閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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飛鳥&焔VSかぐら 熾烈なる激闘 

大道寺と凛の協力によって先を進むことができた佐介と光牙は

 

 

道中で拾ったバイクに跨り、先を颯爽と走っていった

 

 

そしてよくやく目的地にたどり着くとそこで戦闘を行なっている飛鳥と焔とかぐら

 

 

さらにその光景を遠くから眺めている奈楽に出くわし

 

 

奈楽にかぐらが消滅することを自身も望んでいるかと問いかけると

 

 

動揺をしながらも口を閉ざそうとする彼女との戦闘に勃発してしまう

 

 

受けて立とうとする光牙を静止し、単身奈楽と交戦する佐介

 

 

先のダメージも相まって一方的に殴られてしまうだけではあるが、佐介はそれに屈することなく彼女から本心を聞き出すべく粘った

 

 

やがて彼の言葉による影響が徐々に奈楽に現れていき、そしてとうとう彼女から自分もかぐらに消えて欲しくない

 

 

これからもずっと一緒に友達としていたいという本心を書き出すことに成功した

 

 

そうして佐介はこの戦いを止めるため、奈楽の健気は思いを叶えるため

 

 

今も尚戦いに身を投じている飛鳥たちの元に奈楽と光牙と共に向かっていくのだった

 

 

 

 

佐介が奈楽の説得に成功し。向かっている中、かぐらと戦闘を続けている飛鳥と焔は…

 

 

「「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」」

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 

真影と紅蓮、両者の持てる最高の力で挑んでいるもかぐらと2人でようやく五部といった現状だった

 

 

「つ、強い…これがかぐらちゃん、凄まじいよ」

 

 

かぐらと相対することで飛鳥は彼女の力の強さを再認識した

 

 

「はっ、なんだ飛鳥もうばてたのか?だらしないぞ?」

 

 

「むぅ~、そういう焔ちゃんだって汗だらだらで息切れすごいじゃない?」

 

 

「ち、違う!断じてそんなことはない!」

 

 

「いいやそんなことあるよ!」

 

 

こんな状況なのにも拘わらず些細なことで2人が言い争いをする

 

 

「随分と余裕だな?この私を前にそんな態度でいるとは…実に不愉快だ」

 

 

「「っ!」」

 

 

そんな2人の言い争いに横槍を入れる形でかぐらが語りかけてきた

 

 

「もうお前たちとの戯れも飽きてきた。我が目的を果たすためにもお前たちにはそろそろ消えてもらうとしよう」

 

 

今の今まで繰り広げられているこの戦いにケリをつける宣言するとかぐらは今残っている力を持ちて2人に挑む姿勢をとった

 

 

「ちっ、呑気に言い争ってる場合じゃないな?」

 

 

「うん、そうだね?」

 

 

飛鳥と焔もかぐらの気迫を感じ、口喧嘩をやめて彼女の方に視線をむける

 

 

いつかぐらが仕掛けてくるのかと息を飲んで警戒する

 

 

「…いくぞ!」

 

 

「「っ!」」

 

 

その刹那、かぐらが動き出す

 

 

浮遊能力によって一気に2人に向かって飛んでくる

 

 

「ふっ!」

 

 

さらに接近すると同時に自身の力で生成した鋭利な物を今にも振るわんという動きを見せる

 

 

「私に任せろ!」

 

 

「焔ちゃん!」

 

 

これに対して焔が迎え撃つべく先を行った

 

 

焔とかぐらが互いに間合いに入る

 

 

「ふぅん!」

 

 

「ありゃぁぁ!!」

 

 

次の瞬間、焔の炎月花とかぐらの刃がぶつかり合う

 

 

「ぐっ、うぉぉぉ!!」

 

 

「ふぅぅん!」

 

 

互いに一歩も引くまいと激しい鍔迫り合いが続く

 

 

「〜〜っ……っ?」

 

 

「やぁぁぁぁ!!」

 

 

だがその直後、かぐらは自分めがけて頭上から落下する飛鳥の気配を感じ取った

 

 

「ちっ…はっ!」

 

 

「うわっ!?」

 

 

このままではまずいと判断したかぐらが焔を蹴り飛ばし、そのまま飛鳥の攻撃が当たる寸前で後方に退避する

 

 

「おしい!?」

 

 

それによって飛鳥の攻撃は空振りに終わってしまった

 

 

「やるな…ならこれでどうだ!」

 

 

後方に退避したかぐらがすかさず次なる手に切り替え

 

 

自身の周囲に無数のエネルギーの塊りを作り上げた

 

 

「はあっ!」

 

 

生成したエネルギーの塊りを2人めがけて投げつける

 

 

放たれたそれは数メートル先まで行った瞬間に弾け、そこから無数の光弾となって飛鳥と焔に襲いかかってきた

 

 

「焔ちゃん!」

 

 

「あぁ、わかってる……っ!」

 

 

迫りくる光弾の雨のを前に飛鳥は二刀を握りしめる手に力を注ぎ込み、焔が念を入れると背中に背負っている6本の刀が意識を持つかのように動き出す

 

 

「いっけぇぇ!!」

 

 

焔の命を感じたった刀たちが押し寄せる光弾の雨に向かってつぎつぎとそれを消滅させていく

 

 

しかし、それでも尚数は多く、消滅させられなかった光弾が飛鳥と焔に向かってくる

 

 

「やぁぁっ!」

 

 

「そりゃぁぁ!」

 

 

飛鳥と焔は降り注ぐ光弾の雨を全力で防いでいった

 

 

 

ブォォォッ!!

 

 

 

「「っ!?」」

 

 

最中、無数の光弾の豪雨を退いたと感傷に浸る暇もなく今度は再び巨大な光弾が迫り来ていた

 

 

「まずいよ焔ちゃん!?」

 

 

「ここは同時攻撃だ!」

 

 

「わかったよ焔ちゃん!」

 

 

襲い来る特大の光弾を前に飛鳥と焔は互いに刃にエネルギーを注ぎ込む

 

 

2人の手にする刃の刀身が緑色と紅色に染まり、力を帯びた

 

 

充分に力を高めた2人はもうすぐそこまでくる巨大光弾に向かって構える

 

 

「行くぞ飛鳥!」

 

 

「うん!」

 

 

「「はああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

 

声を張り上げるとともに飛鳥と焔がその刃を振るう

 

 

力を帯びた刀身による二人の繰り出した斬撃が振るわれた次の瞬間

 

 

巨大光弾に一線が刻まれる

 

 

 

 

ボバアァァァァァン!!

 

 

 

 

刻まれた一線によって巨大光弾は凄まじい音を上げて爆発した

 

 

それを見て2人もよしと言った顔を浮かべる

 

 

「「……っ!?」」

 

 

だが、その顔はすぐに驚愕のものに変わる

 

 

2人が破壊された光弾の奥から迫りくる影を見つけたからだ

 

 

当然その状態はわかっていた

 

 

「っ!」

 

 

かぐらだ

 

 

光弾が破壊されることなど想定済みというかのようにその後ろに潜んでいたのだ

 

 

驚愕の顔を浮かべる飛鳥と焔を無視してかぐらは自身の力で剣へと型を変えた力を束さて2人に急接近した

 

 

「ふぅん!」

 

 

「「ぐっ!?」」

 

 

間一髪のところで咄嗟に飛鳥と焔がその攻撃を防ぐ

 

 

「ふん!はっ!てぇい!」

 

 

それに対してかぐらが怒涛の剣撃を繰り出し飛鳥と焔に畳み掛ける

 

 

負けんじと2人もそれに応戦し、激しく刃と刃がぶつかり合う

 

 

「調子に乗んな!」

 

 

「今度はこっちの番だよ!」

 

 

「っ!?」

 

 

やられっぱなしではないことを見せつけようと飛鳥と焔が反撃の一手に出る

 

 

「おりゃぁぁぁ!」

 

 

「やぁぁっ!」

 

 

「ちっ……ふん!」

 

 

「「なっ!?」」

 

 

同時に斬りかかった2人に対してかぐらは二刀の剣でそれを防いだ

 

 

「……無駄だ。どうあがいたところで所詮お前たちでは私は止められない。私はこの世の妖魔を滅ぼさねばならないんだ」

 

 

剣で攻撃を防ぎながらかぐらは2人に向けて諦めるように促す

 

 

「そんなの、納得できるわけないよ。妖魔を滅ぼすためだけに生きる命なんて…悲しすぎるよ」

 

 

「仕方ないのさそれが私の運命だったんだ。かつて抗おうとして私は酬いを受け、大切な人を失ったんだ。私は所詮宿命と言う名の監獄に閉じ込められた囚人なのさ」

 

 

そのかぐらの言葉はどこか諦めを感じさせるものがあった

 

 

「……はっ、笑わせるな」

 

 

「なに?」

 

 

「ずいぶん大層な御託を並べているがとどのつまりお前はただ逃げただけに過ぎないな」

 

 

「なっ、貴様!」

 

 

焔のその一言にかぐらは怒りを覚える

 

 

「私はなにがあろうと絶対に諦めない、諦めちまったら…あいつに笑われちまう」

 

 

「焔ちゃん」

 

 

「だから…こんなところで諦めるわけには、いかねぇんだよ!」

 

 

「ぐぅ!?」

 

 

その言葉とともに焔がかぐらを吹き飛ばす

 

 

「見せてやるよ。私たち紅蓮竜隊の底力を…諦めない限りどんな逆境だろうと乗り越えられるんだってことをな!」

 

 

諦めを抱くかぐらに対して焔がそう強く宣言するのだった

 


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