巫神楽三姉妹はそれに乗じて自分たちの目的のために動き出そうと企てていた
しかしその行動を移そうとする一歩手前というところで小百合が彼女たちの前に現れたのだ
小百合は巫神楽三姉妹を探していたようで
その理由はいつまでたっても忍の盆踊りを真面目にしようとしない忍学生たちに喝を入れるために協力してほしいとのことであった
このままでは自分たちの話しの話題を出されかねないと思った巫神楽三姉妹は
すぐさまこの頼みを即決し、小百合についていった
忍学生たちの元へとやってきた小百合と巫神楽三姉妹はそこで紫苑と雪泉に遭遇し
自分に質問があるという紫苑と雪泉からこの世界の忍たちのことについての話しをした
そこで雪泉が黒影のことについてを語り、自分の思いを告げる
雪泉の話しを聞いた小百合は彼女が誤った考えをしていることを示唆するとともに
彼女のその考えを打破するために巫神楽三姉妹を召集する
唐突に起こったこの事態に困惑をするも臨戦態勢な巫神楽三姉妹の姿を見て
紫苑は覚悟を決めて受けて立つ意を示すのだった
唐突に巫神楽三姉妹と戦うことを余儀なくされ、困惑する雪泉を守るかのように紫苑が前進する
「なぜ、このようなことに私たちはただおじい様のことを…」
「雪泉、気持ちは分かるけど、どうやらもうこの戦いは避けられないみたいだ」
「……はいそのようですね」
こちらをみる巫神楽三姉妹に対し、紫苑と雪泉は戦いは避けては通れないのだということを痛感していた
「小百合さまから任されたこの役目、きっちり果たさせてもらうぞ。前の時のように蹴散らしてやるぜ!」
蓮華は気合い十分といった態度で紫苑たちに相対する
確かに彼女たちが初めて現れた時に一度雪泉たちは敗れているのは事実だ
「華毘、華風流、行くぜ!」
「はいっす!」
「うん!」
「「「忍、転身!!」」」
これ以上の問答は無意味と判断した蓮華が華毘と華風流に合図を送り
3人は巻物を手にし、それを掲げる
解号の言葉を叫ぶと3人はそれぞれの装束にへと転身を完了させた
「仕方ない、雪泉、僕たちも行こう!」
「はい、わかりました!」
「「忍、転身!」」
蓮華たちが転身をするとともに紫苑もまた巻物を手に解号の言葉を叫び、忍装束にへとその姿を変化させた
双方とも準備は完了した
「そう来なくっちゃな!…っ!」パチン
準備ができたことを確認するや蓮華が指を鳴らす
グニュゥゥゥゥゥゥ~~~!!
その瞬間、結界が好悪し、ステージが切り替わった
「なるほど、どうやらここが戦いの舞台ということか?」
祭りをイメージしたと思われる舞台に紫苑たちは立っていた
「しゃあ!祭りの始まりだ!行くぜ華毘、華風流!」
「はいっす!」
「援護は任せて!」
刹那、合図とともに巫神楽三姉妹が動き出す
「紫苑、来ます!」
「うん、わかってる!」
こちらに向かって突っ込んでくる蓮華と華毘に紫苑と雪泉は警戒する
「はあぁっ!!」
「どやぁっ!!」
「っ!」
間合いに入る寸前に跳躍すると共に紫苑と雪泉に向かって突っ込んでいった
「おりゃぁぁぁぁ!」
「どっせぇぇぇえい!」
自分たちめがけて蓮華と華毘が迫ってくる
「雪泉、僕の後ろに!」
「紫苑、ですが今のあなたは」アセアセ
「いいから早く!」
「はっ、はい!」
こちらに向かってくる蓮華と華毘を見て紫苑は雪泉に後ろに下がるように指示を出し
彼女も戸惑いを見せながらもそれに従い、紫苑の後ろに下がる
「頼む出てくれ……クリア・ウォール!」
シュイン!キュピーン!
ガキィィィン!
「なにっ!?」
「なんすかこれ!?」
蓮華と華毘の繰り出した攻撃は紫苑が生成した半透明の壁に阻まれた
「ちぃっ!…なんだあれは!?」
「ウチと蓮華お姉ちゃんの同時攻撃でもびくともしないっすよ!?」
紫苑の発生させた光の壁のその強固な硬さに蓮華と華毘は驚きの顔に包まれていた
「紫苑ありがとうございます。おかげで助かりました」
「気にしないで…このくらいならなんとかね」
2人の攻撃から身を守ったはいいものの、紫苑は思い悩んでいた
「(相馬くんとの時はあまり術を使用しなかったから何とかなったものの、やはり”あのこと”以来、未だに四属性の力をコントロールはおろか他の術すらも発動が難しくなってしまっている。3人を相手にこちらは2人、数のディスアドバンテージを持ってしまっている僕たちがはたしてどこまでいけるか?)」
心の中で自問自答を繰り返しながら未だ不安定な状況に置かれているこの身でどうやってこの状況をうまく立ち回ることができるかと紫苑は思い悩んでいた
「紫苑」
「っ?」
「無理はなさらないでください。何があろうと私が傍にいます。私も一緒に戦いますから1人で抱え込まないで」
「雪泉…ありがとう」
不安を抱える自分に対して雪泉が暖かい心で慰めをかけてくれた
そんな雪泉の優しさに紫苑は少し気持ちがやらわいだようか気がした
「やいやい、なに私たちを無視していい感じになってやがる!そういうのは私たちを倒してからにしやがれ!」
「さっきのはしくじったっすけど今度はそうはいかないっすよ!」
2人の時間に浸っている紫苑と雪泉に対して蓮華と華毘が再び攻撃を仕掛けてきた
「こさせません!【黒氷】!!」
攻めてくる蓮華と華毘に対して雪泉が秘伝忍法で生み出した氷塊を2人目がけて飛ばす
「「っ!?」」
自分たち目がけて飛んでくる氷塊に蓮華と華毘が焦りを見せる
「甘いわよ!!」
バシュゥゥン!ブォン!!
「なっ!?」
しかし雪泉が放った氷塊が蓮華たちの背後から飛んできた水鉄砲で吹き飛ばされる
氷塊を吹き飛ばしたのは後方で待機していた華風流だった
「お姉ちゃんたち、今よ!」
「「っ!!」」
華風流によって障害を取り除かれた2人がそのまま紫苑たちに迫る
「クリア・ウォール!!」
ギュィィイイイイン!
すかさず紫苑が再度クリア・ウォールを発生させる
「おらっ!!」
「ていやっ!!」
そして再び蓮華と華毘の攻撃を繰り出そうとした直前の時だった
シュゥゥゥ…
「っ!?」ピクッ
発生させている壁に異変が生じたことに紫苑は気づく
「でやぁぁぁぁ!!」
「せやぁぁぁぁ!!」
だが、それに気づいたとて時すでに遅し
蓮華と華毘の攻撃が壁に激突してしまった
ピキッ…ピキキッ…
「っ…!?」
初段の時と打って変わって攻撃を受けた壁が徐々に亀裂が生じ始める
やはり先ほど感じた違和感は気のせいではなかった
最初に発生させた時よりも壁の硬度が攻撃がヒットする直前に薄くなっていた
故に今度は2人の攻撃を受けた際に亀裂が生じてしまったのだ
「なんだかよくわかんねぇけど今がチャンスみたいだな。華毘、ここは私がやる。お前は下がってろ!」
「わかったっす!」
壁の硬度が下がっていることに気が付いた蓮華が突破を試みるべく華毘に任せるようにとの指示を出す
「行くぜ!でいっ!!」
「ぐっ!?」
「もういっちょ!!」
「ぬぅっ!?」
蓮華が亀裂の生じだした壁に撥をぶつけ、初段命中に伴い徐々に徐々にとその攻撃に連打を加え始める
「おららららららららら!!」
ドドドドドドドドドドドド!!
「っ~~~!!?」
攻撃を受けるたびに紫苑は持ちこたえようとするも
うまくエネルギーを供給することができず、壁の維持を行えない
この間にも蓮華の繰り出す連打が続いている
「べらんめい!これで…最後だぁぁああ!!」ドン!
〆の一発として一番の力みを込めた撥二発による攻撃が炸裂した
バリィィィィィィン!!
「っ!?」
「紫苑!?」
ついに蓮華の攻撃に耐えきれず、壁を粉砕されてしまったのだった