閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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飲めや歌え、勝利の晩餐会! 

道元との壮絶な戦いに勝利という名のピリオドを撃ち

 

 

春花たちの手当てもあって全員がまだ少しダメージが残ってはいるものの、動けるまでには回復できた

 

 

そうして戦い終わった忍たちはこれまでの戦いの疲労と英気を養うために宿泊先の宿に帰ることになった

 

 

道中、戦いが終結したものの、以前として半蔵の生死が不明であることを思い出し、不安に駆られる飛鳥を佐介が慰める

 

 

一向はようやく宿に到着し、事件解決を報告するために霧夜が待っている部屋に向かった

 

 

しかし、佐介たちは直後驚愕することになる

 

 

部屋の向こうでは自分たちの帰りを待っていた霧夜と

 

 

行方不明になっていたはずの半蔵が寛いでいた

 

 

状況が飲み込めない中、さらには疾風が半蔵を匿っていたことまで発覚し

 

 

思考が追いつかないことばかり起こる状況にただただ困惑するのだった

 

 

 

 

普段なら泊りに来たお客が寛げる快適な空間であるはずの宿部屋

 

 

だが、今この場を支配しているのは修羅場

 

 

圧倒的修羅場だった

 

 

そしてこの場を修羅場にさせた張本人である半蔵とその張本人に手を貸していたとされる疾風が

 

 

現在皆の前で正座させられ、視線に晒されていた

 

 

「…それで、今一度聞かせてください半蔵さま。いったいこれはどういうことなのかを?」

 

 

「そうだよ。断固説明を求めるよじっちゃん。きちんと納得のいく説明をしてちょうだい?」

 

 

皆の冷ややかな視線を気にしながらもその中心となって向かい側に座している佐介と飛鳥が

 

 

代表として2人を問いただしていた

 

 

「(ま、まずい、非常にまずいぞい?)」アセアセ

 

 

「(そりゃこっちのセリフだぜ、なんで俺までこんな目に?)」アセアセ

 

 

このような事態になることを想定してなかった2人は焦りに焦ったような顔を浮かべる

 

 

「(だいたいこうなったのも疾風。お主があそこで余計なこと言ったせいでこのような事態になってしまったではないか!)」

 

 

「(なんだと!お前それが助けてやったやつの言うセリフかこの恩知らず!?)」

 

 

半蔵がこうなったのが疾風のせいだと主張し、その言葉に疾風も反論して

 

 

心の声による2人の責任転換の言い争いが勃発していた

 

 

「…二人ともちゃんと聞いてるんですか?さっきから上の空っぽいんですけど?」ギロッ

 

 

「「っ!?」」ビクッ

 

 

最中、佐介から向けられる鋭い眼光を感じ取った2人は悪寒を走らせる

 

 

「あっ、いやいやそんなことはないぞ。ちゃんと聞いておるぞ。なぁ疾風よ~?」アセアセ

 

 

「そ、そうそう、決して上の空なんてことはねぇぜ、あはっ、あははははは」アセアセ

 

 

必死に否定する表情のせいでまるで説得力がなかった

 

 

「ともかくです。説明を要求させてもらいますよ?いったい全体どういうことなのかを?」

 

 

佐介がぐいぐいと責めてくる

 

 

「おっ、落ち着け、ちゃんと話すから、うおっほん…お前さんたちも知っての通りわしは道元の元に向かいやつと対峙した。奴は妖魔衆を使ってわしを罠に嵌めおった。おかげでこの身を斬られてしまい、危うく殺されるところじゃった。そんなわしを助けてくれたのが疾風じゃったんじゃよ」

 

 

「疾風に助けられた?」

 

 

観念したように半蔵が何があったかの説明を始めた

 

 

話しを聞く限りではあの時、半蔵は道元が隠し玉として潜ませていた妖魔衆たちの襲撃を受けてしまい

 

 

抵抗するもいくら伝説の忍とはいえ多勢に無勢という状況下に加え

 

 

高度な連携を駆使する奴らによって僅かな隙を突かれてしまい負傷してしまった

 

 

致命傷を受けた半蔵が自分の前に倒れたことに感極まっていたのか

 

 

道元は半蔵がちゃんと死んだかどうかの確認を怠り、その場を後にした

 

 

この事態に関しては幸いではあるものの

 

 

命に係わる手傷を負ってしまったことは事実である

 

 

「わしともあろうものがあの時ばかりは不甲斐ないというばかりじゃわい。正直焦っていたもんじゃ」

 

 

「…じっちゃん」

 

 

伝説の忍だと揶揄されていても所詮は一人の人間

 

 

油断もすればケガもしてしまう

 

 

当然死も付きまとうものなのだから

 

 

「そんなわしを助けたのが来奴じゃ」

 

 

そういうと半蔵が視線を疾風に向ける

 

 

「まぁな。こいつの言う通り助けたのは俺さ」

 

 

「一体どういった経緯でそんなことに?」

 

 

「なに、妖魔衆の気配を察知して駆け付けてきてみりゃ随分と懐かしい奴が倒れてるもんだからよ。昔の吉見ってことで助けてやったってだけのことさ」

 

 

半蔵が生きていたことに驚く佐介たちに自分が匿っていたとカミングアウトした疾風の言葉の意味がここで回収された

 

 

「わしもあの時は驚いたわい。お前さんたちから疾風に会ったと聞かされていたからもしやと思っておったが、よもやこのような形で再会を果たすことになるとはの」

 

 

「確かにな、お前と会ったの実に数十年ぶりだったからな。随分と老けちまって完全にジジィじゃんって思っちまったよあの時は」

 

 

「うっさいぞ疾風、ジジィ、ジジィ言っとるが実年齢からしたらお前さんのほうがよっぽどジジィじゃろうがい」

 

 

「なんだと~?失礼しちまうな。俺はまだぴちぴちの970歳だっての」

 

 

いや普通の人からしたら十分にジジィだよとこの場にいた誰しもが思った

 

 

「おっほん…話しが少しそれてしもうたの。でじゃ、わしは危ういところを疾風に助けられ、しばらく厄介になっとったんじゃ」

 

 

疾風に発見されて以降。半蔵は疾風が宿泊していた先で傷の手当等を受け

 

 

なんとか一命を取り留めていた

 

 

「そうしてこやつの元で厄介になっている際にこやつが何のために京都に来たのかを知ったんじゃ、少し説得も考えてはみたがこやつは普段はふざけておるが変なところで真面目じゃったからな」

 

 

「おうおう、言うじゃねぇか?お前だって人のこと言えねぇだろうがよ伝説の忍(笑)さんよw?」

 

 

「いっとれ…しかし、この話題を投げかけた際のあの時の表情はすごかった普段なら絶対に見せないような表情を浮かべるこやつを見てわしはなんとなく悟った。こやつを止めることはわしにはできんだろうということがの、それに下手にこやつと一戦交えても負傷した状態で勝つのは到底不可能じゃったからな」

 

 

疾風の強さは昔から知っている

 

 

道元なんか目ではないほどに強者だ

 

 

そんな彼と下手なことで戦闘にでもなれば負傷している自分に勝ち目はないことは分かっていた

 

 

故に手は出せなかった

 

 

「まぁ、そのあとに関しては割と大したことはないんだよな、俺はかぐらたちを見守る用があったから半蔵ばかりにかまけてもいられねぇからある程度回復したのを確認したら俺はこいつと別れたんだ」

 

 

「そう、そしてわしはその後、ひとまず敵を欺くためにもこのまま身を隠すことにしたんじゃ。霧夜や大道寺と鈴音以外の奴らに知らせずにな」

 

 

「ひどいよじっちゃん、私たちまで騙すなんて」

 

 

「これも作戦のためじゃ、敵を欺くには味方からと言うじゃろ?…しかし、そんなわしの予想を遥かに超えお前さんたちは見事この戦いを終わらせた。わしはお前たちを誇りに思うぞ?」

 

 

半蔵から褒められたことに皆が照れる

 

 

「お客様、失礼します。ご用意が整いましたよ」

 

 

襖を開けて現れたのはこの旅館の女将さんだった

 

 

「用意?」

 

 

「あぁ、さて、話しはここまでとして…皆よく頑張った。これはわしからのご褒美じゃ。女将さん頼みます」

 

 

「はい、では…さぁ、みんな始めるわよ」

 

 

「「「はい!」」」

 

 

女将さんの指示で女中さんたちが運んできたのはこの旅館のフルコースだった

 

 

次々と机の上に豪華な料理が並べられていった

 

 

「『っ…』」ごくん

 

 

目の前にずらっと並ぶ数々の料理が目に入ると佐介たちはごくりと喉を鳴らす

 

 

「ど、どどどど、どれもこれも高級料理ばかり!?あちらにもこちらにも!?見渡す限り高級料理ばかりですわ〜!?」

 

 

「わー!?詠お姉ちゃん!?」

 

 

「しっかりして!?」

 

 

ずらっと並ぶ高級な料理を前にした詠はあまりのことに意識を失った

 

 

「さぁ、お前さんたち遠慮はいらん。好きなだけ食え!」

 

 

「『やったー!!!』」

 

 

戦いの果てに佐介たちは高級料理という最高のご褒美をもらい、その夜は飲みに飲み、食いに食うのだった

 

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