閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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僕は器じゃない! 

行手を阻む疾風を倒すべく戦いに身を投じる佐介と光牙

 

 

だが、疾風の圧倒的な実力差によって2人はフルパワーで挑むも歯が立たなかった

 

 

起死回生の一手として佐介と光牙は渾身の力を込めた左右からの同時攻撃を放つ

 

 

その技の直撃を受け、疾風を巻き込んで大爆発を起こしたことで一旦は勝利を確信する

 

 

しかしそれはすぐに杞憂に終わってしまう

 

 

2人の渾身の一撃は疾風に多少のダメージを与える程度でしかなく、それ以外は全くの無傷という目を疑うような現実を突きつけられてしまう

 

 

呆気に取られている隙を突いた疾風の攻撃を避けることが出来ず、一発、二発と強力な技を連続で喰らってしまいダウン寸前にまで追いやられてしまう

 

 

さらには追い討ちをかけるかの如くいつのまにか目の前に佇んで疾風によってなす術もなく佐介は首根っこを掴まれ、宙吊りにされてしまうという事態に陥ってしまうのだった

 

 

 

 

 

 

 

度重なる戦闘によって周囲はさらに荒れ果てる中、疾風によって首根っこをしめられる佐介は苦しみの声を上げていた

 

 

「ぐぅ…うぐっ……」

 

 

「……っ」グヌヌ

 

 

「あがぁっ〜っ!?」

 

 

疾風が締めあげている力を強めると佐介は更なる叫び声をあげる

 

 

「っ、貴様!…佐介を離せ!!」

 

 

佐介が危ないとみた光牙が疾風を止めにくる

 

 

「っ!」スッ!

 

 

「なにっ!?」

 

 

だが、その攻撃すら疾風に先読みされ、かわされてしまう

 

 

「ふっ!」

 

 

「ぐっ!?がはっ!?」

 

 

さらにそこから首裏に手刀による打撃を与えられ、堪らず地面に倒れ込む

 

 

「…っ!」

 

 

「ぬぁぁぁっ!?」

 

 

追い討ちをかけるように疾風が光牙の背中を足で踏みつける

 

 

「こう…が…くん…」

 

 

ものの見事に疾風に捕まってしまった2人はどうにもできない状況に追い込まれた

 

 

そんな2人の為体を見て疾風はさらに怒りを募らせる

 

 

「全力だしてこの程度か?…こんな程度しかない癖に何がかぐらを助けるなんてほざいていんのかお前ら…図になってんじゃねぇよカスが?」グググ

 

 

「うわぁぁぁっ!?」

 

 

「ぐぁぁぁぁ!?」

 

 

怒りの言葉を吹きかけ、疾風が佐介と光牙への仕打ちをさらに強め出す

 

 

「お前ら如きが束になったところで俺にさえ勝てねぇくせにかぐらが救えるなんて思い込んでんじゃねぇよ?知ったかぶりしてなんでもできるんだと思い込んでるような奴らを見てると心底イラつくんだよ?」

 

 

疾風は拘束している2人に向けて自分の佐介たちへの思いを告げる

 

 

自分に有効打すら与えられない者たちがかぐらを救う救うと豪語することがどうしても許せないと感じたからだ

 

 

「くだらねぇ妄想は捨てな。お前らみたいなカス共がどう足掻いたところで何も変わりなんかしない。往生際が悪いだけだ」

 

 

続け様に佐介たちのこの努力は全てが無意味であると言って吐き捨てる

 

 

「往生際が悪い?…それはお前もそうなんじゃないのか疾風?」

 

 

「…なんだと?」

 

 

刹那、ここで光牙が疾風に対して異議申し立てをしてきた

 

 

「すでにお前の計画とやらは崩壊した。お前が蘇らせた蓮は俺たち…いや、飛鳥の手で消滅したんだ。だというのにお前は尚も佐介を器にして蓮を蘇らせようとしている。それこそ往生際が悪いと言わずしてなんとするっていうんだ?言ってみろ?」

 

 

光牙は疾風の発言を論破する

 

 

それが今自分ができるであろう唯一の抵抗とも言えるものだからだ

 

 

「…っ」プチン

 

 

だご、それが疾風の逆鱗に触れてしまう

 

 

「〜〜っ、っ!!」

 

 

「ぐぁぁぁぁ!?」

 

 

「光牙くん!?」

 

 

疾風は光牙の発言に怒り狂い、踏みつけている光牙にさらにきつい一発をお見舞いする

 

 

勢いよく踏みつけられ、さしもの光牙もとうとう限界を迎えてしまい、同時に転身が強制的に解除されてしまった

 

 

「光牙…くん…」

 

 

無残に傷つけられ、踏みつけられる光牙の姿が佐介の視界に映る

 

 

「……余計なお世話だ。この雑魚が!」

 

 

「っ……」プッツン

 

 

さらにそんな光牙に疾風の発した罵詈雑言が佐介の何かが完全に切れた

 

 

「っ!」ガシッ!

 

 

「っ?」

 

 

「…っ、ふぅん!!」

 

 

「ぐふっ!?」

 

 

刹那、佐介が疾風の手をガシッと掴み

 

 

それに気づいた疾風が佐介のほうを視界に入れた直後

 

 

佐介は首しめの状態からすかさず疾風の腹部にドロップキックをぶつける

 

 

想定外の攻撃にさしもの疾風も対応し切れず、技を食らったと同時に佐介を解放する

 

 

拘束から解放されるや佐介は疾風を睨み据える

 

 

「て、テメェ!」

 

 

思わぬ反撃を喰らわされたことにご立腹の様子だった

 

 

「器の分際でまだ抗う気か!あれだけ痛めつけてやったのにまだ懲りもしねぇのかよ!?いい加減にしやがれ、器風情が!」

 

 

散々痛めつけたというのにも関わらず、尚も闘志が折れない佐介に怒りを露にし、暴言を吐く

 

 

 

「…えぇ、抗いますよ。だって僕らはまだ負けを認めてなんかない。いいえ、負けるわけにはいかないんです。この死ノ美を燃やしきらず、誓いも果たせぬまま死んでしまえばそれはとるに足らないものになってしまう、そんな無様を晒すような真似はできません。みんなが僕に託してくれた思いを無碍にするようなことをするわけにはいかないんです!」

 

 

そうでなければ佐介は自分を信じて先に行った飛鳥や焔、そして同じようにこの戦いを必死に終わらせるために頑張っている他のみんなにも合わせる顔がないからだ

 

 

 

「それから一つ言わせてもらいます」

 

 

「っ?」

 

 

「確かに僕はあなたのいうように蓮さんの一部なのでしょう、みんなや道元、そしてあなたの言葉でそれを理解しました…でも、だからこそ僕は言いたい、僕は器じゃない!」

 

 

佐介ははっきりとそして芯の通った言葉で想いを告げる

 

 

「たとえ僕が蓮さんの生まれ変わりだったとしても僕には"僕"というしっかりとした個がある。感情がある!器や模造品なんかじゃない、ここにある"これ"は僕だけのものだ!誰かの代わりなんかじゃありません!」

 

 

強い意志とともに佐介は自身の胸に心臓に…それすなわち心、佐介という個の存在を証明する証を疾風に見せつけたのだ

 

 

「…このくたばりぞこないが!今のお前に何ができるって言うんだ!?」

 

 

「っ!」

 

 

しかし疾風の言うことも的を射ている

 

 

今の自分では勝ち筋は薄い、まして光牙が戦闘不能になってしまった以上、残されたのは自分ただ一人なのだから

 

 

だとしても佐介はここで負けるわけにはいかない、どうすべきかを必死に考える

 

 

「っ…!」ピキュン

 

 

そして佐介は気付いた

 

 

否、気付いてしまった

 

 

自分には禁じられた禁忌の術があることを…

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