閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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京都編 第三十四章 妖魔衆討伐劇パート4 

着々と京都の街で暴れ狂う妖魔衆を忍たちが対峙していく現状の中

 

 

妖魔衆・六座に柳生と未来が対峙し、持ちつ持たれつの二人の連続によって六座が敗れ去った

 

 

 

 

 

 

一方、別の場所で雲雀と春花が妖魔衆と交戦していた

 

 

 

【「ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」】

 

 

「でたな妖魔衆!ひばりと春花さんのゴールデンコンビがやっつけちゃうんだからね!」

 

 

「ひばり、ただ戦うだけじゃダメよ。さっきの打ち合わせ通りにしかけるわよ」

 

 

「うん!お互いのことを理解し合えるように相手の気持ちになって戦うよ!」

 

 

気合充分な2人が相対するは葛城を彷彿とさせる戦闘スタイルをとる妖魔衆・第五座

 

 

【「ぷしゅぅぅ…ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」】

 

 

2人を視界に捉えるや五座は好戦的な態度をとる

 

 

「向こうもやる気みたいね。…一気にカタをつけるわよひばり!」

 

 

「うん、よーし!負けないぞ~!!」

 

 

【「プシャアァァァァァ!!!」】

 

 

春花と雲雀が意気込んだ直後、五座が突っ込んできた

 

 

【「ぷしゅぅぅ!!」】

 

 

「っ!?」

 

 

「わわわ!?」

 

 

先手必勝と言わんばかりの鋭い蹴りが雲雀と春花に襲いかかる

 

 

 

ドガァァァァァァァン!

 

 

 

標的を見失った五座の蹴りがその前方にあった岩を粉々に粉砕した

 

 

「「っ!?」」

 

 

その光景を見ていた二人が啞然となる

 

 

「あわわわ、ものすごい破壊力」アセアセ

 

 

「さすが葛城ちゃんに似てるだけあるわね」

 

 

攻撃をかわすことに成功したが岩をも粉々に粉砕する五座の脚力のすごさに驚愕する

 

 

咄嗟に避けた2人は五座の前後に回り込む

 

 

「ひばり、油断しないで」

 

 

「うん、妖魔衆さんにひばりたちだってすごいってとこ見せてやるんだから!」

 

 

「そうね。さて、それじゃ次はこちらの番ね!」

 

 

【「ぷしゅ!」】

 

 

すかさず前方の春花が傀儡を操り五座を攻撃する

 

 

傀儡の鉄の拳のラッシュが炸裂する

 

 

しかし五座とて妖魔衆、そう簡単にやられるわけはない、よけられる攻撃を避けつつ、そうでない攻撃は最小限で防いでいく

 

 

「さすがに一筋繩では行かないわね」

 

 

「次はひばりの番!!」

 

 

次に仕掛けるは雲雀、隙を生じさせない連続攻撃で五座を押していく

 

 

「このこのこの~!!」

 

 

【「…ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」】

 

 

「ふぇっ!?」

 

 

連携攻撃に怯んでいた妖魔衆が反撃の蹴りを繰り出し雲雀に迫り来る

 

 

「危ない!今助けるわひばり!」

 

 

 

ポイッ!ボバァン!!

 

 

 

【「ぷしゃ!?」】

 

 

「ありがとう春花さん!」

 

 

「うふっ、どういたしまして」

 

 

危いとこで春花の投げた試験管が爆発し、五座を吹き飛ばした

 

 

【「ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」】

 

 

「お、怒ってるみたい」アセアセ

 

 

「そうね」

 

 

春花からの妨害を受け、相手を仕損じてしまったことで五座は恨みの念を放っていた

 

 

「ひばり、そろそろ決着をつけるわよ。私たちの連絡であいつを倒しちゃいましょ!」

 

 

「うん。春花さんの気持ちになって…だよね。春花さんの気持ち……おーほっほっほ!妖魔衆、ひばりさまにひれ伏しなさい!言うこと聞かない子はおしりぺんぺんなんだからね!」

 

 

相手の気持ちになってということを思い返すひばりは春花のような物言いをし出す

 

 

「あらあら、やるじゃないひばり、私だって負けてられないわね。…こ、怖いよ~…でもはるか頑張る!早く終わらせてみんなでお菓子食べるんだもん♪」

 

 

「春花さん…かわいい」ウットリ

 

 

「うふ、ありがとう♪ひばりからそう言ってもらえて嬉しいわね」

 

 

今度は春花がひばりのような口調でものを言う

 

 

【「ぷしゅ……ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」】

 

 

なめくさった態度を取る2人にキレた五座が迫り来る

 

 

「来たわよ!!」

 

 

「うん!行こう春花さん!!」

 

 

迫り来る五座を迎え撃つべく2人もまた駆け出す

 

 

「えいっ!やああっ!行くよ忍兎!」

 

 

「てぃっ!はっ!ふんふん、ふん!…あら?気持ち良かったかしら~?」

 

 

【「ぷ、ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅ!?」】

 

 

ひばりと春花のトリッキー且つ息のあった連携プレイによって五座は疲労困憊の状態だった

 

 

「決めるわよひばり!」

 

 

「うん!」

 

 

「「っ!」」

 

 

【「ぷしゅ!?」】

 

 

すかさずひばりと春花が跳躍し、五座の頭上へ舞い上がる

 

 

そして互いに背中合わせに組合いながら回転の勢いを乗せて急降下

 

 

 

ドゴォォォォォン!!

 

 

 

凄じい衝撃とともに落下した地面は大きく抉れ、その中心には2人のぷりんとしたおしりの下敷きとなった五座が倒れていた

 

 

「おーほっほっほ♪妖魔なんか目じゃないわよ!」

 

 

「うふふ。ひばりもなかなか行けるわね」

 

 

「あっ、違うの!これは春花さんの真似で、本当はひばりこう言うの苦手で」アタフタ

 

 

「そう?結構ノリノリっぽかったけど」

 

 

春花にからかわれたひばりは小っ恥ずかしそうな顔を浮かべた

 

 

「と、ともかく、これでひばりたち勝ったんだよね?」

 

 

「えぇ、私たちの勝利よ♪」

 

 

勝利を物にした2人は笑顔のハイタッチをする

 

 

その刹那、五座が風化し、直後赤球が出現した

 

 

「あっ!赤球だ!」

 

 

「みたいね」

 

 

赤球を見つけた2人はそれを手に持つ

 

 

「…春花さん、お願い」

 

 

「わかったわ」

 

 

「えいっ!」

 

 

「行きなさい!」

 

 

 

シュン!バリィィィン!

 

 

 

春花が傀儡を操り、赤球を粉砕した

 

 

「やった!これでかぐらちゃんの覚醒を防げた!」

 

 

「油断してはダメよ。赤球を破壊したとは言え本当に覚醒を阻止したかはわからないんだから」

 

 

「あっ、うんごめんなさい、つい舞い上がっちゃって……だってこの忍務には佐介くんのこともあるから」

 

 

「そう、…よね」

 

 

佐介の名を口にした直後暗い顔を浮かべるひばりに春花は少し口がごもってしまった

 

 

「…やっぱり心配?」

 

 

「当前だよ!佐介くんはひばりたちの仲間だもん!……それに佐介くんはひばりにとって柳生ちゃんや春花さんと同じくらい特別な人だもん」

 

 

一緒に楽しくおしゃべりしたり修行の相手をしてくれたり勉強を教えてくれたり、なによりひばりを子供扱いせず対等な忍としてみてくれてる存在である

 

 

彼女が知る男性はみなひばりを子供扱いするばかり、だからこそ佐介はひばりにとって特別な男性と言える

 

 

「ひばり頑張るよ!頑張って佐介くんを助けるんだ!」

 

 

「…ふふ、その活きよひばり、それさえ忘れなければあなたは本当に強い忍になれるんだから」

 

 

「ありがとう。春花さん」

 

 

「さて、じゃあそろそろみんなと合流しましょ!」

 

 

「うん!」

 

 

こうして赤球を破壊した2人は仲間たちのもとへと向かうのだった

 

 

 

 


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