閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

220 / 810
知らされた罪

赤球を求めてかぐらにつきそい、街を徘徊する奈楽

 

 

しかし、これまでの出来事やかぐらの思いがけない問いかけに苦悩しつつも

 

 

あくまで自分の役目を全うするために心を殺してでも赤球捜索に尽くす

 

 

そんな中、街を徘徊する中でかぐらが妖魔を呼び出している者がいると語り、急ぎ現場に

 

 

現場に着くとそこには道元が作り上げた陣から妖魔たちを呼び寄せているところを目撃する

 

 

隙を伺う中、そこに佐介たちが到着した

 

 

佐介たちと相対する道元は自分の野望を阻まんとする邪魔な存在である佐介たちを亡き者とするべく

 

 

妖魔衆最後の刺客にして最強の妖魔衆、十一座と十二座を呼び寄せた

 

 

そして道元はその2体の妖魔衆に命令を下し、命令を受けた十一座と十二座が襲いかかり、そこから戦闘にへと発展するのだった

 

 

 

 

 

 

 

【「「ッ!!」」】

 

 

「させん、ふん!」

 

 

「佐介くん、ここは私に任せて!…たぁっ!」

 

 

迫り来る2体が攻撃をしかけ、十二座を光牙が、十一座を飛鳥がその攻撃を受け止める

 

 

「〜〜っ、ふん!」

 

 

【「ッ!!」】

 

 

「…ちっ」

 

瞬時に光牙が反撃の一手を繰り出すもそれに気づいた十二座が紙一重のところでかわして距離をとった

 

 

「はっ!えぇい!」

 

 

【「ッ、ッッツ!!」】

 

 

「なっ!?きゃあ!?」

 

 

「「飛鳥(ちゃん)!?」」

 

 

光牙に続いて反撃を繰り出そうとした飛鳥だったが、さらにそれを読んだ十一座が逆に隙を突き、彼女を吹き飛ばしてしまった

 

 

「ぐぅぅぅ!?」ザザァァ!

 

 

「飛鳥ちゃん!大丈夫!?」

 

 

「う、うん」

 

 

急いで彼女の元に佐介が駆け付け、心配そうに問いかけ

 

 

飛鳥もまたその問いかけに大丈夫だと頷く

 

 

「くそっ!よくも飛鳥をやりやがったな!!」

 

 

「待て焔!?」

 

 

その光景を見て、怒った焔が光牙の静止を聞かずに十一座に飛びかかる

 

 

「おりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!」

 

 

【「ッ!!」】

 

 

六爪を連続で振りかぶる焔だったが十一座はその攻撃を見切っているがごとくかわしていく

 

 

「くっ、こいつ!!」

 

 

なかなか攻撃が決まらず、業を煮やした焔が再度切りかかろうとした

 

 

【「ッ!!」】

 

 

「なっ!?」

 

 

【「ッッッ!!」】

 

 

 

ダン!ドン!バゴォン!

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

「焔ちゃん!?」

 

 

「焔!?」

 

 

「う、ううぅ…」

 

 

攻撃をかわされた挙句、その隙を突いた十一座によるみぞ打ちからの左によるブロー、そして最後に右手によるストレートをもらい、大きく後方まで吹き飛ばされ、後ろにあった木に体を強く打ち付け、その場に跪いてしまった

 

 

「焔、くっ!」

 

 

【「ッ!!」】

 

 

焔が痛めつけられたことに怒りを覚える光牙だが、十二座も生半可な相手ではない

 

 

互いの武器による鍔迫り合いが続く中、徐々に十二座が押し始めていった

 

 

「(どういうことだ?こいつ、最初にあった時とは明らかにパワーが違う!?)」

 

 

押され困れる中で光牙は十二座から感じる違和感を覚えていた

 

 

以前に戦った時は五部か自分より下くらいのはずだったのに今対峙している十二座はその時とは比べ物にならないくらい力が増している感じがした

 

 

「(奴め、さては何かしたな!!?)」

 

 

この急激なパワーアップ、理由があるとするなら答えは簡単なことだ

 

 

十中八九道元がこの二体に何かしらの手を加えた

 

 

そうでなければ二体のこの力に説明がつかなかった

 

 

【「ッ!!」】

 

 

「ぬぅぅ!?」ズルッ…ズルル!!

 

 

気を取られている隙に十二座が押し込み始め、それに押される光牙が踏ん張ろうとするも地面がえぐられるほどに押されていく

 

 

【「ッッ!!」】

 

 

「っ!?」

 

 

刹那、競り合いを続けていた十二座が武器勢いよく振りかぶり、光牙をはじく

 

 

勢いよくはじかれてしまったことで光牙はバランスを崩してしまう

 

 

【「ッ!」】

 

 

光牙が生じた隙を突いて十二座が弓と矢を構える

 

 

そして引き絞った弦を離すとともに矢が放たれる

 

 

まるでスローモーションのようにゆっくりと、且つ確実に矢が今にも自分を貫かんとするかのように迫ってきていた

 

 

「っ……ふぅぅぅぅぅん!」

 

 

 

パキコォォォォン!

 

 

 

間一髪のところで光牙が弓の刃で十二座が放った矢を空に向かって打ち上げることに成功する

 

 

【「ッ?…ッッッツ!!」】

 

 

「…っ!?」バッ!

 

 

 

ドスゥゥゥゥン!!

 

 

 

「っ!!」ザザァァ!

 

 

攻撃をはじき返されたことで算段が狂った十二座が軌道修正を図るかのように追撃の一手を繰り出してくる

 

 

それに対して光牙は後退することで攻撃を回避した

 

 

「光牙くん?」

 

 

「心配いらん…」

 

 

 

…ポタッ

 

 

 

「俺なら平気だ」

 

 

「っ!?」

 

 

後退してきた光牙だったがその彼の額からは赤い血が流れていた

 

 

一方で飛鳥、焔、光牙を退かせた十一座と十二座が一度道元の元に帰還する

 

 

ここまでの流れで佐介以外の3人全員が負傷してしまうという事態に陥ってしまう

 

 

「この程度か?やはり口ほどにもないな?」

 

 

「…くそが」

 

 

自分たちのその醜態をあざ笑う道元の言葉に苛立ちと怒りを覚える

 

 

「そういえば一ついいことを教えてやろう?」

 

 

「いいこと?」

 

 

道元の重むろな台詞に思わず声を上げる

 

 

「…飛鳥」

 

 

「っ?」

 

 

「もうお前たちの耳にも入っているのだろう?半蔵が行方不明となっていることは?」

 

 

「ど、どうしてそれを!?」

 

 

半蔵が行方不明であることを問う道元に飛鳥はおろか、この場の全員が驚く

 

 

「わかるさ、何しろ奴を手にかけたのは他でもない…この私なのだからね」

 

 

「っ!?」

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

道元から語られたその内容に飛鳥と佐介たちが驚愕する

 

 

「て、手に…かけた?」

 

 

「あぁ、まぁ正確には私の命でそこにいる十一座と十二座の手にかかったんだがね」

 

 

「「「「っ!?」」」」

 

 

追い打ちをかけるがごとく道元が続けざまに自分が目の前にいる十一座と十二座に命令して半蔵を襲わせたのだと告げる

 

 

つまり、彼を含め、目の前にいる二体の妖魔衆もまた半蔵を手にかけた首謀者なのだった

 

 

「お前が…お前がじっちゃんを…っ?」

 

 

「だったらなんだ?」

 

 

「…許さない!!」

 

 

「飛鳥ちゃん!落ち着いて!?」

 

 

道元から半蔵が行方不明になっていることの真相を聞いて怒りのあまり飛び掛かろうとするもそれを佐介が止める

 

 

「離して!離して佐介くん!私、あいつを!」

 

 

「闇雲に突っ込むのは無謀だよ!?」

 

 

必死に彼女が暴走するのを佐介が止める

 

 

「まるで駄々をこねる子供のようだな?実に見るに堪えない」

 

 

「勝手なことばかり言いやがって、お前こそどうせ正攻法で半蔵を倒せないからそいつらを使ったんだろうが、この卑怯者が!」

 

 

佐介が止める飛鳥の姿を見て道元が呆れたかのような顔を浮かべる

 

 

そんな彼の横暴な態度に思わず焔が物申す

 

 

「卑怯、卑怯か…ふっ、確かにそうだね、私は卑怯者さ…だが、果たしてそれは私だけに限ったことかな?」

 

 

「…どういう意味だ?」

 

 

道元の意味深な言葉を聞いた光牙が思わず問いかける

 

 

「私が何もしないとでも思っているのかな?」ニヤッ

 

 

「……っ、まさか!?」

 

 

この瞬間、光牙は道元の言葉と視線の先に気づいたように後ろを向く

 

 

向いた先には佐介がいた

 

 

「貴様!」

 

 

「その様子からして話してないようだな?…ならばちょうどいい、私が伝えてやるとしよう」

 

 

道元はそういうと同時に佐介に視線を向ける

 

 

「佐介」

 

 

「っ?」

 

 

「お前は蓮という名に聞き覚えはないか?」

 

 

「蓮?」

 

 

佐介は道元から蓮という名前を聞いてキョトンとなる

 

 

「や、やめて!それ以上は!?」

 

 

「飛鳥ちゃん?」

 

 

その会話で飛鳥も察したのか慌てて道元に口止めをさせようとする

 

 

蓮という名を聞いた瞬間、皆が慌てる様子に佐介は何事かと感じる

 

 

「無知とは罪なものだな、ならば教えてやる。蓮というのは……"お前のことだよ"」

 

 

「…えっ?」

 

 

皆が口々にいう蓮が自分のことだと聞いて動揺を隠せなかった

 

 

「そ、それは…どういう?」

 

 

「言葉通りの意味さ、記憶がないからといって君の罪が消えることはない、君はその手でそこにいる飛鳥や光牙たちを傷つけ、挙句襲うとしたのだよ。…かぐらを守るためにね」

 

 

「……ぼ、僕が、みんなを?」

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

自分が飛鳥たちを傷つけたこと、殺そうとしたことを聞いて佐介はさらなる動揺を感じた

 

 

「…う、噓だ…僕を騙そうとしてる」

 

 

必死に自分に言い聞かせようとする

 

 

だが、その刹那

 

 

ここまでの会話の影響で彼の脳裏に蓮としての自分の行動が鮮明によみがえってきた

 

 

「っ…!?」ドックン

 

 

脳裏に浮かぶ記憶、さらに一瞬視線の先に飛鳥たちを傷つけた時の自分の両手が見える

 

 

「あぁ…うあああぁぁぁぁぁぁぁぁ、うあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

「ふふふふっ」

 

 

「あう、…うあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 

 

佐介は悲しみと後悔と絶望の籠った声を張り上げるのだった

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。