閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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最近映画館で「さよ朝」を見て心の底から感動したです

私もこんな風に読者の心を掴む小説を書けたらいいと思う今日この頃

では本編どうぞ


新・蛇女子学園 第二十一章 同じ思いを持って

上層部の命令を受け、焔紅蓮竜隊が潜伏しているという森にやってきた相馬たちは

 

 

途中仕掛けられていた罠にかかり散り散りになってしまった

 

 

そんな中、相馬は光牙と遭遇する

 

 

目の前の人物が雅緋たちの言う男だと知り、相馬は自分たちがここに来た理由、雅緋たちがどんな思いをしていたのかを告げた

 

 

しかし光牙は自分たちが抜忍であるが故に自分たちが討伐されるのならそれも致し方ないことだと言い張る

 

 

忍の生き方に納得いかない相馬の不満は頂点に達し、とうとう任務を放り出し光牙を雅緋たちの元に連れていくと宣言するとともに光牙に戦いを仕掛けるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

冬の冷たい風がヒューっと吹く

 

 

そんな中、相馬は光牙を睨みつけながらいつ攻撃に出ようかと出方を伺っていた

 

 

光牙もそれに対応できるように弓を構え、相馬が動くのを待っていた

 

 

膠着状態が続く中、風に煽られた一枚の枯葉がゆっくりと地面に落ちていく

 

 

そして枯葉が地面に落ちきった時、事態は動き出した

 

 

「やあああっ!」

 

 

「っ!」

 

 

相馬が全力で光牙めがけて走り出した

 

 

「ありゃぁぁぁ!!!」

 

 

勢いよく腕を振りかぶり、光牙にスマッシュをかまそうとする

 

 

「はっ!」

 

 

「なっ!?」

 

 

「はああっ!」

 

 

「ぎゃあぁぁぁっ!!」

 

 

しかし、そんな相馬の1発は光牙に簡単にかわされてしまった

 

 

おまけに背中に斬撃をクリーンヒットされると言うおまけ付きで

 

 

「がああぁっ!せ、背中が〜!!??」

 

 

「どうした?もう根を上げるのか?」

 

 

「へっ、へっ!いっ、今のはちょっと油断しただけじゃい!今度こそテメェをぶん殴ってやるぜ!」

 

 

相馬が再び光牙に挑む

 

 

「ふっ、はっ!ふい!せいやっ!」

 

 

「ぎゃふん!!」

 

 

しかし結果は変わらずやられてばかりだった

 

 

「くっ、くそ〜っ」

 

 

『無茶な真似を、もうやめろ。戦闘経験の無かったお前がやつと互角に戦うのは至難の技だぞ』

 

 

「だっ、だからって、ここで引きさがれるわけないだろ!」

 

 

蒼馬の警告を蹴り、がむしゃらに光牙に向かっていく

 

 

「懲りないやつだな…ならばっ!」

 

 

すると光牙が弓に手を添えると弓の刃先が光りだす

 

 

「秘伝忍法・光波刃!!」

 

 

そして勢いよく弓を振りかぶると、そこから斬撃波が発生しまっすぐに相馬に向かっていく

 

 

「なっ!?」

 

 

『まずい、ソウ!体を使わせてもらうぞ!』

 

 

「へっ?」

 

 

斬撃波が迫る中、危機を感じた蒼馬が瞬時に相馬から体の所有権を得た

 

 

相馬の戦闘形態が一瞬にして蒼馬の戦闘形態へと変化した

 

 

「っ!」

 

 

変化を完了させた蒼馬が斬撃波に対峙する

 

 

 

ボバァッァァァン!

 

 

 

直後、斬撃波が蒼馬に直撃する

 

 

これに光牙は驚きの顔を浮かべた

 

 

「…くぅ」

 

 

「(やつの身を包む気配が変わった…?さっきまでのやつとは何か違うものを感じる。やつにいったい何が起きた?)」

 

 

光牙は蒼馬の変化の謎について必死に考えていた

 

 

「はぁ…はぁ…なんとか間に合ったな」

 

 

『アオ!?』

 

 

「だからいっただろう無茶な真似はするなと、俺が変わらなければ今頃この体は真っ二つになってたかもしれないんだぞ?」

 

 

『す、すまねぇ』

 

 

闇雲に力任せに行動を取ったことを指摘された相馬は申し訳なさそうに蒼馬に謝った

 

 

「ともかく…ここからは俺がやる。お前はそこで見てろ」

 

 

『で、でも!』

 

 

「わかってる。あいつを倒して雅緋たちのところに届ければいいんだろ?」

 

 

『えっ?』

 

 

蒼馬が自分のしようとしてることをすると言い出したことに一瞬、耳を疑った

 

 

『い、いいのか?』

 

 

「…俺も、お前の言ってることわかる気がするから」

 

 

『えっ?』

 

 

「あいつらの悲しむ顔を見てるとなぜか俺も辛く思えてならないんだ…だから、あいつらが喜ぶと言うのなら、俺もお前の言う通りにする。光牙を是が非でも雅緋たちのところに連れて帰る」

 

 

そう言うと蒼馬は武器を装備し身構える

 

 

「(…こいつ、できる!)」

 

 

構えから危機を察知した光牙が蒼馬を射抜くべくいつでも矢を放てるようスタンバイする

 

 

「いくぞ!」

 

 

蒼馬が動き出した

 

 

「させるか!」

 

 

それを見てすかさず光牙が矢を放つ

 

 

「っ!」

 

 

しかし蒼馬はそれを寸止めで見切り、無駄のない動きでかわしながらどんどんと間合いを詰めていく

 

 

「やるな。だが…」

 

 

普通の攻撃では当たらないと判断した光牙が弓矢を構えるとともに力を集中させる

 

 

「秘伝忍法・爆裂零挫(バーストレーザー)!!」

 

 

 

 

ギュイィィィィィィィン!!

 

 

 

 

光牙が叫びながら矢を放つと

 

 

それは矢というよりはもはやビームに近しいほどの巨大なエネルギーの塊だった

 

 

『おっ、おいおい!ちょ、これまずいって!逃げなきゃ!』アタフタ

 

 

極大の光弾が蒼馬に迫り来るのを見て相馬は慌てふためく、しかし蒼馬はこれに怖気付くどころかかまわず向かって行っているではないか

 

 

『えっ?ちょっと?何してんの!?』

 

 

蒼馬と光弾との間合いがどんどんと狭まる

 

 

『ぎゃあぁぁぁっ!!死んじゃう!本当に死んじゃうよこれ!?もうダメだ俺たち、一巻の終わりだー!』ウワー!

 

 

絶望的な状況に相馬はたまらず発狂した

 

 

「っ!!」

 

 

だが、蒼馬は咄嗟に地面に目を向けた

 

 

「はああっ!」ビュン!

 

 

そして右手を地面に叩きつけたと同時にそれによって盛り上がった地面が蒼馬の代わりに光牙の攻撃を受ける

 

 

 

 

ボバアアァァァァァァァァァァン!

 

 

 

大爆発が発生するとともに爆煙が周囲に広がる

 

 

「……っ!」

 

 

「はああぁぁぁぁぁ!!」

 

 

光牙が構えると同時に爆煙の中から蒼馬が飛び出した

 

 

「いくぞ!秘伝忍法!!」

 

 

蒼馬が叫ぶと同時にバンカーに力を込める

 

 

「させるか!はっ!!」

 

 

「ふっ!でやあぁぁぁ!!」

 

 

「なにっ!?ぐっ!?」

 

 

攻撃を通すまいと先手を取ろうとした光牙の一撃をかわし、バンカーを勢いよく突き出した

 

 

その勢いの凄まじさにたまらず光牙は後方に下がらされる

 

 

「まだまだっ!」

 

 

「うぐっ!?」

 

 

蒼馬はさらに攻撃を繰り出し光牙を追い詰める

 

 

光牙は吹き飛ばされるもなんとか受けみをとった

 

 

「せいやぁぁぁ!!」

 

 

最後の追撃と言わんばかりに蒼馬は飛び込みからのバンカーをつきだした

 

 

「ぐあぁぁぁ!!!」

 

 

地面を転がりながら光牙はその場に倒れた

 

 

『おっしゃ!あと少しだな!』

 

 

「あぁ…さて、では早くこいつを倒して雅緋達のとこに連れて行かなきゃな」

 

 

そうして蒼馬が光牙を連れて行こうと歩み寄ってくる

 

 

「…ふふ、ふふふふ」ニヤリ

 

 

「っ?」

 

 

『な、なんだあいつ?急に笑いだしたぞ?』

 

 

蒼馬は光牙が不敵な笑みを浮かべた瞬間、嫌な予感を感じ、歩みをとめる

 

 

「やはりお前たちは詰めが甘い」

 

 

「……っ!!」クルッ

 

 

蒼馬はふと何かに気づくとともに振り返る

 

 

背後を見てみるとそこには先ほど自分が避けたはずのエネルギーが消えることなく空中に浮かんでいた

 

 

「っ!?」

 

 

「……弾けろ!!」ギュッ パッ!

 

 

光牙が手を突き出し、それをグーからパーにした瞬間

 

 

エネルギーの塊が一瞬にして弾ける

 

 

そしてそこから無数の光弾が生まれ、蒼馬めがけてとんでいく

 

 

「なにっ!?ぐああぁぁぁ!!!」

 

 

とっさのことで回避が間に合わず光弾の直撃によって吹き飛ばされ、地面を転がる

 

 

『ぐうっ…だ、大丈夫か?』

 

 

「…あっ、あぁ、なんとかな」

 

 

ダメージを受けた体を必死に起き上がらせている

 

 

「ふん。どうだ俺の光弾の威力は?」

 

 

「くっ」グヌヌ

 

 

「さぁ、第二ラウンドといくか」

 

 

武器を突き出し構える光牙に対し、蒼馬も構えをとるのだった

 

 

 


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