閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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2023年最初の投稿となります。今年もヨロシヘグリ


みんなを救え、思いを込めた獣波拳!

佐介と光牙の合体した佐合牙(サーガ)

 

 

皆が歯が立たないほどの圧倒的な力をもった存在とも思えた道元を逆に圧倒し

 

 

勝利への活路という希望を抱かせた

 

 

途中、形勢逆転を図る道元の攻撃に手こずりを見せるも

 

 

光牙の持つ抜き足を使った佐合牙(サーガ)の目にも止まらぬスピードによる奇襲を受け

 

 

状況は再び佐合牙(サーガ)の優位に立った

 

 

もはや道元が如何なる小細工を使おうとも佐合牙(サーガ)には意味を成せない

 

 

それほどにまで力の差を見せつけられてしまっていた

 

 

認めたくなくても認めざるを得ない

 

 

佐合牙(サーガ)の実力は自分より上だと

 

 

ついにそのことを道元は自らの口で告げる

 

 

しかしその直後、すかさず道元が光弾を放ち、佐合牙(サーガ)はこれを弾く

 

 

だが、それはおとりであり、その間に道元は自身の体に宿る強力なエネルギーの全てを集約させ

 

 

次なる技として繰り出そうとしており

 

 

さらには自身に向けられている佐合牙(サーガ)の背後には飛鳥たちがいる

 

 

自分が避ければ飛鳥たちが危ないと知った佐合牙(サーガ)は彼女たちを救うため

 

 

これに迎え撃つ覚悟を決めるのだった

 

 

 

 

 

圧倒的優位にたった佐合牙(サーガ)だったが、それが逆に最悪な事態を引き起こすトリガーとなってしまった

 

 

彼らが見据える先には強大なエネルギーを今にも放たんとしている道元の姿が

 

 

もし道元がこの角度からそのようなものを放とうものなら自分ならともかく飛鳥たちが消し飛ぶことは明らかだった

 

 

『「光牙くん、何としてもみんなを救いましょう」』

 

 

『「わかっている」』

 

 

佐介と光牙の意思は互いに意を決めてこれを迎え撃つ覚悟を決める

 

 

『「…光牙くん。今度は僕がメインで行きます。力を貸してください」』

 

 

『「いいだろう。お前をしっかりと支えてやる」』

 

 

『「ありがとうございます…では、行きます!」』

 

 

互いに意を決した2人はすかさず構えを取る

 

 

「あ、あれは…あの構えは!」

 

 

飛鳥はその瞬間ハッとなる

 

 

それもそのはず、佐合牙(サーガ)の取った構え、それは佐介の得意技兼必殺技である「獣波拳」の構えだったのだから

 

 

『「「はああぁぁぁっ!」」』ギュィィィン!

 

 

身構えた佐合牙(サーガ)が獣波拳のエネルギーを蓄積していく

 

 

【「ふん、何をしようともう遅い…消え去るがいい!!【デウス・エクス・マキナ 滅式】!!】

 

 

 

 

キュピン!…ビュオオォォォォォォォォ!!!

 

 

 

 

ついに道元が蓄積させていた膨大なエネルギーを両腕から繰り出した

 

 

巨大な光線のごときそれは佐合牙(サーガ)たち目がけて飛んでいった

 

 

「っ!?」

 

 

「ま、まずいぞ!?」

 

 

「逃げようにもあの規模じゃ!?」

 

 

「くぅっ!?」

 

 

迫りくる光線の大きさは仮にこの場から退避をしようが意味をなさないというほどだった

 

 

押し寄せる恐怖と絶望感が彼女たちを襲う

 

 

 

 

 

 

 

 

『「…大丈夫だよ」』

 

 

 

 

 

 

 

「…っ」

 

 

だが、刹那にささやかれたその言葉に飛鳥はハッとなり佐合牙(サーガ)のほうに視線を向ける

 

 

『「飛鳥ちゃんは、みんなは…僕たちが守って見せる」』

 

 

「…佐介くん」

 

 

『「絶対に、お前たちを救う、約束だ」』

 

 

「光牙…あぁ!頼んだぜ光牙!!」

 

 

守って見せる佐合牙(サーガ)を通して皆に告げる佐介と光牙の思いを受け

 

 

もはや飛鳥たちに恐れも恐怖も絶望さえもない

 

 

佐合牙(サーガ)として、また佐介と光牙という2人の忍として「みんなを守る」という約束が紡がれたから

 

 

そして何より性格もスタイルも所属も違う2人が共通することは一つ

 

 

たとえこの身に変えても大切なものを守るという意思を持つということだ

 

 

故に彼女たちは信じる

 

 

彼らの勝利を

 

 

 

ゴオオオオオォォォォォォォ!!!!

 

 

 

刹那、ものすごい轟音とともにすぐ目の前まで道元の必殺技「デウス・エクス・マキナ 滅式」が迫ってきた

 

 

『「「…ふぅ」」』

 

 

しかし佐合牙(サーガ)は動じることなく自身を落ち着かせるように呼吸をする

 

 

『「絶…」』

 

 

『「秘伝忍法…」』

 

 

呟くように唱える2人に「デウス・エクス・マキナ 滅式」がもう目前まで迫った

 

 

その時だった

 

 

『「「獣波拳・獅竜!!!」」』

 

 

 

 

ビュゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!

 

 

 

 

直後、2人の意思の掛け声と同時に佐合牙(サーガ)が満を持して獣波拳を放った

 

 

放たれた獣波拳は2人の秘伝動物の姿が融合したような姿を象ったエネルギーとなりて飛んでいく

 

 

 

 

ヒュゥゥン!ドゴォォォォォォォォォォ!!

 

 

 

佐合牙(サーガ)の繰り出した「獣波拳・獅竜」と道元の「デウス・エクス・マキナ 滅式」がぶつかり合うとともに

 

 

力と力のぶつかり合いに発展する

 

 

『「「はあああぁぁぁぁぁぁぁ!!」」』

 

 

【「おおおおぉぉぉぉぉ!!」】

 

 

二つの大技のぶつかり合いによって周囲の地形に影響が起こっているも

 

 

両者ともに全力を振るっていた

 

 

大技同士の拮抗が激しさを増していく

 

 

『「「くうぅぅぅぅぅぅぅ!!!」」』

 

 

【「…無駄だ。いくら貴様といえど全力を込めたこの私の最大の攻撃を食い止めることなどできはしない!大切な仲間たちとやらとともに消えてしまえ!!」】

 

 

自分の攻撃を押し返そうとする佐合牙(サーガ)の行動を無駄なことだと一蹴し

 

 

全力を込めたこの技は防ぐことはできないと自負しながら仲間たちとともに消滅するのだと佐合牙(サーガ)に敗北の運命を宣告する

 

 

『「お、思った以上に奴の技の威力が凄まじい!?」』

 

 

『「この、ままでは!?」』

 

 

焦り、恐れ、その感情に好悪してか少しずつ獣波拳の威力が下がっていくことによって

 

 

それによって比例するようにぐいぐいと押されていく

 

 

【「ふはははははは!どうやら悪運も尽きてきたようだな?ならば潔くさっさと消えてしまえ!!」】

 

 

道元が佐合牙(サーガ)ここぞとばかりに勝負に出る

 

 

デウス・エクス・マキナ 滅式のエネルギーを全開にして繰り出してきた

 

 

技の威力が上がったことでさらに獣波拳の勢いを上回り、押し通していく

 

 

『「「ぐぅぅぅぅ!!」」』

 

 

もはや万事休す、最悪の状況が佐合牙(サーガ)に襲い掛かろうとしていた

 

 

 

 

 

「何やってんだバカ野郎が!!」

 

 

『「「っ!?」」』

 

 

刹那、自身に向けられたその言葉に佐合牙(サーガ)は驚く

 

 

振り向くとそこにはこっちを見て叱咤の言葉を投げかけている疾風の姿があった

 

 

『「疾風…?」』

 

 

「テメェ、何そんな奴に手こずってやがんだ!何を圧されそうになってやがんだ!ふざけんなよ、忘れたか!何のために蓮が消滅覚悟でお前らに力を与えたと思ってやがる!?お前らが勝つと信じたからだろうがよ!」

 

 

『「「っ!?」」』

 

 

疾風のその言葉を聞いた佐合牙(サーガ)の脳裏にこの力をくれた蓮の姿が浮かび上がる

 

 

「かぐらを長き呪縛から解き放つ。本当なら誰よりも自分が為したかったその願いをお前らに託して蓮は逝ったんだぞ!なのに託したはずのお前らがなに弱腰になってやがるんだ!そんな腰抜けどもだったのかテメェらは!そんなんじゃ蓮の奴はただの無駄死にしたことになっちまうじゃねぇかよ!」

 

 

蓮を思う疾風の言葉が佐合牙(サーガ)の心に突き刺さる

 

 

「佐介くん!」

 

 

「光牙!」

 

 

『「「っ?」」』

 

 

さらにその直後、今度は飛鳥と焔が声をかける

 

 

「負けないで!挫けないで!」

 

 

「お前たちには私たちがついてるぞ!」

 

 

「えぇ、負けちゃだめよ佐合牙(サーガ)くん!」

 

 

皆の声援の声が佐合牙(サーガ)の心に響き渡る

 

 

『「ま、まったく…気楽に言ってくれる!」』グヌヌ

 

 

『「…でも、だからこそ!」』

 

 

『「「絶対負けない!はあああぁぁぁぁぁぁぁ!!」」』

 

 

疾風の叱咤と飛鳥たちの声援が再び佐合牙(サーガ)に気力を与えるのだった

 

 

 


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