閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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京都編 第三十章 修行開始

記憶を失い自分を蓮と名乗る佐介の一件、その彼と付き人の奈楽とともに行動する謎多き少女かぐらの一件、そして今だこの街に潜伏し、裏で暗躍する妖魔衆の一件

 

 

この京都に来てからというもの様々な事態に遭遇してしまい、飛鳥たちは困惑する一方であった

 

 

しかしそんな状況下でもまだ折れる様子のない飛鳥たちの想いを知った霧夜からかぐらの真実を知り飛鳥たちは自分たちのすべきことを見出す

 

 

さらにそこに皆の様子を見るべく京都に来ていた半蔵が合流する

 

 

そこで半蔵の口から自分たちの前に度々現れる謎の男、風丸の思いがけない情報を耳にすることとなる

 

 

半蔵の提案により、近々訪れるであろうかぐら勢及び妖魔衆勢との戦いに向け、さらなる修行を行うことに

 

 

飛鳥たちはその提案を受け、彼の案内の元、修行を行う場所に行くとそこで皆を待っていたのは

 

 

見知った2人の忍だった

 

 

 

 

 

 

 

張り詰めた空気が半蔵らが用意した修行場を包み込む

 

 

無理もない、目の前には自他共に認める屈指の強者2人がいるのだから

 

 

全員緊張感をぬぐえないといった表情を浮かべている

 

 

「えらく緊張しておるの~、まぁ無理もないか」

 

 

 

 

 

 

「さて、ではお前たちに今回の修行について教えるぞい」

 

 

そう半蔵が言うと示し合わせたかのように霧夜がアイコンタクトで鈴音に指示を出していた

 

 

鈴音もそれを見るや一歩前に出るとともに口を開く

 

 

「半蔵さまがおっしゃられた通り、この訓練のルールについて私から説明をさせてもらう……お前たちが行う訓練の内容はいたってシンプルだ。これを見ろ」

 

 

「『っ?』」

 

 

鈴音がそういうとおもむろに自分のの左腕に鉢巻を巻く

 

 

しかもそれは彼女だけでなく後から続けざまに大道寺、そして半蔵も鉢巻を左腕に巻いていく

 

 

さらには鈴音と大道寺が青いぬ鉢巻を巻いているのに対して半蔵だけは色違いの赤い鉢巻を巻いていた

 

 

「鈴音先生それはいったい?」

 

 

「これがこの訓練の課題だ」

 

 

「『えっ?』」

 

 

鈴音の言っていることがわからない様子で首をかしげる一向に鈴音は続けざまに言う

 

 

「これよりお前たちにが行う訓練は鉢巻取りだ。制限時間内に半蔵様が腕に巻かれておられる赤い鉢巻を奪うことがお前たちの目標だ」

 

 

「じっちゃんの鉢巻を?」

 

 

半蔵が腕に巻いている赤色の鉢巻を奪うことがこの訓練のルールだという説明を皆が聞かされる

 

 

「でも鈴音先生、半蔵から鉢巻を奪うことが目標ならどうして鈴音先生たちも色違いの鉢巻をしてるんですか?」

 

 

説明を受ける中、当然の疑問を未来が鈴音に投げかける

 

 

これに関しては皆も知りたがっている様子だ

 

 

なぜ半蔵から鉢巻を奪うという内容なのに2人も色違いの鉢巻をしているのかが不思議だったのだ

 

 

「慌てるなきちんと説明してやる。我々がこの青い鉢巻をつけているのにもちゃんと理由がある。この訓練、私と大道寺は半蔵様の護衛役を務める」

 

 

「『えぇっ!?』」ビックリ

 

 

「作用、うぬらが半蔵様から鉢巻を奪うためには我らをも相手にする必要があるのだ」

 

 

つまりこの修行、2人を相手にしつつ制限時間内に半蔵から鉢巻を奪うことが勝利条件であった

 

 

「見事我らを掻い潜り鉢巻を奪うことができればうぬらの勝利」

 

 

「それとは逆にお前たちが全滅、または制限時間内に私たちから鉢巻を奪い取れなかった場合はお前たちの負けというわけだ。どうだ?簡単だろ?」

 

 

内容を聞いた全員が緊張の様子を見せている

 

 

「そして最後に一つ言っておく、我と凛さんは自身の鉢巻を取られた瞬間、即座に失格。退場となり以降は手を出すことはない」

 

 

そんな中、大道寺が全員に自分たちが青い鉢巻を腕につけた理由を説明した

 

 

「…なるほど、そういうことか。つまりこの試練、我々が勝利するためには半蔵から鉢巻を奪うのはもちろんのことだがそれに対して障害となりうるあんた達から先に鉢巻を奪えばそれだけ戦いを優位に進められるということか」

 

 

「まぁ簡単に言えばそんなところじゃの」

 

 

あらかたの説明を聞いた光牙が皆にもわかるように説明をする

 

 

この訓練は半蔵から鉢巻を奪うことが勝利条件

 

 

その自分たちを妨害するために護衛役として凛と大道寺がサポートにつくわけだが

 

 

あくまで標的は半蔵のみ、妨害されるにしても半蔵から鉢巻を奪えばその瞬間この修行は飛鳥たちや光牙たちが勝利を収めることになるのだ

 

 

「ルール自体はわかったけどさ、でもな先生がた?いくら何でもアタイらを舐めすぎじゃないか?アタイらだって今までいろんな修羅場を潜り抜けて前より強くなってるってことは先生たちも知ってるだろ?そんな鉢巻を奪うだけで勝利とみなすなんてちょっと難易度が低すぎじゃないか?」

 

 

ルール内容を聞いた葛城が少し不満そうに尋ねると鈴音と大道寺はくすりと笑みを浮かべる

 

 

「ふん、いっぱしの口を聞くようになったな小娘が」

 

 

「舐めているのはお前たちのほうだ。我々がそう容易くお前らの好きにさせる相手だと思うのか?井の中の蛙大海を知らずとはまさにこのことか」

 

 

「『っ!』」

 

 

余裕綽々と言った様子で挑発めいた言葉を送り、それにより皆のやる気がみるみる高まっていった

 

 

「…いい顔つきになった。これは死合うのが楽しみぞ」

 

 

「そうね。私も久々に血が滾ってきた気がするわね」

 

 

挑発によって気合十分となっている飛鳥たちを見て大道寺も鈴音も同じくらいに滾っているようだった

 

 

「(……やはり若いとはいいものじゃの)」

 

 

そんな現場の様子に半蔵が内心つぶやく

 

 

「…さて、いい加減長話もこの辺にしてそろそろ始めようかの」

 

 

「『っ!』」

 

 

半蔵の言葉に皆が一気に身構える

 

 

「…霧夜」

 

 

「はい。……修行開始!」

 

 

霧夜が手刀を振り下ろすがごとく号令をする

 

 

「いくぜみんな!」

 

 

「『おー!!』」

 

 

それを合図に全員が一斉に駆け出す

 

 

「…いくぞ大道寺」

 

 

「うむ!」

 

 

こちらに向かってくる飛鳥たちを迎え撃つべく大道寺と鈴音も駆け出した

 

 

「やあっ!!」

 

 

「おりゃっ!!」

 

 

先行して飛鳥が大道寺に焔が鈴音に仕掛ける

 

 

「あまいわ!」

 

 

「ふん!!」

 

 

2人の攻撃を大道寺と鈴音が防ぐ

 

 

「「「やあっ!!」」」

 

 

「「「てぇぇい!」」」

 

 

「隙を生じさせぬつもりだな!」

 

 

「面白い、かかってくるがいい。うぬらの死ノ美を見せてみよ!」

 

 

続けざまに押し寄せる連撃にも慌てることなく対処していく大道寺と鈴音

 

 

「今だ!」

 

 

「「っ!?」」

 

 

最中、焔が後方に向けて声をかける

 

 

次の瞬間、三つの人影が間を通り越す姿を見た

 

 

三つの人影、それは光牙、斑鳩、日影の3人だった

 

 

この展開に大道寺と鈴音は驚かされた

 

 

「作戦成功ってな!」

 

 

「…なるほど、揺動か」

 

 

「小癪なり」

 

 

2人は状況からすぐに察した様子だった

 

 

そうこうしているうちにも3人が半蔵のもとに向かっていく

 

 

「ほう、随分と早いの~?」

 

 

「半蔵様、お覚悟を!」

 

 

「あんたの鉢巻、もらうで!」

 

 

先んじて斑鳩と日影が飛びかかる

 

 

そして半蔵を押し倒す

 

 

「~~っ!……なっ、これは!?」

 

 

「…変わり身?」

 

 

半蔵を押し倒した2人が今一度前を見るとそこには半蔵を象った人形が倒れていた

 

 

「ほっほっほっ、まだまだ甘いの~お前さんら。それ、なでなで~♪」

 

 

「ひゃん///!?」

 

 

「…っ///」

 

 

「お~お~、その喘ぎ声、たまらんの~♪」

 

 

人形に気を取られている隙に背後を取っていた半蔵からおしりを撫でられてしまった

 

 

しかしその時だった

 

 

 

パシュシュシュシュ!!

 

 

 

「おっと!」

 

 

突如として飛んできた矢の雨から半蔵が距離を取る

 

 

「まったく、伝説の忍ともあろう男が相も変わらずどさくさに紛れて女にセクハラするとは…幻滅ものだな」

 

 

「ふん、言うてくれるわい。じゃがだからと言って尻の青い小僧どもにやられるわしではないがの~」

 

 

「なら試してやる。いくぞ半蔵!」

 

 

「かかってこい!!」

 

 

光牙が駆け出し、半蔵と対峙する

 

 

 

 

 

半蔵学院勢と紅蓮竜隊勢の連合チームと半蔵、大道寺、鈴音の強豪チームとの戦いは昼夜問わず祖列を極めるものとなっていくのであった

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