閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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誕生、最強の合体忍者その名は佐合牙(サーガ)! 

精神世界にて蓮と出会い、彼の計らいで意識を取り戻し

 

 

さらには春花の協力で戦線復帰の術を

 

 

飛鳥、焔、疾風のおかげでその時をもらうことで2人は回復を果たす

 

 

だがそれでも状況は振り出しに戻っただけのこと

 

 

根本を解決することには至らない

 

 

思い悩んでいる佐介たちの前に今一度、蓮が零体となりて現れた

 

 

そして自らの消滅と引き換えに力を託すことを告げる

 

 

零体でいられる限られた時間の中、蓮は苦楽を共にした戦友である疾風に今までのことを詫び

 

 

最後の我儘として自分が結局最後まで自身の口から語ることのできなかったかぐらへの思い言葉をを疾風に託し

 

 

佐介にその未来を叶えるよう頼み

 

 

自分の切なる願いを聞き入れた佐介の思いを受け、心晴れ晴れとした顔を浮かべ消滅した

 

 

蓮から託された思いと願いを成就するために佐介は万感の思いを込めて巻物を使う

 

 

刹那、光を帯びた紙が渦巻くと共に佐介と光牙を包み込んだ

 

 

そしてその光の中から姿を現したのは佐介と光牙、2人の容姿を併せ持った一人の忍だったのである

 

 

 

 

 

 

 

突然の珍妙な事態にその場は騒然となる

 

 

無理もない、飛鳥や焔、疾風の視線の先には佐介と光牙ではなく2人の容姿を併せ持った何者かなのだから

 

 

「だ、だれだあれは?」

 

 

「わ、わかんないよ…でもなんかどことなく佐介くんにも見えるし光牙くんにも見えるような?」

 

 

「何がどうなっているのかしら?」

 

 

奇々怪々な現象に飛鳥も焔も春花も頭を抱えていることしかできなかった

 

 

『「…うん?」』

 

 

『「…ん?」』

 

 

そんな中、彼女たちの前に現れた謎の忍がハッと我に返ったような顔を浮かべる

 

 

『「これって…?」』

 

 

『「まさか…?」』

 

 

『「「僕(俺)たち、合体してる!?」」』

 

 

さらには自身の姿にいきなり驚きだした

 

 

『「どういうことだ佐介説明しろ!?」』

 

 

『「ちょ、ちょっと待ってください!?大体これ僕にも何が何なんだかわからないんですから!?」』

 

 

ものすごい勢いで動揺をしている様子だった

 

 

「ちょっと待って、今あの人から佐介君の声が?」

 

 

「光牙の声もするぞ?」

 

 

「これってつまり?」

 

 

謎の忍から佐介と光牙、2人の声が聞こえてきたことに3人が気づく

 

 

「も、もしかして佐介くんなの?」

 

 

「光牙、お前なのか?」

 

 

溜まらず飛鳥と焔が訪ねてみる

 

 

『「えぇ、多分この状況から察するにそういうことになるんですかね?」』

 

 

「う、うそっ!?」

 

 

「何がどうしてこうなるんだよ!?」

 

 

『「やめろ、知りたいのはこっちのほうだ!…一体全体どういうことなんだ?」』

 

 

どうして佐介と光牙が合体し、1人の肉体になってしまったのか皆目見当もつかなかった

 

 

「蓮の仕業だろうな」

 

 

するとそこに疾風が割って入る

 

 

『「なんだと?」』

 

 

「あいつがお前らの巻物を一つにしたのが何よりの証拠だ。おそらくあいつはお前らを合体させることで奴に対抗する力を与えようとしたんだろうな」

 

 

『「僕たちに?」』

 

 

疾風の言葉を聞いて佐介でもあり光牙でもある合体体は冷静に自分の体を調べてみる

 

 

言われてみれば確かに体の底からこの上ないほどの力があふれているの感じ取ることができた

 

 

『「…確かにこの体には俺のみならず佐介の力も感じる気がする?」』

 

 

『「…光牙くん。何はどうあれこの力、使わない手はありません」』

 

 

『「あぁ…力がどんどん湧いてくる感じもする。これならば!」』

 

 

最初こそ驚きこそしたが2人の力が合わさったこのパワーならば道元と戦えるかもしれないという希望を見いだす

 

 

【「ふん、何が起こったと思えば合体するとはな?実に面白い見世物だった。だがそんなこけおどしで私が倒せるとでも思っているのかな?」】

 

 

希望を見いだせたことに浮かれる佐介と光牙に対して道元は虚仮にするかのような言葉を投げかける

 

 

「はん、減らず口もそこまでだぜ!いまいち状況が飲み込めてないけど、ともかく光牙と佐介が合体したんだ。お前なんかに負けるわけがないぜ!」

 

 

そんな道元に焔が反論する

 

 

「さぁ、思う存分やっちまえ~…っと、そう言えばどう呼べばいいんだ?その姿?」

 

 

『「「えっ?」」』

 

 

勢いよく道元を指さしながら叫ぶ焔だったが、ここで浮かびあがる疑問が脳裏をよぎり

 

 

唐突に2人の合体した姿の名前についてを聞いてきた

 

 

『「何かと思えば…名前なんてどうでもいいだろうに?」』

 

 

「そうとも限らないわ。二人で一人の存在になっちゃったのにいちいち光牙くん佐介くんって呼ぶのも違和感がある気がするわ?」

 

 

名前なんて大した問題ではないのではという光牙に対して春花が異を唱える

 

 

二人で一人となったというのに佐介と光牙と呼ぶのは少し変な感じがすると

 

 

『「確かに皆さんの意見も一理ありますよ。名前がないとそれはそれで不便だと思いますし?」』

 

 

『「ふむ…まぁ、ないに越したことはないが、案はあるのか?」』

 

 

自分以外は名前があるほうがいいと言う派のようだったので光牙はひとまず了承し、名前に関jんしての案を唱える

 

 

これに対して皆、思い思いに名前を考える

 

 

「あっ、閃いた!光牙と佐介だから”牙介“ってのはどうだ?」

 

 

『「却下」』

 

 

「え~」

 

 

焔の案は却下された

 

 

「じゃあ“光佐”はどうかしら?」

 

 

『「それも何となくネーミングが微妙だからパスだ」』

 

 

「あらら」

 

 

春花も提案をするがこれも今一な感じなので却下された

 

 

「あっ、いいの思いついた!」

 

 

『「飛鳥ちゃん?」』

 

 

とここで飛鳥が名前のアイディアを閃いた

 

「ねぇねぇ、こんなのはどう?佐合牙(サーガ)は?」

 

 

『「佐合牙(サーガ)?」』

 

 

「うん、佐介くんと光牙くんが合わさった姿って事で佐合牙(サーガ)ってどうかな?」

 

 

いい名前だと思った飛鳥がこの名前を勧める

 

 

「えー、それなら牙介の方が?」

 

 

『「もういい、ひとまず名前は佐合牙(サーガ)でいく、ともかく今は目の前のことに集中するぞ!」』

 

 

『「そうですね」』

 

 

一先ず合体した2人の姿の名を佐合牙(サーガ)とし

 

 

佐合牙(サーガ)は道元のほうを見据える

 

 

『「待たせたな道元」』

 

 

『「この新たに得た力であなたを倒して見せます」』

 

 

【「ふん、強がりを、いくら私に似せて合体したところで私に勝つことなどできるわけもないのだ!」】

 

 

そういうと道元は佐合牙(サーガ)に向かって飛んでくる

 

 

「危ない!?」

 

 

迫りくる道元を見て飛鳥が叫ぶ

 

 

【「は~はっはっは!死ねぇぇぇ!!!」】

 

 

道元の剛腕が佐合牙(サーガ)に襲い掛かる

 

 

 

 

ドゴォォォォォォン!!

 

 

 

 

激しい轟音と衝撃が発生する

 

 

…だが、それ以上に彼女たちは信じられない光景を目の当たりにする

 

 

それは道元の繰り出した剛腕を片手で受け止めている佐合牙(サーガ)の姿だった

 

 

【「…なっ!?」】

 

 

『「…こんなものか?」』

 

 

『「全然効きませんね?」』

 

 

軽く受け止めた上に余裕の表情を浮かべている

 

 

【「こ、このぉっ!」】

 

 

咄嗟にもう片方で追撃をする

 

 

しかしこれも首をかしげるが如くかわされる

 

 

【「ば、馬鹿な!?」】

 

 

『「次はこちらの」』

 

 

『「番ですね…」』

 

 

『「「っ!!」」』

 

 

 

ドゴォォォォォォン!!

 

 

 

【「があっ!?」】

 

 

『「「…」」』

 

 

「「「「っ!?」」」」

 

 

想像を絶する光景に飛鳥たちは度肝を抜かされる思いだった

 


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