京都駅周辺
「んん~~…やっと付いたな!」
「京都だ~!ねぇねぇ見てよ詠お姉ちゃん春花様!京都に来んだよ~!」キャハハ
「えぇそうね♪」
新幹線での長い道のりを終え、光牙たちはここ京都へとやってきた
京都につくなり焔と未来は子供のようにはしゃいでいた
「ほんま嬉しそうやな」
「あぁそうだな……ところで詠。もう駅に着いたんだし手を離してくれないか?歩きづらいんだが?」
「はっ!も、申し訳ありません」
焔たちがはしゃぐ姿を後方から眺めていた日影と光牙は微笑ましいと言った感じで二人を見据え
そして新幹線からずっと手を握っている詠に声をかけると慌てふためいた様子で詠が離れた
「よ~し!ついたからにはめいいっぱい楽しむぞ~!」
「ねねねね!まずはどこから行く!金閣寺?それとも映画村!?」
「こらこら、おちつけおまえたち」
すっかりテンションがハイになっている焔と未来を宥める光牙の姿は完全に父親そのものに思えた
そんな中、気持ちを高ぶらせていた時だった
「おんや~これはこれは」
「っ?」
「野郎1人にかわい子ちゃんが5人におチビちゃんが1人か。なかなかやるじゃねぇかこの色男~」
自分たちに向蹴られる声を聞き、振り向くとそこには見た目的に光牙よりもさらに少し年上のハット帽子をかぶった中年の男が立っていた
「なんだ貴様?」ギロリ
「お~こわっw。そう睨みつけんなよあんまりそうしてると年取った時シワが寄るぜ~?」
「何だと?」イラッ
男の小馬鹿にするような言葉に光牙はムッとなった
「それよりもさ、そこのお嬢ちゃんたち~」スッ
『っ!?』
「あんたら京都は初めてかい?なんだったら俺様が京都を案内してやろうかい?どーんと俺様に任せな」キラーン
素速い身のこなしで男が焔、詠、日影、春花を口説き始めた
「あらあら口がたっしゃなのね~」
「っておい春花、何言ってんだ!んでもってなにするんだお前///!」
「きゅ、急にそんなこと言われましても困りますわ///」アセアセ
「なんや不思議なおっちゃんやな」
急に手を取り、自分たちを口説こうとする男に焔たちは困り果てる
「うんうん。どの子も可愛らしい反応してくれちゃって~…でもそこの無表情なお嬢さん。俺はおじさんじゃねぇんでそこんとこ間違わないで欲しいな~」
焔たちの反応を見て満足気な男は唯一日影の言ったおじさんということは頑なに訂正を求めた
「って、ちょっとまてぇ~!!」プンスカ
ここで未来が怒鳴りつけた
「百歩譲って愛花は仕方ないかもだけど、なんで焔や詠お姉ちゃんたちは口説いてあたしにはないのよ~!!」
「ん?あ~、お嬢ちゃんは今んとこパス。俺の見立てでは数年ぐらいしたらいい感じになるからそんときにまたな」
「えっ?それってもしかして、あと数年頑張ればあたしも焔達みたいに!」キラキラ
男のその言葉を聞いた瞬間、未来の脳裏に夢に描いた自分の理想の姿が浮かび上がる
「おうともよ、俺様の長年培ってきた経験からみてもその需要は多いにあるぜ~」
「あと数年…あと数年したら……ぐへへへへへへへへ~」ジュルリ
「目を覚ませ未来、完全に乗せられてるぞ」
すっかり自分の世界に入り込んでいた未来に光牙が突っ込みをいれた
「私もなるでしょうか?」
「あぁ、俺の見立てじゃ確実だな」
「そ、そうですか…えへへ~♪」
「愛花、お前もか」
ちなみに愛花も同じように訪ねていた
「て、ていうかそもそもお前はなにものだ!いきなり私たちを口説いてくるだなどとなんのつもりだこのナンパ男!」
「お~お~、こりゃまた随分な言われようだなw」
脱線してしまっていたが焔が男に問い詰めると
男はケラケラと笑っていた
「ふざけるのもいい加減にしろよ」ギロッ
すると光牙が男を睨みつけてきた
「まったく、真面目ちゃんかお前?冗談の通じないやつだな~。あれだなきっと、こいつ女に好意を抱かれてても全然気づかないタイプだろ?」
「「「「「っ!?」」」」」」ピクッ
「何をいってるんだ話しの腰を折るな!」
「…はっは~んなるほどな~。モテる男は罪作りだね~w」2828
冗談交じりのその言葉に反応した彼女たちを見て男は何やら悟った様子だった
「貴様~!」イライライライラ
男の態度に光牙の我慢も限界に来ていた
「あ~あ、もう少し面白くしたかったけど流石にこれ以上は不味いようだな。OK。話してやるからまずは落ち着けよ」
先程とは違い少し真剣そうな目になり、ようやく話す気になったと聞いて光牙も気持ちを落ち着かせた
「まずは自己紹介でもするかね…俺の名は
自己紹介を終えるとともに焔たちに向かってウインクをしてきた
「おい?」イライラ
「だからそうカッカするなって~カルシウムたりなくなっぞ~?牛乳飲むか?」
「いいから話を進めろ!」
もはや男、疾風のペースに光牙は耐えきれそうになかった
「で、だ。俺実ははちょっと訳ありでな。俺がこの地に足を踏み入れたのは人を探しに来たんだ」
「人探しだと?」
疾風は自分の目的が人探しであることを告げる
「ちょっと前に一悶着あってな。そいつを見失っちまったんだ。俺様としてもそいつの行方を知りたいわけなんだよ。できるなら早急にな」
「なんでそいつを探しているんだ?」
「悪りぃがそいつはちっと言えねェな。こっちとしても言えねぇ事情があんでな」
はぐらかすような言い回しで疾風はハットで顔を隠しながらそう説明した
「でもその探してる人がなんで京都にいるってわかったの?」
「それはな。向かった方角が丁度この京都だったんでな。だからこの町にいる可能性は十分にあるってわけ」
「探してらっしゃる人ってなにか特徴とかはありますの?」
「特徴ねぇ~…まぁ言っちまえば小さい女の子ってとこかな?」
その瞬間、光牙たちは凍りついた
「こ、光牙、コイツやばいぞ!」
「その探してる女の子が捕まる前に警察に連絡しましょう!」
「いやいや、誤解してんじゃねえよ!?」
女の子を探してると聞いて光牙たちはこの男は女の子を狙うストーカーに違いないと思い警察に連絡しようとする
それを見て疾風は慌ててツッコミを入れるのだった
「まったく、妙な勘違いしやがって。別に俺はロリコンじゃねえから安心しろ。そいつにはちょいとあってな、だからこそこうして探してるのさ」
ハットをくるりくるりと回しながら疾風はそれをかぶりなおす
「さてと、無駄話が過ぎちまったかな。じゃあ俺様はそろそろ行かせてもらうとするかな」
「どこへでもいけ」
背を向け歩き出す疾風に光牙はそうつぶやく
「おやおや、随分と冷たいね~…まぁいいや、じゃ、縁があったらまた会おうぜ……"若き忍諸君"」ニヤ
「「「「「「「っ!?」」」」」」」
「へっ」ヒュゥゥゥゥゥ
「ま、まて!」
ビュウウゥゥゥゥゥゥ!!!!
自分たちが忍であることを言い当てた疾風を問い詰めようとしたが、一手遅く、吹き荒れる風に視界を奪われてしまい
視界が戻った頃にはもはや疾風の姿はどこにもなかった
「あいつ…いったいなにものなんだ?」
謎の男、疾風との遭遇は果たして何を意味するのか?