閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

268 / 606
不死身の道元、繰り広げられる惨劇!?

次々と仲間たちを打ち倒し、自らの強さを知らしめる道元に追い詰められていく忍たち

 

 

そこに増援に駆け付けた他の半蔵学院組、紅蓮竜隊の面々で道元に挑む

 

 

だが、それでも道元は強く、柳生と雲雀が倒され、未来も瀕死の重傷に追いやられる

 

 

しかし諦めない心を胸に彼女たちは道元の猛威に苦しみながらも果敢に攻めていった

 

 

戦意が長引くも決定打を当てられない彼女たちは起死回生の一手として

 

 

全員の力全てをただ一点、道元にぶつけることに決め

 

 

限界を超え、最大限に高めた力をもって葛城、斑鳩、詠、日影が絶・秘伝忍法を

 

 

それも葛城の繰り出す技に上乗せという形で繰り出したのだ

 

 

他の3人の思いを乗せて絶・秘伝忍法を受けて立つ構えをとる道元だったが

 

 

ここでまさかの未来の奇襲を受けてしまう

 

 

電磁投射砲による一撃と先んじて仕掛けていた葛城の2重攻撃を受け

 

 

拮抗した力のエネルギーによって大爆発が起こり、葛城が斑鳩たちの元に落下してきた

 

 

不安がよぎる一行だったが直後、いつもの彼女らしさを見せつけられ、安堵と呆れの空気があたりを包み込む

 

 

しかし、それも長くは続かず、その雰囲気を壊すかの如く一筋の光が未来を貫通し、地に伏せさせるのだった

 

 

 

 

 

ビュゥゥン!

 

 

 

『「っ!?」』

 

 

「あっ…うぁ…」ドサッ

 

 

「未来!?」

 

 

和やかな空気がその一筋の光によって瞬く間に凍り付いてしまった

 

 

「未来さん!?」

 

 

「…っ!」

 

 

未来が傷つけられた様子に詠もまた口元を抑えながら驚く

 

 

日影に至っては未来を貫いた光の発生した個所を睨み付ける

 

 

彼女を襲った光は煙の向こうからだった

 

 

続けざまに葛城、斑鳩もその方向に視線を向ける

 

 

【「…小娘どもが」】

 

 

『「っ!?」』

 

 

その言葉を聴いた瞬間皆が全身に震えを感じる

 

 

直後、煙の向こうから煙幕の壁を突き破り、現れ出でるものが

 

 

当然それが誰なのかはわかり切っていた

 

 

「ど…」

 

 

『「道元!?」』

 

 

煙の向こうから煙の壁を突き破り現れたのは先の攻撃によって体がボロボロになっている道元の姿

 

 

そんな彼の表情は怒りに満ちていた

 

 

「そ、そんな」

 

 

「なんてことですの」アセアセ

 

 

「…化け物が」

 

 

あれだけの攻撃を食らっていて倒すまでに至らなかったのかと斑鳩と詠は絶句し

 

 

日影は道元のことを正しく化け物と称した

 

 

「てめぇ、よくも未来を!」

 

 

【「黙れゴミどもが…ふぅぅん!」】ギュィィィィン!

 

 

吠える葛城に対し、道元はそういうと力むとともに気を高める

 

 

同時にご自慢の再生能力が発揮され、傷を負った個所を修復していった

 

 

「うそ…だろ?」

 

 

【「…バカどもめ、私にはこの再生能力がある。貴様らがどう足掻いたところで私には何の意味もないのだ」】

 

 

体の再生を完了させ、葛城たちに嘲笑うかのようにそう言い放つ

 

 

「そんな…ひどい、こんなことって」

 

 

「未来さんがあんなになってまでわたくしたちに突破口を開いてくれたといいますのに!」

 

 

皆、必死になってボロボロになりながらも希望を信じて最後のあの攻撃に全てを乗せたというのに

 

 

いとも簡単に傷を修復させてしまった道元に皆、絶望を覚えていた

 

 

「この野郎!どんだけ人の思いを踏みにじれば気が済むんだ!クソゲス野郎が!」

 

 

決死の思いで戦った皆が報われないと思うと腸が煮えくりかえるような思いを抱き、葛城は道元に罵倒を浴びせる

 

 

【「黙れ、忍のなりたてのひよっこどもが!」】

 

 

 

 

ビュビュビュビュビュビュビュ!!

 

 

 

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

「み、みんな避けろ!?」

 

 

道元が葛城の罵倒に罵倒で返し、その直後

 

 

今度は連射型の光弾が彼女たちに襲い掛かる

 

 

それを見て彼女たちは一斉に逃げようとする

 

 

【「逃げられると思っているのか!」】

 

 

しかし、そんな彼女たちの行動など見越しているといわんばかりに道元が勢いを強める

 

 

「くっ、ぐぅぅぅ!きゃあっ!?」

 

 

「斑鳩さん!っ、きゃあぁぁぁっ!!」

 

 

繰りだされる光弾を飛燕ではじき返していく斑鳩だったが

 

 

数の暴力の前に抵抗も空しく直撃を受けてしまった

 

 

詠がその光景を見て斑鳩を助けに行こうとするも

 

 

直後に襲ってきた光弾の集中砲火によってあえなくやられてしまった

 

 

「まずいな。一気に2人ともやられてもうた!」

 

 

「くそっ!避けるのが精一杯で反撃もできねぇ!?」

 

 

自分たちに向かって無数に飛んでくる光弾の雨あられになすすべもなかった

 

 

「~…っ!?」

 

 

刹那、日影は光弾を避けた葛城に向かって別の光弾が迫り来ているのに気づいた

 

 

しかも葛城はこの時、先に飛んできていた光弾を避ける際に後ろを向いていたため完全に死角からの攻撃であった

 

 

「葛城!!」ドン!

 

 

「えっ?うわっ!?」

 

 

葛城が危ないと気づいた日影が一目散に駆け出す

 

 

そして光弾よりも先にたどり着いた日影が葛城にタックルを繰り出す

 

 

「ひ、日影、なにするn」

 

 

「…堪忍な」

 

 

 

ヒュ~~~ドバンッ!

 

 

 

「…ひ、日影ーーー!?!?」

 

 

 

いきなり日影からタックルを食らって葛城がなぜ自分に攻撃を仕掛けてきたのかを問いただそうとした瞬間

 

 

本来なら葛城が食らうはずだった光弾が日影に命中し、それによって日影はしばし空中に投げ出された

 

 

彼女のそこまでの姿が葛城の目にはスローモーションかのようにゆっくりと映っていた

 

 

やがて彼女の体が地面に倒れた

 

 

「日影……よくも、よくも!」

 

 

次々と仲間たちがやられていく姿、そして友達でありライバルである日影が自分のせいでこうなってしまったことに不甲斐なさを感じ

 

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

せめてもの報復として単身ながらに光弾の雨を突っ走る

 

 

「道元!!」

 

 

【「っ!」】

 

 

そして葛城が弾幕の雨を潜り抜け、道元の懐に入った

 

 

「みんなの敵だ!くらいやがれ!【クロス・パンツァー】!!」

 

 

万感の思いを込めて葛城が秘伝忍法を繰り出した

 

 

……だが

 

 

ガシッ!

 

 

「なっ!?」

 

 

【「バカめ、烏合の衆ならまだしも貴様のようなザコ程度の技が私に効くものか」】

 

 

道元は葛城の渾身の1発を最もたやすく受け止めてしまう

 

 

【「ふん!」】

 

 

「がはっ!?」

 

 

【「はぁっ!」】

 

 

「うわぁぁぁぁぁ!?」

 

 

怯んでいる隙を突いて地面に叩きつけ、さらに足蹴りで葛城を後方へと吹き飛ばす

 

 

「かつ姉、みんな!?」

 

 

「春花、まだなのか!このままじゃ!?」

 

 

「どうにかしたいけど!私ではここまでしか!?」

 

 

最後の砦とも言える葛城たちがやられてしまい、佐介たちに焦りが見える

 

 

【「いい加減に貴様らとの戯れも飽きた……ふっ!」】

 

 

うんざりした様子で道元が上空に向けて光弾を放ち

 

 

それは空中の途中で止まる

 

 

【「これで…ジ・エンドだ」】

 

 

道元がそう呟くと共に突き出した手をぎゅっと握り潰す

 

 

グゥン!ビュビュビュビュビュビュ!!

 

 

『「っ!?」』

 

 

刹那、道元が拳を握ると空中に止まっていた光弾から無数の光弾が発生し、佐介たち目掛けて迫りくる

 

 

 

 

ドバババババ!

 

 

 

『「うわぁぁぁぁぁ!!??」』

 

 

『「きゃぁぁぁぁぁ!!??」』

 

 

着弾と共に周囲に佐介たちの悲鳴が木霊する

 

 

そして弾幕が晴れていくと、そこに写っていたのは佐介たち全員のやられてしまった姿だった

 

 

【「見たか、これがかぐらと怨楼血の力を手にし、最強となった私の力なのだ。死して思い知るがいい。この世は私のものだ…ふふふ、ふはははははは!あははははは!」】

 

 

自分の周りに転がる佐介たちを見て自分の勝利を確信し、道元は高笑いをするのだった

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。