閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

214 / 810
激戦の最中

忍結界内で壮絶な戦いが繰り広げられる中

 

 

ついに事態は動き、飛鳥の捨て身の戦法によって蓮が劣勢に追いやられ

 

 

その隙を突いた飛鳥が二度目の意心伝心の波動を放ち、それにより精神世界に再びダイブした

 

 

しかしそこでも蓮の抵抗が飛鳥を待っていた

 

 

自分の肉体としての器である佐介を手放すわけにはいかないと躍起になる

 

 

もし手放してしまえばかぐらを守れないとそう主張する彼に飛鳥は自分たちがかぐらを消滅の危機から救い出すために動いていることを訴える

 

 

飛鳥たちがかぐらを救おうとしていると聞いた蓮に動揺が生まれ、そこに隙ができた

 

 

この隙を突いた飛鳥が解の術式を使い、佐介に術をかける

 

 

我に返った蓮が止めに入ろうとするももはや間に合わず

 

 

術が発動したと同時に結界内の全員が発生した光に飲み込まれ、世界も視界も何もかもが白く染まったのだった

 

 

 

 

 

 

 

結界内で壮絶な戦いが繰り広げられている中、一方でかぐらたちを相手にしている焔はというと

 

 

「「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」」ゼーハー

 

 

奈楽とかぐらを前に持ちこたえているものの、その体力はすでに付きかけようかというほどに疲弊していた

 

 

「っ、たあっ!」

 

 

「っ!?」

 

 

「くらえ!!」

 

 

「やべぇ!?」

 

 

刹那、奈楽が攻撃を仕掛け、足につけた巨大化した鉄球を焔目がけて蹴り飛ばす

 

 

 

シュン!バゴォォォォォン!!

 

 

 

「あ、危なかった」アセアセ

 

 

ギリギリ攻撃をかわした焔は息をのんだ

 

 

あのまままともに食らってはいくら何でもただでは起きないと思わずにはいられないほどの一撃だったからだ

 

 

奈楽の強さに驚きつつも焔は視線をずらす

 

 

彼女の視線の先には光牙が作り上げた忍結界の渦がある

 

 

「(まだか?まだなのか?)」

 

 

あれから少しの時が過ぎているが未だ結界のほうに変化は見えない様子だった

 

 

「自分を前に!…よそ見をするとは舐められたものだ!!」

 

 

「っ!?」

 

 

そんな彼女の様子を見た奈楽が追撃の技を繰り出してきた

 

 

これもあと一歩というギリギリのタイミングで回避に成功した

 

 

距離を取り、視線を戻すと先ほど自分がいた場所は奈楽が繰り出した鉄球によって大きく凹んでいるのがわかった

 

 

奈楽は焔を仕留めそこなったことに不満を抱くかのような顔を浮かべながら凹んだ地面から鉄球を引っ張り上げた

 

 

「貴様、どこまで粘る気なんだ?」

 

 

「…へっ、私の辞書に敗北なんて二文字はないもんでね。あるとすればそれは私が死ぬときしかないんでね」

 

 

どんな状況下であろうと自分の信念に従う焔は決して弱音を吐かなかった

 

 

「そうか、ならば望み通り潰してやる!」

 

 

「上等!!」

 

 

迫りくる奈楽に負けず嫌いな焔が再び応戦する

 

 

2人が戦闘に集中しているその最中でかぐらはかぐらで独自の行動を行っていた

 

 

焔が奈楽との戦闘で手が離せない隙を突いて結界の元に駆け付ける

 

 

「っ!」

 

 

そして結界への侵入を試みようと力を使う

 

 

 

ビリッ!

 

 

 

「っ!?」

 

 

しかし、そんな彼女の行為を結界が阻んだ

 

 

「…ダメだ。何度やっても蓮の元にいけない?」アセアセ

 

 

結界への侵入を試みてみたが完全な覚醒をしていない彼女の力では光牙の特殊結界によるジャミングと侵入妨害によってても出せない状態だった

 

 

「蓮…蓮、聞こえる!?聞こえるなら返事をして!」

 

 

蓮のことを考えるたびにかぐらに焦りが生じる

 

 

溜まらず結界を叩くもそんなことでは結果は何も変わりはしなかった

 

 

 

ギュゥゥゥ!

 

 

 

「っ!?」ピクッ

 

 

しかし、直後結界に変化が起こる

 

 

歪みが激しさを増し、周囲からは磁波が発生し始める

 

 

「こ、これは?」

 

 

突然の事態にかぐらは困惑の顔を浮かべる

 

 

「なんだ?」

 

 

「…かぐらさま!」

 

 

「奈楽?」

 

 

「かぐらさま、こちらに!」

 

 

言い知れぬ不安を感じた奈楽が焔との戦闘をほっぽりだしてかぐらの元に向かい、そのままかぐらを連れて離れた

 

 

その直後だった

 

 

 

 

キュピィィィィン!!!

 

 

 

 

「「っ!?」」

 

 

「ま、まぶしい!?」

 

 

結界の内側からこちらに向かって光があふれ出す

 

 

光はますます勢いを増し、そして…

 

 

 

 

ボバアアアァァァァァァン!!

 

 

 

 

漏れ出した光によって限界を迎えた結界が内側からパンクするかのように爆発した

 

 

「「「けほっ!けほっ!?」」」

 

 

周囲にはもくもくと煙が経ちこみ、それに巻き込まれしまった焔たちは気管をやられ盛大にむせてしまっていた

 

 

「こ、これは何事なの!?」

 

 

「い、いったいなにが?」

 

 

突然の事態もあってこの場にいる全員が困惑する

 

 

「けほっ!けほけほっ!……っ?」

 

 

最中、不意に焔が視線を向けると結界の入り口があった方向に自分たちと同じように煙の中にいる数体の影がある

ことに気づく

 

 

しばらくすると向かい側の影が動きを見せるのが見えた

 

 

それを見た焔は何かを察したかのようにはっと目を開ける

 

 

「あれは!?」

 

 

「「っ?」」

 

 

焔が呼びかける声を聞いた奈楽とかぐらもまた同じ方向に目を向ける

 

 

同時にタイミングよく煙が晴れていき向かい側のほうが見えるほどに視界が回復する

 

 

視界が回復した彼女たちの目に向かい側の光景が映る

 

 

「「「っ!」」」

 

 

その瞬間、焔はぱぁっとした顔を浮かべ、かぐらたちは愕然とした顔を浮かべた

 

 

3人が見据える先には

 

 

「飛鳥!光牙!!」

 

 

「…っ、焔ちゃん!」

 

 

こちらに気が付いたように返事を返す飛鳥とその横に跪いている光牙の姿

 

 

さらに飛鳥の手に抱きかかえられている蓮の姿があった

 

 

「…まったく、ひやひやさせやがって!」

 

 

「ご、ごめんね。思いのほか手間取って」アセアセ

 

 

「ふん、何を情けないこと言っているんだ?それでも私のライバルか!」

 

 

「む~!そういう焔ちゃんだってボロボロじゃない!」

 

 

焔が安堵してはるがボロボロになっている彼女たちを見て悪態を漏らし、それにムッとなった飛鳥から反論を食らってしまうのだった

 

 

一方で同じく飛鳥たちのほうに視線を向けていたかぐらたちはというと

 

 

「…れ、れん…」アセアセ

 

 

かぐらの視線に飛鳥の手に抱かれた蓮の姿が映る

 

 

「れん…れん…」アセアセ

 

 

「か、かぐらさま?」

 

 

激しく動揺した様子を見せるかぐらに奈楽が気が付く

 

 

「…れん……れん!」

 

 

同時に彼女の体から凄まじい力があふれ出す

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

その異変に飛鳥たちも気が付いた

 

 

「返せ…蓮を!」

 

 

「かぐらさま?お気を確かに!」

 

 

「蓮を返せ!!」

 

 

必死に奈楽が止めようとするも興奮した彼女を抑えるのは容易ではなかった

 

 

「まずいな」

 

 

「なにが?光牙くん?」

 

 

「先の戦闘で俺たちはもう限界を問うに超えている。未完全とはいえ今かぐらと戦うことになればただではすまんだろう」

 

 

「じゃあどうすんだよ?このままじゃ?」

 

 

今のこの状況下で戦いを避けるのは万に一つも可能性はなく

 

 

このまま彼女と戦えば高確率でこちらが負ける恐れすらあった

 

 

「蓮を返せぇぇぇ!!」

 

 

必死に奈楽が抑えるもそれも長くは持たないことは容易に想像できる

 

 

どうすべきかと3人が考えに詰まっている時だった

 

 

「見つけたぞ!」

 

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

 

 

シュン!シャタタタタタタ!

 

 

 

一瞬にしてこの場に無数の影が降り立った

 

 

「あぁっ!」

 

 

「待たせたな飛鳥!」

 

 

「かつ姉!それにみんな!」

 

 

この場に推参したのは別行動をとっていた半蔵学院及び紅蓮竜隊の面々だった

 

 

「遅くなりましたわ」

 

 

「光牙さん、大丈夫ですか?」

 

 

「ししょー?」

 

 

「あぁ、問題ない」

 

 

駆け付けた皆の一部が負傷者の救援に動く

 

 

そして残りの面々でかぐらたちを取り囲む

 

 

「ぐぅ!」

 

 

「かぐらさま、ここは引きましょう」

 

 

「奈楽、でも!?」

 

 

蓮を取り戻せていない状態でとかぐらが反論仕掛けようとする

 

 

「多勢に無勢では危険が伴います。これ以上の戦闘続行は危険です」

 

 

「…っ」

 

 

しかし奈楽の決死の説得にかぐらは苦虫を嚙み潰したような顔を浮かべる

 

 

「…引くわよ奈楽」

 

 

「…はい」

 

 

かぐらからの承諾を得て2人は早急にこの場から消え失せた

 

 

2人を追撃することもできたがそれはせずに彼女たちはこの場所にとどまる

 

 

飛鳥の腕に抱かれた蓮…否、佐介の顔を眺めながら

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。