閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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第二十四章 さぁ、行きましょう、蛇女子学園へ!

霧夜が急遽佐介たちを集めた

 

集められた理由を知っている佐介は緊張していた

 

「みんなに集まってもらったのは他でもない。敵のアジトが判明した」

 

「本当かよ!?」

 

「本当だ」

 

霧夜が地図を見せる

 

「これが蛇女の拠点…」

 

「随分と山の中にあんだな~」

 

「遺産保護という名目で立ち入りを禁じられてる場所だ。おそらくは悪忍の息のかかった企業などの仕業だろう」

 

それにより霧夜たちも蛇女子学園の場所を特定するのが困難だったのだ

 

「霧夜先生、僕たちを蛇女に行かせてください。ひばりちゃんを助けるために!……それに」

 

佐介の脳裏に凛との言ったことが浮かび上がる

 

『頼む、蛇女を救うため力を貸して欲しい お前なら必ずあいつらを救ってくれると信じてるぞ』

 

「(凛さんに誓ったんだ。ひばりちゃんも助けて、蛇女のみんなを助けるために!)」

 

彼女の前で誓った決意を再確認する佐介だが

 

「それはできん。ことはそう簡単にはいかない。このままでは善忍と悪忍の全面抗争にも発展しかねん。お前ならわかるだろう佐介」

 

「っ……すみません」ショボーン

 

確かに今の自分には焦りが見えると霧夜の言葉でそれを自覚する

 

「陰と陽、これぞ世の理」

 

「半蔵さま?」

 

「じっちゃん!」

 

いつの間にか半蔵が現れ、会話に混ざる

 

「陽なくば陰もまた存在せん。逆もまたしかりじゃ」

 

「悪忍との戦いは無意味だと?」

 

「いや、奴らの所業は悪じゃ。悪に対抗するための力と盾として我ら善忍は存在不可欠」

 

斑鳩の問いに半蔵は答えた

 

「ともかく、場所はわかったんなら俺は行く」

 

「柳生ちゃん!」

 

「いくがよい」

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

雲雀を助けに行こうと先走る柳生を飛鳥たちが止めようとするが半蔵は逆に行こうとする柳生を後押しする

 

「よろしいのですか?」

 

「これはあくまで"学生同士の諍い"じゃ」

 

「では我々は関与しないと?」

 

「無論じゃ。子供の争いに大人が関与するものではないからの…全ての責任はこの半蔵がとる。誰にも文句は言わせん」

 

そうきっぱりと半蔵は言い切った

 

「よっしゃ!半蔵さまのお墨付きも出たことだし、いっちょ派手に暴れるぜ!」

 

「あなたという人は」

 

やる気満々の葛城を見て斑鳩は呆れ返っていた

 

すると佐介は半蔵のもとに近づく

 

「半蔵さま、許可をくださったこと誠に感謝致します」ペコリ

 

「なに、仲間一人救えんでなんの忍ぞ。のぅ佐介よ?」

 

「はい!」

 

お礼を述べる佐介に半蔵は気楽な態度で語りかけた

 

 

 

 

蛇女へと乗り込む準備は整い

 

5人は器に注がれた誓いの酒!

 

……ではなく誓いの水をぐぃっと飲み干し

 

飛鳥たちは雲雀と秘伝忍法書を取り戻すために、佐介はそれを含め、蛇女の人たちを助けるために

 

「お前たち、行く前に俺から一言言わせてもらう。必ずひばりを連れて帰り、生きて帰って来い」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「忘れるでないぞ、子供の諍いじゃからな?」

 

半蔵が佐介たちに念押しする

 

「総員、転身せよ!」

 

「「「「「はい!忍転身!!」」」」」

 

霧夜の号令とともに5人は忍装束を纏う

 

「全員。出動!!」

 

その合図とともに一人ずつ順に抜け穴に入っていく

 

それと同時に滝の中から出撃のためのゲートができる

 

「出撃!!」

 

「行きます!!」

 

「いくぜ、ヒャッホォォォォイ!!」

 

出撃の声と共に斑鳩、葛城、柳生の順に最新機器を搭載した(カイト)で空を飛んだ蛇女へと向かう

 

「飛鳥よ」

 

「じっちゃん?」

 

「忘れるでないぞ。本当の強さを」

 

「本当の強さ…うん。わかったありがとねじっちゃん!行ってきます!!」

 

不安な気持ちだった飛鳥は半蔵から勇気をもら斑鳩たちを追って飛び出し残るは佐介のみだった

 

「佐介よ」

 

「半蔵さま」

 

そして半蔵は佐介にも声をかけてきた

 

「…頼む。飛鳥たちを守ってやってくれ」

 

「もちろんです。この命にかけましても飛鳥ちゃんたちを守り抜いてみせます」

 

あぁは言ってはいたものの半蔵とて不安もある

 

佐介は半蔵を不安にさせまいと真剣な眼差しで誓った

 

「無理はするな。みなを助けんがためと自身を犠牲にするようなこともじゃ……忍としては情けないかもしれんが、わしはもうショウたちを失った時のような辛い思いはしたくはない。わしにとっては飛鳥はもちろんのこと、佐介。お主もわしらの"家族"なのじゃ。…必ず生きて帰ってくるのじゃぞ?」

 

「半蔵さまのそのお心遣いだけでも僕らにとってはこの上ない励ましとなります……それと」

 

「うん?」

 

「僕を家族と言ってくれたこと嬉しかったです……"おじいさま"」

 

佐介の口から『半蔵さま』ではなく『おじいさま』と聞かされたことに驚くも半蔵はすぐに微笑む

 

「では、行ってまいります!」

 

そして佐介は飛鳥たちを追い空へと舞い上がるのだった

 

 

 

「無事に帰ってきてくれるでしょうか?」

 

「あやつらならきっと…」

 

彼らを見送ったが帰還に対する心配する霧夜に半蔵は語りかける

 

「心配には及ばぬ」

 

すると後ろから声と歩み寄る音が聞こえてきた

 

「大道寺…」

 

「ご無沙汰しております。半蔵さま。霧夜先生」

 

「久しぶりだな」

 

「先生よそんな不安そうな顔をするでない。あ奴らの中にはこの我、大道寺が手賞にかけて育てた弟子、佐介もいるのだから」

 

大道寺は出しである佐介のことを思っていた

 

「…しかし。それだけに留まらんのもまた事実。…凛さんのこともある」

 

「知っていたのか?」

 

「無論。先生に接触し蛇女の場所を教えたのが凛さんだというのはすでに承知のことなり」

 

どうやらいつの間にか大道寺は事態についてはあらかた理解を終えていたようだ

 

「お主らも行くつもりなのじゃろ蛇女に?」

 

「お見通しでありましたか」

 

「お主ら二人が揃っていて凛が絡んでおるというのならばせんないことじゃ。みすみす放っておくわけにもいくまいて」

 

半蔵が彼らをいかせたのも後に凛のことで霧夜、大道寺もまた蛇女に行くのを計算に入れてのことだった

 

「ご頚がんのかぎり。…我、今一つ不穏な事実を入手せり」

 

「不穏だと?」

 

「悪忍の忍学生、これすべからく外法がかけられておるやし」

 

「外法じゃと?」

 

 

何やら危険漂う状況であると注げる大道寺に二人は驚きを隠せなかった

 

 

 

 

 

 

「(ひばりちゃんも悪忍のみんなも絶対に救ってみせる。…おそらく凛さんも反逆者として拘束されてるに違いない。待っていてください凛さん!)」

 

 

 

 

 

そしてまた、蛇女へと向かう佐介たちの運命や以下に

 

 

 

 

 


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