閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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新・蛇女子学園編 第十章 変幻自在VS四大元素

半蔵学院を破った蒼馬たちは蛇女子学園は上層部からの命を受け

 

 

次なるターゲットである月閃に学炎祭を仕掛けることになった

 

 

元月閃の学生である両備と両奈が二手に分かれながら蒼馬たちを学館へと続く抜け道へと案内した

 

 

しかし、運悪くたった一つのミスにより、月閃の選抜メンバーである紫苑たちに発見されてしまい

 

 

奇襲作戦は水の泡になったものの、この事態をうけ蒼馬たちは作戦を変更し、選抜メンバーと直接対決へと移行させた

 

 

そして紫苑に戦いを挑もうとした雅緋を蒼馬が割って入る形で止め

 

 

蒼馬は紫苑に自分と戦うよう要求し、それをうけた紫苑とともに全力を出せそうな場所へと向かっていくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

雅緋たちと別れた蒼馬は学館から少し離れた広い場所に降り立った

 

 

「ここなら存分にやれそうだ」

 

 

「そうですね…ただし、やられるのはあなたの方ですがね。忍転身!」

 

 

あたりを見渡し、激しく戦っても十分な広さであることを確認した蒼馬の元に

 

 

遅れて紫苑が到着し、この戦いで負けるのは自分ではなく蒼馬だと告げるとともに装束を身にまとう

 

 

「俺に失敗は許されない、必ず貴様らを完膚なきまでに叩き潰す。それが今の俺に与えられた使命だ」

 

 

「そんなこと絶対にさせません。雪泉たちや学館は私が守り通してみせます!」

 

 

「ならば守ってみせろ…転身」

 

 

 

《TransFormation》

 

 

 

蒼馬がヴァイザーをセットし転身を完了させる

 

 

「いきます!」

 

 

そう叫ぶとともに紫苑が手のひらから発生させた火の玉を、蒼馬に向けて投げつける

 

 

炎が迫り来るもなぜか蒼馬はその場から動こうとはしなかった

 

 

 

ドバアァァァァァン!

 

 

 

「呆気ないものですね。こんなにもあっさり終わるだなんてとんだ見掛け倒しだ。…さて、こっちは片付いたし、雪泉たちの応援にいくとするかな」

 

 

そして紫苑がその場を後にしようとすると

 

 

「どこへ行くんだ?」

 

 

「っ!」

 

 

背後から声がし、まさかと思い振り返るとそこには

 

 

転身し、炎の中を平然と歩いている蒼馬がいた

 

 

「この程度の炎で俺を倒せると思っていたのか?」

 

 

「…なるほど、それなりに頑丈なようですね」

 

 

「さぁ、次はこちらの番だ…っ!」

 

 

そう言うと蒼馬は紫苑目掛けて駆け出した

 

 

「っ!」

 

 

接近する蒼馬に向けて技を放つ紫苑だったが

 

 

軽快な動きで次々と技をかわしていく

 

 

「ふっ!」

 

 

そして手前まで近づくとともに大きくジャンプする蒼馬に紫苑は驚き

 

 

「はぁっ!」

 

 

その隙に紫苑を豪快に殴りつける

 

 

「っ!?」

 

 

紫苑がとっさに防御姿勢をとり、その攻撃をガードする

 

 

「あまい!っせいや!」

 

 

「うわっ!?」

 

 

しかし、それをよんでいたかのようにすかさず回し蹴りをかます蒼馬

 

 

さすがに2度目は耐え切れなかったため、紫苑は数メートルまで吹き飛んだ

 

 

「これでとどめだ!」

 

 

蒼馬は紫苑が倒れた隙に再び上空に飛び上がる

 

 

そしてホルダーから巻物を取り出し武器にセットする

 

 

 

《Burning》

 

 

 

巻物を差し込み、すかさず紫苑目掛けて光弾を放つ

 

 

「…っ!?」

 

 

上半身を起き上がらせた紫苑もまた自分の今おかれている状況に気づく

 

 

「はぁっ!」

 

 

「ぐっ!…っ!」

 

 

 

ドスゥゥゥゥゥン!

 

 

 

なんとか体制を立て直し、そこから退避したことで蒼馬の攻撃を回避する紫苑だったが

 

 

光弾が地面に直撃したと同時に大爆発、巨大なクレーターが出来上がるほどであった

 

 

「…ちっ、仕損じたか」

 

 

この一撃で紫苑を仕留めるつもりだった蒼馬は直線に避けられてしまったことに舌打ちをする

 

 

「ふっ!」

 

 

「っ?」

 

 

すると紫苑が飛び上がらながら蒼馬の前に

 

 

「今度はこちらの番だ!」

 

 

紫苑は風を操り、それを刃に変え蒼馬に向けて投げつける

 

 

「ふん!」

 

 

しかし、紫苑の攻撃をまともに食らっているにも関わらず、さほど大したダメージを与えられてない様子だった

 

 

「っ、それなら!」ファサ

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

 

着地するともともに紫苑が力むと蒼馬の真横に巨大な岩壁が出現した

 

 

「これならどうですか!」パン!

 

 

そして紫苑が合掌した瞬間、双方の岩壁が同時に蒼馬を潰さんと迫り来る

 

 

 

ゴォォォォォォ!

 

 

 

「…」

 

 

 

ドスゥゥゥゥゥン!

 

 

 

双方の岩壁が重なり合い、真ん中にいた蒼馬はそれに巻き込まれた

 

 

「……っ!?」

 

 

 

ピキ…ピキキキキキキキ

 

 

バゴオォォォォォン!

 

 

 

しかし、岩壁が徐々にひび割れていき、次の瞬間には岩壁が跡形もないほど木っ端微塵になり

 

 

その中心には武器を近距離に変えて岩を跡形もないほど粉々にした蒼馬が佇んでいた

 

 

これには紫苑も驚きを隠せなかった

 

 

「…こんなものか、柔いな」

 

 

「っ、ぐぅぅ!」

 

 

「これ以上小細工を使われても面倒だ…早めに片づけるとしよう」

 

 

どすの効いた一言を放つとともに蒼馬が勢いのまま駆け出した

 

 

「くっ、クリア・ウォール!」

 

 

 

ヴゥゥゥン!

 

 

 

危機を感じ取った紫苑はすかさずクリア・ウォールで蒼馬の攻撃を防ごうと試みる

 

 

「無駄だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

ブォォォォォ! ジジジジ!

 

 

 

「ぐっ!?」

 

 

蒼馬のバンカーごしの突きをクリア・ウォールで必死に受け止める紫苑だったが

 

 

 

 

ピキ…ピキキキキキキキ

 

 

 

「っ!?」

 

 

 

バリィィィン!

 

 

 

「ぐあっ!?」

 

 

「……」

 

 

クリア・ウォールは蒼馬のパワーに耐え切れず粉々にしてしまい

 

 

勢いにより、紫苑は吹き飛んだ

 

 

転がりながら地べたに倒れこむとともに、そのままピクリとも動かなくなってしまっていた

 

 

「少し手こずったか…」

 

 

ボソりとつぶやきながらゆっくりと手を尖らせながら歩み寄る

 

 

そして紫苑の前に立つと、今にも紫苑を刺さんと構える

 

 

「死ね…っ!」

 

 

蒼馬の手刀で紫苑を貫こうとした時

 

 

「…っ!!」パン!

 

 

「っ!?」ユラ

 

 

紫苑の放った起死回生の一撃

 

 

それは「ねこだまし」だった

 

 

しかし、その効果は絶大で、蒼馬は突然のそれに怯むとともに体をぐらつかせる

 

 

「ふんっ!!」

 

 

その隙を逃すまいと、渾身のドロップキックで蒼馬を蹴り倒す

 

 

思わぬ反撃に蒼馬は反撃しようにも体がそれに追いつかない

 

 

「せぇぇい!!」

 

 

ボォォォォォォォ!ザバァァァン!ビュォォォ!ゴゴゴゴ!!!

 

 

紫苑は好機を逃すまいと怒濤の四元素による攻撃を繰り出す

 

 

「ぐぅぅ!!」ザザァァァ!!

 

 

この攻撃特化の弱点はあまりにも防御力が低いこと

 

 

よって蒼馬は通常の時よりもそれ以上のダメージを受けてしまった

 

 

膝をつき、息をあらくさせる

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…。お、おのれ」

 

 

この戦いの中で蒼馬ははじめて苦悶の表情を浮かべた

 

 

「いくら君が強くても…僕たちの掲げる正義の前では異物でしかない…だからこそ!」ゴォォォォォォ!

 

 

その時、紫苑は気を最大限まで高めた

 

 

「君も僕らの理想の世界実現の糧になってもらう!」

 

 

背後に浮かぶ4つの紋章の輝きにより、紫苑は神々しさをみせていた

 

 

 


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