妖魔を呼び寄せ街を破壊させる道元を止めるべく向かった佐介たち一向は
そこで道元が護衛として引き連れていた妖魔衆最後の二体、十一座と十二座の二体と戦うことになる
だが十一座と十二座の強さの前に佐介を除く三人が倒れ、さらには道元の精神攻撃によって戦闘参加が不可能な状態に追い込まれた佐介という最悪の場面が出来上がっていた
光牙の指示で飛鳥に佐介を逃がすよう促すも道元が十一座を送り込み、それを阻む
抵抗する飛鳥をあしらわせ、十一座に佐介を始末するよう指示しそれを行おうとした瞬間
佐介を守るために十一座の攻撃を飛鳥がその身で受け止めた
傷つき、痛みに苦しみながらも飛鳥は佐介に語りかけ、彼に忘れそうになっていた何かを呼び覚まさせた
そしてそれによって佐介は完全なる復活を果たし、今ここに反撃ののろしを上げるのだった
【「~~ッ!」】グヌヌ
腕を握りつぶされ、怒りに震える十一座が睨み散らす
その先には見事復活を果たし、飛鳥を守るようにたたずむ佐介の姿があった
「飛鳥ちゃん、ここは僕に任せて君は後ろに下がってて」
「えっ?」
傷ついた彼女に無理をさせたくないという佐介の心遣いだった
「…やだっ」スッ
「飛鳥ちゃん?」
しかしそんな佐介の好意を蹴ると同時に飛鳥はすっと立ち上がり、佐介の隣にたたずむ
「何をしてるの飛鳥ちゃん?」
「私、まだやれるよ。だから私も戦う!」
飛鳥がまだ戦うと言ってきたことに佐介はもちろん光牙たちも驚きました
「戦うって…ダメだよ飛鳥ちゃん!君はさっきの攻撃で相当ダメージを追ってるのにそんな体で戦うだなんて!」
「ううん、佐介くんがなんていおうと私は君と一緒に戦う」
「どうして?」
「だって…私は、たとえどんなに辛く険しいことがあったって君と一緒にこの先の未来を歩んでいきたい、それが私の……"夢だから"!」
傷ついた体で戦おうとする飛鳥を止めようとした佐介だったが飛鳥の口から呟かれたその言葉に声を失ってしまった
「だからお願い佐介くん。私も一緒に戦わせて」
「…っ」
共に戦いたい、飛鳥は佐介に必死に懇願した
佐介は少し考え事をしていた
「………わかったよ。飛鳥ちゃん、一緒に戦おう!」
「佐介くん……うん!」
しかし最終的に佐介は飛鳥にともに戦うことを許した
そうして2人は協力して戦う意を示す
「何を生意気な!死にぞこないの分際で!やれ!十一座、十二座!!」
【「「ッツ!!」」】ぐぽん
好き放題言っている佐介と飛鳥にしびれを切らした道元が十一座と十二座に命令を下し、2人に遅い掛からせる
「来るよ。準備はいい?」
「うん!」
これに対し2人も身構える
【「「ッツ!!」」】
「いくよ!はああぁぁぁぁぁぁ!!」
「てやああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
迫りくる十一座と十二座を迎え撃つべく佐介と飛鳥もまた飛んでいく
「「たああぁぁぁぁぁぁ!!」」
【「「ッツ!!?」」】
先に攻め込んできた十一座と十二座だったが佐介と飛鳥のほうが一手早く攻撃をヒットさせた
それにより攻撃を食らった十一座と十二座は吹き飛ばされ、何とか受け身を取り、地面に引き傷を作りながら着地する
「まだまだ行くよ。行ける飛鳥ちゃん?」
「うん、問題ないよ!」
「わかった。それじゃ!「待て佐介!」っ?」
十一座と十二座に追撃をしようとした時だった
不意に光牙から声をかけられた
「光牙くん?」
「俺も戦う」
「っ?」
そういって弓を支えに光牙が立ち上がろうとする
「奴らは強い、お前たちだけでは危険だ。ここは俺も…ぐぅぅ!?」
「こ、光牙!?」
2人だけには任せないと光牙が戦闘に参加しようと一歩二歩と前進しようとする
しかしその際にやはりダメージを受けたことが災いし、途中でつまずき、慌てて焔が支えに入る
「光牙、大丈夫か!?」
「っ、まだ…ダメージが…くぅ!」
こんな醜態をさらしてしまってというかのように光牙は苦虫を嚙み潰したような顔を浮かべる
「焔さん、光牙くんを見てあげててください。あれらは僕らで何とかしますんで」
容態を見て佐介は焔に光牙のことを任せて自分たちは十一座と十二座と戦おうとする
「簡単に言うな!奴らがどれだけの怪物なのかお前とてわからないわけではないだろう!」
事実ここまでで佐介以外の3人が苦戦を強いられてしまい、体もボロボロに成り果てていた
そんな奴らをいかに覇気を取り戻したとはいえ2人だけで相手するのは無茶だとそう主張する
「心配してくれるのはありがたいです。でも…大丈夫です。僕らは負けません」
「っ?」
「僕、飛鳥ちゃんのおかげで思い出したんです。僕はみんなの笑顔を守りたい、明日を希望を紡がせていきたい、そして世界中にlove&peaceを広げたい。それが僕が忍となってやりたいことだったって、だから僕はその夢を絶対に叶える。例えそこにどれほどの障害があろうとも、夢を叶えるためにも…負ける気がしません!」
どんな強敵を相手にするとしても夢を叶えるためなら全力で向かっていくという佐介を見て
光牙は彼の意思に好悪するかのように背に刻まれている「一騎当千」の文字が一段と輝いているように感じられた
「…わかった。お前に任せる」
「光牙?」
しばしのだんまりの後、光牙は佐介を信じて任せることにした
「ありがとうございます。光牙くん」
「…その代わり、絶対に勝て。もしやられるようなことになったら承知しないぞ?」
光牙は佐介に負けるなと言い聞かせ、必ず勝つことを約束させる
「任せてください、必ず勝って見せます!」
「…ならいい。行ってこい、行ってぶちかましてこい!」
「はい!」
約束を誓った佐介に光牙は最後に激励を送り、佐介は再びこちらを睨み据えている十一座と十二座に視線を向ける
「飛鳥ちゃん」
「うん」
「勝つよ?」
「わかってるよ!」
そうして2人はこの戦いに勝利することを誓い合い、身構える
「生意気な小僧どもが!そんなものでこの状況をひっくり返せるとでも思っているのか!」
佐介たちのやり取りにイラついた道元が怒鳴り散らす
【「「ッ!!」」】バッ!
彼の意思に好悪するかのように十一座と十二座が駆け出し佐介と飛鳥に迫りくる
「…思ってますよ。なぜなら僕らには…」
【「ッツ!!」】
「…っ、たああぁぁぁぁぁぁ!!」
【「~~ッ!?」】ザザァァ!
十一座が攻撃を繰り出すもそれをかわした佐介のカウンターが決まり、十一座は地面をえぐりながら後ろに後退する
【「ッ!」】
「はっ!」
カキィィン!
【「ッツ~~!!」】
「くぅ……はああぁぁぁぁぁぁ!!」
【「ッ!?」】
「てやああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
飛鳥のほうもまた鍔迫り合いに持ち込まれていた状態から十二座を押し返す
「な、なにっ?」
想定外の事態に道元が目を奪われた
「…なぜなら、僕たちは一人じゃない、僕たちには仲間たちとの信頼と、絆があるから」
「っ…~~!?」グヌヌ
佐介はうろたえている道元にそう物申すのだった