かぐらの力とオロチの心臓を取り込み異形の姿へと変化した道元はその力で佐介たちに襲い掛かる
度重なる戦いで疲弊した佐介たちにはそれに対抗する術もなく、万事休すという状況だった
しかしその直後、佐介たちの危機を救うかの如く現れたのはほんの少し前まで戦っていたはずの疾風だった
さらにはそのあとに続くように大導寺と凜も現場に参戦して道元と交戦を開始する
疾風、大導寺、凜という屈指の強者たちで結成されたチームと異形の姿と化した道元との戦いが幕を開けた
道元の攻撃をかいくぐりながら3人はそれぞれ道元に攻撃を仕掛けていった
3対1という状況ではあるものの、道元は次々と押し寄せる攻防をその力で退けていく
最中に凜が手裏剣を駆使して傷を負わせることに成功するも
それすら無意味であると知らしめるかのようにこの姿となったことで会得した自己再生能力による治癒能力の高さを見せつけ、3人に動揺を誘うのだった
3人が道元と交戦する中、戦いの様子を影から見守っていた佐介たちはそのハイレベルさに驚いていた
「すげぇ、なんて戦いだ?」
「うん、目を離さずにいるのも大変なくらいだよ」
「しかしあの道元とかいう男、その三人を相手にあそこまでとは…恐ろしい奴だ」
大導寺と凜、疾風の3人を相手にしているというのに道元1人に決定打を充てられていないどころか
再生能力というチート能力まで獲得しているため事実上は道元のほうが少し分があるように思えるほどに
「師匠…師匠たちがあんなにも必死に戦っているというのに、僕は…僕は…」
チート級の力を得た化け物と化した道元と戦いに身を投じている大導寺たちの様子を見ていた佐介は
手をこまねいて見ているしかできない今の自分の歯がゆさに腸が煮えくり返るような思いだった
「…っ」
悔し気にしている佐介を見て同じ思いを抱きながらもその内を胸の中に抑え名が光牙は再び視線を3人のほうに向けるのだった
「「「っ…」」」
佐介たちが見守る中、大導寺と凜、疾風は仕掛けたにもかかわらず道元に致命傷を与えることができず
また厄介な再生能力を目の当たりにして手をこまねいている状況だった
【「どうした?さっきまでの勢いはもうおしまいなのかな?」】
そんな3人を煽るかのように道元は言い放つ
【「ふん、どうやら手詰まりのようだな?…なら、今度はこっちが攻める番だ」】
「「「っ!?」」」
しびれを切らした道元が今度は自身が仕掛けると宣言し、大導寺たちは警戒を強める
【「~~~っ!!」】ギュィィィィン!
道元が全身に力を入れる
すると背中あたりに妖魔衆 一座を彷彿とさせる円状のエネルギーが生成された
何事かと驚いている疾風たちを他所に道元が背中に生えたそれに手を伸ばす
同時にエネルギー体の一部から柄のようなものが出てくるとともに道元がそれを引っこ抜く
エネルギー体から引き抜いたそれが姿を現した
道元が引き抜いたそれは四座が持っていた巨剣と酷似したエネルギーだった
【「いくぞ…ふぅんっ!!」】
ジュイィィィィィン!!
「「「っ!?」」」
剣を見せつけた直後それを大きく振りかぶった瞬間
その剣先から斬撃波が飛んできた
咄嗟に3人は回避をする
斬撃波は3人を追い越すとその先にあるものを次々と切断し、さらに数秒後爆発四散する
「「「「「「「「っ!?」」」」」」」
圧倒的な破壊力を伴う斬撃波の威力を目の当たりにして疾風たちはもとより佐介たちも驚愕していた
【「どうだ?怖気づいて声も出ぬか?」】
力を見せつける道元がこの光景に唖然となっている疾風たちに挑発めいた言葉を贈る
「…確かに凄まじい威力だ。だがよ、どんなにすごいもんでも当たらなきゃ意味はねぇ!!」
疾風はこの光景を目にしても尚、戦意が折れることなく突っ込んでいった
「私たちもいくぞ大導寺。あいつばかりにいい格好はさせられん!」
「うむ、まったくもって同意だ!」
「「っ!!」」
凜と大導寺も疾風の後を追うように道元の元へと突っ走った
【「ふっ…っ!」】
「おりゃぁぁぁぁっ!!」
先行していた疾風が一番手として道元に仕掛ける
「ふっ!そらっ!」
【「ふぅん!」】
「っ!?」
「っ!!」
ガキィィィン!
道元が大剣の一振りをお見合いしようと振りおろした瞬間
遅れて到着した凜が手裏剣を盾にしてその攻撃から疾風を守る
【「~~っ!」】グググ
「ぬぅっ!?」
攻撃を防いだものの、道元はこの程度どうということはないというかのように剣を握る手にさらに力を入れる
徐々に力で押し込まれていくとともにそれを抑え込むのに必死な凜が険しい表情を浮かべる
そんな彼女の様子に道元は不適切な笑みをうかべる
「っ~!!」バッ!
【「っ!?」】
「ふぅん!」
ドゴォォォン!
しかしそのピンチを救うかの如く駆けつけた大導寺の拳の一撃が道元の顔面にヒットし大きく後方へと吹き飛ばした
【「~~…っ!?」】ザザァァァ!!
吹き飛ばされた道元は一瞬意識を失っていたがすぐにそれを取り戻し
地面に爪を立て衝撃を殺して体制を立て直す
「「「っ!!」」」
だが、その間に3人が一気に間合いを詰めるかのように駆け出していた
そして間合いに入ると同時に先行して疾風と大導寺が突っ込む
「「っ!!」」
【「っ!!」】
大導寺と疾風の繰り出した拳を道元が両手で受け止めた
「っ!!」シャキン!
直後、後に続いて2人によって動きを封じられている道元に凜が斬りかかろうとする
【「…ふっ!!」】
「ぐっ!?」
【「たあっ!!」】
「がはっ!?」
それに対して道元はすかさず2人の拳を弾くと
まず疾風に拳を一発、次に大導寺に蹴りを一発お見舞いする
「やあっ!」
【「っ!」】ギュィィィィン!
ジャラララララ!
「なっ、ちぃ!!」カキキキキキン!
チャンスを逃すまいと斬りかかる凜だったが
斬りかかる直前、道元は先ほど大剣を生成した背中の輪から
今度は無数の武器の形をしたエネルギーを飛び出させる
現れた武器たちはどれも妖魔衆のいずれかが持っていた武器に類似したものだった
そうして生成した武器たちが襲い掛かるので攻撃を切りやめ、防御に徹する他なかった
【「っ…」】ギュィン!
凜が武器たちに手をこまねいている隙に道元は新たなる武器を生成し
跳躍と同時に斬りかかろうとした
シャリリリリリ!ガシャン!
【「っ!?」】
しかしその直後、突如として巻きついたチェーンによって動きを制限される
チェーンを放ったのはもちろん疾風だった
【「っち…ぬぅぅん!」】バキィィン!
「くっ!?」
道元は邪魔されたことに舌打ちをするとともに纏わりついた鎖を強引に引きちぎった
【「…っ!?」】
「「っ!!」」
拘束から強引に逃れた道元がすぐに自分の左右から大導寺と凜が仕掛けていることに気づいた
【「はあぁぁぁぁぁ!!」】
「ぬあっ!?」
「ぐぅぅ!?」
間合いに入る直前、道元は気の波動を放ち、2人を怯ませる
【「ふん!!」】
「「っ!?」」
ドスゥゥゥゥン!!
そうして動きが鈍った2人を両腕からのヘビーボンバーの要領で拘束とともに地面めがけて落下する
衝撃が響き、土煙が舞い、徐々に見えてきたそこにはこの攻撃によって大ダメージを受けた大導寺と凜の姿があった
「師匠!?」
「凜!?」
2人がやられたことに皆が驚く
「この…化け物やろうが!」
大導寺と凜をやった道元の元に疾風が駆け出す
【「っ!!」】
「はっ!!」
返り討ちにしようとする道元の攻撃をかわすとともにそれを足場に空中一回転をしながら後方へ
背後を取った疾風がホルスターから銃を取り出す
彼の手に握られた銃はエネルギーをチャージする
【「っ?」】
道元が背後を振り替える超然にエネルギーが溜まる
「食らいな!【エアロ・バスター】!!」
【「~~~っ!!」】
ビュオォォォォォォ!!!!
トリガーを引くとともに銃口からチャージによって圧縮された風の弾丸が道元に炸裂し
彼を飲み込んだのだった