忍の盆踊りに打ち込もうとしている中、蛇女のメンバーたちは忌夢を除き未だに心の中に迷いを抱えていた
皆の様子を見て忌夢は説得を断念し、自分一人でも忍の本文を果たすことを宣言し
静止も振り切り半蔵学院のヤグラを破壊しに向かっていってしまった
彼女を止めるために追いかけようとした相馬たちだったが
そんな中、突如拠点のヤグラが破壊されていることに気づく
急遽向かっていった彼らの前に現れたのはかつて相馬とともに道元によってハメられて
実験体にされてしまった5人の男女だった
まさかの再会に驚きを隠せない相馬だったが、彼女たちの目的がヤグラを破壊することだと知った雅緋たちは
これ以上の狼藉をさせるわけにいくまいと彼女たちに戦いを仕掛けていくのだった
蛇女の拠点付近にて、相馬を除く雅緋達4人がヤグラを破壊した響たち5人が雅緋たちに襲い掛かってきた
負けじと攻め込んできた雅緋たちと響たちとの交戦を開始した
「はああぁぁぁぁ!!」
「たぁぁぁぁぁぁ!!」
開戦の合図を告げるかのように雅緋と響がぶつかり合い、即座に互いに後方へと下がり距離を取る
「やぁ、次はこの僕。伊佐美が君の相手をしてあげるよ」
「ふん。威勢がいいじゃないか?その余裕が口先岳でないといいがな!」
雅緋と交戦を務めるは銀髪のセミロングの女性、伊佐美だった
「っ…」
「…っ」
紫は自身の前に立つ相手の出方を伺っているもどうにも攻め込めない
というのも、どうにも相手のタイプがそのような状況を生み出しているからだ
「あ、あの…!」
「は、…はい?」アセアセ
「あっ…えっ、えっと…わ、私莉愛って言います。よ、よろしく…お願い致します」オドオド
「…は、はい。よろしくお願いします」アセアセ
交戦相手である桃色の髪をした少女、莉愛はどこか紫に似た感じの様子であり
互いにおどおどしてしまっているがゆえにどう攻め込んでいいのかわからないと言った状況だった
「あ、あなたに恨みはありませんが…倒させて、もらいます!」スッ!
「…私も、やられるわけには、いきません!」バッ!
ぎこちなさが見えるものの紫と莉愛は交戦を開始するのだった
「…っ?」キョロキョロ
両備はライフルを手に相手の行方を探す
ふと自身の足元の影がみるみる広がっていくことに気づく
「…っ!?」
「ぷひぁぁぁぁぁ!!」
刹那、両備の頭上から巨大な影が落ちてくる
「危なっ!?」ザザァァァ!
これに対して両備は地面を蹴り、大きく後方へとステップしながら交代する
次の瞬間、どすんという音と共に自分が先程までいた場所に落下するものを見た
「もぐもぐもぐもぐ…」バリボリ
「なんなのよこいつ?」
土煙が晴れると、そこには自身が落下した場所のヤグラの瓦礫を口に含んでいる男、後呂太がいた
「ごっくん…う~ん美味しくない」
瓦礫を口に加えているのですら驚きだったのにあまつさえそれを飲み込んで平気そうにしている様子に両備は絶句する
「ぶ~、お前!逃げるなんて卑怯だぞ。大人しくおでに食われろよ!」プンスカ
「はあ?ふざけんじゃないわよ!何アホなこと言ってんのよ!?バカじゃないの?」
すると後呂太が自分の攻撃をかわされたことに憤慨した様子で
自分の思い通りにならなかった両備に対して文句を言った
理不尽なことを言われた両備も黙っているわけもなく反論の言葉を言いふざけたことを言う後呂太を罵倒する
「あ~!人のことバカって言った!バカっていうやつがバカなんだぞ!…もう怒った。おで、絶対にお前食ってやる!」フンガァ!
「なによこいつ、めちゃくちゃめんどくさそうな相手じゃない」アセアセ
バカという言葉に激しい反応を示し、怒り狂った後呂太は両備を食べることを宣告するのだった
一方、両奈はというと最初のぶつかり合いからいつのまにか相手の姿がなかった
「あれれ?両奈ちゃんの相手さんはどこに行っちゃったの〜?」
他の面々が戦闘を始めている中、両奈は自身の相手がなかなか見つからず行方を探す
するとその時だった
「両奈!大丈夫か!」
「えっ?…あっ、相馬くん♪応援に来てくれたの?」
「あぁ、一緒に戦ってさっさと終わらせるぞ!」
「うん!わかったよ相馬くん!」
突如として現れた相馬に驚きつつも一緒に相手を倒そうという提案に両奈は了承して
背中を預けて自分は前方に注意を向けることにした
「……」ニヤリ
だが、そんな両奈の後ろを見ながら相馬が不敵な笑みを浮かべて懐に隠し持っていたクナイを手に取り
今まさにそれを両奈に刺そうとした時だった
「両奈、危ない、後ろだ!!」
「…えっ?」
「っち…ふん!!」ブン!
「はわっ!?」バッ!
自分のほうに呼びかける声に何事かと思いつつも振り返った瞬間
相馬がクナイを振り下ろそうとしたが
その声によって間一髪のところで攻撃をかわすことに成功した
「びっくりした~!?…もう、相馬くん!いきなり何をするの~?…もしかして両奈ちゃんを喜ばせるために新たに奇襲プレイを考案してそれを実践してくれたとか?あう~ん!それじゃもったいないことしちゃったな~♪」
いきなり後ろから攻撃をしてきたことに驚きを抱きつつも
これがいつものように自分が好ましいと思うものなら嬉しいところだが
今回ばかりは頂けないと思った
しかしながらそれ以外にも気になる点があることを思いだした両奈は先ほど声のする方に視線を向ける
「…ふぇっ?」
視線の先を見て両奈はきょとんとなる
なぜなら彼女が見据える視線の先にはこちらに呼びかける相馬の姿
だが、注目すべきところはそこではなかった
重要なのは両奈の視界に移っている相馬が2人ということだ
「えっ、えっと…相馬くん、いつのまに蒼馬くんと分離してたの?」
相馬が2人いるというこの状況から察するに蒼馬と忍法で分裂したのだと両奈は思った
されどそれ故に新たな疑問が浮上する
分裂したのはいいとしてもどのみち自分を襲ってきた理由がわからなかった
「両奈、騙されるな!そいつは俺じゃない!俺の姿をした偽物だ!」
「えっ?」
先ほどから声をかけてきている相馬が両奈のすぐそばにいる自分は偽物であると指摘した
「ちぃっ…ふっ!!」
「うわっ!?」
だがその最中、偽物だと指摘された方の相馬が指摘した方の相馬に飛びつき取っ組み合いになった
「そ、相馬君大丈夫!?」
両奈が不安そうに見守っていると土煙が晴れた
「あ、あれ、相馬くん。ど、どっちが本物?」
取っ組み合いのせいでどちらが偽物かわからなくなってしまった
「両奈、こいつだこいつが偽物だ!」
「違うぞ、こいつこそ偽物だ!」
互いの相馬が相手を偽物だと主張する
「何言ってんだ俺が本物だ!」
「いいや俺だ!」
さらにはどちらも自分が本物だと譲らない
拉致の赤ない子の状況を前に両奈は考えを巡らせた
「そうだ。ねぇねぇ相馬く~ん?」
「「ん?」」
「問題で~す。両奈ちゃんの得意技はなに~?」
そして両奈は2人に本物の相馬なら知っているであろう自分のことをクイズにして出題する
「えっ?趣味?えっ、えっと…」
出題されたクイズの内容に片方の相馬が頭を抱えていた
「一人拮抗縛り」ボソッ
「正解!」
「はぁ!?」
するともう片方の相馬が見事クイズの答えを言い当てた
これにより本物がどちらかが確定した
「あ~あ、バレちゃったか…もうちょっとだったんだけどね」
本物から指摘された偽物相馬はやれやれと言いたげな顔を浮かべる
すると偽物相馬の体が不気味な光を放つとともにその姿を変えていった
変化が完了するとそこに現れたのは少し前まで見失っていたと思われていた両奈の相手の女性だったのだ
「へ、変身能力?」
「そうだよ。私はありとあらゆるものに自身の体を変化させる能力を持っているのさ」
両奈に向けて自身の能力のすごさを見せつける
各々がそれぞれ奇怪かつ厄介な能力者ばかりで雅緋たちは苦戦を強いられしまうのだった