

 

 

さっきおきたこととと同じように頭に痛みが走り、脳裏に顔こそ見えないが、そこに1人の少女が浮かび上がる

 

 

「(なんだ…なんなんだこれは…っ!)」

 

 

痛みに苦しみの表情を浮かべる蒼馬だったが、徐々に痛みが引いていく

 

 

「……標的を撃破。これにて任務終了。直ちに蛇女へと帰投する」シュン!

 

 

佐介を倒したことで蒼馬の半蔵学院を攻めるという任務は幕を閉じたのだった

 

 

 


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