そこにタイミング悪くヤグラを破壊するかつての知人、響たちの襲撃を受けてしまった
突然の事態に驚愕をしながらも拠点を守るために彼女たちとの戦闘に入る
あちらこちらで戦闘が繰り広げられる中
こんな事態になってしまったことを受け入れられない相馬にも響が立ちはだかり交戦を開始する
だが、その迷いのせいで思うように立ち回ることができず、劣勢に追い込まれていった
抵抗できない相馬を仕留めるべく響きが渾身の一発を繰り出すも
間一髪のところで意識と体の所有権を取った蒼馬がこれを阻止し、反撃を繰り出した
思いのほか手間がかかると判断した響は一先ず手を引くことにし
いずれまた来ることを宣言して他の仲間たちとその場を去っていったのだった
時は少し遡り、相馬たちが響たちに襲われいた頃のことだった
仲間たちの静止を振り切って単身で半蔵学院の拠点に向かった忌夢はというと…
ドゴン!バゴン!ボバァァァァン!!
「ちぃいっ!」ザザァァァ!
「っ~~!!」ザザァァァ!
現在、早くも忌夢は半蔵学院の葛城との交戦に発展していた
「やってくれたな忌夢、アタイたちのヤグラを壊しやがって。絶対に許さねぇぞ~!」
忌夢と対面している葛城が自分たちの拠点のヤグラを壊した忌夢に怒りを見せている様子だった
「(くそっ、佐介の感知能力のせいで破壊できたのはヤグラが1個だけ、出来ることならもっと壊してリードに繋げたかったのに)」グヌヌ
本来なら忌夢は奇襲による闇討ちによってヤグラを複数破壊するつもりでいた。
しかし佐介が感知能力によっていち早く自分が来ていることに気づいてしまったことによって
当初の計画からは大分かけ離れた結果になってしまった
おまけに逃げることもできず、本当に一人で半蔵学院の面々を相手にするという最悪な事態に追い込まれてしまっていた
「(どうする?この状況は明らかにまずい、でもせめてもう一個くらいヤグラを壊せれば)」アセアセ
撤退の手立てはないものかと戦闘中の合間に模索する
「覚悟しろよ忌夢、これ以上お前の好きにはさせないぜ!どりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「っ!?」
そうこうしている合間にも葛城が仕掛けてきたので忌夢は慌てて回避をする
かわされた葛城の蹴りがその先の木々を吹き飛ばした
「はぁ…はぁ…っ!?」
攻撃を回避することはできたが忌夢は今現時点の自身の現状に気づく
いつのまにか佐介たちが駆けつけており、取り囲んでいたのだから
「ここまでですよ忌夢さん、あなたにこれ以上の狼藉はさせませんわ!」
「くっ、くそぉっ〜!?」
完全に追い込まれてしまい、万事休すの状態だった
「(不甲斐ない、できればもう少しだけでもヤグラを壊したい!)」
これからのことを考えれば一つでも多くヤグラを破壊しておきたいところではある
しかしこうも囲まれてしまってはそれもできない
「年貢の納め時だぜ忌夢さんよ~?」
「くそぉ~!」
どうしたらいいかと思い悩んでいた時だった
「忌夢ぅぅぅぅ!!」
「「「「「「っ!?」」」」」」
「この声は!」
声のする方に視線を向けるとそこには秘伝忍法による左右6枚の羽を羽ばたかせている雅緋の姿があった
「み、雅緋!」
「伏せていろ忌夢!はぁぁぁぁ〜…たぁぁぁっ!」
「「「「「「うわぁぁぁぁ!?」」」」」」
刹那、刀に力を集約させるとともにその先から黒い斬撃波を飛ばす
斬撃波は地面に接触した瞬間に大爆発を起こし、それにより砂塵が周囲を舞う
「「「「「「けほけほけほ!?」」」」」」
あたり一面に舞う砂埃のせいで佐介たちは気管をやられたのかむせてしまっていた
「忌夢!捕まれ!」
「雅緋!…はあっ!」
次の瞬間、飛んできた雅緋の手を掴んだ忌夢は彼女によって宙を舞う
「ありがとう雅緋!」
「お礼は後だ。しっかり捕まっていろ!」
「うん!」
忌夢の手をがっちりと握りしめ、雅緋は羽根を羽ばたかせる
「半蔵学院!今日のところはここまでにしておいてやる!でも時が来たらまた襲撃してやるからな!いいか勝つのはボクたち蛇女だ。覚えておけ!」
捨て台詞を残して忌夢は雅緋に抱えられたまま拠点がある方角へと飛んで行ったのだった
一方、砂ぼこりが止んで落ち着きを取り戻した半蔵学院のメンバーたちは今回のことについての反省会を開いていた
「まいったな。さっそく蛇女にヤグラを一個壊されちまった。おまけに忌夢のやつを取り逃がしちゃったしよ」
「うん、なんだか忌夢ちゃんとても気合いが入ってた気がするよ」
「それだけ忌夢さんが真剣なんだと思いますわ」
単身で乗り込んできた忌夢はすごい闘志を持っていたことを見な感じ取っていた
「アタイたちもうかうかしていられないな。さっさとこの世界から脱出して妖魔をぶっ飛ばさないとな!」
「うん、そうだね!」
このままでいるつもりはなく、千年祭を勝ち残り、勝利をつかみ取り、妖魔を倒すのだということを誓い合った
「さて、そうと決まれば一先ず拠点に返って飯にでもしようぜ。腹が減っては戦はできんていうしな」
「はい、僕も賛成です!」じゅるり
「佐介くんよだれ出てるよw?」
「ふぇっ…そ、そうかな///?」ハズハズ
取り逃しこそしたが、被害を最小限まで抑え込んだことができたのでまずまずと言ったところであった
そうして反省会も兼ねてみんなで食事でも取ろうということになり、そこに真っ先に賛同の声をあげたのは佐介であり
和やかな雰囲気を醸し出しながら佐介たちは拠点に向かって進もうとした
……だが、そんな時だった
「……っ?」
「どうしたの佐介くn」
ドシュゥゥゥゥゥン!
ドバァァァァァァァン!
「……えっ?」
飛鳥たちはその時、思考が停止していた
徐々にはっきりして理解したことといえば最後尾を歩いていた佐介が急に立ち止まったかと思ったら
その当の本人は凄まじい勢いで自分たちの横を通り過ぎて行ったこと
慌てて視線を前方に向けるとそこには吹き飛ばされた衝撃によって何本もの薙ぎ倒された木々の中で痛みに悶えている佐介の姿だった
「ぐっ…ぐふっ!?」グヌヌ
「…さ、佐介くん!?」
「「「「っ!?」」」」
ようやくことの全貌を理解した飛鳥たちは吹き飛ばされた佐介を見て慌てた様子を見せた
「うっ…ぐぅぅ…」
「佐介くん、大丈夫!?」
「よくも、よくも佐介を…いったいどこの誰だ!?」
仲間を攻撃されて怒りを見せながら視線を向ける
「「「「「「っ!?」」」」」」
「「……っ」」
その視線の先には方や獅子、方や虎を思わせる面をつけた見るからに男性と女性と思われる二人の忍がいた
佐介を蹴り飛ばしたのは獅子の面をつけた男のほうであり、突き出していた足をゆっくりと地面につける
「なんなんだお前ら?」アセアセ
臨戦態勢を取りながら柳生が問いただす
「「…っ」」
しかし向こうからの返事は皆無だった
「だんまりか?」
「どうやらわたくしたちと話す舌は持ち合わせていないということですね?」
「はん、上等だ!そっちがその気なら力づくで吐かせるまでだ。みんな行くぞ!」
「「「おー!」」」
葛城達は報復といわんばかりに2人に向かっていったのだった